Humanizer MFX Plug-in Version 1.01 for Cakewalk

最終更新日: 2003年9月22日

MIDI関連のイベントに対して、人間味を加えるためのCakewalk MFXプラグインです。本プラグインは、Windows 95以上の日本語版Windows上で動作するMIDIシーケンサのうち、「Cakewalk MFXプラグイン形式」に対応しているシーケンサで利用できます。


1. はじめに

CakewalkなどでMIDIデータを作成する場合、人が電子楽器を演奏してそのMIDIデータを取り込みでもしない限り、MIDIデータは機械的になりがちです。

私は、MIDIキーボードやウィンドコントローラなどを持っていません。そのため、パソコンのキーボードとマウスを用いて、MIDIデータを作っています。このような環境の場合、MIDIデータに人間味を加えていくのは、大変な時間と労力を費やします。

そんな状況を改善するために、当プラグイン「Humanizer (ヒューマナイザー)」を作りました。当プラグインが、皆さんのお役にも立てることを願っています。


2. 動作環境

2.1. Cakewalkをご使用の場合

Cakewalkシリーズのうち、当プラグインが動作するのが確実と思われるものは、以下の通りです。

  • SONAR。
  • Home Studio、Professional、Pro Audioの、8.0以上。
  • Guitar Studio 2.0以上。

より詳しく書くと、当プラグインは、Cakewalk MFXプラグインに対応したシーケンサ上で動作します。Cakewalkの場合、当プラグインがWindowsにインストールされていて、Cakewalkの「編集」メニューなどにある「MIDIエフェクト」サブメニューに、「Humanizer」という項目が追加されていれば、当プラグインを利用できます。

もしかすると、当プラグインは、以下のCakewalkでも動くかもしれません。

  • Home Studio、Professional、Pro Audioの、6.xおよび7.x。
  • Guitar Studio 1.x。

というのも、私が当プラグインを作るときに参考にした「Cakewalk Plug-In Development Kit」によると、動くようなことが書いてあったからです。しかし、私がCakewalk Pro Audio 6.0で確認したところ、当プラグインをどこから参照したらいいのかを知ることはできませんでした。

2.2. Cubase SXをご使用の場合

当プラグインは、Cubase SXでも利用できるかもしれません。そのためには、Steinbergのダウンロードから、「Cakewalk MFX-wrapper for Cubase SX」を入手して、インストールする必要があるかと思います。ただし、私はCubase SXを持っていないので、当プラグインの動作を保証できるわけではありません。


3. インストール・アンインストール方法

3.1. インストール方法

  1. humanizer.zipを解凍します。
  2. ファイルの読み書きが可能なドライブに、新しいフォルダを作成し、適当な名前を付けます。
  3. 解凍したファイルの全てを、先ほど作成したフォルダ内へ移します。すでに以前のバージョンの当プラグインをインストールしている場合は、既存のフォルダ内へ上書きコピーしても構いません。
  4. 先ほどフォルダ内へ移したファイルの中から、Setup.exeを探して起動します。すると、「Humanizer MFX Plug-in for Cakewalk セットアップ」ダイアログボックスが開きます。
  5. そのダイアログボックスの、「プラグインをWindowsへ登録する」というラジオボタンを選択し、「実行」ボタンを押します。
  6. 「指定された動作を完了しました。」というメッセージボックスが表示されたのを確認し、セットアッププログラムを終了します。

3.2. アンインストール方法

  1. 起動している全てのCakewalk (あるいはCakewalk MFXプラグインを利用する全てのMIDIシーケンサ) を終了します。
  2. 当プラグインをインストールしたフォルダ内にある、Setup.exeを起動します。すると、「Humanizer MFX Plug-in for Cakewalk セットアップ」ダイアログボックスが開きます。
  3. そのダイアログボックスの、「プラグインをWindowsから登録解除する」というラジオボタンを選択し、「実行」ボタンを押します。
  4. 「指定された動作を完了しました。」というメッセージボックスが表示されたのを確認し、セットアッププログラムを終了します。
  5. 当プラグインをインストールしたフォルダを削除します。

