[Vol.29: 認証システム]        目次



 「そのゲームの正規所有者であるのか?」を認証する為のシステムとして、長い間業界ではプレイする時にオリジナルのCD/DVDメディアを挿入しておくという方法を採ってきました。しかし最近になってSteamの様な認証システムも登場し、こういったオンラインでの認証システムに興味を示す会社も増えているようです(特に不正コピー防止に有効な為)。

 具体的にはマルチプレイならば、予めそのゲーム会社(EA, Ubi等)にアカウントを作成しておいて、そこで購入したゲームをメールアドレス・パスワード・CDキーを結び付けて登録作業を実施。その後はゲーム内のブラウザから直接、或いはSteamの様な専用ソフトからログインして認証を行うというシステム。
 シングル用のゲームだと最初にオンラインで登録・認証した後に、その認証済みデータを暗号化してPC内部に保持しておいて、その後はオフラインでそれを参照するという風になると思われます。


[利点]
*一々プレイする時にCDを入れ替える必要が無くなる
*不正コピーへの防止策として非常に有効
*サーバー管理が一元化出来るので、プレイヤーはサーバーを見付けやすくなる
*マルチの場合、Cheatをしようとするプレイヤーへの歯止めとなる(アカウント名で当人を特定可能なので、その人間を出入り禁止等に出来る)のでCheatが減少する。

[欠点]
*必ず一度はオンラインに接続しないとならない(環境要)
*会社毎にアカウントを登録する手間が掛かる
*別のクライアントソフトをわざわざ起動しないとならない可能性あり(Steamタイプ)
*セキュリティが万全でないと、CDキーの情報を盗まれる惧れがある

 皆さんは旧来のCD入れ替えによる認証と、オンラインでの認証のどちらのタイプが理想と考えるでしょうか? 併せて意見や問題と考える点も有ればお書き下さい。


MIG-29  

 自分の場合ですが、やはり「違法コピーしたソフトでマルチプレイをタダゲーされてしまう」事を防ぐためにも「ネット認証」が採用されてしまうのは仕方ない事かと....
(OSはおろか、「エロゲーでさえ」導入される時勢ですし....)

 ただ、ユーザーによっては設問で言われた事に加えて、「個人情報を入れたくない」「中古で売れなくなる」etc...と文句を言うのも.....
(「コピーしてオークションで転売できなくなる」なんてことは超論外ですが.....)

 それと、CD認証もいまや「プロテクトを破ってでもパックアップしたい」と言う輩の前では無意味かと.....
(ドライブによっては「プロテクトの誤作動」もありますし...)


katsu98

使っているぶんには、CDの入れ替えが必要ないのが少し楽、という程度でどちらでもいいと思っています。
プライバシーについては、ゲームマシンのほうはメーラーも使っていないし、ゲームに関すること以外の個人情報は入れていないので、私は気になりませんが、情報というものは漏れる可能性が少なからずある、ということは常識ですね。
ただ、個人のメールアドレス以外に、アカウント、パスワードまで漏れてしまうことになるわけで、そうなると収拾がつかなくなるので、運営者側は相当厳重に管理してくれる、ということに期待するしかないですね。

メーカーとしては、CDのコピープロテクトを破られると、手をこまねいて見ていることしかできないのに比べて、
ネット認証はそれなりのコストはかかるものの積極的に排除できる、という点で優れていますね。

PCがこの世に誕生したときから、ずっと解決できなかった違法コピー問題ですが、インターネットがこれだけ普及した今可能になった、メーカー側にすると非常に強力な対策ですね。
ところでHL2はオフラインシングルプレイは可能なのでしょうか?
DL自体はアカウントがあれば何度でもできるので、もしできるなら1つのアカウントで複数のPCで動作可能になってしまいます。
ゲーム起動時に認証必須、までやらないとシステムとして完全ではないようにも思いますが。

私の場合はノートPCを持っておらず、デスクトップの常時接続環境のみで、この認証システムに不自由を感じていません。
ただ、シングルプレイでも必要、というのが心情的にひっかかる程度ですね。
Microsoftが winXP で初めてやったアクティベーションは当時不評で混乱もありましたが、それなりに効果をあげて、ユーザーにも浸透していると思います。ゲームに限らず、他のソフトでも採用するところが増えていくのではないでしょうか。

認証システムとはちょっと別の話ですが、私はDL販売は歓迎です。
パッケージ等に思い入れはなく、その分安いほうがいいし、その場ですぐに購入できるのはありがたい。

結論としては、質の高い(しっかり作り込まれた)ゲームを少しでも安く供給する手段、
としての認証システムなら積極的に受け入れますが、管理されている、という面ではちょっと気分がよくない、というところですね。


