Backward
Billiard
とりあえず簡単に移行作業してみました.
2001. 1.16

My Cue

joss 21.oz
センスの悪いハギのデザインがなんともjossらしくてあんまり好きじゃないんですが象牙は今では貴重に。
やたらと重い21.ozで、重心がすっごい後ろです。
シャフトは2本ですが片一方をものすごく細くして、シャフトのしなりを最大限引き出すようにしています。
持った感じグリップは結構細めで、タップは確かモーリのミディアムハード。
メインとして使用していますが、かなりのクセがあってアクが強すぎるキューです。
諸刃の剣でもあり、キューがぐにんぐにんしなってなんとも不自然な球の動きを可能にします。
重さもあるし、キューの重みだけで振るように心掛ける事を教えてくれました。
長い時間撞くと筋肉痛に。


adam 19.oz
私が初めて購入したキューで、ブレイクキューに。
なんとも扱い易いキューで、こっちで撞いた方が無難な球撞きができるような気がします。
ハギは入っていませんが、奇麗な木目が気に入ってます。
タップは何処のか忘れたけど(トライアンフ?)、すっごい硬いやつ。
そうそう、jossもadamもグリップはロウソクのろうで加工しています。(グリップがやたらと黒いでしょ?)
確か19.ozで重心はやや前向き。
球を撞く瞬間の「コツッ」という感触がとても気持ち良い。
あまりヒネリは効かないけど、ショットは正確に撞ける。
ツインジョイントは取り外しが楽だし、ジョイント強度も強い。
質実剛健なキューです。


meucci 19.oz
とある球屋のハウストーナメントで優勝した時の賞品がこれ。
meucciのキューは全体的に「細くて柔らかい」というイメージが私の頭の中にありますが正にその通り。
グリップは初めから加工がしてあるけど、使い込むとはげてくるんだろうなぁ・・・。
ちょっと重心は後ろめ。
ヒネリをかけると全く球が入らなくなる魔のキューでお蔵入り決定。
黒っぽいデザインがあまり好きじゃないし、とにかく安定感に欠けるのでほとんど使ってませんが、
それもまた趣があって良いのかも。
他のキュー比べると、ちょっと長いような気がするかな。
とにかく見越しが大き過ぎてちょっとでもこじると球が入りません。


hand made unknown
学生時代にどうしても欲しくて、しょうがなく自分で製作しましたが、全くの役立たず。
時間・材料共に無駄でした。(笑


誰も教えてくれない用語集

5-9

読み方としては、「ゴーキュー」とか「ゴック」とか。人によっては「ゴックン」とか言ったりする。関西では似たようなルールで「ジャパン」と言うらしい。おそらく最もポピュラーな賭け球の一種。基本的にナインボールのルールを改良したもので、ポケットした球が5番だと1点・9番だと2点となる。サイドに入れた場合は点数が倍になる。細かくルール説明をするときりがないので、詳しくは球屋の人に教えてもらった方が早い。(というか何回もプレーしてみないと覚えないと思うけど)

キューが効く
キューを効かす

キューのシャフトのしなりを生かして、より多くの回転(イングリッシュ)をかける事。これが出来るようになったら、C級の壁はクリアしたも同然(だと思う)。キューを効かす為には、球を撞いた後の「キュー出し」が大切。単純に言うと、タップとの接触時間より長くしてヒネリを付ける。初心者の人達は引き球をしようとキューをすぐ引いてしまう傾向があるように思うが、あれはまったくの勘違い。これが出来るようになってくると、格段に上達する筈です。

隠し球

これも賭け球の一種。何か入れ物の中に1〜9番までの球に対応するものを作っておき、ゲームが始まる前にみんなでそれを引く。他の人に自分が引いた番号は言わないようにし、その番号の球を落とすと得点となる。3人以上でプレーすると結構盛り上がったりする。基本的には5-9と同じルールで行う場合が多い。ポーカーフェイスなヤツが得するゲーム。

見越し

キューに左右のヒネリを加える場合、少なからずその方向に進んでしまい、直線的には球が進まない。(ヒネリの強さにもよるが)その左右にずれてしまう分を見越して、的球の厚みをずらしておくこと。これが分かるようになるには、同じキュー・同じショットで練習を繰り返す他ないでしょう。上級者になる為の高い壁の1つでもあります。これがあるから、なるべくヒネリを使わなくてもネクストが出るような球の取り方をしていかなくてはならない。

