※ VIDEO 障害関連 ※             目次

 07/07/24


 特定の障害対応

*ドライバを更新したら動作がおかしくなった
*ゲームがウインドウ化出来ない
*描画の一部が崩れて変になる。ゴミの様な変なポリゴンが描画されてしまう。影や光が障害物を透過する。
*白抜け、全面が黒やグレー、一部描画欠け
*キャラクタが透明化、画面内の前後関係(重なり)の描画異常
*画面全体及び一部がチラつく(瞬いて見える)
*起動すると画面がブラックアウトしてしまう
*DDHelpのエラーが出て、PCを再起動しないとゲームが再度起動出来なくなる。
*ゲーム終了時にハングアップ
*字幕等のテキストが崩れて読めない
*ある解像度以上にすると動作しない
*リフレッシュレートが60Hzから変更出来ない
*フレームレート(fps)を測定すると、設定を低くしても或る一定値以上に上がらない
*デジタル バイブランス(Nvidia)
*Use custom settings(ATI)


*正常動作しない場合の基本的なチェック事項

◎常駐ソフトを終了させてテスト
◎Safe Modeにてテスト
◎DirectX診断にて、ビデオ及びシステムのタブにエラーが無いかを確認


 以上3点は基本事項なので、以下の項目解説では繰り返さない。


◎グラフィックス・ハードウェア・アクセラレータの設定
 XPの場合だと、[コントロール パネル] >[画面]にて、[設定タブ] >[詳細設定] >[トラブルシューティング]の中に有る[ハードウェア アクセラレータ] スライダーが、一番右(最大)になっているかを確認

◎DirectXの再インストール
 当然ながらゲームの要求する以上のバージョンであるかもチェック。この時のDirectXはゲームに添付されている物か、MSのサイトからダウンロードする最新版かにする。9.0cといった同じバージョンでも時期によって内容は異なるので、別のゲームのCDに収録された物を使うのは勧められない。

◎ビデオカードのユーティリティ(設定)プログラムにて、パフォーマンスがクオリティ(最高の画質)になっているか
 ビデオカードのドライバと一緒にインストールされるユーティリティ(タスクバーに常駐)にて、Speed, Qualityといった画質設定を持っている場合が有り、パフォーマンスを重視したいならばSpeedといった設定になるが、描画異常等が見られるならばQuality(画質重視)にしてどうなるかを確認する。

◎デスクトップのカラー
 16/32 bitを切り替えてみる。これは「32bitでないと動かないゲームにおいては、デスクトップが16bitにされていると問題が生じる可能性がある」、逆に「昔のゲームで16bitにしか対応していない物では、デスクトップが32bitだと問題になる可能性有り」という点から。ゲーム内部で切り替え可能ならば、そちら側でデスクトップと同じカラーにするというテストも可能。稀に逆のゲームも有るので注意(デスクトップと同じカラーだと不具合が出る)。

◎AGP Apertureサイズの値を変更
 この変更はBIOSからアクセスする事になるので、初心者及びメーカー製PCでは難しい場合もあるが、この設定値を64, 128, 256という具合に変更して見る。なおこの値はメインメモリ上でのAGPが使用する領域の最大値指定なので、メインメモリよりも大きなサイズにするのは意味が無い。

◎オーバー・クロック
 ビデオカードのオーバークロックを停止する。ゲームによってGPUの酷使度合いは異なるので、或るゲームでは大丈夫なので他の物もOKのはずという理論は通用しない。例えばSplinter Cellの様に、定格動作でもファンが安物の低価格ビデオカードではオーバーヒート(マシンリセット等)するゲームも存在している。

◎低騒音PC
 近年流行の低騒音PCを自作する場合、これはCPU及びGPUを酷使するFPSゲーム向きではない点を認識しておく事も必要となる。水冷システムの様な(上手く組めば)効果の大きい物も有るが、ファンのスピードをコントロールして”最低限冷やす”というタイプの低騒音化は、ケース内部に通常よりも熱がこもり易くなるのでオーバーヒートによる熱暴走の危険性が高くなる。日常使用のPCとゲーム用PCでは条件が大きく異なる点を忘れてはならない。


*ドライバを更新したら動作がおかしくなった
 最新ドライバでは不具合が出るゲームが有るならば、昔のドライバに戻して試すとかの措置を取らないとならなくなる。しかし或るゲームは最新にしないと問題が出るが、一方で最新ドライバだと変になるゲームが有ったりと選択は難しい。

 なおドライバの更新時は、前の物を確実にアンインストールしてから行う必要がある。現在はexeタイプの、実行してやるとドライバとユーティリティを自動的にインストールしてくれるタイプが一般的なので、アプリケーションの追加と削除からドライバの削除は可能である。あくまでも一般的な手順になるが、以下のような流れで行うのが確実である(WIN XP、Nvidiaのビデオカードの場合)。

1.画面の解像度を800*600で16bitという最低設定に変更する
2.コントロールパネル>プログラムの追加と削除より”Nvidia Drivers”を削除。その後自動的に再起動表示になる。
3.新しいビデオカードと交換するのならば、再起動でなく電源断後に交換作業
4.再起動にてビデオカードの機能を使用しない標準モードのディスプレイ表示になる
5.起動時に(新しい)ビデオカードを認識するはずだが、自動的に出て来るドライバーのインストール画面はキャンセルする
6.予め用意しておいた新ドライバのexeファイル、或いはビデオカード付属のCD内のexeファイルを実行してドライバをインストール
7.再起動になるので、再起動後に各種設定を行って終了