4. 使用方法

4.1. 「Humanizer」ダイアログボックスの開き方

Cakewalk Pro Audio 9を例に取ってご説明します。

  1. まず、当プラグインの効果を適用させたいMIDI関連イベントを、選択します。
  2. 次に、「Humanizer」ダイアログボックスを開きます。このダイアログボックスの開き方は、何通りかあります。以下に例を挙げます。
    • メインウィンドウの「編集」メニューの「MIDIエフェクト」サブメニューにある、「Humanizer」という項目を選択します。
    • トラックウィンドウの「クリップ表示部」にて、右クリックしてポップアップメニューを開きます。そして、「MIDIエフェクト」サブメニューにある「Humanizer」という項目を選択します。
    • ピアノロールウィンドウの「ノート表示部」にて、右クリックあるいはキーボードのアプリケーションキーを押してポップアップメニューを開きます。そして、「MIDIエフェクト」サブメニューにある「Humanizer」という項目を選択します。
    • コンソールウィンドウの「MIDIモジュール」にある「エフェクト設定エリア」にて、右クリックしてポップアップメニューを開きます。そして、「MIDIエフェクト」サブメニューにある「Humanizer」という項目を選択します。

4.2. 「Humanizer」ダイアログボックスの説明

イベントの開始タイム

「イベントの開始タイム」チェックボックスにチェックを入れると、イベントの開始タイムの「増減幅」と「傾向」を指定できるようになります。

増減幅:
選択中の各MIDI関連イベントの開始タイムに対し、「増減幅」内にある無作為な値を加減します。「増減幅」の意味は、「パーセント指定」チェックボックスの状態によって以下のように異なります。
「パーセント指定」にチェック無し:
「増減幅」は、「ティック数」を意味します。
「パーセント指定」にチェック有り:
「増減幅」は、「タイムベース (四分音符あたりのティック数) に対する百分率」を意味します。
傾向:
増減値が、正または負の数になる傾向を指定します。0は均等です。正の値に設定すると、増減値も正の値になることが多くなります。逆に負の値にすると、増減値も負の値になることが多くなります。

イベントの値

「イベントの値」チェックボックスにチェックを入れると、イベントの値の「増減幅」と「傾向」を指定できるようになります。

増減幅:
選択中の各MIDI関連イベントの値に対し、「増減幅」内にある無作為な値を加減します。「増減幅」の意味は、「パーセント指定」チェックボックスの状態によって以下のように異なります。
「パーセント指定」にチェック無し:
「増減幅」は、「イベントの値」を意味します。
「パーセント指定」にチェック有り:
「増減幅」は、「イベントの最大値に対する百分率」を意味します。参考までに、各イベントの最大値は、以下の通りです。
ノート (ノートオンベロシティ):
キーアフタータッチ (ポリフォニックキープレッシャー):
チャンネルアフタータッチ (チャンネルプレッシャー):
コントローラ (コントロールチェンジ):
127
ピッチベンド (ピッチベンドチェンジ):
8191
RPN:
NRPN:
16383
傾向:
増減値が、正または負の数になる傾向を指定します。0は均等です。正の値に設定すると、増減値も正の値になることが多くなります。逆に負の値にすると、増減値も負の値になることが多くなります。

音の長さ

「音の長さ」チェックボックスにチェックを入れると、ノートイベントの音の長さの「増減幅」と「傾向」を指定できるようになります。

増減幅:
選択中のノートイベントの音の長さに対し、「増減幅」内にある無作為な値を加減します。「増減幅」の意味は、「パーセント指定」チェックボックスの状態によって以下のように異なります。
「パーセント指定」にチェック無し:
「増減幅」は、「ティック数」を意味します。
「パーセント指定」にチェック有り:
「増減幅」は、「タイムベース (四分音符あたりのティック数) に対する百分率」を意味します。
傾向:
増減値が、正または負の数になる傾向を指定します。0は均等です。正の値に設定すると、増減値も正の値になることが多くなります。逆に負の値にすると、増減値も負の値になることが多くなります。

5. 著作権、使用条件、連絡先およびWWWサイト

5.1. 著作権

本ソフトウェアは、フリーソフトウェアです。本ソフトウェアとそれに付随する文書の著作権は、テテが保持します。

5.2. 使用条件

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  • 本ソフトウェアの再配布は、アーカイブに含まれるファイルの改変やファイルの追加・削除を行っていない場合に限り、許可いたします。

何らかの媒体に転載する場合は、事後でも結構ですので、ご一報ください。


6. 開発履歴

1.01 (2003年9月22日)
乱数ジェネレーターの初期化方法を改善。
1.00 (2003年9月22日)
初公開。

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