☆ TONY HAWK'S PRO SKATER 4 ☆         目次

  03/11/08

基本データ 135MB     Beenox / Aspyr Media     公式サイト
最低動作環境  DirectX 8.1 / 256MB RAM / VRAM 32M以上 Hardware T&L対応 
GAMEPLAY  北米のコンソール市場では絶大な人気を誇るスケートボードをテーマにしたゲーム。これまでの全作品が特Aクラスの評価を受けており、GTA3と双璧のキラータイトル。ただ若干この4はそれまでの作品に比べると売れ行きは伸びなかったようだ。なお事情は分からないのだが、このPC版に関しては発売及びサポートが本家のActivisionではなくてAspyr Mediaが担当している。デモはMapを一つだけ収録しているが、ゲームの性質上プレイ可能な時間は無限とも言える。

 今作はより広いエリアでのプレイを取り入れたゲームとなっており、メインとなるキャリアモードではMap内にいるNPCに自由に話し掛けて依頼を受け、それを規定数以上達成すると次のMapがUnlockされるというシステムになっている。フリーモードでのプレイでもMapが広くバラエティに富んでいるので、プレイしていて開放感が有って面白い物となっているのは確かだ。3のデモをプレイした時も感じたのだが、特にスケートボードの知識が無くても単なるアクションゲームとしても一応は楽しめるゲームである

 以下はゲーム自体が持つ問題点とは言えないが、プレイしていて感じた点を書いておく。まず私の様なスケートボードに無縁の人間にとっては、あまりにも自由度が有り過ぎてどんな風にTrickをつなげたりすれば良いのかの”常識”が分からない。また3のデモと違いTutorialが無いので、どういうキー操作でどういうTrickになるのかが判断しにくい。私は何となく3の時のプレイを思い出しながらプレイしたが、初めての人にとってはちょっと問題有りかも。それとTrickが上手く行かない時に、何が悪いのかが分からないケースも多い。画面の動作とキーの操作タイミングが直結していない物では(例えばGrab)、ボタンやキーのタイミングが早いのか遅いのかが分からないからだ。また使用キャラによって能力に違いが有り、それはゲーム進行によって成長させられるシステムなので、タイミングの問題で失敗しているのか、キャラの能力が足りないのかが不明。そもそもどの技が難易度が高いとされている物なのかすら分からない。
 ゲームの設計もこれまでの作品をプレイしたファンを対象としていると思われ、初心者には難易度が非常に高い。収録Mapは製品版の最初で一番簡単な物なのだろうが、これですら各依頼のクリアが困難である。

 次にこちらは問題と思うのだが、操作が難しくなっている感がある。3の時はKBでも一応プレイ可能だったのだが、このデモはKBだと反応が変。またPadにしてもTrickの出るタイミングが難しいような。この辺は純正パッドを想定して徹底して反応を調整可能なコンソールとの違いで、パッドに標準が無いPCでは使う物で大きくプレイ感覚が変わってしまうという弱点が存在している。ゲーム内に微調整は無いので、ユーティリティでの設定が有ればそこで感度調整等を行うしかない。

 総じての感想は3の時とほぼ同じで、やり込むと非常に面白そうで爽快感も有るが、本当に面白くなるまでには相当なハードルが存在するゲーム。特にスケートボードの知識が無い人間にはそれがより大きな障害となるので、その辺をどう考えるかだろう。最初は広くて自由に動けるので適当にやっていても面白いのだが、或る程度プレイすると(初心者には)出来る事が無くなってしまうので飽きてきてしまう。難易度設定(例えばキャラクタのパラメータが高くなっている)、或いはTrickを解説するTutorialが有ればと思わせる。

GRAPHICS

SOUND
 グラフィックは綺麗であるが、キャラクタのモデリング等は今一つ。アニメーションもそれほど3と変化無いような感じだ。しかし車が道路を走っていたり(加速に利用出来る)、NPCがバスケットやテニスをしている等の細かい点を加える事でリアリティは増している。欠点としてエンジンに問題が有るらしく、それほど設定を上げなくても所々で突然止まったようにカクカクしてしまう。これはハイエンドPCでも発生する障害だそうだ。

その他  シリーズはその後も続いているが(PCには移植されていない物も有り)、人気や影響力は全盛期に比較すると相当落ち込んでいるようだ。


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