― 広島紀行 ― 1999年8月7日・8日
― プロローグ ―
16年間の『野外』に馳せる想い。。。
省吾の口から初めて野外の話を聴いたのは16、7年前、『PROMISED LAND』の頃のコンサートの中だったと記憶している。
『仁尾の太陽エネルギー発電所』(言葉は定かではないが)常々想いを寄せていた事柄と重なったので、ぜひ参加したいと思った。
が、その後運営その他の諸事情で『海の中道』に会場が変更される。。。
当時は仕事も忙しく(名前だけではあるが役職らしきものにも就いていたので)スケジュールも儘ならないし、なにより、会場が変更になった事で参加しないことにした。
もし、『仁尾』で行われていたら、会社をクビになっても参加したかも知れない。。。?
以来、特別に「参加したい」と思う野外イベントがないまま、16年の歳月が過ぎ、今回の 『国営備北丘陵公園』 の話が舞い込んできた。
一度は参加してみたかった『広島』でのコンサート・・・ それも野外。
なにをさて置いてでも、参加したいと思った。
最近のチケット事情では、普通のコンサートでは、まず「広島」の参加はムリだと思われたのでなおさらだった。
同行者がキャンセルすることになったものの、広島行きの想いは日毎に募るばかりで、たとえ一人であろうと、なんとしても参加するぞ!!とますます決意は固くなるのだった。。。
(一人と言っても、道中が気ままに一人旅なだけで、会場ではなんとしても知り合いと合流するぞ!という意気込みがあってのことである・・・)
そして、広島行きは決行された。。。
当日、朝 (^^;
このところ、夏バテぎみで、日がな一日『こまぎれ寝』(・・・疲れては横になり、小一時間うつらうつらする)を繰り返していたために6日夜もなかなか寝付かれず、AM3:00、4:00まで起きる羽目になってしまった。
目覚まし時計をAM6:30にセットして、もうひとつ『省吾目覚まし』も…と、電池切れのため、もうひとつは携帯のアラームをAM7:00にセットした(AM9:00に家を出るには十分な時間だ)
BEERひと缶では眠くならなかったので、ふた缶目はほとんど一気で飲んでようやく爆睡できた。
(★うちのBEERひと缶は500mlのことです。通常は3缶あけて、ギターを持って歌いだすと4缶から5缶は空いてしまいます。。。)
・・・アラームの音で起きる。。。(目覚ましが鳴ったことには全く気が付かなかった)。。。
・・・ ・・・目が覚める・・・時計・・・AM8:30・・・GABIi〜Nn (ゲッ、二度寝してる・・・)
呆然と固まったまましばしの時が過ぎ、まだボーッとしたままの頭で新幹線の広島到着時間からの逆算を始める。。。
"
11時過ぎの新幹線でギリギリ間に合うから、10時までに電車に乗れたら大丈夫と・・・但し、新幹線がなんの遅れもなく到着した場合のことで、最悪シャトルバスに乗り損ねたら、ローカル線に乗るのね。。。"
と、顔を洗って、歯を磨いて、ネコのご飯の用意して・・・化粧をするために鏡に向かうと・・・
まだ顔赤いやん。。。思いっきりBEERが残っていた。。。なんだか楽しい旅になりそうな予感だ。。。
ワクワクとドキドキとハラハラが織り交ざった複雑な心境のまま、時間の遅れを取り戻す為とBEERを抜くために全力でチャリンコをこいで駅へと向かった。
― いざ広島へ!! ―
キャッ!! 『グリーン車』
全力疾走=BEERヌキの功を奏して新大阪11時6分発、広島12時59分着のひかりに間に合った。
すでに指定席は満席で、最近の体調とこれから体験するハードな野外の環境を思うと2時間も体力の浪費は出来ないと「グリーン車」のチケットを手にした。
(省吾グッズは削られないから、今月のBEER代をCUTすることで帳尻を合わせることにする。。。)
ホームへ向かう階段を上がる途中で『A Long Good-bye』のメロディーが流れる。。。
電話だ!Bagのサイドポケットから取り出すと切れてしまった。。。
相手先不明だが、落合う約束をした二人の顔が浮かぶ・・・いよいよ『野外』が現実味を帯びてきた。。。
初めて乗る「グリーン車」・・・左右にヘッドレストも付いてて、座席も前後も通路もゆったりとしているが(グリーン車のサービス云々は別として)、\4,000-の価値は疑問だ。
隣に座っていた「でっぷりしたオジサン」が『まだ食うかぁ?』と思うほど、ガツガツとのべつ幕なしに口を動かしていて、気分が悪くなってしまった。。。(ーー;)・・・きっと体力勝負なサラリーマンなのだろう。
そのオジサンが岡山あたりで下車したことでようやく窓の外を見る余裕ができた。
広島に近づく程雲の色は薄いグレーから濃い灰色になり厚くなる・・・。
今頃、車組は渋滞に巻き込まれずに到着しただろうか、とか、バイク組は横風やどしゃ降りの中を走っているのだろうか、などと、どんよりとした雲を見つめて思う。