Bean

正直な話ですが、オンラインでの認証システムは仕方の無い事だと思います。
実際、違法コピーはアジア圏やロシアでは醜いもので、技術さえあればCDのプロテクトは何の影響も無いらしいです。
また、CDのプロテクトによるインストールエラーなんかも最近良く耳にします。
(FarCryやPainkiller。あれは仮想CDによる物もありましたがファームウェアでの問題も存在していましたし。)

しばらく時期の経ったゲームは公式パッチによってCD挿入は不要、という事もよくある話です。(初代UTとかそうでしたね)
まあ、MS系のソフトはずっとCD入れなきゃいけないので面倒でしたが。(AOE、MW4等)
ともかく、CDの挿入での認証はもう古いのでは、というのが私の感想です。

Steam(というかオンラインアカウント)は時期尚早だと言われていましたが、それよりむしろSteamのソフトウェア自体に難があったようです。
動作の重さやフリーズは最初はかなり問題になったりファイルが暗号化されているのでMapperが困ったりしましたが、
最近になって安定性が増してきているのも事実でどちらかというと受け入れています。(日本語早く直してほしいですけどね)

あと、余談なんですが日本のHL系の代理店はSteamに関して対応はまちまちですね。
Namcoはサイバーカフェの権利買ったり、CapcomはSteamは保障外なものの導入ガイド作ったり・・。

そういえばcsがSteamOnlyで1.6Verが出たときにCDキーの不具合が頻繁に出たらしいのですが
当時代理店をやっていたCyberFrontは1.5しかサポートしないと言ってて揉めてたユーザーもいました。
突然の変化には「売ったらハイ、おしまい。」的な日本のメーカーには厄介って事なんですかね。

最後に、メーカーはマニュアルに「アカウントの管理はきちんとして下さい」
とデカデカと書いたほうが良いのではないでしょうかね。(たまにアカウント忘れた、っていう人いますから・・。)

>katsu98さん
最初に一回だけオンラインにしないとオフラインモードに切り替えられない仕組みになっております。

DL販売、便利だと思いますよ。UK版が送料無でかなり安くなりますから。
(当然課税別にかかりますけど)


katsu98  

CDによる認証は、確かに過剰なコピープロテクトによって、インストールすらできない現象が一部にはあったみたいですね

steam のオンライン認証が時期尚早であったという意見は否定しませんが、過去のいろんな事例を参照すると、成功したと言っていいのではないかと思っています
そこに賛否両論があるのはわかります
完璧とは思いませんが、ソフトランディングはできたのではないかと。

代理店の問題は複雑ですね。HL2がリリースされる直前に、日本語化の質問に対して、何も答えることができなかった
という事実は、消せないですよね。

アカウントについては同感です。

最後に。一回認証できればいいのかということです
それでオフラインでプレイできるのかどうか。できるなら、このシステムの意味がないかと思っただけです


青龍

> 最後に。一回認証できればいいのかということです
> それでオフラインでプレイできるのかどうか。できるなら、このシステムの意味がないかと思っただけです

 最初の一回だけでOKです。ただしパッチの確認や適用には接続が必要となります。これはSteamの仕様なので、他の会社がやる時にどんな風になるかは分かりません。

 実際問題としてどんな風にプロテクトを掛けようが、単一の個人及びPCにしか使わせないという所までは管理出来ないのが現状です。終わった後に友人同士で回しながら遊ばれてもそれを防ぐ方法が有りませんし、マルチでも時間帯をずらしてCDキーのバッティングを避けてアカウントにも同じ物を使われたら防げません。何もしない状態よりは効果が有るという認識でしょう。

 将来的にはXPの様なハードウェア情報を使ったプロテクトや、今後のCPUのID番号と組み合わせた物が出てくる可能性はありますが。


Nao[MJ30s]

 セキュリティの問題をしっかりやってくれるならCD認証よりオンライン認証のほうがいい、とは思います。

 実際CDを入れなきゃいけないEAのゲームはそれほど飽きたわけでは無いんのですが、最近全然やってないです。まぁ些細なことなんですけどね。

 セキュリティは正直心配なんだけどねぇ、セキュリティというは何か起こらないと重要視されないというところがあるんで、ちょっとワレながら気楽すぎかなぁと思ってますが(汗。


Keko

私はどちらでもいいと考えています。
それよりも、どちらの方法をとるにせよ、メーカー側にはきっちりと体制を整えてほしいと思っています。

オンライン認証であれば、認証システムは堅牢に作っておいてほしい
(大多数がアクセスしたときでも安定して動作できるサーバー設備や、個人情報の取り扱いという点でのセキュリティー設備等)ですし、
CDプロテクトであれば、プロテクトの誤動作等はきっちりとサポートをしてほしいですね。

それが十分に出来るかどうかのことのほうが私たちユーザにとってはより重要と思っています。


TRT

シングル主眼タイトルはSteamのような大がかりに接続するのではなく、一回アカウント・WinXPのような
マシンスペックを送信してあとは、こっそり・ひっそり認証するという物なら別に良いと思うのですが...
マルチ専用に近いゲームは別に大がかりにやっても、結局は接続しないとゲームは事実上出来ないので
別にSteamタイプでも良いのですね。