マスワリ

9ボールの1ゲームの事を「1マス」と言う事から来てるとは思いますが、1回のミスも無く9番までのボールを連続で落とすこと。即ち、相手に1回も出番を許さない事。マスワリを出す為には、流れを作って1ゲーム全体のプランを立てる事が必要。これができるようになったら、1人前の仲間入り。1つ1つボールを落としていくのではなく、複数のボールの落とし方を組み立てていくのが、ビリヤードの醍醐味だと思うし、そこが難しい所でもある。大体、ビギナーは3つぐらいのボールを連続で落とすように考えながら撞くといいんじゃないかな。ちなみに、ブレイクで交代した人が9つ連続でボールを落と事はと「裏マス」と言います。

ハギ

キューのバット部分(シャフトじゃない方)によく見かける様々な模様。これがたくさん入っているほど見栄えが良いというか使っててかっこいい。だけど、それだけ値段も高くなる。たまに安いキューなんかではハギに見せかけたプリントの模様があるので、触って見てちょっとデコボコしてるのなら本物のハギ。デザインは各キューメーカーさんで全く違うので(ハンドメイドなら作者の好みで)、色々なものを見て欲しい。

ヒッカケ

結構よく出くわす場面で、的球がクッションにへばり付くことがあります。そんな時に限って、手玉は厳しい位置(距離が遠くて、的球に向かって垂直に近い角度とか)になってしまうケースもあるでしょう。そんな時に限りなく薄い厚みを狙っていっても、ポケットインする確立は低いと思われます。そんな時にはこの「ヒッカケ」にチャレンジしてみるのが良いと思います。手球の左右を撞いて、少なからず曲線を描くようにして的球に当てる厚みを少しでも増やすのです。ワンクッション入れるも良し、直接切っていっても良し。まぁ、これを実践するには下記で紹介している「見越し」が出来る事が前提となりますが。バンクショットに行くかは人の好みとネクスト次第で分かれる所でしょう。

セフティ

ビリヤードはただ球を入れれば良いというものではありません。どうしても的球を入れられない場面、相手がスリーファール目前という時には守りのビリヤードを行うこともまた大事なのです。リスクを背負って的球を入れにいくよりも、相手に不利な状況を引き渡すこともまた勝負の駆け引きのひとつです。ただセフティを行う場合には相手の技術や心理状態、セフティ後の展開の予想等を頭に入れておく必要があるように感じます。しっかりとゲームプランを立てて、ひとつひとつのプレーを心がけていきたいものです。

ブランズウィック
ガリオン
淡路亭

これはビリヤード台の種類というかメーカーです。とりあえず、この3社の物がメジャーな所だと思うし、純粋な球屋さんであれば置いてある筈です。今度皆さんがよく行くお店の台を調べてみましょう。これ以外のやつだと「ちきしょう、金返せ!」みたいな感じですかね。まぁ、仕様によってやたらポケットがしぶかったり、クッションが固かったりラシャの種類が変わってはきますがとりあえず個人的にはブランズウィックが一番好きですかね。というか一番使ってきました。一般的にはブランズウィックは「クッションが固い」とか言われているようです。ちなみに「淡路亭」さんは神田やお茶の水に店舗を構えています。

セットマッチ

大体賭け球やるんだったら「ゴーキュー」かこれになるでしょう。早い話が何本か先取することで勝負が決まるもの。(例えば、5ゲーム先取とかで。)プレイヤー同士のクラスが違えば、ハンデを付けたりします。AとCの人が対戦するなら、7-5とかで勝負を進めることになります。ルール自体は何でもありなんじゃないかな。2人しかいないような時はこれ。

土手撞き

まぁ、こんな言い方しないかもしれませんが。私達の間ではクッションにべたっとくっ付いた状態から撞く事はこう言いますね。とにかく好きな撞点は撞けないし、思ったようにコントロールするのは難しいかも。こんな土手撞きの時は、ブリッジを変えて素直で簡単なショットを心掛けたいものです。というか、なるべくこんな状態にならないようにネクストを考えるのが1番の対処法ではあります。やたらこういうシチュエーションが上手な人とかいますね。

