そはあぶときなり ぬらなやかなる
トーブらじゃいりぬ まひろきりして
もろじめなるもの みなボロゴーブぞ
やはなれラースら ほしゃみえずる
「子よ ゆだんすな ジャバウォックに
そはあごもて噛み 爪もてひきさく
心せよ 心せよ ジャブジャブ鳥と
かの いかりけぶる バンダスナッチに」
手にきよらめく つるぎをばとり
もとめてひさしき ひとのうの敵 ──
かれ タムタムの 木かげにたたずみ
しばしいこいて おもいにしずみぬ
あららすおもいの 胸やきしとき
目を火ともやす ジャバウォックが
なぶやえずりつつ 風まきおこし
ふかつき森より あらわれいでぬ
はっし! また はっし! ひとつ また ひとつ
きよらめくやいば 受けよと切りこむ
はねたる首をば こわきにかかえ
かれ いきまかけり そぎて帰りぬ
「討ちきたりしか ジャバウォックを
来よ わが腕に きんらめく子よ
やんぬるかな よろぐわしの日ぞ」
かれ よろこびに わらがいいびきぬ
そはあぶときなり ぬらなやかなる
トーブらじゃいりぬ まひろきりして
もろじめなるもの みなボロゴーブぞ
やはなれラースら ほしゃみえずる
「ジャバウォックものがたり」
(「鏡の国のアリス」ルイス・キャロル)