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 ジェンコはねども、んめ物は食べたい、せば、どさいけばい〜
(お金はないけれども、美味しい物は食べたい、そうすれば何処に行けばいい?)

飲食店編 ソフトクリーム編 番外編 居酒屋編 紹介編 

紹介編追加
マカロニのどん
 知人から頂いたマカロニを使ったどん。普通は米などをどんするが、マカロニでも同じようにできるという。見た目はカリントウの様、食べてみると米のどんと違ってカリントウの様な食感で、あっさりして食べ始めると止められない。マカロニ一袋でゴミ袋に一杯な位に膨れあがり、1200円とのこと。
 

飲食店編
露地厨房 且坐(しゃざ)秋田県秋田市広面字昼寝23-10 TEL 018(825)1880
 秋田駅から手形陸橋を超えて広面のJA秋田を曲がるとすぐにある、黒板壁の民家風のお店。
 民家を移築したような建物の外観も雰囲気があるが、ちょっと曲がった入り口のデザインに、ただ者ではない予感が感じられる。中はカウンター席・椅子席・掘り炬燵席にお膳席があるが、それぞれに雰囲気がある。最近では珍しい本物の塗り壁も落ち着いていて、くつろいだ気持ちになれる。 
 
 
 食べ物も、何を食べても外れることはない。和風もあってイタリアンもあってと心配になるメニュー構成だが、「ホルモンのイタリア煮」を食べるとしっかりと蜂の巣も入っておりトマトソースの旨さは真似できそうにない、「サクサクコロッケ」は本当にサクサクで俵型でも火の通りもよい、「オニオンスライス」でさえドレッシングが市販の物とは一線を画した味で卵の黄身でまろやかさが加わり手抜きのなさを感じる。一皿の量も結構多めで、2〜3人でも楽しめる程。
 飲み物も県外の有名な日本酒も粒揃い、そして本格焼酎の種類の多さには圧倒され、超レア物もある。大きめの綺麗な透明な氷でロックや水を飲める事もうれしい。最後にサービスの抹茶でとどめを刺され、満足して帰ることができる。

木こり庵の十割活そば 秋田市仁別・秋田市リゾート公園内 森林学習館内
     
*(蕎麦とラーメンは個人の好みが強すぎて、取り上げていませんでした。個人的には細めの更科そばが好みです。)
 いつも、冷たい更科かけそば(海苔なし)520円(税込)しか食べないが、ちょっと平べったい喉ごしがよい蕎麦で、量も十分、いい酸味のある濃いめの蕎麦つゆをちょっとつけて手繰ると、十割だろうが手打ちでないだろうが旨ければどうでもよいと感じる。写真は、大盛りで+105円(税込)。
   
 
上小阿仁道の駅の和食処でも十割そばがあり、とろろ芋とウズラ卵がつき海苔がかかっていて600円と違いはあるが、蕎麦も蕎麦つゆも木こり庵と瓜二つに感じるのは私だけだろうか?(勿論、上小阿仁もお薦め、ただし蕎麦の旨さに海苔が邪魔で海苔抜きで頼むことを勧めます)

万豚記(ワンツーチー) 秋田市広面字小沼古川端34-16
 秋田駅から明田地下道を抜けて横山金足線に出る手前右側にできたお店。盛岡などにある紅虎餃子房と同じ際コーポレーションのフランチャイズ店。坦々麺(写真は黒ゴマ坦々麺)などの四川風料理がメインであるが、"黒い"麻婆豆腐はラーの辛さに山椒の実のマー(シビレ)がしっかりと効いている。麻婆豆腐780円、麻婆豆腐かけごはん880円(いずれも税込み)と値段は安く、ボリュームはたっぷり。炒飯などは一人前でも2人前かと思うような量なので、注文は慎重に。
 味が濃いめなこと、活気がありすぎて長居はできそうにない雰囲気で、好き嫌いは分かれそう。
 できれば、好みでたっぷりと山椒をかけられるように、山椒のミルを置いて欲しい(お台場の陳麻婆豆腐店のように)。
 