NAMIKI

 個人的にはプロテクト強度があればどちらでも構わないのですが、ここ数年の状況では
オンライン認証が優勢ということになるでしょうね。少なくともマルチ専用ならマスターサーバレベルでCDキーを管理・追跡して欲しい。
 副次的なメリットですが、Steamだと自由に保存メディアを変えられるというのも有り難い
(元がCD版でもキャッシュをDVDに保存すれば再インストールが楽になる)。

 オンライン認証の他の問題点としては

・長期間ののち作品の権利保持状態が変わり、起動できなくなる可能性がある
(何年も前のシングルをプレイしようとしても、会社そのものが無くなってるなど)。
・サーバの管理コストがかかるため、体力のあるメーカ以外には難しい。

 というところでしょうか。その点やはりCDプロテクトとの併用が良いのですが、問題になっていた仮想ドライブを検知する方法を進歩させればもっと強度を出せるかもしれません。

理想を言えばCPRMのようなハードレベルでの暗号化ですが、どちらにせよ予算ぎりぎりで制作しているメーカに大きなコストを割いた対策は難しい。そういう意味では(相性で絶対に起動できない等はともかく)ある程度ユーザ側が不便になる仕様であっても仕方ないと考えています。


モーやん  

私も今の趨勢をみるとオンライン認証は致し方ないと思います。
1ユーザとしてみた場合、オンライン認証でもCD認証でもあまり変わりがないのですが、ValveがSteamを出してきた理由にどうしても、CSの大流行に伴ってのHL1の不正コピーが異常に多かったという事情があるのではないでしょうか?
今までのところ一応成功してるみたいなので、今後類似したシステムを使用するベンダは多くなると思います。
ただ、やはり他の方々と同じに

1.個人情報がリークするかもしれないというリスクがある
2.複数のベンダーが独自の認証システムを別々に使用した場合、管理が煩雑
(ID、パスワード、それからタスクトレイにいろんな認証システムが存在することにより発生する弊害)
特に認証システムが複数存在することでシステムが不安定とならないかという不安があります。

3.ベンダーの認証サーバがダウン又は存在しなくなるとプレイできなくなる
NAMIKIさんの意見とほぼ同じです。
ベンダーが解散した場合など、認証サーバそのものがなくなってプレイできなくなる可能性がありますね。仮にそこまで行かなくても、認証サーバが脆弱でダウン等が頻繁に起こるようだとしゃれになりません。

個人的にはどこかの独立した企業が認証システムのみを受け持つという形が一番望ましい気がします。


MIG-29  

> 個人的にはどこかの独立した企業が認証システムのみを受け持つという形が一番望ましい気がします。

 MIG-29です。

 個人的にも、国内大手メーカーでさえ「認証サーバー停止でゲーム不可能」な事態を起こしてしまってる上に一部ユーザーの怒りを買ってる(例:http://www.gamecity.ne.jp/regist_c/user/wp7/index.shtml)のを見てると、やはり「ゲーム向け認証専門メーカー」が早く現れる事を願うしかありませんな。
 ベリサインの様な「企業向け」のメーカーが「片手間」にやるにしろ、「ビジネスチャンス」と見て新興メーカーを立ち上げるにしろ.....
(それと、「Steam」の「オンライン認証は1回でOK」がいかに利便性が良い事も.....)

 


男爵

小さい企業にとっては
莫大な投資のかかるオンライン認証は事実上の不可能でしょう・・
一社で統括するのもセキュリティ上に不安がありますし

オンライン認証の主な目的は「不正コピーの根絶」です
こちらのほうが理想的ですが
中小企業にとっては現実的じゃないので・・
CD認証(それか他の安価な方法)を敢えて勧めたいです


青龍

 シングルのゲームについてはそれ程頻繁に取替えるという事も無いので、CD認証のままで良いと考えています。逆にマルチはどうせオンラインに接続するのだからオンライン認証で構いません。

 ただマルチに関しては出来るだけ別のプログラムを使うのではなくて、単純にゲーム起動後の画面からログインするだけの形式にしてもらいたいとは思います。別のプログラムを一々起動するというのは面倒。

 Steamの様な販売システムを使わなければ個人情報については問題無いと思いますが、CDキーを盗まれる可能性が有るという点はやはり気になります。あちらでは万一そうなってもメーカーに証拠を見せて交渉すればOKという点からそれ程問題とは考えられていないようですが
日本からだと英語の問題や送料関連の負担もあって、再発行の手続きは困難になってしまいます。


まとめ

 基本的にはオンライン認証でも構わないという方が多かったですが、数々の問題点も同時に指摘されています。メーカーが認証サーバーを何時まで維持できるのかという問題も提示されてますね。



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