トラックちゃん for Cakewalk Version 1.01

最終更新日: 2005年7月9日

Cakewalkにおいて、指定したトラックとその中にあるすべてのMIDI関連のイベントに対し、同じMIDIチャンネルを割り当てることのできるプログラムです。32ビット版Windows (Intel x86) の日本語環境下でのみ使用できます。

目次:

1. はじめに

CakewalkでMIDIイベントを切り貼りしていると、ある一つのトラック内に、MIDIチャンネルの異なるイベントが混在してくることがあります。Cakewalk 8以下の場合、そのようなトラックをピアノロール ウィンドウで編集するのは、とても大変です。なぜなら、Cakewalk 8以下では、一つのピアノロール ウィンドウには、一つのMIDIチャンネルのイベントだけしか表示できないからです。なお、Cakewalk 9以上は、すべてのMIDIチャンネルのイベントを、一つのピアノロール ウィンドウに表示することも選択できるようになっています。

このような状態で曲の編集を続けていると、「見えないイベント」の存在に気が付かないことが多々あります (少なくとも私の場合は)。そして、曲の演奏が、想像していたものとは異なってしまう可能性もあります。

そんな状態を解消するために作ったのが、このトラックちゃんです。このプログラムは、指定したトラックとその中にあるすべてのMIDI関連のイベントに対し、同じMIDIチャンネルを割り当てることができます。こうすることで、「見えないイベント」に泣かされることも少なくなるでしょう。


2. インストール・アンインストール方法

2.1. インストール方法

  1. catrch.zipを解凍します。
  2. ファイルの読み書きが可能なドライブに、新しいフォルダを作成し、適当な名前を付けます。
  3. 解凍したファイルの全てを、先ほど作成したフォルダ内へ移します。すでに以前のバージョンのトラックちゃんをインストールしている場合は、既存のフォルダ内へ上書きコピーしても構いません。

2.2. アンインストール方法

  1. トラックちゃんを起動し、「ファイル」メニューの「Cakewalkのツールとして登録」項目のチェックを外します。
  2. プログラムを終了します。
  3. プログラムをインストールしたフォルダを削除します。

3. 使用方法

3.1. トラックのMIDIチャンネルを指定する

ウィンドウの左側にあるリストビューには、「トラック」および「チャンネル」という列があります。このリストビューで、どのトラックのMIDIチャンネルを統一するのかを指定します。具体的には、以下のように指定します。

  1. リストビューから、MIDIチャンネルを指定したいトラックを選択します。なお、このリストビューは、Windowsのエクスプローラのように、一度に複数の項目を選択することもできます。CtrlキーやShiftキーを押しながら各項目を選択してみてください。
  2. リストビューで選択したトラックに対し、MIDIチャンネルを割り当てるには、以下のようにします。
    • 選択した項目上でマウスの右ボタンを押すか、Windowsキーボードのアプリケーション キーを押して、ポップアップ メニューを開き、項目を選択します。
    • リストビューの下にある「チャンネル(C):」コンボボックスから、項目を選択します。
    これらの項目には、空白および1〜16の数字があります。選択したトラックにMIDIチャンネルを割り当てるには、1〜16のうちの一つを選択します。選択したトラックのMIDIチャンネルを変更しないのであれば、空白を選択します。

なお、リストビューのすべてのトラックに対し、MIDIチャンネルを指定しないようにするには、「リストの初期化(R)」ボタンを押します。

3.2. 設定した情報をCakewalkに反映させる

Cakewalkが起動している状態で、トラックちゃんの「実行(E)」ボタンを押すと、指定した情報がCakewalkに反映されます。なお、指定した情報がCakewalkに反映されずに、メッセージ ボックスが表示される場合は、以下の解説を参照してください。

「Cakewalkは、再生または録音を行っています。停止してから実行してください。」:
これは、トラックちゃんの仕様です。意図しない結果を招かないように、このような制限を加えています。
「Cakewalkとの対話を、確立できませんでした。」:
これは、以下のいずれかの原因が考えられます。
  1. Cakewalkが起動していません。Cakewalkを起動してください。
  2. Cakewalkが起動しているのに、このメッセージが表示される場合は、ご使用のCakewalkは、Windowsの動的データ交換 (DDE) によるCALコマンドを受信・実行できません。残念ですが、トラックちゃんを使用することはできません。

3.3. よく使う設定を保存・呼び出しする

「プリセット」を使用すると、リストビューで設定した情報に対して名前を付けて保存したり、保存した情報をリストビューへ瞬時に呼び出すことができます。

プリセットの保存

リストビューで設定した情報に名前を付けて保存するには、以下のようにします。

  1. 「プリセット(P):」コンボボックスに、保存する情報の名前を入力します。
  2. このコンボボックスの右にある、「保存」ボタンを押します。

プリセットの呼び出し

保存した情報をリストビューに呼び出すには、「プリセット(P):」コンボボックスから、呼び出したい項目を選びます。

プリセットの削除

保存した情報を削除するには、以下のようにします。

  1. 「プリセット(P):」コンボボックスから、削除したいプリセット項目を選びます。または、このコンボボックスへ、削除したいプリセットの名前を入力します。
  2. このコンボボックスの右にある、「削除」ボタンを押します。

3.4. Cakewalkのツールとして登録したりする

トラックちゃんを、Cakewalk 5.0以上のツールとして登録したり、登録解除したりできます。トラックちゃんをCakewalkのツールとして登録しておけば、Cakewalkの「ツール」メニューからトラックちゃんを起動することができます。

Cakewalkのツールとして登録したり登録解除したりするには、トラックちゃんのメインウィンドウにある「ファイル(F)」メニューの、「Cakewalkのツールとして登録(T)」項目を選択します。なお、ここでの設定は、次回のCakewalkの起動時に反映されます (Cakewalkの仕様のため)。


4. 著作権、使用条件、WWWサイト

4.1. 著作権

本ソフトウェアは、フリーソフトウェアです。本ソフトウェアとそれに付随する文書の著作権は、テテが保持します。

4.2. 使用条件

  • テテは、本ソフトウェアの使用、およびそれに付随する行為において、使用者等に起こりうる、いかなる損害もその責を負いません。
  • テテは、本ソフトウェアのバージョンアップの義務を負いません。ただし、本ソフトウェアの不具合や、使ってみた感想は、ぜひお寄せください。今後の開発の参考にさせていただきます。
  • 本ソフトウェアの再配布は、アーカイブに含まれるファイルの改変やファイルの追加・削除を行っていない場合に限り、許可いたします。

何らかの媒体に転載する場合は、事後でも結構ですので、ご一報ください。


5. 開発履歴

1.01 (2005年7月9日)
SONAR 4に対応。
1.00 (2003年9月7日)
初公開。

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