<「!」とは?>
「!」とは???
聖飢魔II解散から約9ヵ月、デーモン小暮さんの初のソロユニット、それが「!」です。ずばり「エクスクラメイション」と読みます。
サウンドプロデューサーに「スクーデリア・エレクトロ」の吉澤瑛師氏と寺田康彦氏をむかえ、聖飢魔IIとは全く違う、新しい音楽空間を創り出しています。
と、いいながら不勉強な私は、このお二方を「渋谷系」の方々らしいということしか知らず、とりあえず「エレクトリックポップ」なんだろうな…あまり得意分野じゃないな…
と思いながら、「素」のまま、マキシシングル、「AGE OF ZERO!」聴かせて頂きました。そして続いてアルバム「ASTRODYNAMICS」も聴いております。以下ご紹介します。
詞はデーモンさんが「!」のクレジットで書いてます。
2000年12月18日のライブの感想はこちらから
「AGE OF ZERO!」
2000.9.20 in store
BVCR-19024 ¥1,260(with tax)
Sound produced by 吉澤瑛師&寺田康彦
(from SCUDELIA ELECTRO)
Co-produced by !
1.AGE OF ZERO!(作詞:! 作曲・編曲:吉澤瑛師)
もっと無機質な音楽を想像していたのですが、重みがあって暖かい感じがしました。
深くやさしい音使いのせい?コーダ前のオリエンタルなシンセフレーズにフロアタムの響きがぴったり。
サビはミュージカルも彷彿させるような展開。
畳み掛ける展開に押し寄せる感動、そして潮が満ちて…やがて引いていく…そんな情景が浮かびました。
壮大なエレポップ? 壮大さという意味ではブリティッシュロックですね。
2.PARADAISE!( 作詞:! 作曲:佐藤清喜 編曲:吉澤瑛師)
入りはエレポップ、吸い込まれるようなサビへの展開が好きです。
展開部のボコーダーですかね、その裏で流れる抑えたピコピコ音もいい。
バッキングはピアノ系も登場して、これまたあったかさを全編に感じます。
3.SHOUT!〜A Singing Journalist〜(作詞:! 作曲:田尻光隆 編曲:吉澤瑛師)
音的にもよりテクノな入り?ちょっとYMOを思い出すような。
ノイジィな音がセクシーなボーカルと絡んでかっこいい。エレクトリックロックンロール(というのがあるのだろうか)なサビ。
シャウトもあり、歌いなれた、聴きなれた閣下のボーカル。ロックしてます。
個人的には1番好きかも。
4.AGE OF ZERO!【Bostang mix】(作詞:! 作曲:吉澤瑛師 Remix:寺田康彦)
1. のRemixヴァージョン。いやし系ですね。
すこ〜しずつ、音が重なって…、気持ち良い感覚に陥ります。そして大きなうねりとなってラストへ。
1とは違った潮の満干を感じました。
「ASTRODYNAMICS」
2000.10.25in store
\3,059(with tax)
BVCR-11025
Sound produced by吉澤瑛師&寺田康彦
(from SCUDELIA ELECTRO)
Co-produced by !【EXCLAMETION】
1. PHANTOM
(作詞:! 作曲・編曲:吉澤瑛師)
スローなナンバー。デーモンさんの中音域の声の魅力を堪能できます。
前回のシングルにはなかった生ドラムが、切ない微妙なゆったり感をささえてる気がします。
きれいにまとまり過ぎないように?、歪んだ音が特徴的です。
2. ?
