第7話  ライン下りだよ・・・長瀞〜秩父の旅


年末の伊勢志摩旅行を控え、それまでは温泉旅行は我慢しようと言っていた僕達でしたが、
毎度お馴染み『温泉に入って美味しいものを食べたい病』に、またまた取り付かれてしまい、
インターネットで見付けた秩父の温泉民宿旅館に行ってまいりました。
前から行きたいと思っていた長瀞のライン下りにも乗ることができました。
それじゃ、じっくりお楽しみ下さい・・・!



1998年11月7日(土)

この日は6:40起床。メチャクチャ寒くて、東武東上線のときわ台駅まで自転車で行くのがつらい朝でした。
まずは各駅停車で成増駅まで行き、7:52発の急行で森林公園駅に向かいました。(このあたり、結構ローカルな話ですけど我慢してネ・・・)
この日はまだ何も食べてなく、そろそろおなかの虫が鳴き始めてましたけど、接続駅で時間がなかったり、何も食べる所がなかったりと、我慢するしかないのでした。
更に森林公園駅で各駅停車に乗り換え、ようやく9:32、東武東上線の終点寄居駅に到着です。ちなみに、ここまでの電車賃は¥860・・・けっこう高いです。
ここでローカル線の秩父鉄道に乗り換えるんですが、ちょっと時間もあったんで、用足しがてら駅の外に出てみます。でも何もありません。さすがにここまで来ると、田舎なのかな・・・?


ホームに戻ると、立ち食いそばの店があるじゃありませんか。出発まで5分くらいしかなかったけど、とりあえず¥350の天ぷらそばをかっ込んで列車に飛び乗りました。冷えた身体にあったかいそば・・・もう極楽です・・・!
秩父鉄道は、ローカル線の割にはキレイな列車でした。昔は、もっと古めかしい感じだったような気がするんだけど・・・。

もうひとつ感動したのは、ここの切符が硬券だった事です。最近、東京近辺ではめっきりお目に掛かる事はなくなってたんで、チョッピリ嬉しくなって思わず写真に撮ってしまいました。


と言ってる内に、長瀞(ながとろ)駅に到着です。写真で見ると地味な駅ですけど、これでも『関東の駅百選』の認定駅らしいですよ。
鳥居の向こうにそびえる宝登山(ほどさん)には片道¥280のロープウェイで頂上まで行く事ができ、動物園とかもあります。


今回は山登りには興味ないので、早速長瀞ライン下りの案内所に行き、¥1550でチケットを購入。Aコースはバスで5分くらい上流に行き、小舟での全長約3kmのライン下り。Bコースは歩いて5分くらいの船着き場から、同じく全長約3kmの小舟でのライン下り後バスで戻ってくるコース。今回選んだのはAコースでした。どっちも同じお土産物屋通りを通れるんだけど、ゆったりとした舟の旅を楽しんだ後にお店めぐりができるAコースの方がおススメです。

と言う訳で、肝心かなめのライン下りの模様ですけど、 『秋を満喫、長瀞ライン下り』 の特集コーナーでじっくり楽しんで貰いましょう・・・!!!

念願だったライン下りも満喫し、駅へと続くお土産物屋さん通りをブラブラしました。
3本¥200の味噌オデンをちょっとつまみ、お土産に特産の煮豆¥150を2パック買いました。煮豆は、味見をして無性に美味しかったな・・・。

お昼も間近で、昼食にと狙いを定めた店へ向かうべく、再び長瀞駅へと取って返します。
30分くらい待てばSLが走っていたんだけど、今回はパス。このSLは日曜・祝日を中心に日に何往復かしてるみたいなんで、興味がある人は是非どうぞ。でも、ツアーの人やら何やらですごい混み具合みたいだけどね・・・。


再び秩父鉄道に乗り込みます。次の列車がSLだという事もあって、僕達の乗った列車にはほとんど乗客がいなくて、貸し切り状態でした。
約20分後に御花畑駅に到着。5分程歩いて西武秩父駅に向かいます。

間もなくやって来た栗尾行きのバスに乗り込み、約40分揺られた後、目指す小鹿野町にたどり着きました。ちなみにここまでのバス代は¥500。
小鹿野町は、秩父市の南西約10kmにある、けっこう山の中の静かな町です。 さて、いよいよお待ち兼ねのお昼ご飯。目指すのは安田屋です。ただ問題は、あらかじめ調べた所によると地元の人に聞かないと分からないような場所にあると言う事・・・!
実際に行けば分かるよとたかを括り、るるぶ秩父の大雑把な地図を当てに歩き回りますが、目指す安田屋は見付かりません。結局、通り掛かった地元の中学生の女の子二人に聞く羽目になりました。
『安田屋・・・あ、あれかな・・・分かり難いから案内しましょうか・・・?』

親切なその子達の後を付いて行きますが、本当にこれはわかりません。細い路地を入り、住宅街の中に入って行くんですから・・・。
写真でもその雰囲気は感じて貰えるでしょう。そして、ようやく・・・本当にようやく目指す安田屋が見えてきました。

ここは何を隠そう、カツ丼専門のお店なんです。そう、知る人ぞ知る、ダンナさんが何よりも好きなカツ丼(!)のお店なんです・・・。
場末の食堂みたいな店に入り、早速頼んだのはわらじカツ丼¥800です。と言っても、メニューはこれしかありませんが・・・。
とっても柔らかいロースともも肉の2枚のカツに、秘伝のタレ(醤油ベース)がしっとりと染み込み、ご飯の上にデーンと鎮座しています。卵でとじた訳でもないし、ソースカツ丼みたいにキャベツとかが乗ってる訳でもない、シンプルな体裁ですけど、甘辛いタレが意外とあっさりとしていて、あっという間に平らげてしまいます。味噌汁のないのが、ちょっと残念でしたが・・・。

