☆ DEVASTATION ☆ 目次
03/11/02
基本データ | 267MB Digitalo / Arush Entertainment |
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最低動作環境 | DirectX 8.1要 VRAM32M以上でHardware T&L対応のビデオカード | |||||
GAMEPLAY | かなりの期待を持って2003年3月に発売されたゲーム。しかしその後の評判は芳しくなく、あっという間に失速して消えてしまった感がある。公式サイトのForumには「今後もより良い物にする為のPatch及びサポートは続けていく」というアナウンスが見られるが、その後会社側からはコメントすらなく完全に死んだ状態となっている。結局最新(最終?)のPatch時点では大きな改善は見られず、またマルチプレイでもEuro版とUS版では互換性が無いという事らしく最後まで盛り上がりに欠けた。 私もPreviewでの評価と発売後の評判のギャップが気になっていたのだが、その後リリースされたこのシングルプレイ用のデモを一番の論争となっているAIに関して検証する為にプレイして見た。 デモは2つのMapを収録しており、それぞれがシングルプレイゲームの中の2つの異なったスタイルのミッションから取られている。プレイした感想としては、やはりAIには大きな問題があるという印象。当初はAIにはゲームの製作エンジンが定評の有るUT(2003)をベースにしているという事で、優れているとまでは行かなくてもそこそこの水準は保っているだろうという予想が有ったのだが、残念ながらその域までにも達していない。念の為に書いておくとこの後製品版ではAIの修正を含めたPatchが出ているが、それでも大きな変化は無いようだ。 まずSouth Urbiaの方は2人の女性のレジスタンスと共にObjectをクリアしながら進んで行くスタイル。このタイプのミッションでは、自分は勿論の事仲間が死んでもその時点でゲームオーバーとなるシステムで、各レビューでも味方が勝手に進んでしまって死んでしまうという批判が見られた物。しかしこのミッションでは味方の2人はほぼ無敵状態で(ダメージがすぐに回復してしまう)その辺の心配はしなくてもOKとなっており、逆に無敵なので不自然という問題が目に付いてしまうというのが問題点。その移動はプレイヤーの動きとシンクロしており、フラグとして進んだとされたエリアまでは付いて来れる。つまりAttackの命令を出した場合、そのエリア内であれば先に進んで戦ってくれるが、その外へはプレイヤーが踏み込むまでは出て行かない。そうなると自分が苦しい時にヘルス補給まで先に進ませて戦わせる事は出来るのだが、敵と戦えば必ず勝ってしまうので面白みには欠ける出来となる。ストーリー的に殺せないなら、ダメージを負ったらそこで動けなくなるといったシステムの方が好ましい。ただ味方に持たせる武器を変更出来るのは面白いシステムと言える。 敵のリアクションも不自然な印象。バランスが変というか、射撃の正確性をあまり落としていない分、それを認識能力の低さでバランスを取っている感じが有り、こちらを気付くかどうかの判断が不自然である。 TransitはSpawnerという装置を使ったMapで、このSpawnerとは自陣に有る復活可能な装置の事。プレイヤーも仲間AIも死んだらここに復活出来るシステムである。よって味方の死を気に掛ける必要は無い。この条件下でやはりObjectをクリアしていくという構成で、UTでいうAssaultと考えてもらえば良いだろう。ところがこれも大きな問題が有り、それはObjectの達成はプレイヤーに任されているという点。UTではObjectの達成はbotを含めて誰がやっても構わないようになっている(マルチプレイのシミュレートという位置付けなので)。しかしこれだとストーリーを持ったシングルプレイとしては弱いと考えるのは当然であり(プレイヤーが何もしない内にクリアされてしまう可能性が有るから)、通常のFPSではプレイヤーがそれを行わない限りは味方AIは待機状態となる区切りを数箇所設けている。このゲームの問題は前者のUTのタイプのAIをおかしな形で後者のシングルプレイのスタイルのゲーム性に混ぜている点に有る。 プレイヤーに付いて戦ってはくれるのだが自分達はObjectの達成には積極的に動かないので、途中でプレイヤーが死んでしまうと復活して戻るまでそこに留まってしまう。本来ならばプレイヤーが途中で死んでもそのまま残りで突っ込んで行って良いのだがそれをやらない。これ自体は先に述べたようにおかしな設定ではない。しかし敵チームは同じく死亡しても復活してUT風にこちらのSpawnerを壊そうと動いてくるので、プレイヤーの復活を待っている間に戻って来たその敵と遭遇して戦闘になってしまい、結局その待っていた仲間も死んでしまって最初からとなるという繰り返し。 味方AIは「攻撃しろ、ただしプレイヤーよりも先には行くな」という命令を与えられたUTのAIの様になっており、これでは上手く行くはずが無い。こういうゲームにするなら普通のシングルプレイに適したAIを使ってやり、攻守が完全に分かれていて敵は固定配置で守りに付いているのを徐々に進みながら仲間と共に倒していく物にするか、全ての敵味方AIが目的達成の為に自由に動くマルチプレイのチーム戦スタイルにして(Objectの達成はプレイヤーでなくても可能という意味)、そこにUT風のAIを活かして使うかどちらかにするべき。結局の所非常に妙なルールのゲームを遊んでいるという感覚が有ってどうも面白くない。 最大の疑問は、どうしてこのレベルのAIが発売前のPreviewでは問題視されていないのかである。当時の大手のサイトのレビューは総じて評価用のPreviewバージョンのAIに好意的であり、やや問題有りとしている所が数箇所見られる程度。どう考えてもこのデモのレベルならば、ハッキリ書くスタイルの海外メディアからは叩かれる出来と思うのだが。AIの出来がまともなミッションだけを選んで送ったのか、それともその後AIのルーチンを変更したら上手く行かなくなったのか? |
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GRAPHICS & SOUND |
レビューでもこちらは評価の良かったグラフィックは確かにクオリティが高く、綺麗さは特別に凄いという事は無いのだが廃墟と化した場所の雰囲気がよく出ている。特に細かい部分の作り込みが徹底しており、そこまでやる必要は無いのではと思える位に散らかり具合の表現とかが描き込まれている。Textureも同じ物を使い回しせずに、リアリティを出す為に沢山の種類を使っているようだ。 |
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その他 | このデモはシングルプレイ用。Digitaloはその後しばらくして倒産。販売元のArushもHip
Interactiveに買収されたがそのHipが倒産。現在権利は同じくカナダのGroove
Gamesが所持しているようだが、再発等はされていないしサポートも無い状態。 |