2日目 * 7/14
「どーゆーことおおお!?」目が覚めたら11:48だった・・・。8:00起床のはずだったのに。目覚まし時計の音なんてまったく聞こえなかった。私が気持ち良さそうに寝ていたからとっしーはゆっくりと寝かせてくれていたんだって。ごめんね、とっしー・・・。
昨日、スーパーで買ったパンにクリームチーズをはさんで、フルーツとお水を持って、海にGO!パラソル付きビーチチェアで海を見ながらの朝食、いや昼食。ところが・・パンにカビが生えていた。もう半分食べちゃったよ・・昨日買ったパンなのにぃ!なんなのよっ!!・・・まぁ、そんなことは青い空と青い海、そして白い砂浜が忘れさせてくれる。15:00くらいまで海とプールでうだうだっと過ごした。あぁ、幸せ。 |
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部屋でシャワーを浴びてからロビーでツアーの車を待った。16:00集合だったんだけど車は10分くらい遅れてやってきた。今日お世話になるのはその名も「マサシの星空ツアー」。マウナケア山頂付近でサンセットを見た後に、もう少し下のほうで星空を鑑賞するというもの。この手のツアーはいろいろとあるみたいだけど、あんさんのところで参加した様子を読んでここに決めてしまった。今日お世話になるガイドさんはやまちゃん(山本さんだったかな?)。ハワイ島に来る前はNYで働いていたらしい。まったくの別世界に来てしまったのね。
私たちのピックアップが一番最後で、車はパーカー牧場へ。ここは東京23区の1.5倍の広さがあるんだそう。街の中心は昨日来たワイメアで信号が1つだけあってガソリンスタンドもある。この辺りまで来ると家々に煙突が立っている。冬は結構寒くなるみたい。サドルロードに入ってからはジェットコースターばりのアップダウンで結構面白い。車に酔うひとは大変なことになる・・私は酔い止めをしっかり飲んできたから大丈夫だった。私たちは日本からネットでこのツアーの予約をしてきたけど、車内で隣に座っていたおばさんはこっちに来てから申し込んだらしく、私がマフラーと手袋持参なのを見て「あら、用意がいいのねぇ」と言っていた。サンダルの女の子もいた。あれじゃ、山の上に行ったら寒いよ〜。
ここでちょっとやまちゃんに聞いた話を・・。
ハワイは水が豊かな島で、雨が降るとその水が海抜0mまで降り、海水の上に真水の層ができていている。水道の水も飲んでも大丈夫だと言っていた。ハワイの豚は昔々、ポリネシア人が連れてきたので白人よりも先にハワイに住み始めたらしい。やまちゃんの家の庭にも子豚が現れるようになったから餌をあげていたら、そのうち親豚も来るようになってしまって、仕舞いには庭のみかんの木なんかをひっくり返すようになってしまったんだって。恩をアダで返してしまっているわけだ・・。やまちゃんの家ははファラライ山の中腹にあるということだけど、ファラライ山はまだ生きていて噴火をする可能性もあるらしい。「でも噴火したら溶岩ツアーができますからね」なんて言ってた。そのくらいに思っていないと生きている山には住めないよね・・。マウナケアは3800年前に活動が終わったんだそう。宇宙を観測するのに適した環境でもあるし、だから世界の天文台がずらりと並んでいるんだ。そして太平洋一高い山なのだ。隣のマウナロアはハワイ島の面積の1/3を占めていいて、富士山の100倍の面積という世界最大の火山。見た感じなだらかな山なので4,000m以上あるようには思えない。マウナケアとマウナロアの間はママネの森だったけどマウナケアの噴火で火事になって焼けてしまった。マウナケアにある湖の下は永久凍土で凍っているから下に浸透していかずに氷河の水が溜まって湖になった。
