クリスマスのフロスト
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R・D・ウィングフィールド著、芹澤恵訳、東京創元社

 某ミステリ系の掲示板で、勧められて読んだ本です。いや、楽しかったっす。とはいうものの、好き嫌いはあるかもしれないです。この本をつまらなかったと力説していた方もいらしたので。
 寂れた町の警察署の警部が主人公、フロスト警部。もう出版されてから数年経つので、ちょっとばかりネタをばらすと、冒頭でいきなり撃たれて死にかけているというインパクトのある出だしです。
 このフロスト警部は、妻に先立たれ、いつもエビ茶色のマフラーを首に巻き付け、よれよれの服を着てます。ここで、某有名警部を思い出しますが、彼の場合、妻もわけありですし、会話には下ネタを付け加えなければいられないタイプだし、もうとにかく下品なおじさんなのです。けれども、とても人間味溢れるちょっと不器用な優しさを持つ男です。
 ミステリとしては、いろいろな事件がごちゃごちゃに起こり、それを行き当たりばったりで解決していくという筋立て。きっとこういうのが、警察の日常なのだろうなと思いますが、本格もののファンには、なにこれな感じですね。
 テンポよく起こる事件に、一気に読まされました。謎解きを楽しむようなミステリではないなぁ、とは思いますが、おもしろいです。