別論 結果の平等を求める男女共同参画会議は間違えている。
びっくりするような記事があったので、取り上げてみる。
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産経新聞平成17年7月26日の記事より
政府の男女共同参画会議(議長・細田博之官房長官)が25日午後、首相官邸で開かれ、2006年度から実施する新たな男女共同参画基本計画策定に向けた考え方をまとめ、小泉純一郎首相に答申した。
同会議は政策決定過程への女性進出が遅れている現状を問題視。国家公務員I種試験に合格した中央省庁幹部候補「キャリア組」の採用に数値目標を設け、女性の採用割合を04年度の19.4%から、10年度ごろまでに30%程度にするよう提言した。
また、女性にだけ離婚後6カ月間の再婚禁止期間を設けている民法の見直しや選択的夫婦別姓制度について「国民の理解が深まるよう努める」と明記した。
出産や育児で離職した女性の再就職を図るため、求人年齢制限の解消などについて企業の取り組みを促進するほか、起業支援も充実させることを盛り込んだ。育児休業を取得しやすい環境を整備するため、所得保障などの財源問題を検討することも提起した。
政府はこの考え方に基づいた新計画を年内に閣議決定する。基本計画は5年に一度見直されることになっており、今回が初の改定となる。(共同)
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(解説)
「キャリア組」の採用に数値目標を設け、女性の採用割合を04年度の19.4%から、10年度ごろまでに30%程度にするよう提言した。
日本はいつから社会主義になったのでしょうか。
自由主義の原則は「機会の平等」であり「結果の平等」ではありません。結果の平等を求めたのは社会主義であり共産主義ですが、本人の努力にかかわりなく結果の平等が保証された結果、インセンティブが働かないため社会が停滞し、最終的にソ連や東欧諸国は崩壊しました。西側諸国と東側諸国の経済格差を考えれば、どちらが有利かは明らかです。
また「結果の平等」を追求することは、実力のない人も採用することになります。採用試験の公平に行えばいいだけであり、「女性」というだけで採用するのは性による差別であり著しく不合理だと思います。
選択的夫婦別姓制度について「国民の理解が深まるよう努める」と明記した。
表現は穏やかですが、言いたいことは「国民が夫婦別姓を選択するように思想教育をしろ」ということです。
万引きを止めようとか、献血しようとか、老人に席を譲ろうなど社会福祉に役立つ思想教育なら是認されるというより積極的に行うべきですが、夫婦別姓は社会福祉に役立たないどころか日本文化の否定であり破壊です。そもそも、夫婦別姓を選択した夫婦がほとんどいないことを見ても、国民に支持されていないのは明らかです。
当法案を推進してきた人は予想外の結果(常識があれば予想されることなのですが)に慌てているだけだと思います。支持されていない制度は支持してもらうように思想教育をほどこすのではなく、廃止するのが筋だと思います。