デュオに叩き起こされたのは、夜が明けたばかりの時間帯のことだった。 「……なんだ」
負けたような気持ちになりつつ、促すように言葉を紡げば刻まれていた笑みが
一層深くなった。 「なんだか眠れなくてさ、散歩してたんだ。そうしたら裏の山にすごい綺麗な花が あって……な、一緒に見に行こう」
ヒイロにも見せたいんだ。 「多分、サクラってやつだと思うんだけどな。ずっと見てたい感じなんだ」
言われるままに文句も言わず仕度をするヒイロに、興奮状態のデュオは気付かない。
……珍しい笑顔に、負けてしまった気がする。
end. |
2000.4.7.
なんかヒイロが情けないのは天使死神ネタ書いた直後だからだと思われます(笑)
ちなみに何が春色かと言うとヒイロさんの頭の中……(爆) (というかうさぎの沸いた頭の中?) |