これから登るマウナケア
手前にある黒い溶岩はマウナロアから流れ出たもの
その向こうのベージュ色の部分はマウナケアの領域
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やまちゃんはその辺にある草をガシッとむしって
馬にあげていた。
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マウナロアのパホエホエ溶岩
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←マウナケアを登る途中にこのヒョロヒョロした植物をたくさん見かけるんんだけど、これはもともとハワイにはいなかった植物で、どうしてだったか忘れちゃったけど、何かをヨーロッパから運んだ際に種がくっついていて、それがハワイ島に根付いてしまったらしい。 |
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オニヅカ・ビジターセンターに到着し、もう1台の車と合流。お弁当(味噌汁付)をもらって食べた。ここで休憩して体を慣らし、高山病になるのを防ぐんだそう。オニヅカ・ビジターセンターを出発し、四輪駆動に切り替えた車はゆっくりと砂利道を登っていく。途中で普通の乗用車とすれ違ったら「これ、絶対にダメですよ」とやまちゃんは言っていた。天文台に近づくと砂利道が舗装された道に変わる。これは砂埃が舞って天文台の観測に影響してしまうのを防ぐための配慮。観光客のために観測できなくなっちゃったら、そら怒られるよねぇ。オニヅカ・ビジターセンターを出たあとは数分おきに水を飲む。水を飲むと血液中に酸素が増えて高山病防止になり、酸素が体にまわるから眠気も覚めるんだそう。以前、お客さんに「水は何分おきに飲めばいいですか?」と聞かれ、やまちゃんは適当に「5分おき」と答えたらしい。ということでそんなにきっちり飲まなくても大丈夫みたい。でもぜったに寝たらダメだと言われた。眠ってしまうと呼吸が最小限になってしまうから高山病になってしまうみたい。そっちの方が大切なんだって。やまちゃんは道中眠りそうなひとに声をかけていた。ガイドさんによっては「眠ると死んでしまう」とまで脅かすんだそう。そこまで言われたら絶対に寝ないよねぇ。でもだんだん暗くなるし、車の揺れは心地良いし、眠くなってしまう・・。
そうこうしているうちに白やシルバーの天文台が並ぶ地点に到着。ここでサンセットを眺めた。やまちゃんは「今日は暖かいですよ」と言っていたけどかなり寒い。寒さに強い私でさえ寒い。なんてったってここは標高4,200m。富士山よりも高いのだ。となればいくらハワイとはいえかなりの寒さだ。空気だって薄い(らしい)。私はなんとも感じなかったけど。サンセットはきれいだたけど、ツアーの人たちは早々に車の中に避難していた。ガイドさんと私とあとふたりくらいが最後まで外にいた。
左が日本の国立天文台ハワイ観測所の口径8.2m
の光学赤外線望遠鏡「すばる」。いつの日か見学が出来るようになるらしい。天文台で働いているひとたちは山の上には住まず、近くの街に住んでいるんだそう。日本人はヒロに住んでいるんだって。
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影がこーんなに長い!
