2000 エジンバラ公演日記
本文へジャンプ 7月31日〜8月15日 



8月6日(日) フリンジ・レセプション


ビデオプロジェクターはレンタル屋ではなく、
結婚式などの撮影をしているカメラマンから借りたらしい。
朝9時に我々の宿舎に来るはずがいっこうに来ない。
マイケルは何度か留守電にメーッセージを残すが、連絡はない。
朝食はマルコと福矢が買い出しに行き、サンドイッチやマクドのモーニングセットなどを買ってきた。
日曜で店があまり開いてなかったよう。
10時頃にカメラマンやっと登場。
マイケルと二人でなにやら作業していたがやはりだめで、自宅に持ち帰って別の機械を通して試すことになった。
マイケルと遠藤君がプロジェクターと僕のパソコンを持ってカメラマン宅へ。
途中で携帯に連絡が入ったが、やはりだめなよう。
ケーブルが断線しているかもしれないので、別のケーブルを持って僕もタクシーで駆けつけた。
プロジェクターはPCからの信号は受け付けないが、VTR端子からならいける。
PCの信号をVTRに変換して出力することになった。
ビデオの編集機にPCをつなぎ編集機をプロジェクターにつなぐ。
でも画像は出ない。
PCの設定を変えないといけないよう。
マイケルがヘルプを見ながら設定を変えると・・・・
画像が出た!!
これで何とか字幕が出せる。助かったぁ。
時間はすでに2時を回っていた。
福矢とマルコは昼食もとらずに我々の帰りを待ってくれていた。
イタリア料理を食べてフリンジオフィスへ。
印刷屋のミスで我々が配布する予定のチラシが届かず、マイケルが古いデザインのチラシを元にコピーして、
とにかく500枚チラシを作った。
フリンジオフィス(本部事務所)前で福矢・マルコ・遠藤がチラシ配布開始。
僕とマイケルは日本人がたくさん公演している劇場前でチラシ配布。
マイケルによると、日本人の公演を見に来る人は日本に興味のある人なので、効果が大きいそう。
500枚はすぐに配布終了。
みんなよく受け取ってくれる。
梅田や難波でチラシまいてもほとんど取ってもらえないだろうに、
ここは仕事がしやすいし、おまけに受け取ったチラシをよく読んでくれる。
人を見てちゃんと手渡しさえすれば効果はあるかも。
宣伝費に金をかけられない我々にとって、観客動員のほとんどはこのチラシ作戦にかかっている。
だからちゃんとしたチラシがないのは痛い。
夜はフリンジ参加者が集まってのレセプション。
招待状が3枚しかないので僕とマイケル、それに彩りとしてマルコの3名が参加。
僕とマルコは着物姿。
町はずれに断崖絶壁の山があって、その手前にモダンで巨大なテント風のホールが横たわっていた。
そこが会場のダイナミック・アース。
入り口でラジオのインタビューを受け、マイケルが代わって全部今回の公演について話してくれた。
いきなりラジオが来てさいさきがいいと思っていたら、
「ラジオはあんまり効果あらへんねん」とマイケルがいう。
中に入ると、ステージでなにやらパフォーマンスが行われていて、みんなドリンクを片手に見ていた。
パフォーマンスはタップやスタンダップコメディー、リモコンの人形を使った腹話術、
ライオンキングのようなコスチュームでのパフォーマンスなど色々。
招待とはいえドリンク類は有料で、カウンターで金を払ってビールを買う。
会場内はフリンジ参加の世界中のアーティストと、新聞記者達らしい。
ほとんどがジーンズとかの軽装だけど、宣伝のために衣装を着て参加している人間もいる。
かくいう僕たちもそうなのだけど・・・・・。
ショーを見ていると、マイケルが女性と話している。
近づいて話に加わると、その女性もストーリーテラーだそうだ。
(今回落語はストーリーテーリングと言う風に紹介している)
その女性はこの日から初日だったようで、先週ニューヨークで公演したときは、
300席満員だったけど、今日はお客が0だったという。
これがフリンジだ。
僕たちの公演するオウガスティンでこの日公演した劇団は10人ほどの客だったようだ。
大阪でフリンジ経験者数人から話が聞けたけど、みんなに入りは期待してはいけないといわれた。
大宣伝をうてば少しは入るかもしれないけど、みんな10人20人の客を前に公演を続けている。
明日の我々の初日は何人入るだろうか。
マイケルによるとイギリスでは出演者より客の数が少ないときは公演を中止してもいいそうだ。
でも落語は出演者が1人だから0なら公演中止。(あたりまえか)。









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