裏写りの例

 ヴュルテンベルクの葉書に限らず、切手付き封筒などのステーショナリー全般によく見かけるものに裏写りがあります。かすかな裏写り程度なら、他の国のステーショナリーにもよく見かけるのですが、ヴュルテンベルクのそれはすばらしく(?)鮮明で、中には2つ以上も裏写りのがあるものも残されています。こういった例が多いことから、ヴュルテンベルクの印刷技術が未熟だったと言えるかどうかわかりません。
 ただ、困ったことに、こういった類の偶発的なものを定常変種か何かのエラー物と同格で扱い、高値で売られる場合がよくあります。ドイツ本国では、裏写りの数の多さで値が上がるのが普通のようですが、はたしてそれほど価値のある物なのでしょうか、と疑いたくなります。あまり熱中せず、参考程度に考えた方が良いかも知れません。

裏写りの例 左の図は、1Kr.葉書の裏面から見た裏写りの例です。表が透けて見えていると疑いたくなるほど鮮明ですね。(横に引かれた点線は、文字を書くためのガイドラインとしての罫線です。英語の練習帳で見かける横線のようですね。日本でもこういった罫線の付いた葉書があります。)

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