「学校生活」がテーマの10曲。

三浦鯉登(詞・曲・歌・演奏)
(C)1991 Rito Miura

新学期 昇降口 200m 恋の電波妨害  市民プール

もうすぐ文化祭 別れの日 季節はずれのファイヤー  放課後  新しい季節


新学期


平均時速25キロの自転車に乗って なびく髪を風に任せているよ
追いかける僕のことも気づかずに 信号曲がり踏切をこえた

初めて知ったのは入学式の朝 遅刻しそうな僕を抜いた
やっと慣れてきたこの学校に ひとり負けられないひとがいる
それはきみさ きみと張りあって 僕の新学期を加速させるのさ

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昇降口



昇降口の階段ごしに きみを見た 白いリボンで髪を束ねた きみを見た
それだけのことなのに 体が凍ってしまうのは何故? 誰か教えてよ

先生たちの車が古い 駐車場 掃除の時に ホースの水で遊んでた
きみを見ただけなのに てのひらに汗がにじむのは何故? 誰か教えてよ

この気持ちを何と呼ぶの? 頭に浮かぶその笑顔
きみだけの時にしかかからない 魔法の病気のようなもの

後ろめたくもないのに 臆病になってしまう
廊下で会ったら用事もないのに角を曲がってしまう
みんなにわからないように 気持ちを伝えたくても
素敵な返事が帰ってくるのか 自信がない自信がない

だって運動部だし スポーツ刈りの僕だし

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200m



胸を そらしながら ゴールを駆け抜けた 君は 二着目のランナー
最後の県大会の日は 静かな五月晴れ 風も鳴りをひそめていた
僕だけ足を痛めたから スタンドで見ていた 競技前の放送聞きながら

予選を通ったきみが 緊張した顔で去っていく
走れない僕のために 決勝で勝つと言い残して

トラックの向こう側で 足を叩きながら ブロックの位置を確かめてた
きみの名が呼ばれて 鼓動が高鳴った 僕は時計を握りしめた

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恋の電波妨害



あいつあの娘にひいきしているぜ だってあの娘の時だけあの顔
ずるいずるい(それはずるい)俺たちだって話したいのに
クラス始まった時の様子じゃ あの娘ひとりっきりでいるらしい
ひょっとしたら(ひょっとするわ)誰かあいつを阻止しろ

ぎこちない笑顔振りまいて あいつちょっとイイ奴
男同士の時はいいけれど これだけはちょっと譲れない

いくぜ恋の電波妨害 絶対にいいムードにゃさせない
体当たりのギャグを撃ちまくれ BiBiBi!BaBaBa!BuBuBu!

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市民プール



息がつまりそうな夏 蝉がよろこびそうな昼
寂しげなきみを誘って 市民プールへ行こう
二人きりじゃないけれど 一人きりよりはましさ
おなじみの奴らと 自転車で繰り出そう

スクール水着に サングラスをかけて プールサイドの一番暑いとこをとって
つぶれた声のMusic ガンガンに響いて 監視員のバイトは ちょっと黒すぎる

何もかもをちょっと止めて 水のなかに溶け込んで
宿題のこと言った奴は落としちゃおう

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もうすぐ文化祭

隣のクラスの3日も前から準備しだして どこにも負けない団結力には自信を持った
用務のおじさん説得しながら ねばって作って 女の子たちをドキドキしながら送って帰った

次の朝には新聞配達前から来て 白い息でハリボテ作って夜明けを待った
学級委員がやっきに騒いでいるうちに 僕らは勝手に事を進めてる

もうすぐ文化祭 しらけたクラスも見事にまとまって
もうすぐ文化祭 なにもかもそっちのけになってる

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別れの日

君らしくなく 一番最後の言葉が 涙でつまった 別れの日

ただ 気が合うだけの二人は 机を隔てた 前後の席で
僕はいつでも 後ろ向きに座って つまらないこと しゃべってた

それが 噂はひろまるもので ひやかす奴らはまだいいけれど
他のクラスの女の子たちが 廊下からそっと眺めるのさ

ring ring rolly 時は静かに流れゆき
ring ring rolly 新しい恋の 想い出を胸に

君らしくなく 一番最後の言葉が 涙でつまった 別れの日

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季節はずれのファイヤー

夕方はまだ寒くて バカをやっていた冬のようだね
要らないものはすべて 段ボール箱に詰めた 惜しまないように

夜がおちて 星がつくと
集まった奴らも 今日だけはさえない
誰かが口ずさんだ 歌がひろがってく 夏の夜のように

季節はずれのファイヤー燃やせ 教科書もノートも みんな
季節はずれのファイヤー見つめ きみも 僕も 揺れてる

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放課後

帰り道 自転車を降りて振り向いた 部活がなくなった日の放課後
金網の向こうに見える窓ガラスが オレンジ色 反射していた

きみが休んだのは 雨が止んだ次の日の湿った放課後
僕は泥だらけのグラウンドで 雨に消えたラインたどってた

土砂降りの中を走る 泥の付いたその顔を 暗い教室の窓を開けて見てた
くやしい思いはもう探せない 強い思いはもう 探さない

きみが笑ったのは オレンジにすべてが塗り尽くされた放課後
僕が持ってたこの思いの すべてを映し出していた放課後

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新しい季節

爽やかな春風に この身を任せたその時 どこかで確か見ていた 遙かな記憶がよみがえる
今日はこんな優しい気持ちを 誰かに伝えたい 心を空に飛ばして スロープにもたれた

困った顔のままで 動かないきみの写真
今だったら 多分 きっと はにかみながら笑えるのに

人は戻らない時間を やり直せないと知ってても 何故か 振り返り確かめる
誰もがそこで過ごして 誰もがそこを離れていく
教室に残してきたままの 過ぎた学校時代を

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