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画角と焦点距離 |
APS-Cタイプの撮像素子を使用した、デジタル一眼レフが多数発売され、2006年はさらにヒットしそうです。デジタル一眼レフのメリットは、従来のフィルム一眼レフ用の交換レンズがそのまま使用できる点にあります。 しかし、撮像素子の大きさがフィルムの大きさより小さいため、画角が変わってしまいますが、最初は良く理解できない(わたしも含めて)と思います。 この点をわかりやすく説明しようと言うのが、このコンテンツのねらいです。 しかし、自分なりに調べて思ったことを書いているので、解釈の間違いがあるかも知れません。その場合はメールで指摘して頂ければありがたく思います。 |
焦点距離 | ||||
焦点距離は、フィルム一眼レフであろうと、APS-Cのデジタル一眼であろうともすべて同じです。 たとえば、フィルム一眼レフの50mmレンズは、APS-Cのデジタル一眼レフにつけても50mmと変わりません。撮像素子の大きさが、23.5mm×15.7mm(istDsの場合)のAPS-Cカメラの場合は、35mmフィルムの36mm×24mmに対し、写る範囲が約65%になるだけなのです。 焦点距離というのは、圧縮効果やバックのぼけに大きく関係し、一般的には絞りが明るくなるにつれてぼけが大きくなり、焦点距離が長くなるにつれて圧縮効果が高まります。 わたしもAPS-Cデジタル一眼レフを使い始めのころ、このあたりのことが良く判らず、たとえばitsDsに50mmのレンズをつけると単純に75mmのレンズになるのだと思いこんでいました。これは、間違った解釈です。50mmは50mmであり、バックのぼけや圧縮効果は50mmレンズそのものです。写っているデータは、35mmフィルムサイズで撮影した画像の、真中だけをトリミングしているのと同じなのです。 ですから、フィルム一眼レフで綺麗にバックがぼけた写真を90mmのレンズで撮影したとしましょう。全く同じぼけでAPS-Cのデジタル一眼レフを使用して撮影しようとすると、同じように90mmのレンズが必要になるのです。 10倍ズームで撮像素子が1/3インチほどしかないコンデジで、望遠にし絞りを開放にしてもぼけがほとんど無いのは、この焦点距離に関係しているのです。 例)Nikon COOLPIX 3100の場合 撮像素子は1/2.7インチ。レンズの焦点距離は5.8-17.4mm F2.8-F4.9となっています。この場合、望遠にして絞りを開放にしても焦点距離が17.4mmしかありませんので、まったくぼけは期待出来ません。(焦点距離17.4mmは35mmサイズだと、魚眼レンズの領域です) コンデジではいくらがんばっても、記念写真レベルにしかならないのは、ここに原因があるのです。
写る大きさは違いますが、ボケ具合は同じになります。 APS-Cサイズの写真は、35mmサイズで撮影した写真の真中だけを取り出したものになります。 |
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画角 | ||||
撮像素子の大きさがAPS-Cサイズになると、見かけ上画角は変化したようになります。 50mmレンズで、35mmサイズの場合、画角は46.8度(対角)と決まっています。しかしAPS-Cサイズの撮像素子を持つデジタル一眼レフで撮影すると、画角は46.8度と同じなのですが、写る範囲が約65.3%になってしまいます。 その結果見かけ上、画角が46.8度×0.653=約30.6度になってしまうのです(チョット計算誤差がありますので、実際は32度くらいです)。32度の画角を持つレンズは、35mmサイズの場合75mmのレンズに相当します。 これが、50mmレンズをAPS-Cサイズのデジタル一眼レフで使用すると、75mm相当になるという意味です。
APS-Cサイズだと、見かけ上は28mm×1.5=42mmのレンズで撮影したのと同じ画角となります。 |