鏡のなかの鏡
− 迷宮 −
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ミヒャエル・エンデ著、丘沢静也訳、岩波書店

 いろいろと細かいお話が、鏡の中にうつる鏡のように連綿と連なっていく構成が迷宮を彷徨うようで心地いいです。ひとつひとつは違う話なのですが、でも前の話をちょっと引きずっている。そうしてループになっている。そこが迷宮なんですね。
 「モモ」や「はてしない物語」、またはジム・ボタンの冒険のシリーズで有名なエンデですが、室生はこの作品が一番好きなのです。
 挿し絵のエトガー・エンデ氏の絵もとても好きなんです。ミヒャエル・エンデの父であるエトガーは、シュールレアリスムの画家でした。この本の挿し絵の中では、「ラザロは待つ」という絵が好きです。