最終更新日:2001/02/14
パソコンと音楽の融合 元に戻る

以前から、パソコンと音楽は深い関係がありましたが近年飛躍的に融合されてきています。
例えば、音楽専用CD-Rの登場や楽器のmidiによるコントロールなどです。

ここでは、そういったパソコンと音楽の関係についてを説明していきたいと思います。
2001/02/14一部加筆

音楽のデジタル化について
1.デジタル機器の始まり
音楽をデジタル録音することができた最初の機器は、PCMプロセッサーではなかったかと思います。
これは、音のデータを細かくサンプリングしそれを映像信号にしてビデオテープに記録するというものでした。
仕様はサンプリング周波数44.1KHzで量子化12bitが最初のものだったと記憶しています。
その後、16bitとなり約15年前に登場したCDにその規格は生かされたのでした。
当時はSONYやTechnicsからPCMプロセッサーと呼ばれる機械が発売され、高音質のデータがビデオテープに記録できました。 (わたしもPCMプロセッサーを購入し、今も現役で使用しています。)
Technics SV-110

2.DATの登場
 音楽の供給媒体がレコードからCDへ変わりデジタル化されましたが、録音できるメディアはカセットしかありませんでした。
そんな中、1989年にDATが登場し48KHz16bitといったCDを越える音質で録音できるようになりました。
発売当初は、著作権の問題がありCDからダイレクトにDATへデジタルコピーは出来ませんでしたが、後にSCAMという規格ができ、デジタルコピーは一回しかできないよう制限がつきました。
・・・・・たしか一緒に松下から、カセットテープと同じ大きさでデジタル録音できる機器(DCT?)も発売されていましたが、どこへいったのでしょうか・・・・・

3.MDの誕生
 デジタル機器でDATはパットせず、どんどん衰退していきました。現在はDATは多重録音用ぐらいにしか使用されていないようです。
 で、次の世代をになったのがMDです。8cm程の大きさでCDと同じ44.1KHz16bit74分の音楽がデジタルコピーできる画期的は機器の登場でした。今や完全にカセットと置き換わってしまいました。

4.次世代
 ただMDも、うかうかしていれません。デジタル機器は急速に進歩しました。
 まずはここ2年ほどで、急成長したCD-Rです。5年ほど前まで誰がこんなに簡単に自宅でCDがコピーできると想像したでしょうか。今やパソコンを買ったらCD-Rが付いてくるのが当たり前で、誰でもが簡単に焼けるようになりました。
 生CD-Rも一枚\40ほどで購入できるため、カセットテープよりもはるかに安くつきます。著作権協会もまさかこんなに普及し音楽CDのコピーされるとは想像しなかったでしょう。ただ、2000年10月1日に法律が改正されデジタルコピー制限を外す機器の販売が禁止されました。いまのCD-Rライティングソフトは何枚でも音楽CDがコピーできる(そもそも禁止コードが無視されている)ため、そのままでの販売は制限されるかもしれません。
 今後の動向が注目されます。

 また2000年にはMP3規格が陽の目を浴びました。それではアングラな規格というイメージが有ったのですが、2000年爆発的にヒットしました。違法なサイトは一掃され、インターネットでの音楽配信のフォーマットという正しい道を歩み始めています。また、大容量で小さなメモリが次々発表されたおかgで、今や携帯電話でもMP3サウンドが聞けるようになりました。


MIDIについて
 1983年にYAMAHAから発売されたシンセサイザーDX-7が、最初に世の中へデビューしたMIDI楽器でした。
このDX-7は当時ミュージシャンが競って使用し、特にエレピとグロッケンの音は有名になりました。
それまでのシンセサイザーはVCOで元となる波形を作成し(矩形波、ノコギリ波)、それをVCAで立ち上がりなどの音量コントロールをして音を作っていました。(VCFでフィルターをかける作業もありました)
しかし、DX-7はFM音源という画期的はデジタル音源を搭載し、アナログではとても作ることのできない、きらびやかなデジタルサウンドが作成できました。(特にグロッケンと呼ばれるガラスの割れるようなサウンド)
当時のDX-7へ搭載されたFM音源は6オペレータのものであり、その後次々発売された廉価版DXシリーズ(4オペレータ)とはひと味違っていました。
ただし、このFM音源というのはやっかいな音源で、一から意図して音を作成するのは大変困難でした。
その後、YAMAHAから発売されたMSX(YISと呼ばれていました)パソコンのFM音源エディタが出るまではとても素人が作れる物ではありませんでした。
いまだにFM音源のチップは製造され各種機器に搭載されています。
パソコンの音源チップのYMF-724やYMF-744も基本はFM音源です。

1.デジタル楽器の歴史
 約20年位前に、YMOがテクノサウンドで一世を風靡したことは今30代の人はご存じでしょう。
そのころは、巨大なシンセサイザーを多数使用しあのテクノサウンドを作り上げていたようです。
東風(トンプー)のバックで流れていたシーケンスサウンドは、24音ぐらいのシーケンスを繰り返していたそうです。
それでも大変高価なシーケンサだったようです。(RoloandのMC-8でしたっけ?)
シンセサイザーはムーグと呼ばれるものが主流でした。このシンセサイザーはとても楽器と呼べるようなものではなく、発信器か測定器をイメージするものでした。各ユニットがたくさんのケーブルで接続され、音を変更したいときはそのケーブルを演奏中に差し替えていたようです。
 このムーグはYMO自身は自由に扱えたわけではなく、シンセサイザープログラマーがいました。(たしか松武秀樹?)
当時ミュージシャンで、これを自由に扱えたのは、冨田勲という人だけだったのではなかったかと思います。(今はどうしているのでしょうかね)
・・・・・雑学:冨田勲の代表演奏曲に手塚治のジャングル大帝レオがあります。・・・・・

その後、シンセサイザーは飛躍的に進歩し、RolandのJUPITERーやYAMAHAのDX、海外ではオーバーハイム、シーケンシャルサーキットのプロフィットなどが代表的なものでした。(チューリップやオフコースも使っていましたね)
そして、MIDIインターフェース付きのシンセサイザーが続々と出始め、パソコンで制御することが可能になってきました。

約16年前、NECのパソコンでPC9801シリーズ(当時は16bitパソコンの90%以上がこれでした)用のMIDIインターフェースとシーケンサーソフトが発売されました。これが後々に大ヒットするカモンミュージックのRCPシリーズでした。
発売当初はあまりぱっとしなかったのですが、その後TMネットワークというグループがこのPC9801とRCPソフトを使用してたった3人であとはすべてコンピュータが楽器を制御し壮大なオーケストラサウンドを演奏したのは有名です。

TMネットワーク(後にTMNと改名)がコンピュータとシンセサイザー及び楽器とのつながりを強くしたといっても過言ではないでしょう。

そして現在は、コンピュータを使って楽器演奏させるということは誰でも簡単に行えるようになりました。

2.インターフェース
 MIDIは31.25Kbpsのシリアル規格です。同時に16chの制御ができ楽器ごとにチャンネルを変えれば、一つのインターフェースで16台の楽器が制御できるわけです。
MIDIで制御できるのは楽器だけに限らず、照明やミキサーまでも制御可能です。TMNが全盛期には照明のバリライトやミキサーまでMIDI制御し、小室哲也自身がステージ上のキーボードで制御していたこともあったようです。

 MIDIインターフェースは今のパソコンには全部標準でついています。また安いCASIOやYAMAHAのキーボードにもMIDI端子は付いていますので、一度MIDIを使ってキーボードを制御し演奏を体験されてみるのもよろしいかと思います。