フロック

ビリヤードにおけるこの言葉の使い方は、「予期せぬ球がポケットインすること」ですね。よく素人の方々は、どーんと撞いて「あっ、ラッキー」という事が多いですが、上級者のプレーを見ているとあまり起きないですかね。まぁ、もしフロックが出たら、「ども、失礼。」とかいう言葉を相手にかけるぐらいの気持ちで。なんてったって、ビリヤードは紳士のスポーツですからね。本音としては、「運も実力のうち」と言いたい所ですが、ポーカーフェイスでプレーしましょ。

バンクショット

もし、狙う球とポケットの間に障害物があった場合に考えられるショットの1つです。クッションに1回(通常は)入れてポケットを狙うショットの事を指します。ただ、難しいのは台によってクッションの状態が違う事です。あまり多用したくないものです。私が狙う時のコツは、多少順回転を入れておく事と、あまり強くショットしない事かな。まぁ、ネクストにもよるんですが。あまり強いショットをすると、反射角が狭まって難しいです。見た目的には派手なんですけれども。状況によって、キャノンショットやコンビネーションを使い分けられるように。要熟練です。

逆フリ

ネクストに失敗してしまい、どうしても手玉が次の的球と反対方向に進んでしまう時の事を指します。こんな時は順ヒネリで大回しするか、逆ヒネリで手球の勢いを殺すかどっちかですかね。どっちにしろ苦しい局面です。まぁ、セフティもありますけど。大体このようなシチュエーションが起こる場合は、ゲームプランが立っていなかったり、微妙な手球のコントロールが出来ていなかったりする時かな。個人的に100%の厚みとこの逆フリがものすごく苦手だったりします。

カットする
切る

ポケットする球の厚みが異様に薄い時に、このような言葉を使います。理屈上では、90°の厚みで当たれば、的球は真横に進む事になりますが、これが結構難しい。さらには、クッションのお陰で錯覚を引き起こしてしまい、薄い厚みは見え難かったりします。このようなボールを遠いポケットに入れると、結構上手そうに見えたりします。(まぁ、実際難しいんだけど。)練習すれば、このような厚みもそう難しくはない筈です。とにかく厚みとか見越しは練習しまくって体で覚えるしかないような気がします。

シュートアウト

シュートアウトとは、ブレークの直後のみに行える特殊な行為です。ブレークの後、プレーヤーは「シュートアウト」をコールして手玉を撞くことができます。この時、手玉を撞きさえすればスクラッチ以外は全てセーフプレイになります。「シュートアウト」されたプレーヤー(ブレイクショットをしない方の人)は、テーブル上の配置を見てプレーを継続するかパスするかの選択ができます。パスされた場合した「シュートアウト」したプレーヤー(こちらは、ブレイクショットを行った人ね)はそのままの配置からプレーしなければいけません。まぁ、大体このルールはプロの大会でしか見たことありませんが。

イレイチ

一応漢字で書くと「入れ位置」でしょうなぁ、多分。球を撞く際には必ず、「入れ」と「ネクスト」を考慮しなければいけませんが、入れる事だけに神経を集中させたりするのを指します。まぁ、状況によっては下手にネクストを出すよりも入れた方が良いと判断した場合に、よく使います。(例えば、次の球が穴前だったり、簡単な位置だったりする時)私の場合なんか、ほとんど「見えてりゃ、オッケー」「あればオッケー」状態なんでイレイチのオンパレードです。(笑) 極端に言うと、「球を落とす自信があればネクストなんぞ必要ない。」という事ですな。個人的には「アテイチ」なんてのもあったりしますが。

蹴り上げ

これは「5-9」の中でよく使われる言葉。点球(基本的にDとH)をなるべくサイドポケット(ここに落とすと点数は倍なので)に落とせるよう、手球なり的球で移動させる事。これって、本当に難しいけど。個人的には、ほとんどしませんです。どっちかというと、キャノンやコンビで点球を落とす方が確率が良いような・・・「蹴り上げ」した後のネクストや球の配置を考えると大変です。

アンドセーフ

よくナインボールなんかでは、大体サシの勝負なんで相手に有利な条件を与えてはいけません。そこで、アンドセーフです。「一応、球を落とそうとチャレンジしますけど、万が一の事を考えて相手には渋く残るとかセフティとなるように撞きましょう。」と言う事ですね。まぁ、ショットの際には様々な事の比重を考えるのですが、これの割合が高くなると結構勝負師。

