☆ TERRORIST TAKEDOWN 2 ☆          目次

  08/02/17


基本データ 547MB    City Interactive     公式サイト
最低動作環境 Shader 2.0以上  VRAM 128MB以上 (GeForce 5700 or Radeon 9700)
Vistaはメインメモリ 1GB要 / DirectX 9.0c
GAMEPLAY  Terrorist Takedownシリーズは2004年からスタートしているバリュー系のFPSであり、Terrorist Takedown, Terrorist Takedown: Payback, TT: Conflict in Mogadishu, TT: War in Colombia, TT: Covert Operationsと作品数も多い。ただし同作品は主にフランス・ドイツ・ロシア語圏でのリリースとなっており、英語圏で実際に発売された作品は少ない。
 制作・販売を担当するCity Interactiveはポーランドが本社となり、このTTシリーズ以外にもバリュー系FPSの制作を行い、また同じくバリュー系FPSの制作で知られるカナダのGroove Gamesの作品の流通も手掛けている。

 このTT2はサブタイトルから新たに称号が”2”へと変った新企画とも言えるゲームとなり、バリュー系では珍しくマルチプレイにも対応している(デモはシングルプレイのみ)。既に地元ポーランドでは昨年発売済。英語圏での発売が行われるのかは不明である。

 Navy SEALsとしてテロリストと戦うという設定であり、中東の様々なロケーションを訪れる事になるようだ。マルチプレイの方は情報がほとんど無いので、具体的にどんなスタイルなのか不明。


 昨年リリースされた物では同じポーランドのTechlandが開発したChrome Engineを使用していたが、今回はMonolithが開発したJupiter EXを採用している。このエンジンはF.E.A.R.で使われた事で有名であり、メニュー画面系はほぼ同一の様式になっている。

 デモは短いミッションが一つプレイ可能となっており、部隊ではなく単独でクリアして行くスタイル。プレイの感覚はエンジンが同一なのもあってF.E.A.R.に似ている。大きく異なるのは回復が自動復旧方式になっている点で、隠れれば幾らでも回復が可能。ヘルスやアーマーを探さないで良いのは利点だが、携帯したヘルスを適用出来ないので強引に撃ち合うという無理が効かず、隠れて回復したら戦闘再開と間が空くので、その意味でアクション性は後退しているという印象。
 またスローモーションの能力を持っていない為に、戦闘が単調という感も否めない。制作側の狙いがアクション性が高いFPSなのか、慎重に進めないとならないややリアル系に寄った物なのかが判らないが、どっち付かずというバランスに感じられる。

 敵はF.E.A.R.同様に積極的に動いて来るので、ロードしてやり直しても同じ様にはならないとか、止まったままで全く動かないなどという事は無い。しかし既にF.E.A.R.をプレイしている人からすると新鮮味が無いし、デモのマップは広い場所があまり存在しないのでAIの動きが制限されてしまっているという感もある。

 それと製品版のアピール用としてはこのデモはあまり適当とは言えない。最大の問題と思われるのは武器が同じという点で、(多分)他の武器が拾えないので一種類の武器で延々と戦うだけとなり非常に単調。武器の設定画面を見ると結構種類は有るようなので、他のマップにするとかの方が良かっただろう。

 暇でもない限りは特に落としてやる程の物でもないと言える。むしろ以前のTT: Covert Operationsとかの方が個性が有るのでまだマシか。

GRAPHICS

SOUND
 Jupiter EXを使用しているので、撃ち合いで火花が散ったり粉塵が舞ったりのエフェクトは含まれている。しかし綺麗に見せるにはエンジンの能力もさることながら、マップ内のオブジェクトの作り込みにも力を入れないとならない。しかしこれは通常最も人員とコストが要求される工程なので、やはりこのゲームでも予算の問題からか、マップのディテールについてはあまり良くないというレベル。

その他  単体ゲームとして専用のサイトも作られているので、制作側の気合は感じられる。ただバリュー物にしては必要環境は高目であり、バリュー購入層と一般的なFPSゲーマーの双方からソッポを向かれるという危険性も持っている。基礎のエンジンがしっかりしているので一般的なバリューFPSに比べるとまともだとは思うが、$19.99で売られたとしてもあえてこれを買うという意味は無さそう。ゲームの背景設定を別の物にでもしないと地味過ぎて興味を惹かれないように思う。


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