幸せになってほしい




 




幸せになってほしい
すべての者達にわしが望むこと
・・・おぬしだけになどとは言わない
それではけっきょくおぬしは不幸になるし、第一わしはおぬしだけが幸福であればいいなどとは思ってもいない
・・・ただわしはおぬしは・・・おぬしだけは手に入らない者だと思っていた
・・・あきらめていたというより考えてもいなかった
たくさんの者達がくれた物
・・・おぬしがくれたものはそれよりずっと・・・いや一つも根拠など無いものだが
・・・おぬしの中にわしの欠片があって
・・・わしのおぬしの一部があるような錯覚が
それでもそれがわしの中の何かを癒していく
これが「血」というものなのだろうか
・・・でも本当はそんな理屈はどうでも良い
・・・おぬしの存在が・・・おぬしが生きているのを見れることが
・・・本当にうれしい
・・・だからどうか幸せに
・・・根拠も理由もなく・・・ただこの思いのままに・・・お主の幸せを願うよ







太:・・・と言っておるのにどーしておぬしはああ苦労しそうなやつを選ぶかのう。
邑:仕方ないじゃないですか・・・好きになってしまったのですから・・・大体あそこまで女好きなんて知りませんでしたよ。
太:だったら今すぐやめい・・・ったく、おぬしなら他にいくらでも見つけられように・・・。
邑:・・・反対ですか?・・・でも仕方ないでしょう?・・・好きなんですから・・・。(落ち込み)
太;だああああああっっっっっ(慌て)、わしが悪かった、大賛成だ、だから落ち込むでないっっ。
邑:良かった(にっこり)。やっぱりたった一人の血縁に反対されたくないですからね、私もさすがに。・・・なんだか兄に応援されて、父に承諾されたみたいな気がします・・・会って間も      ないのに変ですね。
太:いや・・・わしもなんかこう妹か娘を嫁にやるような気がするしのう・・・だからついついいろいろ言ってしまうのだろうのう。・・・武王のやつに浮気されおったらすぐに言うのだぞ。・・・
・・・まあおぬしの場合先に武王をしめそうだが。
邑:失礼な・・・まあ、たぶん自分でやりますけど。
太:・・・幸せになるのだぞ。
邑:(笑って)もちろんです。

天:師叔って、爺馬鹿さね。
セン:言えてる・・・父とか兄って年じゃないでしょーが・・・。
楊:ま・・・まあ、師叔にとって邑きょう君は唯一の御血縁なんだし・・・大目に見てあげなよ。
武:・・・なんか俺言われ放題じゃね〜か?
天・セン・楊:自業自得だっつうのー。

 






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