メンテナンス講座

 

シャフト

大体初めてキューを手にする時は新品のキューを購入することになると思います。
「あぁ、これで僕もマイキュー持ちかぁ。」とか言って、
愛着が湧いてしまいビリヤード屋さんに通う事が増えることになります。
で、いざ撞いてみたりすると「なにこれ。全然滑り悪いじゃん。撞きにくいったらありゃしないわ。」
ってな感じですかね。
どうしてでしょうか。

そもそも購入時のシャフトには、ニスのようなものが塗ってあるのが一般的だと思います。
おかげでちょっと手に汗をかくと、全く滑らなくなり、スムーズにショットができなくなります。
タオルで拭いたりパウダーとかアルコール類なんかを付けるのもいいでしょうが、
結局シャフトを汚してしまう事になります。
せっかくのマイキューなんですから、ここは自分に合ったものにカスタマイズするべきだと思います。

ニスを取るならなんといっても紙ヤスリでひたすら地道に擦るのが安全策。
いきなりシャフトを削るのが恐い人は、目の粗くないもの(1000番台前後)を使用してみては如何でしょうか。
だいたい500番台前後じゃないとなかなかニスは取れないとは思いますが。
削る時に注意しなければいけないのは、「均一に削る」事。
まぁ、人間の作業に完璧はないとは思いますが、あまり偏った削り方をすると後々泣くハメになること間違いなし。
そんな感じで段々と目の粗いものから粗くないものを使って削っていき、滑らかにしていきます。
どうですか、かなりすっきりしてきたでしょう。
そうそう、間違っても粗いヤスリで先ヅノやジョイント等は削らないように。
(メンディングテープなんか巻くといい感じです。)

そうして今度はスベスベしたシャフトでビリヤードなんかしてると、
「おっ、隣の奴のキューってさぁ。なんかシャフトが細くてプロっぽくない?」となるかもしれません。(笑)
まぁ、個人の撞き方はそれぞれ違うし、好みも違う。
でも、シャフトが細い方がヒネリが効きそうですよね。
ショットの安定感は減るかもしれないけど。
そんな貴方はさらに削る事をお勧めします。
ただひたすら自分が納得するまで削ることになります。
あんまり削るとここでも取り返しの付かない事になってしまうので注意をしながら。
シャフトの根元部分はあまり削らない方がいいでしょう。

そんなこんなで何度も何度も何度も練習を繰り返す毎日。
すると・・・「あれっ?なんか俺のシャフト微妙に黒くない?」やっぱり汚れがどうしても付いてしまうんですね。
そんな時は、ただ削る。(笑)
その代わり一番目の粗くない紙ヤスリしか使ってはいけません。
今回は表面だけを削ればいいのですから。
汚れが気にならない人はそのまま使って下さい。
「シャフトは消耗品」と思えない人もそのまま使って下さい。

随分長い間キューを使ってると、
「がきっ!うぉぉ、キューが倒れたぁぁ!」とかいうアクシデントも起こるかもしれません。
で、よく見ると、「あぁぁ、なんかシャフト反ってない?」ということにもなりかねません。
多少ならそんなに大きな問題ではないと思いますが、
結構反ってるとショットの方向等の様々な弊害が生じてきてしまいます。
大体シャフトが反ったらアウトだと思って下さい。
どうしても直したいなら、熱湯かけると直るとかいう裏技もありますが、
実践してみた事がないので何とも言えません。

最後に言い忘れた事が1つ。
キューを購入したら、同時にケースも一緒に購入するか、お店で保管するようにして下さい。
壁に立てかけたりすると確実にシャフトは反るし、梅雨時期には湿気をもろに食らうことになります。
(やっぱり木だからね。)
キューの中でもシャフトとかタップはデリケートな部分だし、
プレーに多大な影響を与える所ですから扱いには配慮しながら使用することをお勧めします。



タップ

ボールと唯一接する部分でもあり、ここの出来が勝敗を決すると言っても過言ではないほど重要です。
タップは大きく分類すると、「ハード」、「ミディアムハード」、「ソフト」とか硬さもあるし、
素材なんかでも分けられます。
タップ専門の会社や人々も存在し、
有名どころとしては、「モーリタップ」(毛利さんね)かなやっぱり。
ここのはやたらぶ厚いのが特徴です。