(作詞:! 作曲・編曲:吉澤瑛師)
うってかわってエレポップなはいり。
キーも聖飢魔II時代に近いハイトーン。フェイクも伸びる伸びる(笑)。
しかしコーラス(?)にロングフェイクというのは、閣下ならではかも。
3. ASTRODYNAMICS
(作詞:! 作曲・編曲:吉澤瑛師)
生ピアノとボーカルで始まるホッするナンバー?と思いきや、
いきなりラップ?、そして・・・
裏切りますねぇ。
ピアノが次々表情を変えていってかっこいいです。
<ギターがなくてもここまでロックできるんだ>という感じ。
トランペットにぬける生ドラム、やっぱり閣下には生楽器があう。
4. AGE OF ZERO!
(作詞:! 作曲・編曲:吉澤瑛師)
マキシシングル「AGE OF ZERO!」の紹介をご覧ください。
5. DESTINYLAND
(作詞:! 作曲:DELPIEEERO橋本 編曲:吉澤瑛師)
オーケストラの演奏を彷彿させる、荘厳エレクトリックなインスト曲に、
デーモンさんの声が、楽器の一部としてトッピングされた。そんな印象をうけました。
歌詞は痛烈です。広島に特別な想いのある閣下らしい。
6. NEW DAY COMES
(作詞:! 作曲・編曲:吉澤瑛師)
音といい、コーラスの感じといい、70年代後半から80年代前半の洋楽の懐かしさを感じました。
当時のポップス、ディスコサウンド、テクノサウンドといった音楽ジャンルの融合(結合かな)といった感じ。実に気持ちのよい曲です。
とし曰く「サビは航空会社のCMによい」?
7. PARADISE!
(作詞:! 作曲:佐藤清喜 編曲:吉澤瑛師)
マキシシングル「AGE OF ZERO!」の紹介をご覧ください。
8. いざ戦場へ!
(作詞:! 作曲・編曲:吉澤瑛師)
アカペラの跳ねたボーカルに、なぜかたてノリのバックが入ってきます・・・
この感じがなんとも…。切ないサビが好きです。
<淡々としたバック>と<歌い上げるボーカル>の妙が、このユニットの独特なバランスですかね。
9. POISON!
(作詞:! 作曲・編曲:吉澤瑛師)
シンプルなアレンジと、美しくさわやかなメロディーにのせて、さりげなく風刺の効いた歌詞がいかにも閣下です。
10. AGE OF ZERO!(Tiny Bostang mix)
(Remix:寺田康彦)
マキシシングル「AGE OF ZERO!」4曲めのインストヴァージョン?
11. ANAPA
(作詞:! 作曲・編曲:吉澤瑛師)
ミュージカル的な作品。彼はこういう歌がほんとにあう。
なんか、サングラスかけてトレンチコート着た男が、煙草をくゆらせながら佇む。そんなワンシーンが浮かびました。
歌詞の世界は全然違うんですが。でも実はそんな男が吐露した胸の内なのかも…。
このページのトップへ 聖飢魔IIの音へ
「!」Live
2000年12月18日 Zepp Tokyo
それは「(聖飢魔II時代の)借金は返したかぁ?」「(聖飢魔IIを)振り返りすぎてはいないかぁ?」の閣下の前説ではじまった。
「!(エクスクラメイション)」のステージ、本日がツアー初日です。
もう少し派手なセットを想像していましたが、
真ん中にエレピが据えられたステージは意外にもシンプルそのもの。
でも、マニュピレータの方が忙しそうに動く舞台は
まさに電脳ロック(閣下 談)でした。
「?」マークをいっぱいつけた衣装で登場の閣下は、
まるで不思議の国のアリスにでもでてきそうないでたちで、
バックのメンバーはまるで地球防衛軍みたいなかっこう。
メンバー納得しているのだろうか、結構地味そうなメンツでしたが…(^^;
「?」初っ端からハイトーンで閣下もコーラスも力が入ります。「DESTINYLAND」等、「!」のアルバムから数曲やったのち、
下手にひっこんだ閣下不在のステージ上で
エレクトリックな演奏は続きます。
サンプリングされた閣下の声を相手に掛け合いやるところあたり、
さすが、エレクトリックライブ。でも反応してしまう私たちって。ちょっと笑えた。
その音楽はだんだん聴きなれたメロディーへと?