ざるおぼろとうふ ふうせつ花「おとうふと湯波」岩手県安代町
 全く知らずに、たまたま店の前を通りかかり、「おとうふと湯波」の看板に引き寄せられて入ってしまった。入口には「ざるおぼろとうふ」の試食品が、醤油ではなく塩と一緒に並んでいるのが、自信の表れと見て取れる。黒と茶の「ざるおぼろとうふ」を食べてみてびっくり。濃厚でねっちりとして、本当に甘い!旨すぎて普通に食べるよりは、「デザートとして食べるための」豆腐とでも呼びたくなった。
 店内には、豆腐の他にも湯葉、油揚げ、豆乳、ドーナツなどが並んでいるが、値段もとても抑えられている。
黄ざるおぼろとうふ(南部白目)バランスのよい旨み、甘み 380円
緑ざるおぼろとうふ(県産青豆「秘伝」)すぐれた甘み、こく、香り 450円
茶ざるおぼろとうふ(南部茶豆)濃厚でクリーミーな味わい、さながら「畑のモッツァレラチーズ」 480円
黒ざるおぼろとうふ(伝統ある岩手の黒豆)豊かな香りと素朴な味が特徴でソフトな甘みとなめらかな食感 480円
 
 
 豆腐作りを支えるのは良い水を得るために安代町内でも理想的な水質の井戸が掘れる場所を選定し、大豆にも徹底的にこだわり、天然海水にがり100%で作っているという。一部商品は、HPから注文もできる(http://www.sukaheru.net/~fu-setuk/)。近くを通ったら、まず試食を!

菊のみそ漬け(雁の里まごころハウス)
 各地に直販物産館が作られているが、最近のお気に入りは、仙南村の国道13号線沿いにある雁の里まごころハウス(写真の看板が目印)。夏場は新鮮野菜も多いが、一年を通じて漬け物が充実している。沢庵、みそ漬け、燻りガッコに、本格的キムチも手に入る。雁の里マークがついている物は、無添加・無保存料で値段も安く、漬けた人によって味が結構異なり、味見して好みのものを選ぶ楽しさもある。
 先日、菊を青菜で丁寧に巻いた物をみそ漬けにした「菊のみそ漬け」を初めて見つけた。お茶漬けにも最適と勧めてあったが、ほろ苦さが酒の肴にもたまらない。漬けた人が「菊田きみ子」さんというのが、できすぎ。いつもあるとは限らないので、見つけたら是非試してみてください。

イワナ庵
 雄勝町秋ノ宮小淵ヶ沢の橋の手前にある湧水「寝覚めの水」から500mほど先にある「いわなの里」の川向かいにある釣り堀に併設されたお店。イワナ塩焼きはもちろん、他ではあまり食べられないイワナ味噌焼もお薦め。焼くのに30分ほどかかることを承知してから頼み、釣り堀を楽しむのも良し、庵の中にある文庫の田舎暮らしなどの本を読んで待つのも良し。お金に余裕があれば1500円の小町御膳を頼むと味噌・塩焼のイワナ2匹に、イワナのザッパ汁-これが美味い-と山菜なども付いてお得である。

木里樹里館 雄勝町秋ノ宮小淵ヶ沢
 上記のいわな庵の入り口の手前にある地元の手づくり食品を扱う物産館。ここで売られているジャムの中でも、うめジャムは素直で甘みを抑えていて絶品。他にもすももジャムと「おかずいらずの梅ざんまい」もお薦め。うめジャムは木里樹里館の中にはなく前の露天でしか売っていないこともある。

福寿草 青森県岩崎村
 五能線沿に走る国道101号、秋田方面から青森県側に県境を越えてすぐにある食堂。名物のイカ一夜干しがすだれ状に干されている。焼きたてが一枚350円で売られており、高台から日本海を眺めながらすぐに食べると美味しい。ここで売っている生干しイカを買って家で焼いても同じ味にはならないのが不思議でもある。すこし高いが小振りのタコを一晩漬け込んで干したものはお土産にもいい(冷蔵庫に入れて置いても日持ちはしないので、早急に食べきること)。

ソフトクリーム編
じまんこ亭の蕎麦ソフトクリーム 秋田県井川町 国花苑内
 秋田市から国道7号線を走り、国道285号線に入って1kmほどの右側にある国花苑は、桜の名所としても知られている。国花苑の入口近くに、新しく「じまんこ亭」という直売所ができた。その中に地元の婦人会が手打ちで打った蕎麦を食べることのできるカウンターがある。そこで「県内初」と銘打った蕎麦ソフトが食べられる。普通のそばに比べてルチンが10倍の韃靼(だったん)蕎麦粉入りとのことで、確かに黄色みが強い。値段は250円。
 