まず、最初にキューを購入すると初めから付いてるタップがありますが、
はっきりいって物足りないというかあまり良くないモノが多いようです。
まぁ、キューの値段によっても違うんですが、
工場生産のキューなどでは、ショットした時に外れる事も少なくありません。
また、タップというのはビリヤード用品の中でもチョークに続いて消耗が激しい所でもあります。
私がビリヤード屋さんに通っていたというか働いていた時は毎日手を加えていたものです。

だいたい、あまりにも調子が悪い時にその人が使っているモノが良くない場合があります。
そんな時に真っ先に疑われるのがタップですかね。
普段は出来てるのに何だか真っ直ぐ撞けない時は、大体タップかシャフトですね。
直にボールに触れるタップは、常に正常で平均的な形状を保っていないといけないのです。

手入れの方法としては、金属ヤスリを使用するのが最も良いと思います。
くるくるキューを回しながら、平均的に角度を付けていくのです。
あまり細かい紙ヤスリ等を使用すると、チョークのノリが悪くなってしまいます。
個人的な好みで私のタップは結構平たくしてありますが、
回転を多くかけたい人はちょっと丸めにするもの良いかしれませんが、
キューの持つ性能と相談する事が必要になってきます。

何回もタップの形を整えていくと、段々とタップが減っていき、遂には交換する事になります。
あまりにも、薄いタップでショットを繰り返していると、
先ヅノに負担がかかってしまい、ヒビが入ってしまうのです。
タップをチョイスするときのコツとしては、なるべく「実のつまっているモノを選ぶ」事です。
机か何かに「コツッ、コツッ」と音を出してみて、違いを確かめてみるもの良いかもしれません。
あとは好みで硬さや材質を選びます。
個人的にはあまり柔らかいタップを付けてしまうと制御が効かなくなってしまうので硬いモノを選びます。
硬いものは形を整えるのも楽だし。

交換する際に、まず以前付いていたタップを丁寧にナイフ等で切り離します。
その時に気を付けたい事は、タップを付ける面を必ず垂直というか平たくすることです。
これが、出来ていないとその内剥がれる事になってしまうのです。
先ヅノを削って完全にタップを密着させるようにしないといけません。
先ヅノが減るのが嫌な方は下敷きというか先ヅノとタップの間に挟むモノもありますので、
それを付けるようにしましょう。(勿論私も付けています。なんといっても私の先ヅノは象牙だし、減ると悲しいので。)
先ヅノだけでなく、タップの接着面の方も垂直にすることも忘れてはいけません。
この時は、紙ヤスリでごしごし削る感じでいいと思います。

接着する時に使用するのは、ボンド(木工用)がベストです。
瞬間接着剤は簡単で良いのですが、剥がれる事も多いし、失敗したらまた剥がさなければいけなくなります。
長い時間固定して気長に待った方が成果が大きいです。
更には、私みたいなメンテナンスマニアは先ヅノにはメンディングテープを貼っておき、
接着剤が付かないようにしたり、輪ゴム等でタップとシャフトを止めて置いたりします。

まぁ、大体2〜3日も経つと完全に接着剤も乾いてきて、仕上げの作業を残すのみ。
まずは、先ヅノの太さに合わせて、はみ出ている部分を削ります。
その時に、タップを下にしてナイフで削るようにします。
間違っても、ナイフを上に向けて削ってはいけません。
その作業が終わったらお好みの丸さに金属ヤスリで削り、形を整えます。
以上で終了ですかね。

長々と文章だけで書いて来ましたが、実際やってみないと分かりませんかね。
しかもこれだけ書いておいて、お勧めするのはやっぱりお店の人にやって貰う事です。
ここで間違うと非常に命取りですからね。
これを機に、もうちょっとタップに気を使って頂けるようになれば、私としては非常に満足です。
しかも、上達に繋がる事は間違いありませんし。



バット

「バット」という言葉は皆さんあまり聞いた事ないかもしれませんが、キューってくるくる回すと外れますよね。
そのうちのシャフトともう片っぽの事ですね。
こんな所手入れなんて必要ないとお思いの方々、マニアの私はこんなところまで手を加えてしまうのでありました。
(自分の部屋は最高に汚い)
技術的な事より見栄えを良くするという事ですね。

