昨年末の12月30日,2人で入洞し,私の感想としましては,命からがら這い出て来ました.
中は,まさに強大な立体迷路です. 岩の裂け目の上に架けられた不安定で錆びかかった足場を歩いたり登ったりします.
手足をつっぱりながら斜面を這いずり降りたり,ロープを頼りに這いずり上がったり(ずり落ちる速さに負けないように)することもあります.
狭い箇所も多く,かなりハードな洞窟です.
途中で健脚コースへの分かれ道があります. 健脚コースは,とても恐ろしいクレバス越えが待っています.
が,この洞窟の最大の難所は,出口だと思います. かた足を胸の高さぐらいの箇所に掛けて,勢いをつけて一気にえいっ,と一度で出れないと,後ろの竪穴に落下する可能性もあり,かなりビビリました.
同行者はあまり苦もなく脱出できたようで, このあたりは個人差があると思います. 私は一人では出れず,同行者に外から引っ張り上げてもらいました.
体力と運動能力の乏しい方は入洞しない方が賢明だと思います.
注意点をいくつか挙げておきます.
・中に照明が無いので何か照らすものが必要です. 懐中電灯では片手が塞がり行動に支障が出ますので,この洞窟ではヘッドランプが必須と思います. 洞内で迷ったときのために,予備のライトや電池もあると安心です.
・狭い箇所が多いこと,また,先行者が竪穴を移動中,後ろの人の頭上に石などが落ちてくる可能性があることから,ヘルメットも装着した方が良いでしょう.
・両手両足を駆使して這いずりまわることが多いので,滑りにくい靴と手袋が必要です.
・健脚コース終わりの箇所に,本洞との合流を示す案内があり,左上と下の2つの通路に分かれており,どちらへ進めば良いか迷うかもしれません. 出口へ向かうのは左上です. 下に行くと,もう一度健脚コースを回ることになり,ちょっとした遭難感覚を味わいます. (この情報は,あくまでご参考までに. 我々が全ての通路を通ったとも限りませんので)
・かなり危険な箇所がありますので,決まりどおりに,かならず2名以上,教育委員会か役場に電話連絡の上,入洞すること. めんどくさいことはありません. 担当の方からは「わかりました. 気をつけてくださいね」と言われただけです. ちなみに,softbankは圏外,auは通じました.
このような,落下の危険と隣り合わせのハードな一般開放洞窟ははじめてで,たいへんな思いもしましたが,かなり楽しめました.
コウモリやゲジゲジも見れます. 入洞なさる方は,くれぐれもお気を付けて,無理をなさらぬよう. (それにしても,これまで事故って無かったのかな?)
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