<PC INTERFACE>

 02/07/10

 PCに限らずどの世界にも規格というものが存在しており、規格が合わないと接続出来なかったり動かなかったりする。よってPCでどのような規格が使用されているのかを知るのは重要となる。


1.拡張スロット

 PCでは基板タイプの各種カードを増設する時に以下に挙げる3種類のスロットのどこかにカードをセットする(差込口にカードを立てるように差す)。ちなみにこういったスロットに差すタイプの増設カードは、一般的に速度を求められる類の物である。ディスプレイアダプタ、サウンドカード、SCSIカード等がそうである。


*PCIスロット
 最も一般的な増設スロット。PCの中を見た時にマザーボード(写真)上に白く短いタイプのスロットがあるはずだがそれがそうである(緑色の星印)。3〜5位搭載されているが、買った時に既にいくつかは埋まっていることもあるので確認のこと。ほとんどのカードがこのスロットを使用するようになっており、またプラグ・アンド・プレイに対応している。
 PNPというのはここにカードを差して再立ち上げすると、自動的にWINがそのカードを検出してシステムリソースの割り振り等を自動でやってくれる仕組み。後はそのカードのドライバの要求が来るので,添付のCDをセットして指示に従うだけでインストール出来てしまう。


*AGPスロット
 一番新しい規格でビデオカード(ディスプレイアダプタ)専用のスロットである。よって一つしかない。PCIの隣で形状は似ているが色は茶色のスロットである(赤色の印)。昔のマシンだと無い場合もある。このスロットはPCIでもまだ転送速度が遅いということで画面表示用に設けられたもので、転送速度が非常に高速となっている。PNPにも当然対応しているし、現在ほとんどのビデオカードがこのスロット用にシフトしている。


*ISAスロット
 EISAとも言うが昔から存在するスロットで、もはやその役目を終えたといってもいいだろう。今ではモデムカードに使用されるくらいか。黒く長いスロットで途中で二つに分離しているやつである(青い印)。昔のマシンであればここにサウンドカードが差さっている可能性がある。ここでは理由は省くが、ある事情から97年くらいまではサウンドカードはこのISAが主流だったのだ。
 このスロットの問題点は転送速度が遅いこと。PCIの性能とは比べ物にならないと言っていい。またPNPにも完全対応しているわけではないので、初心者向きではないというのもある。現在ではこのスロットを搭載していない物も多い。


 自分のマシンについてはカタログ等を見れば、各スロット数が必ず書いてあるはずなので確認して欲しい。ノートパソコンがゲームに向かないと言うのは、こういったスロットが無いために拡張性に欠けるからである。後はPCの性能UPの為にカードを増設する場合の問題に関してちょっと書いておく。

※AGPのビデオカードを増設したいのだが、自分のPCにはAGPスロットが無い
※マシン小型化の為にスロット数が少なく、買った時点でカードが差さっているので空いていない
※物理的にカードを入れるスペースが無い

 いずれも増設出来ないケースだが最後の項に関して補足。メーカー製のPCは設計が独自なので、単品で売られている増設カードを差すとMB基板上の部品に当って入れられないとか、高さが無いので箱の中に入れられないとかが起きるケースが多い。自作の場合はMBのデザインが規格化されているし、カードの製作側もちゃんと差せるかどうかを代表的なMBでテストしているので問題は起きにくい。ただし省スペース型の薄いPC用にLow Profileと言われる小型のPCカードの規格が出てきており、これに適合する物ならば差せる可能性がある。自分のPCのカタログを見てLow ProfileタイプのPCIスロットを使用しているとあれば適合機種という事になる(必ずしも全てのLPタイプのカードが差せる訳では無いが)。


2.I/Fの規格

*IDE
 基本的にHDを接続する規格。PCには標準で搭載されているI/Fである。一つのチャンネル(CH)に付き二つの口があり、現在では2CH搭載が標準である。接続機器の互換性の問題もほとんど無く接続自体も簡単なために、素人でも扱いやすい増設場所といえる。
  
   PRIMARY(1)    CH  MASTER    HDD
                      SLAVE    空き
   SECONDARY(2) CH  MASTER    CD−ROM
                      SLAVE    空き 
  
 大抵のマシンは上のような構成になっているはずだ。これは立ち上げ時に画面を見ていると接続状態が表示されるし、わかる方はBIOSメニューから確認が可能である。あなたがHDを増設したいと思ったら、IDE規格のHDを購入して1CHのSLAVEに接続してやればいいことになる。

*USB
 現在主流の規格であり、99年以降のマシンならば多分対応しているはず。元々は比較的低速でOKな機器を接続するためのI/Fだったのだが、最近の2.0規格では非常に高速に各機器を接続する事が可能になった。2.0は最初から対応しているマシンもあるし、無ければUSB2.0カードを増設すればOK。
 とにかくコネクタに繋いでしまえば最初に接続した時にドライバの要求が来るくらいで、後は電源が入っている状態でも自由に繋ぎ変えることが可能なので大変便利である。また接続に関する知識・設定も要らないし何よりPCを開ける必要が無い。基本的にはそれほど速度を要求しないCRT,KB,MOUSE,PRN等、或いはパッドやジョイスティックを接続するが、HD・CDといった各種ハードでもほとんどの装置に対応品が存在している。2.0が普及すれば更に広まっていく規格だろう。

*SCSI
 多くの機器に対応している一般的なI/F。SCSIカードをまず増設してそこから数珠繋ぎに7台までの機器を増設することができる。以前は高速のIFとしてかなりポピュラーであったのだが、現在は他の接続の簡単なIF規格に押され気味で対応機器も減っている。相性問題等も絡んでくるので、少々知識が必要な分野でもある。

*IEEE1394
 別名Firewire。AppleのMACやAVパソコンに標準で搭載されている事が多い。非常に高速な転送規格でHD等の高速性が要求される装置でも問題無い。しかし普及が予想されていたのだが、大して広まらない内に更に高速なUSB2.0が出てきたので今後の動向は不明である。AV系家電には対応している物が多いので、そちらの方面ではまだ活躍しそうである。


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