インフォメーションで「コンサートは行われます」と確認したものの、山の中のコンサートの行く末が案じられた。
そんな心配をよそに列車は『憧れの地・広島』
へと到着した。。。
― 広島じゃぁ! ―
シャトルバス
ついに省吾の故郷、広島に降り立った。。。それだけで感無量だ。。。
改札を出て、シャトルバス乗り場を探す(そういえば、バスの待機場所確認してなかった・・・)
どこにも案内らしきものが出ていない、バスのチケットと一緒に送られてきた用紙に目を通すが、身も心も浮き足立っていて、さっぱり文章が頭に入らない。
とりあえず、うろうろ歩き回って探してみる。出口がない。。。まだ、新幹線の改札を出ただけだった。。。そういえば、改札を一つしか通らなかった。。。オマケに地味な改札だ。
地理や方角で迷ったことのない私にとってはショックだった。。。そうとう浮き足立っている。。。
心はすでにコンサート会場の大空を飛び回っている。。。
すっかり遅くなってしまった、もうあと少しでバスの発車時刻になってしまう。
外へ出てシャトルバスの看板を見つけて、急ぎ足で向かう、広島で落合う予定のMIKAさんはとうにバス乗り場に向かっていると思った。
バス乗り場に人待ちをしているような女性はいなかった・・・時間がギリギリになってしまったのでもう列の中に紛れこんでいるのかと思ったりもした。
電話してみようかどうしようか悩んでいる間にも乗り込み待ちの列はあれよあれよと言う間に進み、バスのステップに片足をかけたところで携帯が鳴った(^^;
私「今、バスに乗るところです」
MIKAさん「・・・新幹線・・・待ってます・・・」
電波が途切れてほとんど会話にならないまま途絶えてしまった。。。
まだ、頭と体は寝起きと変わらないテンションのまま
バスは出発した。
隣の座席にはポケモンカードを抱えた男の子とそのお母さんが座っていた。
今日はどこも子供連れには座席が一つしか与えられないようだ、新幹線の自由席に対してのアナウンスでも「お子様連れの方は膝の上に抱いて席をお譲りください」と流れていた。
見ればお母さんは私と年齢が近そうなのに、活発に動き回る年頃の子供を連れてコンサートへ行けるバイタリティーはスゴイ
と思ってしまう。
しばらくすると声をかけていただいて、会話が始まった。
松本さんというその女性の口から『じゃけぇ』
という広島弁が出る。。。
なんともいえない語尾の柔らかさと、シンの強さを感じる方言だ。。。
ますます、広島に来てるという実感がこみあげてきて、徐々にテンションも戻ってきつつある。
お土産物の話になって、私が「友人から"もみじ饅頭"と"しゃもじ"だけはいらんと言われた」
ことを話すと、庄原には『チチダンゴ』
なるものがあると教えてくれた。
『乳団子』だそうで、私が「ネーミングした人もスゴイけど、そのネーミングの企画を通した人もスゴイ」
と言うと、「ずーっとチチダンゴ言いよったけど、言われてみればそうかも知れんねぇ」と納得されてしまった。
確かにどこの土地でも何気なく使っている言葉の中に必ず一つや二つ変なネーミングがある、周りを探してみるときっと出てくるはずだ。
帰りの広島駅で探してみた、今、流行りの串団子を想像していたので、ほうこれが乳団子かぁと、早速買って帰る。個装紙は白い和紙風の紙の角に黄色いワンポイントが入っていて、乳団子の文字と牛の顔の青字の角印が描いてある。
この『乳団子』食感は「兵六餅」や「ボンタン飴」のやわらかい感じで、口に入れるとほのかに練乳の風味がする、日本茶によく合いそうだ。
夢番地では『広島からシャトルバスで3時間半かかります』といわれた移動時間も行きは約2時間、帰りは1時間半だった。
途中の高速道路のわきに見える家並みはどれも『横溝正史』の話にでてきそうな、山間にひっそりと点在する旧家ばかりだった。
村下孝蔵さんの追悼イベントの話や、ミミ萩原の家や、殺人事件の話まで、いろいろ聞かせてもらう間にバスは 『国営備北丘陵公園』
へと到着した。
[遊びに行きたくなったのでお家に帰る]
当時を振り返って…
元の文字色は ¨ Love Love 気分¨ のこの色だったんですよ。
悩んだ末(笑)にこの配色になりました。
文章は当時のまま、文字はひとまわり大きくしました。
しかーし… 誰てすかこの人…
一番飲んでた時期でしょうかね(笑) 週に3回バレーボールがあって、日曜・祝日に試合があればその都度打ち上げと称した飲み会があって。
ジュース類を飲まなくなってビールばっかり飲んでた頃ですね。
ギターを持って歌い始めたら止まらないのは、今も昔も変わりませんが、このころはギターを弾かなくなってからかなり経ってますね
眠れないこともなくなったなあ、現在は横になった途端に眠れるんですけど、歳ですかね、アハハ♪
太陽光発電のイメージもずいぶん変わりました。
いまは自然破壊までして設置してるので本末転倒もいいとこです。
いやー、懐かしいよ 『乳団子』
2022年・夏