会場もそれに気づき、ざわめきと歓声が…
「!」版「RENDEZVOUS 60 MICRONS'」です。聖飢魔IIの作品でダンサブルなナンバー。
で、やっぱり聖飢魔IIものは盛上りが違う(^^;
ステージ上もそれに気づいて驚いているような、楽しんでいるような。
歌詞間違えたのはご愛敬?
そしてなんと、聖飢魔II時代のソロアルバムから「WILD LIFE」なんてものも…まぁこれは原曲も打ち込みですから。
でもそう考えると、やっぱりこういうアレンジにするには
篁さんの曲じゃなくて清水さんのこの辺の曲だよな、もともとバックが凝ってるからエレクトリックなアレンジが似合う。
「不思議な第三惑星」これも英詩の言葉遊びが楽しい聖飢魔II作品です。みんな手が自然に振り上がってた。
結構とばした中盤がおわり、
また、「!」の世界へ「NEW DAY COMES」、展開も多い曲で、ライブでの再現具合を楽しみにしてたんですが、
さすがにプロ集団、違和感は全然感じませんでした。プラス、ライブならではの疾走感もでていてよかったです。続いて
「PHANTOM」?だったかなぁ(^^;
「!」は曲調の変化が魅力のひとつでもあると思うので、
ヴォーカルの力量が問われます。そのあたりのつかみとつなぎはさすがに上手。
もしかして声の状態が万全ではなかったかなと思いつつも、
私の好きな中音域の魅力は十分堪能できました。
アルバムの中でものりの良い「いざ戦場へ!」でラストへ。
アンコールの声に呼び戻された1曲目は「ANAPA」、
バラード。シンプルなピアノに続いてはいった閣下のやさしい歌声に、不覚にも涙がでてしまいました。
伸びやかな声が会場に響き渡ります。
聖飢魔II時代のソロアルバムから「地上絵」に。ロック色も強く、これまた会場の異常なよろこびよう。
ここにきて始めて、タテさんはロックギタリストなんだと気づきました。
熱いソロがかっこよかったです。
そしてまた舞台の袖に…。
アンコールの声は続きます。
2度めのアンコールに応えた閣下は
中世の騎士のような衣装に身を包み、編み込みをほどいたヘアスタイルがセクシー。
「ASTRODYNAMICS」アルバムの中でも1,2を争う好きな曲です。ピアノがかっこいい。
そして
最後はファーストマキシシングル「AGE OF ZERO!」で一気に盛り上がり、明日に21世紀につながる新たな出発です。
ステージ全体をみて、初日ならではの硬さが見え隠れし、
サポートメンバーにも気をつかってると思われる。
なんかそんな閣下が新鮮に映りました。
同時に「聖飢魔IIというグループはホントに偉大だったんだよなぁ」と。
そこに追いつき追い越すには、時間だけでなくやる方見る方の意識の変革が必要かも、大袈裟にいうとそんなことを思いました。
ソロになってステージの考え方も音楽の考え方も、いままでとは全く違うだろう環境の中で、
これからどれだけ新しい<デーモン'sワールド>をつくっていかれるのか、
そして、まだまだ戸惑いが隠せないファンは、どんなふうに消化して、どんなふうに閣下についていくのか、具体的な形を目の当たりにして楽しみになりました。
私は彼が良い歌を歌い続ける限り見守っていきたいと思います。
<ツアーメンバー>
キーボード&バンドマスター★
ヨシザワ エイジ(from スクーデリアエレクトロ)
ギター★
タテ ミツヲ(from exコクトーツインズ)
ベース★
スズキ ミチアキ
ドラムス★
ダイコウ ワタル(from スプージーズ)
コーラス★
クミ(from ex YU−RA)
コーラス★
エリカ ホケット(from アエーリアル)
マニュピレーター★
ヤマナカ タケシ
このページのトップへ 聖飢魔IIの音へ