2000 エジンバラ公演日記
本文へジャンプ 7月31日〜8月15日 



8月3日(木) 英語字幕「お玉牛」イギリスデビュー


今日の朝食は近所でサンドイッチを買って部屋で食べた。
毎日何をどこで食べるかが海外では大きなテーマの一つ。
朝食が終われば、昼食の算段を考え、昼食が終われば夕食の作戦を立て、
夕食が終われば次の日の朝食を相談する。
サンドイッチの店は先日近所を散策していたときに見つけた店で、好きな具を選んで作ってもらうシステム。
それぞれ好きな具をオーダーして部屋へ持ち帰って食べた。
これが一番安上がりでうまい。
朝食後みんなはシャワーを浴びて街へ繰り出したが、
僕とマイケルは字幕のチェックとエジンバラでの演出方法について会議。
昼食時にみんなと宿の近くのサウスケンジントン駅周辺で合流。
昼食はイタリアン。
3時過ぎ、今日の公演先の大和日英基金に到着。
会場の設営にかかる。
大和日英基金はシャーロックホームズ博物館や、マダム・タッソーの蝋人形館の近所で、
リージェントパークの横にある。
先日の下見で段取りは決まっていたので設営はすぐにすみ、本番まで時間があると思っていたけど、
字幕を映すビデオプロジェクターや、字幕の手直し、内容確認に手間取り、開演ぎりぎりまで作業は続いた。
今日はお客さんの半分以上が外国の方だそうで、全員が招待客。
マイケルの同時通訳で鳴り物の説明をして、いよいよ英語字幕落語のイギリスデビュー。
会場にぎっしり詰まった70人ほどのお客さんを相手に「お玉牛」を演じる。
字幕と仕草の両方を見られるよう、かなり意識してゆっくりとしゃべった。
扇子・手拭いの仕草の説明や、はめ物の説明などのあと本ネタへ。
みんなニコニコして聞いてくれている。
英語で訳しきれない表現や、イメージの違いがあったりもするだろうけど、
牛に夜這いをかける仕草の部分では、字幕を読むタイムラグなしで笑いが返ってくる。
かなりいい感触。
終演後階下の会場で懇親会。
ワイン片手に衣装のまま招待客と談笑した。
BBCのプロデューサーや、画家、日本大使館の文化担当の方、いろんな文化的な方が来ていた。
日本人向け雑誌のインタビューも受けた。
外国の方はみんな表情がとても豊かだと言う。
字幕を見なくても、表情だけでも理解できてとてもおもしろかったと言ってくれた。
大和で今回お世話になった担当の河村知子さんも、
こういう催しにしては非日本人の比率がびっくりするほど多く、みんな喜んでいた。
是非来年もという話になり、日本大使館の方からも来年から再来年にかけて、大きなイベントがあるので
スケジュールは取れるかと聞かれた。
来年につながる実りの多い公演だった。









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