伯爵夫人は超能力
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ドロシー・ギルマン著、集英社

 「おばちゃまは○○スパイ」シリーズでおなじみのギルマン氏の新シリーズ。
 伯爵夫人とは名ばかりの結構貧乏な、素敵なおばさま、ただし超能力者が主人公。職業は占い師! もう、タイトルそのまんまなわけなんだけど、人生を楽しく生きる秘訣にとんだ、ミステリです。
 接触テレパスを生かして、占い師をやっているのだけど、そのおかげで事件に飛び込んでいって解決してしまいます。伯爵夫人の人間性には尊敬するな。最初はバカにしつつも、最後は楽しく食事する仲になる警察官といいムード! これからの進展が望まれます。ニヤリ。
 主人公が超能力者だけに、まわりには類が友を呼びまくっているのですが(そんなにごろごろ超能力者がいちゃっていいの? という話はおいとく)、そんなに非科学的でもない、短編集。
 この方の話を読むと、人間はまだまだ捨てたもんでもないし、生きててもそうは悪くないかもなぁ、という気分にさせてくれます。