カルフォルニア 秋田市川尻御休町1
 長崎屋から御休通りを臨海方面に向かって進み、ホテルサンタワーの先の左にある「あんぱんからパンツまで」売っているコンビニエンスストア。130円という格安のソフトクリームは、シャリシャリしてさっぱりした乳脂肪分が低そうな他では味わえないものだが、ソフトクリームの範疇からはみ出ているか?美味なのでそんなことはどうでもいいが…。チョコやストロベリーなどその時々の特選とのミックスソフトも楽しめる。コンビニとしての惣菜の品揃えや葉巻の充実ぶりにもご注目。

栗駒フーズ「牛乳屋さんのソフトクリーム」
 秋田県雄勝郡皆瀬村にある小安温泉郷にある「栗駒高原牛乳」で知られている株式会社栗駒フーズの直営店でしか食べられないソフトクリーム。新鮮な牛乳で作った、少しシャリシャリ感が残っていてしつこくない味。それを大きめの手作りワッフルにたっぷりと詰めてくれて、300円はお値打ち品。国道からは川向かいになっており案内の旗はたくさんあるのに案内標識が小さくてやや分かりにくいので注意。
*** 湯沢直営店CowBellと横手ふるさと村直営店でも食べられます!! ***
 
 

ソフトクリームののと屋 秋田市旭北栄町6-16
 通町を秋田駅方向から新国道に向かって進み、鉄砲町通りの中間の左側にあるコンビニだが、看板は「notoya」になっているが、電話帳には「ソフトクリームののと屋」になっていて力が入っている。店の奥のカウンターで軽食とともに年中アイスクリームを売っている。シャリシャリ感が残っていて180円と安いのに美味い。

北海道からうまいっしょ
 楢山のト一屋の向かいにある北海道産の食品や自家製揚げ物を売っている店。250円のソフトクリーム(ミルク味とラフランス味)があり、シャリシャリ感があってやや濃厚な味。日によって味が変わるのが難点だが満足できるおいしさ。→最近は残念ながら休店状態。

安藤醸造元北浦本館
 国道46号を秋田方面から盛岡に向かって走ると角館の手前左にある味噌・醤油の醸造元のお店。併設されているお菓子の「くらた」で、県内唯一の醤油ソフトクリーム(250円)が食べられる。醤油入りといっても勿論しょっぱい訳ではなく、醤油の風味がある意外に濃厚な味のソフトクリームで、前を通る度に食べてしまう。
 !!!朗報!!! 醤油アイスがお菓子の「くらた」外旭川店でも食べられるようになりました。
 ここに寄ったら、お茶を飲みながらふんだんにある試食のがっこ(ふかし茄子・いぶりガッコ・イワナの甘露煮が好み)でガッコチャッコを楽しむこと。早い時間帯ならガッコ付おにぎりパックもある。「くらた」では醤油だんご・味噌まんじゅうの試食もある。

土田牧場
 仁賀保町仁賀保高原にある牧場。ここのジャジー牛の製品は牛乳やヨーグルトが秋田市内のスーパーでも売られている(高くてなかなか口には入らないが…)。ソフトも当然ジャジー牛乳から作られており、非常に濃厚な味わい(私には重すぎるが、皆が美味しいという)。牧場でしか食べられないソーセージや、ここでしか売っていない骨付き腿の固まりのままの「開拓者」などもお見逃しなく。

ばばへら
 いわずもがなの秋田名物(青森にもあるというが…)の国道でパラソルをたてて高齢女性が売っている冷菓。レモン色・イチゴ色(色だけで風味や味は同じようだ)のミックスされた、ソフトというよりシャーベットに近い冷菓だが、さっぱりしていて150円の値段も合わせて満足できる。

番外編
青荷温泉山川定食
 青森県黒石市の山奥にあり「ランプの宿」で知られる青荷温泉は、温泉も素晴らしいが食事も充実している。宿のメニューで薦められていた山川定食2000円はいかにも山中の宿の食事といった品揃えだがいずれもおいしい。普通なら少し焼きすぎた位でないと美味しくない岩魚塩焼は中までしっかり火が通っているのにふっくらとしていているし、鯉の洗い(厨房の外の生け簀で清水をひいて泳がしている)も全く臭みがないし調理もよいのだろうが水っぽさもない。ミズの漬物、キノコ煮、煮物なども素直な薄味で素材を楽しめるし、キュウリ半分そのままの漬物も愛嬌がある。飯も青森であることを忘れるいい味である。なお水だしコーヒーも缶詰で売っており好評とのこと。
 平成15年4月27日にも訪れて、山川定食を食べてきました。基本のメニューは同じでしたが、煮物がタケノコと菜の花、ウド酢味噌和え(?)、青菜(?)ごま和えなどにかわっていました。右の写真です。