まずお勧めしておきたいのは、「グリップ」の加工です。
大体のキューはグリップが糸巻きになっていて、ものすごく長い間使っていると、
多少汚れてきたり糸がほぐれてきてしまう事もあります。
この両方を予防するためにも、ローソクのろうを使ってコーティングにチャレンジしてみましょう。

まずはグリップの部分をロウソクでごしごし塗り込む作業です。
ほとんど留意点等はありませんが、多めに塗り込むと後で失敗する事が多いのでほどほどに。
そしたら、ドライヤーの熱風で溶かします。
くるくる回しながらなるべく均一に溶けるように。
後は乾くのを待つだけ。簡単でしょう。
これで、手触りの良い、丈夫なグリップの出来上がりです。
特に、手に汗を多くかく人には是非試してもらいたいですかね。
梅雨どきにも強いです。

後は、手垢とかでべたべたになってるであろうハギの部分を奇麗にするためにツヤ出しです。
私の場合には車用のワックスを塗り込んだり、家具用のツヤ出しスプレーとか使ったりします。
ただ、直接塗り込んだりスプレーしたりするのではなく、
布なり綿なりいらなくなったハンカチ等で軽くふきふきしてあげるのがベストだと思います。
まぁ、こんな事する人ほとんどいないと思いますが。

どうしてもバランスが気に入らない人は、
キュー尻のゴムを外してドライバーでくるくる回すと、
一緒にウェイト(オモリです)が外れるようになっていると思います。
アルミなりなんか鉄だったりするようですが、ここの部品は専門店に行かないと買えませんし、
大抵の場合はそのキューにとってベストなバランスを想定して作っているのですから、
あまり手を加えない方が無難だと思います。

まぁ、こんな所でしょうかね。
ここまでするとかなりキューに愛情が入ってくると思いますし。
キューの方もご主人様に何らかの恩返しなんかしてくれる筈です。(笑)
キューはこまめにメンテナンスしていけば一生使えますし、
人生のパートナーだと思って可愛がってやってみるのは如何でしょうか。



ビリヤード台

まぁ、大多数の人はこんな事知らなくてもいいんだろうけど。
とりあえず、台の有り難味を知っておけば、少しは球が入るようになるかな、と。(笑)

やっぱり使うと段々汚れてくるし、ヨレてくるのも当たり前。よく台のメンテナンスを怠っているお店もありますが、
これでは、お客さんの心は掴めません。
やはり、しっかりとしたプレー環境があってこそ初めてその台で練習する人達も報われるという事ですね。
簡単にご紹介します。
大体店員さんの仕事として、お客さんが終わるたびにラシャにブラシを入れます。
皆さんもよく見かける光景だと思います。
この時、必ずブラシは同一方向にしか、かけてはいけません。
しかも、ブレイクする方からラックする方に向けてというのが一般的ではないでしょうか。
ここでは、ただブラシを入れるというのではなく、なるべく直線的に、ムラがないように。
ここでキモとなるのが、クッション付近には必ずと言って良いほど、ホコリがたまっていますので、
ブラシの尖った形状の方を上手く使ってそのホコリを掻き出すようにする事です。
これは、基本中の基本ですが。
さらには、台の周り(これもレールって言うね。よくブリッジしたりする所。点数くるくる回すやつ付いてる所。)
も拭いておいてくれないと、個人的には腹が立ったりします。
腹が立つといえば、チョークなんかも常日頃削っておいて欲しいですね。

まぁ、日常はこれだけでもいいんですが、台は非常に高価であるし長い間使用します。
どうしても、汚れてくるのがレールです。(球がポケットインした後にごろごろ転がっていくところね。)
まぁ、雑巾がけ程度で良いと思いますが。
意外に、台の脚とかも汚れ易いので定期的に拭いてあげるとなおオッケーです。
最後に、拭き掃除3連発として、ポケットのゴムなんかも当然拭きます。

