2000 エジンバラ公演日記
本文へジャンプ 7月31日〜8月15日 



8月5日(土) エジンバラ到着


5日の朝荷造りしてキングスクロス駅から、エジンバラへ列車の旅。
5人分のそれぞれのスーツケースに大太鼓・座布団・もうせんの入った大きなバッグ。
締太鼓やケーブル類の入ったスーツケースなど荷物が多い。
これだけの荷物、列車ではどこに置いておこうか不安になる。
予約してある切符を取りに行き、列車に向かいながらマイケルは切符を見てなんか怪しいと言う。
何が怪しいかわからないまま列車へ。
荷物の心配はすぐに解消した。
荷物専用列車が最後尾に付いていて、飛行機のように荷物に番号の入ったタグを付けて、引換券をくれる。
出発時刻変更をちゃんと連絡してあるにもかかわらず、席がちゃんと取れてないよう。
仕方なく自由席に5人分を確保。
指定車両とか自由車両というのはなく、ファーストとその他に列車は分かれていて、
座席のヘッドレストのところに指定された人の名前を書いた紙が付いている。
その紙が付いていない席が自由席。
列車が動き出した。
ロンドンを出てしばらくすると、黄色いじゅうたんを敷き詰めたような麦畑が広がる。
窓の外を眺めている間、頭の中では「世界の車窓から」のテーマソングがずっと流れていた。
いくつかの駅に止まり、向かい合わせに4人座れる席が空いたのでそちらに移動。
4人がけの席は間にテーブルが付いている。
トランプしやすい。(別にせぇへんけど・・・)
列車の中でマイケルは頻繁に携帯で電話して、何か怒っている様子。
聞けばエジンバラで配布するチラシを頼んでいた印刷屋に5000枚は配布業者に送ったが、
我々の手配り用の5000枚が行方不明だという。
土曜日でオフィスは2時まで。
責任者もいない。
観客動員に響くのでチラシがないのはつらい。
4時間15分でエジンバラに到着。
ガイドブックには「スコットランドの冬は7月に終わり、8月に始まる」とか書いてあったり、
会う人ごとにセーターやコートを持っていった方がいいと脅されていたけど、
ロンドンよりは気温が低いが、Tシャツに上着を羽織っただけでいけそう。
周りを見るとフリースの上着や、レザーコート、ノースリーブに短パンと、みんな格好がバラバラ。
暑いのか寒いのかわからない。
タクシー乗り場を見ると、列車が着いたばかりなので長蛇の列。
ふつうの道でタクシーを捕まえることにする。
重い荷物を担いで長い階段をヒーヒー言いながら荷物を運びあげる。
この国は改札という物がないようで、知らない間に外に出ていた。
我々の宿は夏休みの間だけ貸し出している学生の下宿屋で、4LDKと聞いていた。
古い大きな集合住宅の1階の共用玄関を開け3階へ。
中に入って驚いた。
広い!。しかもメゾネット。
1階は約20畳のリビングにセミダブルのベッドルームが一つ、ウォークインクロゼット。
廊下を通って、バスルームにランドリールーム。
2階に上がるとツインルームと広いセミダブルの部屋、折り畳みベッドに布団の部屋。
キッチンにバスルーム。
部屋割りをして、すぐに劇場に向かう。
オウガスティンは教会の中にあるホールで、客席約100。
高座は一辺1.2mの正方形の天板にアルミでできた足をつける。
組み方にとまどいながらも何とか完成。
字幕用プロジェクターのセッティングにかかる。
あ、PCとのコネクターの形状が違う!!
15ピンのRGBコネクターと言っていたのに古い型のプロジェクターだったよう。
マイケルはすぐにPCショップに行きコネクターを調達してきたけど、今度はPCの画像がどうしてもでない。
レンタル屋に連絡して明日協議することになった。
時間変更を伝えていたのにちゃんとしていなかった駅員やら、
チラシがどこにあるかわからないとあっさり言い放つ印刷屋やら、
これで大丈夫と古いプロジェクターを送ってよこすレンタル屋(しかもスクリーンは届かず)やら、
英国人はいい加減なやつが多いと思っていたら、劇場のスタッフはよく働く。
そろいのTシャツを来て、プロジェクターの具合が悪いと言えば
みんな集まってきてあれやこれややってくれるし、照明をセッティングするときもいやな顔ひとつせず、
脚立を担いでこっちの細かい注文に沿うよう努力してくれる。
照明セッティングの途中で時間切れとなり、当日の朝セッティングすることになった。
荷物を置きに帰り、夕食へ。
辻々でキルトを着たバグパイプの演奏家がいてスコットランドに来たなぁと言う実感がわく。
裏通りに入るとバグパイプの演奏家に人々がビールを振る舞って騒いでいる。
マルコがそれを見て阿波踊りもこんな感じだという。
タイ料理を食べて、パブで一杯ひっかけ、部屋に帰った。









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