ちりめん山椒 ( 祗をん 八咫 やた )
 「とんねるずのみなさまのおかげです」の「食わず嫌い」対決コーナーで女優の高橋ひとみさんが出品して、年間グランプリを獲得した一品。あっさりと炊かれたちりめんに山椒がきいていて、ご飯の友にも酒の肴にもぴったり。3袋1セットの単位で注文すると笹葉のかごに入れて送ってくれる。八咫は京都市祇園の小料理屋で、このちりめん山椒も店頭で買えるそうだが、宅配の場合は 075-525-5511 に直接電話で注文することができる。問題は一袋1000円(1セット3000円+送料+代引き)という高めの値段だが、食してみると納得できた

韓国海苔(兄弟岩海苔)
 以前に上野キムチ横町の店で薦められた韓国でも手に入りにくいという天然の韓国海苔。胡麻油と塩がよく効いていて海苔自体も美味しく、スーパーで手にはいるものとは大きな開きを感じる。韓国直販のお店(ワンズショップ:http://www.onesshop.com/korean%20food/nori.htm)が見つかり手軽に手にはいるようになったので、秋田近辺メニューではないが紹介する。大判8枚入一袋当たりが300円弱とキムチ横町で買うより安いのに加えて、韓国直送で消費税はかからず、1500円以上なら送料もかからないという格安さも魅力。
  

居酒屋編
秋田杉 中通4丁目17-12
 秋田駅前から明田地下道に向かっていくと右側の雑居ビルの二階にあり、階段下の赤い提灯が目印。秋田の旬の食材を主体にする居酒屋で調理には雄和町の湧水を使っているとのこと。手抜きのないお通しの後で、おまかせコースを頼むのもいいが、黒板に書かれている日替わりメニューから選ぶと楽しめる。地酒も十種類以上あり、冷えた楢岡焼の陶器に注いでくれる。最後の締めくくりに、鮭・梅干・しらす・紫蘇などを混ぜ込んだ焼きおにぎりを忘れずに食べてみてほしい。

 大町5丁目4-15
 大町五丁目の雑居ビルの一階にある居酒屋。基本的には頻繁に変わるメニューから選ぶのだが、最初はお薦めオードブルを1500円ほどで頼むと3品ほど見繕って出してくれるのでお得である。辛みの効いた味付けが多いが、酒の肴にはぴったりで、一ひねり効いた味は家庭で真似するのは難しいプロの味。

酒泉
 秋田駅から手形陸橋を越えて横山金足線にぶつかる手前にある焼鳥屋。
 焼き鳥といっても仕事がしてあるのが感じられ、一本のボリュームも相当なもの。ツブ、レバーなどお薦め。

からす森
 秋田駅近くの市民市場の中央通り寄りの小路にある。
 焼鳥屋だが、ホルモン焼が主体。早い時間帯にしか食べられないホオニク、タンシタ(塩)などを食してみて。

紹介編
くるみ餅(串餅) 
 
秋田市の一部の家で正月に伝統的に食べられていた餅。焼いた餅にクルミだれをかけてもう一度焙ることで香ばしさが増して美味。くるみだれは岩手県沿岸の正月に食べられる「くるみ雑煮」に似ているし、クルミの入ったたれを餅につけて焙るところは長野県の五平餅にも似ている。食べさせてくれる食堂などはないが、レシピを掲載させてもらうことができた。手間暇をいとわない方は試してみて下さい。
材料)山クルミ:400g、味噌:150g、黒砂糖:200g、白砂糖:600g
   切り餅(大きめ)
作り方)
1. 山ぐるみ(煎って剥いたもので市販品もあり)をすり鉢でよくする。
  すりこ木に付いたクルミに脂がジワーッと浮き出るくらいまでよくする事が大事。
2. 黒砂糖に水カップ3杯位(540ml)を加え、火にかけてよく溶かす。
3. さらに白砂糖を加えて良く混ぜる。
4. 擦り鉢のクルミの中に3.を少しずつ入れて良く混ぜあわせる。
5. 鍋にもどして良くねる。これでクルミ汁の元だれができあがる。
6. クルミの元だれを鉢に適量とって、水を加えてトロトロになる位までのばしておく。
7. 大きめに切った切り餅を焙って焼いたあとで、室温までさます。
8. 7.を専用の串に刺して*、6.のクルミだれを両面に塗り、鉢の縁で軽く叩いて余分なたれを落とす。
* 専用の串がなければ、割り箸を割って、間に割った割り箸を半分に切ったものを入れて、ヒモで縛ったもので代用する。
9. 8.を炭火の周りに立てかけるか、炭火にかざしてじっくりと焼く。
 この際に炭火にクルミだれが垂れ落ちて、盛大に煙が出るので換気をよくすること。
10. 串を持って、餅の四隅をつまみ、串に巻き付けるようにまわしながらちぎるようにして食べる。
 
