その27 海峡の洋館

〜 四階楼 〜

120年以上も前から海峡を見つめてきた。
取材日 2001/12/16



「四階楼(しかいろう)」正面。




漆喰に独特の意匠。




道路を挟んですぐ海峡がある。


【四階楼(しかいろう) データ】
[所在地]山口県熊毛郡上関町室津
[交通]JR柳井駅よりバス1時間
[建築年]1879年(明治12)
[指定等]県指定有形文化財(1993年5月14日)


 上関(かみのせき)に行く機会などないものと思っていましたが、近くで仕事の現場調査という思いがけない機会があり、無理やり上関に寄って撮ってきました(爆)
 四階楼は奇兵隊の参謀で地元上関町出身の小方謙九郎が自宅用に1897年(明治12)に建築。小方氏は新しい物が好きで、大工の棟梁を長崎まで連れ洋風建築を見学させてこの建物を建てさせたとのことです。その後、小方氏の海運会社の宿泊施設として、さらには1957〜91年までは旅館として使われていました。

 上関はかつては下関、中関(防府市)とともに防長三関と呼ばれ、海の要衝でした。かつての村上水軍の末裔がにらみを効かせ、参勤交代や朝鮮半島からの使節団(朝鮮通信使)も立ち寄り、大いに栄えました。
 海の街独特の雰囲気を楽しむのもいいかもしれませんね。

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