MIDIマスターチューナー version 1.00

最終更新日: 2004年12月20日
MIDI機器のマスターチューニング用のシステム エクスクルーシブ (Sysex) データを作成するプログラムです。32ビット版Windows (Intel x86) の日本語環境下で使用できます。
目次:

1. 特徴

MIDI機器におけるマスターチューニングとは、MIDI機器全体 (全チャンネル) の音程を調整する機能です。

「MIDIマスターチューナー」の特徴を、以下に挙げます:

  1. MIDI機器のマスターチューニング用Sysexデータを作成できます。対応しているSysexデータの形式は、GS (Roland)、XG (Yamaha)、GM2 (General MIDI level 2)です。
  2. Sysexデータを、ファイルに保存できます。対応しているファイル形式は、標準MIDIファイル (SMF)、バイナリ、テキストです。
  3. よく使う設定値をプリセットに保存したり、プリセットから設定値を呼び出せます。

2. インストール・アンインストール方法

2.1. インストール方法

  1. 「mastertune.zip」を解凍します。
  2. ファイルの読み書きが可能なドライブに、新しいフォルダを作成し、適当な名前を付けます。
  3. 解凍したファイルの全てを、先ほど作成したフォルダ内へ移します。すでに以前のバージョンの「MIDIマスターチューナー」をインストールしている場合は、既存のフォルダ内へ上書きコピーしても構いません。

2.2. アンインストール方法

  1. プログラムを終了します。
  2. プリセットを削除したくない場合は、プログラムをインストールしたフォルダ内にある「Preset.ini」を他の場所に保存します。
  3. プログラムをインストールしたフォルダを削除します。

3. 使い方

  1. MIDIマスターチューナー」を起動します。
  2. メインウィンドウの「フォーマット」では、システムエクスクルーシブ (Sysex) データの「フォーマット (形式) 」を指定します。対応している形式は、「GS (Roland)」、「XG (Yamaha)」、「GM2 (General MIDI level 2)」です。
  3. メインウィンドウの「音程」では、MIDI機器全体 (全チャンネル) の音程を調整します。入力できる単位は、「ヘルツ」と「セント」です。

    「ヘルツ」:
    ノート番号69のノートの周波数を、ヘルツ単位で指定します。初期値は「440」です。ただし、ここで入力する値は、MIDI機器の音程に影響を与える他の効果 (ピッチベンドなど) が、一切かかっていないと仮定した場合の値です。
    「セント」:
    平均律半音からのズレ (オフセット) を、セント (半音の100分の1) 単位で指定します。初期値は「0」です。

    なお、「ヘルツ」と「セント」に入力できる値の範囲と精度は、Sysexデータの形式によって異なります。下記の表にて、それらの関係を示します:

    「ヘルツ」と「セント」に入力できる値の範囲および精度
    Sysexデータの形式 ヘルツ値の範囲 セント値の範囲
    GS (Roland) 415.304698〜466.163762 -100.0〜100.0
    XG (Yamaha) 414.729362〜466.783487 -102.4〜102.3
    GM2 (General MIDI level 2) 415.304698〜466.161069 -100.00〜99.99

    GSやXGでは、0.1セント単位の精度でマスターチューニング値を指定します。一方、GM2では、100/8192セント (約0.012セント) 単位の精度でマスターチューニング値を指定します。すなわち、GM2はGSやXGよりも、より細かい精度でマスターチューニングを行うことができます。

    なお、「MIDIマスターチューナー」は、有効なSysexデータを生成するため、「ヘルツ」と「セント」を自動的に調整します。具体的には、「フォーマット」にてGS・XGを選択している場合は、「セント」の小数点第二位以下を四捨五入し、「ヘルツ」に反映します。一方、「フォーマット」にてGM2を選択している場合は、「セント」の小数点第三位以下を四捨五入し、「ヘルツ」に反映します。

  4. メインウィンドウの「Sysexデータ」欄には、上記で設定した内容を反映したSysexデータが示されます。
  5. 編集したSysexデータをファイルに保存するには、下記のコマンドを使用します:
    SMFで保存」:
    編集したSysexデータを、標準MIDIファイル (SMF) に保存します。
    「バイナリで保存」:
    編集したSysexデータを、バイナリファイルに保存します。
    「テキストで保存」:
    編集したSysexデータを、テキストファイルに保存します。
  6. よく使う設定値を「プリセット」コンボボックスに保存するには、コンボボックスに適当な名前を入力し、「保存」ボタンを押します。保存した設定値を呼び出すには、コンボボックスのリストから項目を選択します。保存した設定値を削除するには、コンボボックスのリストから項目を選択し、「削除」ボタンを押します。

4. 著作権、使用条件、WWWサイト

4.1. 著作権

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4.2. 使用条件

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5. 開発履歴

1.00 (2004年12月20日)
初公開。

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