  

ゴッコ/ブッコ/ホテイウオ、「はちもり観光市」
 紹介したゴッコですが、平成14年2月6日に秋田市楢山のト一屋で、さばいてぶつ切りにした状態で248円で売られていました。卵もついていて鍋にすると「ハタハタのブリコを小さくして歯ごたえがやや弱い」感じでした。「はちもり観光市」までは行けないが、食べてみようと思われる方はどうぞ。
 
平成14年1月12日に「はちもり観光市」で、初めて見て驚いた魚。一見してフグと見間違えるようなずんぐりした魚で、「ブッコ」とかかれていたが、北海道をはじめとして「ゴッコ」と呼ばれることが多く標準和名はホテイウオ。ヌルヌルした表面と裏側には腹ビレが変形したという大きく不気味な吸盤が付いている。水深100〜200mに生息するが、冬期になると産卵のために沿岸に上がってきて岩穴に卵を産みつける。産卵後メスは沖合いへ去るが、オスは卵の塊のそばの岩に吸盤で張りついて留まり卵がふ化するまで保護するという。
 熱湯に入れると表面のヌルヌルが浮き上がり、皮が締まってパンパンになった姿が布袋様に似ているために名前が付いたようだ。その後にぶつ切りにして、ゴッコ汁にしたり、アンコウの代用として鍋にしたりして食べる。確かに30cmほどの大きさで一匹250円と格安でアンコウのゼラチンの感触が楽しめた。またメスの卵はキャビアの代用にもなるという。


 
「はちもり観光市」は毎週土・日開催され、八森沖ででとれた新鮮な魚介類などを安く売っている市場。冬場はアンコウ、タラなどがお薦め。ナマコなどもほぼ年中手に入るし、アンコウは夏場に非常に安く手に入ることがある。また、囲炉裏を囲んでツミレ鍋のみそ汁、海老塩焼、おにぎりなど食べるコーナーもある。

十文字ラーメン
 
秋田地方のラーメンの中でも特徴のある十文字ラーメンの由来について、秋田魁新聞に載っていた県南の麺特集の中の記事がよくまとまっていたのでそのまま紹介します。
【十文字中華(十文字町)
 太さ1mm以下の手もみ麺が特徴
 カツオ節や煮干しでだしを取ったスープと、太さ一ミリ以下の手もみ縮れ麺が特徴。十文字町内には創業五、六十年のしにせ三軒があリ、県内外から多くのファンが訪れている。
 年配の町民によると、町中心部には戦後間もなくのころ、「県南の上海」と呼ばれる飲食店街があった。「中華そば屋はその花形だった」という。十文字中華のルーツは昭和十年創業のマルタマ(佐賀会字上沖田三七ノ八)の先代、川越倉治さん(故人)、タマさん(八六)夫婦とされる。長女の洋子さん(五○)によると、先代夫婦は当時町内に住んでいた中国人から作り方を教わった麺に、和風スープを合わせたらしい。同店の従業員だった小野寺竹子さん(七二)が二十年代後半、独立して出した店が丸竹食堂(新田字本町七ノ一)。
 同じころ、当時マルタマの近所に住んでいた佐藤忠孝さん(故人)が、同店で麺の作リ方を教わリ、焼き干しべースのオリジナルスーブを開発して創業したのが三角そば一や(新田字本町六ノ一、一佐藤秀さん経営)だ。
 十五年ほど前、テレビなどで紹介されて有名になリ、町内には昔ながら一の中華そばに限らずさまざまなラーメン店が開店。町商工会によると、専門店以外の食堂なども含めると約三十軒でラーメンを出している。商工会は「中華そばを中心に『県南の上海」を復活させたい」と模索中だ。】

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