で、最も難しいのがラシャの交換です。

はっきり言ってここは素人がやるところではありません。(何じゃそりゃ。)
ので、専門家の方に100%任せる事にした方が無難です。
たまに、たるみが出ているラシャとかありますが、それじゃ草野球みたいにイレギュラーしまくりで、
ギャンブル性の度合いが強まるだけです。
まぁ、ラシャなんかお店の善し悪しを計る良い好材料だと思いますが。

とりあえず、こんなところでしょうかね。
私なんかはお店の善し悪しを計るのに、店員さんの働きぶり、プレー環境なんかが良く気になります。
純粋な「球撞き屋さん」なら当然、上記した所なんかは行っていると思います。
上達する為にはやっぱり、それなりの環境というものが必要ですよね。



キュー選定

今回はちょっと趣向を変えてみまして、正しい「キューの選択」について話を進めようと思います。
値段も様々でぱっと見ではどれも同じように見えてしまいますが、
ちょっとだけ役に立つキューの選び方のコツを皆様にお教えします。

私は周りの方々から、「キューが欲しいんだけどさぁ、どれがいいかなぁ。」とかよく言われたりします。
大体そんな時は、これから初めてマイキューを手にしようかという人がほとんどだったりします。
これから書く文章はそのような人達向けにということで。

まず、基準とすべき点は『どれだけビリヤードに情熱を注いでいるのか』ということですかね。
ただのお遊びビリヤードだったら、ただただ見た目が派手な安いキューでも買えばいいし、
これからプロを目指そうものなら、最初から値段が高いキューを購入するのも一つの手だとは思います。
ただ、一般的に1番最初に購入するものとしては入門用のキューを買うのがベストではないでしょうか。
では、何が入門用かと言うと、まず値段がそれなりなもの。(もちろん性能もそれなりだったりしますが。)
ちなみに、キューの値段は安いもので1万円前後〜、高い物は軽く100万円とか超えてしまいます。
(工場生産の物は安いし、カスタムメイドのものは高いです。)
次には、標準的な作りになっているもの。(重さ、バランス、堅さ、タップなど)
初めからあまり突飛なものを使ってしまうと、技術の根本的なところが崩れてしまうかもしれません。
(っていうか、ビリヤードは才能ある奴が上手い。関係ないかも。)

以上2点を踏まえた上で私がお勧めするんだったら、
値段で言うと3〜4万円前後で、重さは19oz、適度に堅いシャフト、バランスが気持ち前に入っているものですかね。
(買うときに試し撞きなんかできるところだと信頼を持って購入できます。)
キューは持った感じ、撞いた感じが本当に違う印象を受けるので、
キューを自分に合わせるか、それとも自分にキューを合わせるかが難しいですが。
また、工場生産のキューだとどうしても、アタリ・ハズレが出てきてしまいます。
キューの値段が安ければ安いほどハズレの確率は高くなるような気もしないでもありません。
無難な日本のキューメーカーの方がいいですかね、経験で言うと。

ここで、キューを買う時に気を付けたいのは、
なるべくなら同時にキューケースも購入した方が後々良いという事です。
キューというのは結構デリケートなスポーツ用品だったりします。
もともと素材が木ですから、湿気には弱いし、衝撃なんかにも弱い。
1本入りのハードケースなら5000円もしないと思いますんで、是非ご検討をば。

で、最後に何故キューを買うのかというのを明確に。
メリットとして、「毎回同じキューでプレー出来る」と言うのは、非常に大切な事だと思います。
キューの特性も自分で理解できるようになるし、
その良さも練習によっていずれ引き出す事が出来るようになるでしょう。
見越しなんかも自分のキューでないと正確に測れませんし。
さらには、ますますビリヤードというものに愛着が湧きます。
自分のキューを持つと、「練習したいなぁ」となりますし。
マイキューで撞くとホント楽しいんですよ、これが。
また、お店の人にも結構顔を覚えて貰えるようになるかもしれませんね。
自分が働いていた時には、キューで人覚えてましたし。

と、色々適当な事を言ってきたかもしれませんが、
もしキューを買うことになりそうでしたら、是非質問でもしてやって下さい。(メーカーとか製法なら詳しいです。)
ちなみに、私が所有するキューは4本で(新品で購入、個人売買、大会の賞品、自作)、
どいつも性格が違うんでまいってしまいますが、それはそれで可愛かったりしちゃう。



©Yoshinori Shimizu 1998-2001 All rights reserved.