☆ WORLD RACING ☆             目次

  03/11/17

基本データ 63MB       Synetic / TDK mediactive        公式サイト 
最低動作環境 DirectX 8.1 / 256 MB RAM / VRAM 32M以上でHardware T&L対応のビデオカード
GAMEPLAY  正式な名称は"Mercedes Benz World Racing"。メルセデス社の協力によって同社の過去から最新までの車のみで構成されたゲームとなっている。今作はマルチプラットフォームでの発売となる。

 プレイ前になんか聞き覚えのある会社名と思ったのだが、このドイツのSyneticは1999年にBreakneck(NICE 2)をリリースしていた所。このゲームは美しいグラフィックの割に非常に軽いという優れたエンジンを持っていたのだが、ゲーム性がそれ程受けずにヒット作にはならなかったが、個人的には気に入っていたゲームである。

 レースに使われるコースは相当に広くて開放感が有り、走る部分だけが存在している様に感じられる一般的なレースゲームとは大きく異なっている。しかもこのフィールドは実際に1個の大きなMapとして存在しており、走ろうと思えばコースを外れてどこまででも走っていく事が可能になっている(そこには実際には道が無いからと強制的にコースに戻されない)。
 視点も豊富で最近ではむしろ珍しくなってしまったとも言えるドライバー視点も用意されており、どうやら車種毎にちゃんとダッシュボードを再現までしているようだ。コントローラの設定もかなり細かく微調整が可能。フィジックスはSIMとARCADEに設定用のバーが付いていて、これをそれぞれの方向に100%までスライドさせてコントロール出来る。これによる変化についてはReadmeに詳しく書いてあるが、SIMに寄せるとその車本来の特性により近くなり、風圧の影響やタイヤのグリップ・加速力といった点に大きな違いが出るようになっている。ただそれほど厳密にSIM系では無いようだ。

 ゲームはキャリアモードが基本となっているようで、次々に出されるレース及び課題をクリアしていく構成。旧タイプに乗って後から追いかけて来る新タイプを振り切れというミッションも有った。この辺は同じ1社限定のNFS:Porsche Unleashedに感じが似ている。それと中にはフィールド上のポイントを通過していくタイプのレースも有る(木に衝突判定が無いのが残念)。自分の成績パラメーターにはFairplayといった項目も有って、この辺がどういう風に関連してくるのかは詳しくは分からなかった。なおゲームルールの設定はかなり複雑であり、本編だけでなくいろいろとメニューをいじると勝手に設定してのレースも可能になる。注意点としてはデフォルトではAIの能力がDynamicになっており、これだと抜いてもブーストで追い付かれるので固定にしておくべきだろう。

 車種が1社限定ではあるが、気軽なレースゲームとしてはなかなか面白そうな雰囲気を持っている。開放的なコースを飛ばしたいという人向き。製品版でもコースは7つしか無いようだが、価格的にもやや安い設定のようなので悪くないかも。

GRAPHICS

SOUND
 グラフィックは本当にBreakneckの正当な進化系といった感じで、クリアで美しい部類に入る。車体の反射感も独特だがなかなか良く出来ている。太陽光のライティングも綺麗だし、建物類のObjectも細かく描き込まれている。

その他  このデモにはパッチ(V222)が出ているので注意。TDK mediactiveはその後Take2に吸収されている。製品版は日本でもオーバーランドより発売されている。


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