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マウナケアの山頂
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雲海に映るマウナケアの山頂の影
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その後、3,700mのところにある駐車場で星空鑑賞。21:00くらいだったので太陽は沈んでいるとはいえ、まだ太陽の光が少し影響しているらしく、私が想像していたような星と星がひしめき合うくらいの星空ではなかった。それでも東京なんかとは比べものにならないくらいの満天の星空だけど。私の期待を裏切った星空でも楽しかったのはガイドの西田さんの星座解説があったから。とってもわかりやすくライトで星を指しながら教えてくれるし、なんといっても話が上手。すんごく面白かった。あれこれいろんな星座を教えてもらったので私の頭の中はちょっとパニクってしまって、あんまりよく覚えていないんのが残念・・・。北斗七星の上からふたつめの星は視力がいい人はふたつに見えるらしい。ギリシア時代には視力検査に使われたんだそう。実際に望遠鏡で見ると星は3つあるんだって。月や星が地平線に近づくと水蒸気の影響で光が屈折するから赤く見えたりキラキラするらしい。昨日の夜見た月が赤かったのはこのせいだったんだ。なるほどねぇ。星は地球から数光年、何百光年、何万光年と離れているから、私たちの目に見えている星も今現在は消滅してしまって存在していないかもしれない。赤く見える星は光が弱いから赤く見えるんで、その星はもしかしたらもうないかも・・・星を見るということは過去を見るということです、という西田さんの言葉にものすごくジ〜〜〜ンとしてしまった。今見ている星の光の中にはまだ人類が北京原人だったころの光もあるんだ・・と思うとなんだか感無量。またこのツアーに参加して西田さんの話を聞きたいな。
星空鑑賞のときに大きな望遠鏡で月とかを見せてくれるんだけど、やまちゃんに「新婚さんの奥さんの方が望遠鏡を覗いて『うわぁ!きれい!』って言ったらだんなの方が『君の方がきれいだよ』なんて言ってました」って話を車の中で聞いていて「んも〜」って思っていた。私たちと同じグループの中にもラブラブなひとがいて私が星空を見て感動しているときに「ヒゲが痛ーい!」って声が聞こえてきて・・あーあーいちゃついていたのねー。そっちは盛り上がってるだろうけど、こっちが引いてしまうようなこと、大きな声で言わないでねーって心の中で思った私。別にひがんでいるわけじゃないけどさー。
今まで見た星空の中でマウナケアは3位かな。一番感動したのはマウイ島のハレアカラで真夜中に見た星。でもあれは多分それまでに見た星空の中で一番すごかったから印象が強いんだと思う。2位はアラスカでオーロラ鑑賞をしているとき。これも真夜中で太陽の影響を受けずに見ることができたたからだと思う。マウナケアも真夜中にくるともっとすごいとガイドさんたちは言ってたしな〜。私たちが泊まってるハプナ・ビーチ・プリンス・ホテルから見る星空だってかなりきれい。ただ雲が出たりしてしまうと見えないから、やっぱり雲の上から見る星空の方がいいね。
ちなみに今日見た星座は・・おおくま座(北斗七星)、こぐま座、りゅう座、いて座、おとめ座、しし座、さそり座、てんびん座、かんむり座、ケンタウルス座、はくちょう座、南斗六星。いるか座がとってもかわいかった。天の川も良く見えた。流れ星もいくつか見た。あと感動したのは人工衛星。流れ星はスッと消えてしまうけど、人工衛星は同じスピードでスーーーッと動いている。太陽の光に反射して星と同じように見えるんだそう。
シャッターを1分くらい開けて撮った写真だから
目に見えない星も写ってる
実際にはこんなには見えない・・
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さそり座
←の写真にも写っているヨ
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帰り道、ヒロの街の夜景が見えた。ヒロという意味はガイドさんによっては「広島からの移民が多いから」って説明する人もいるらしいんだけど、そうではなくて、ヒロとはハワイ語で三日月っていう意味で、ヒロの街が三日月のような形をした湾になっているからなんだそう。美しい名前だよねぇ。
あんさんはNASAの施設内に入れたようだけど私たちはそういうのは一切なかった。とーさんにお土産でキャップを買おうと思っていたんだけどなー。マウナケアの山頂にも行かなかったし、マサシさんにも会えなかった。でも西田さんの星空解説がとーーーっても面白くて、前から勉強しようかな〜と思っていた星座のことを本当に真剣に勉強しようと決心できたし、私たちの担当だったやまちゃんも楽しいひとだったからこのツアーにして良かったと思う。
23:20くらいにホテルに到着。車を降りてやまちゃんにツアー代金を支払っているとき「溶岩ツアーもやっているからぜひ」と言われたので「私たち、ボルケーノハウスに泊まるんです」と言うと「その方がいいですヨ」と言っていた。そして今、どこに行ったら溶岩を見れるのか教えてくれた。断然夜がおすすめなんだそう。そっかー。溶岩ツアーも夜に行っているみたいだし・・。暗い山道ドライブに挑戦かな(とっしーが)。部屋に戻りリュックから水を出したらペッチャンコになっていた。
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