腹ごしらえも終わり、本日のお宿へと向かう事にします。2つ手前のバス停三島から歩いて15分くらいと言う事だし、バスもいつ来るか分からないんで、散歩がてらてくてく歩いて行きました。
しかし油断大敵、バス停の間の距離もけっこうあるし、宿への道も上り坂・・・とすっかりヘトヘトになり、ようやく辿り着きました。

ここが本日のお宿、民宿旅館『梁山泊』です。なんか普通の民家みたいですが、中に入るとすごい靴の数と騒がしい声が聞こえてきました。1階は大広間が並び、2階に宿泊の部屋が10室くらいある造りです。どうやら宿泊だけでなく、会合や会食・宴会もやってる所みたいです。この騒がしさは夜まで続きました・・・<~_~>

部屋もこれぞ民宿って雰囲気で、狭くてなんか湿っぽい感じで、ちょっとガッカリ。まあ、通常1泊2食¥7500〜の所を、食事をグレードアップして¥9500ですからあまり文句は言えませんが・・・。オマケに、 インターネットの紹介ページ に割引券が付いていたんで1割引になりました。けっこうインターネットでいろいろ割引きサービスは多いですから、皆さんも活用してみて下さい。

ひとくつろぎして・・・あっとその前に一言、ポットのお湯でお茶を入れたんですが、お湯が変なのかお茶のパックが不味いのか分かりませんが、シャレにならないくらい不味いお茶でした。あれはいただけませんネ〜。ついでに言うと、大広間の会合と到着客の世話で忙しいのか、やたらと宿のオバちゃん達がバタバタしていて、もううるさいったらありゃしない・・・。
とそれはまあさておいて、早速大浴場に冷えた体を温めに行きます。お風呂はまあまあ大きくて新しく、まだ時間も早く誰もいなかったんでのんびりできました。

温泉で冷えて疲れた身体も癒され、思わずゴロンとなって寝てしまいました。そうしている間にドアをノックする音が・・・お待ちかね、夕食の準備ができたようです。まずは、こんなメニューがテーブルに並びました。

メニュー内容を挙げるとこんな感じ・・・。

鳥手羽揚げ・鰻の蒲焼き・鮎の煮付け・刺身・猪鍋・車海老の焼き物・白和え・煮しめ・酢の物・ポテトサラダ・メロンとランプータン

さて、どれがどれか分かりますかね・・・?
ウ〜ン、味の方ですか・・・まあ決して激ウマではありませんが、そこそこの味とでも申しましょうか・・・。
実はメニューはこれだけじゃないんです。この後も更に・・・。
海老フライとボイル蟹 天ぷら盛り合せ 手打ちざるそば
味の方はもうひとつと言う感じはありますけど、量は半端じゃありませんでした。満腹の極致、もう動けませ〜ん・・・!

心は満たされないけど、腹は満たされたまま、1日目の夜は暮れて行きました・・・。



1998年11月8日(日)


2日目の朝、いつものように寝ぼけまなこで1階の食堂で朝食です。
見た通り、質素な朝食。ここでもまた、海老フライが・・・。昨日からやたらと海老が出てきます。秩父は海老の産地(?)なんでしょうか?
そそくさと食事を終え、荷物をまとめて早速出発です。


この日は、歩いて5分くらいの所にあるクアハウスおがのに行く事になっていました。
昨日とはうって変わって、雲ひとつない青空。清々しい気分で、いざ出陣。
ここは入場料¥800(3時間)で、水着を着たままジャグジーや寝湯・歩行湯・サウナなどが楽しめるクアゾーンと男女別の大浴場があります。
今回はインターネットで宿泊申込みのため、入湯割引券(¥200引き)もGETできたんでラッキーです。
中はあまり広くはないですが、約1時間、サウナで汗を流し、ジャグジーで毛穴を開き、薬湯で身体を温めてと十分満喫できました。
その後、温泉でさっぱりとし、湯上がりに大広間でビールを一杯。これぞ温泉の醍醐味・・・ああ〜、幸せ・・・!

今日のイベントはこれだけ。早く帰って家でのんびりしようと言う事で、一路帰途へ向かいます。
クアハウスから出る次の路線バスまで1時間くらい間があったんで、町営バスで山を下って三島のバス停まで戻り、そこで乗り換える事にしました。
しかし、しかし・・・その路線バスも1時間待ち・・・!!!
地方のバスは要注意です。都会の感覚でいると大きな落とし穴にはいりますよ。
結局、近くのファミリーマートの公衆電話でタクシーを呼ぶ羽目になっちゃいました。西武秩父駅まで行くのに¥4000くらいかかり、予想外の出費でした。


昨日予約した特急レッドアローを早い時間に変更します。
そのせいでもうあまり時間はありませんが、以前秩父に遊びに来た帰りに買った釜飯を購入すべく、コンコースを走りました。
しかし『売り切れ』の文字が・・・!もうガッカリです。

でも、もう時間もお昼で何も食べないのもツライんで、とりあえず目に付いたパンを買って、特急レッドアローに飛び乗りました。
レッドアローは前よりもカッコいい車輌で、まるで成田エクスプレスみたいです。
とりあえずパンにかぶりついたら、これが意外に美味。天然酵母でできたコッペパンにピーナツやアンコをはさんだだけのシンプルなものですが、噛みしめるととっても味わい深いです。これはおススメ・・・!


てな感じで、今回の長瀞〜秩父の旅は終わりました。では、次回作までしばしお別れです・・・!