 削除に失敗した過去のドライバのファイルの残骸を捜して削除するツールとしてはDriverCleanerが有名。しかしこのツールは現在有料化されており、無料の物としてはDriver Cleaner Professional Edition 1.5が最終。よって最新のドライバを完全に削除出来るのかは分からないし、Vista上での動作には対応していない。検索すればダウンロード可能なサイトは日本でも多数存在する。

*ゲームがウインドウ化出来ない
 通常ゲームではこれをサポートしていない(動作保証外)。また可能かどうかはビデオカードによっても変わってくる。理由は3Dアクセラレーションを適用するのは基本的にはフルスクリーンなので、ウインドウ化してしまうとその画面内では適用が出来なくなる可能性があるから。よって可能な場合でも、ウインドウ化された画面内ではソフトウェア・レンダリングになってしまうゲームも多い。ただ実際のゲーム画面ではなく、メニュー表示の状態からならばOKという物は有る。

 ウインドウ内にて表示は無理でも最小化は可能な物も有るが、これもまた動作保証外である。ゲームの中にはTask switchingを可能にするかという設定を持っている物も有るので、そこを有効にしてやる事で切り替えは可能になるが、安定性は犠牲になる事になる。いずれにしろあまり重要な画面では切り替えはしないのが無難である。


*描画の一部が崩れて変になる。ゴミの様な変なポリゴンが描画されてしまう。影や光が障害物を透過する。
 アンチエイリアス及び異方性フィルタリング(Antistrophic Filtering) をOFFにして試す。ゲーム側で設定が可能ならばそこで設定し、ドライバ側のユーティリティから強制的に変更するといった行為は問題が起きる可能性あり。これをサポートしていないゲームは結構多いので要確認。


*白抜け、全面が黒やグレー、一部描画欠け
 本来Textureが貼り付けられる箇所に、正常に描画処理が行われていないケース。ドライバを更新するのが一番だが、自分のビデオカードの性能以上の設定を行うとVRAM不足で生じる可能性もあるので、Textureの設定をMedium>Lowへと下げてみる。なおインストール時のデータ破損というケースも有り得るので、再インストという手段も。


*キャラクタが透明化、画面内の前後関係(重なり)の描画異常
 3Dのデータを最終的に画面に表示する際に2Dへと変換するのだが、この時に奥行き方向の情報がおかしくなっている。設定にW-bufferが存在するならば、これを現在とは逆(ON/OFF)に設定する。またはZ-bufferの設定で24bitの切り替えが有るならば、これを現在とは逆に設定。


*画面全体及び一部がチラつく(瞬いて見える)
 ディスプレイの設定でモニタが"不明"でなくちゃんと認識されているかどうか確認。確認されているならリフレッシュレートを最適値から72-90程度に上げて試してみる。V-Sync(垂直同期)の設定が有るならば、これをONにする。また必要動作環境ギリギリのPCだと、そういった状態になってしまう事が有り、これは修正出来ない。


*起動すると画面がブラックアウトしてしまう
 まずは最低環境を満たしていないビデオカードを使用するとこうなる可能性有り(主にVRAM不足)。それとムービーの再生が失敗した場合にもなり易い。ムービーのトラブルの項を参照して問題が無いか確認。またサウンドの再生が上手く行っていない場合にも起こり得るトラブルである。

 リフレッシュレートがCRTモニタのサポート範囲を超えてしまうと発生する(古いCRTを使用している場合)。またはゲーム側が許している値を超えて、デスクトップの値が設定されていると発生する事も。いずれも画面のプロパティから60Hzか最適値(自動選択)に固定して試す。


*DDHelpのエラーが出て、PCを再起動しないとゲームが再度起動出来なくなる。
 主にゲームを終わらせた時に出るエラーだが、DirectDraw関連の解像度切り替え時に発生するエラー。本来はドライバが古い時に出るエラーなのだが、実際には昔のゲームを今の最新ドライバで動かした時に出易い。このケースではドライバを昔の物にするか、パッチが有れば適用する以外に残念ながら対策は無い。


*ゲーム終了時にハングアップ
 ゲーム中は問題が無いならば、ビデオカードのユーティリティが影響している可能性あり。終了させた状態で試してみる。


*字幕等のテキストが崩れて読めない
 アンチエイリアスをドライバのユーティリティ側から有効にしているならばOFFにする。デスクトップをカスタマイズしてフォントを変更しているならば元に戻す。


*ある解像度以上にすると動作しない
 デスクトップよりも大きなサイズにすると問題が出るケースあり。デスクトップの解像度を上げてみる。


*リフレッシュレートが60Hzから変更出来ない
 CRTモニタの種類がWindows上で正常に認識出来ていない場合(モニタの種類が不明になっている)にはそうなるので確認。


*フレームレート(fps)を測定すると、設定を低くしても或る一定値以上に上がらない
 画面の垂直同期(V-Sync)がONになっているとそれ以上にはfpsは上がらない。Defaultでは周波数60Hzなので、この設定だとどう設定してもfpsは60止まりとなる。ベンチマークを測りたい時は必ずV-SyncをOFFにしておくのが基本である。


*デジタル バイブランス(Nvidia)
 画面のプロパティからビデオカードの設定の中に有るこれを有効にしていると、描画異常が発生する可能性有り。


*Use custom settings(ATI)
 何等かの障害が発生する場合に、画面のプロパティ>設定>詳細>3DにあるUse custom settingsをOFFにするのを推奨しているゲームが見られる。



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