2000年9月のげーむれびゅー
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9月です。AIRとDC版Kanonです♪
まずはAIRのSUMMER編サイドストーリーを。
一旦街道に出てから十日ほど経った。
関を迂回してからはかなり余裕が出てきた。
しかし神奈の母君の有力な手がかりは一向に見つからなかった。
しかもこの暑さ。体力の消耗もかなり激しい。
市で買い出したものも心もとなくなってきた。
「柳也さま、ちょっと・・・」
「どうした?」
「神奈さまが・・・」
「またか・・・」
このところ神奈の歩みが遅くなってきているので少し休むことにする。
「大丈夫か、神奈」
「大丈夫ではない・・・」
「見りゃわかる」
「見てわかるならなんとかしてくれるのか?」
「口だけは達者なようだな」
「おぬしはどうしてそのような口ばかりきくのかの・・・」
「仕方ない、生まれつきだ」
「余も生まれつきだ」
「うふふふ、神奈さまの生まれつきは口癖みたいなものですから」
「やかましいっ!・・・騒ぐと腹が空く・・・」
「なんだ、腹が減ってるのか」
無理もない。
なるべく市で買い出したものに手をつけずにいたので食べる量は確かに減っていた。
「裏葉、そろそろとっておきを出してもらおうか?」
「はい、柳也さま」
裏葉が市で買ってきたとっておきのものを出してくれるみたいだ。
もっとも最初に裏葉に話を聞いた時は『内緒です』の一点張りだったが。
「さ、神奈さま。これを・・・」
「なんだこれは?」
「西洋から伝わってきたもので『じゃむ』と呼ばれるそうです」
「ほう、西洋ものはひさしぶりだの」
「果物を柔らかくして保存がきくようにしてあります」
「うまいのか?」
「わたくしがさらに手を加えてみました。おいしゅうございます」
「それにしても色がおどろおどろしいの」
「気のせいでございますわ。滋養もつきますし」
裏葉は神奈に新しい衣を着せる時のようにうれしそうだった。
「ではいただくかの」
・・・・・・・・・・・
「・・・・・・こっ、これはなんだ、裏葉・・・」
「ちゃんと食べないと滋養がつきませんわ」
「こんな怪しげなもので滋養がつくかっ!」
「そのような聞きわけのないことを申されますと・・・」
「むーむーむ。むむ〜むむむーむ・・・」
裏葉にはがいじめにされて有無を言わさず食べさせられる神奈。
「どれ、俺も少しいただくか・・・」
ひとなめしてそれ以上口に入れるのはやめた。
これを食えというのか・・・それは酷だぞ、裏葉。
しかし裏葉の趣味がまたひとつ増えたみたいだ・・・

〜END〜
あとがき

SUMMER編にKanonの謎ジャムネタを入れてみました。この当時ジャムが存在したかどうかは謎ですが(汗)
おそらく瓶が存在してれば作ることはできるかと。
まあ、こんな感じでAIRのサイドストーリーは気楽につくることにしますか(笑)

というわけで、また次回。2000/11/11