3.実験

3.1 自然風に対する特性の比較

<目的>

80型と95型とで、自然風の風速の観測値を比較してみることにより、観測値にどのような差異が生じるかを調べる。

<方法>

今回の実験では風向風速計センサを気象大学校第2校舎屋上に設置した(図3.1参照)。地上からの高さは26.3m、センサ同士の距離は4.15mである。設置場所の北西にはレーダー塔があり、センサは東西方向に並べているので、南向きの風以外の時では、乱された風を観測する恐れがある。このように乱された風を比較するのをさけるため、比較の対象とするデータは南向きのものを使うことにした。ここで南向きの風というのは真北を0度として、130度から210度までの範囲と定義しておく。

図3.1 センサ配置図

観測データは80型、95型ともにそれぞれの1分ごとにデータ変換部から得られる。それぞれのデータ変換部からはRS-232C端子から200bps、7bit、偶数パリティーで出力されているが、現在パソコンで使用できる通信速度は75×2^n bpsであり、ここからパソコンでデータを得るためにはパソコンのRS-232Cの設定を150bpsに設定し、クロックのカウントを2/3倍にしなければならない。この問題点はパソコンのメモリにあるRS232Cの通信速度を決めるカウンタテーブルをデータ取り込みプログラムで書き換えることにより、200bpsによるデータ通信を可能にし、解決した。
このようにして得られる風に関するデータの内容は風程値、風向16方位、風向36方位、1分間内最大瞬間風速である。このうちの平均風速と1分間内最大瞬間風速の比較を行う。また風向はデータの南向きの風を選別するために使用し、風程値は平均風速を求めるのに使用する。

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