恋愛詩について

 琴生結希(コトウユウキ) (『★コトウユウキのラヴカウンタァ★』内『毎日更新日記』から)

 

恋愛詩って一段低く見られる傾向がある。
恋愛詩ばっかり書いてないでもっと本質的な詩を書けって言われた事がある。
でも、本質的な詩って何だ?あんたは答えられるのか?と思ったね。

確かに、言葉が生まれた時点から恋愛については語り倒されている。
それでも人は恋愛に関する書物を求めて止まない。
恋愛論なんて反吐が出るほど本屋に並んでいて馬鹿馬鹿しくなるくらいだ。
その理由は、多分これ。

政治がオレの人生の全てだ、って言うのは政治家ぐらいだけど
恋愛がオレの人生の全てだ、って言う人は少なからず存在するから。

だから、恋愛詩はいけない、なんて死んでも言わない。
誰にでも書けそうな気がしちゃうジャンルだけど、ちゃんと読者に
伝わるものが書ける人は少ない。逆に、読者にちゃんと伝わる恋愛詩が書ける人は
他のテーマでも伝わる詩が書けると思う。
だから、恋愛詩を書いちゃいけない、って事じゃなくて
他のテーマで書いたほうが差が歴然になる。評価する方も騙されにくい。

っていうか、恋愛詩をちゃんと評価できる人っていうのも少ないな。
主観が先に立ちすぎる分野だから、作品評価の前に「私もこういう事があったよ」って
言っちゃうとその時点で手法とか主題の伝え方の評価が極端に難しくなるからね。
だからね、私に「恋愛詩では大成できない」って言った先生は正しいと思う。
だって先生は私の作品を評価するべき場面でそれを言ったんだから。
恋愛詩ばっかり書いて「私もこんな事があった。共感できた。」なんて
評価を貰って「ファンレター貰っちゃったぁ〜」なんて双方騙し合いで自己満足してちゃ
いけないと思ったのよ。うん。どうでもいいけど今日は自慰ネタが多いね。

私はこれからも恋愛詩を書きますよ。目立たないとか大成できないとか言われても。
でも双方騙し合いの評価で悦に入ってばかりでも大きくなれないので他のものも書きます。
コトウさんは恋愛詩しか書かないんですよね、ってのも悔しいし。そういうことは
全部読んでから言えよ。「しか」って限定表現じゃん。一個でも違うものがあったらアウトだぞ?
こんな文章書いてる私に言われたくないか。

先に言っとくけど、私が手法ばかりにこだわっているなんて勘違いしないでね。
恋愛詩でもそうでなくても、その主題を取り出した感性とそれを表現する手法の双方を
評価してもらえれば書く方としてはそれが一番嬉しいんだから。

結論。恋愛詩はステキだけど読み手も書き手も騙され易いので注意。

(後略)


解説;

 私が最も注目しているネット詩人、琴生結希さんのWeb日記からの転載です。琴生さん、許可ありがとうございますm(._.)m

 『双方騙し合い』は確かに恐ろしいですね。ここから抜け出せないうちは、少なくとも飯の種にできるほどの詩は絶対に書けませんからねえ・・・(^ ^;・・・


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