暗い宿
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有栖川有栖著、角川書店

 火村助教授と小説家アリスの短編集。室生はもう、パズル的本格推理を期待するのをやめましたので、結構おもしろかったです。
 表題作「暗い宿」を含めホテルや旅館が舞台のミステリ。
 室生のお気に入りは、ラストの「203号」。ほろ酔い気分の火村教授が自分の部屋と間違えて、人気ロックミュージシャンの宿泊している部屋に入ろうとしてしまうのですが、その部屋には扼殺死体が・・・! という出だし。ラストは一種ミもフタもないような感じなのですが、これはこれでミステリとして室生的にイケてました。
 どの短編も、そこはかとない寂寥感のあるストーリーだと思いました。思えば、この2人のコンビの物語は全体的にそんな空気があるなと思います。おすすめ。