注 釈

残置ハーケン 前にルートを登った人が打ち残していったハーケンのこと。 しかし、それを使用しても安全かどうかは、使用する人間の責任で判断しなければならない。
トラバース 横断すること。
フットホールド 岩場を登降する際の足場、足がかり。 手がかりの場合は、ハンドホールドまたは単にホールドと呼ぶ。
剣岳 北アルプスの北部にある3,000メートル級の高峰。 この山を構成する尾根や谷に数多くの岩登りのルートがある。穂高、谷川岳とともに日本の3大岩場の一つ。
八ツ峰 剣岳の主稜線から東面に落ちる鋸歯状の岩尾根。 1峰から8峰まである。
6峰Dフェイス 6峰には、ABCDEの五つの岩壁があり、なかでもDフェイスが一番距離があり技術的にも困難である。
三ノ窓 剣岳山頂から北に延びる山稜上の鞍部。この周辺にはチンネや小窓王などの岩壁群がある。
オーバーハング 岩壁のなかで庇状または垂直以上の角度になった部分。 多くの場合、岩に足場は得られないので、アブミなどの人工的足場を使って登攀する。
ピッチ ポイントからポイントまで。 岩登りの場合はトップが登る距離であり、要するにザイルの長さがそれにあたる。 私達の場合は、40メートルザイルを使用していたので約30〜35メートル位が1ピッチ見当。
三ツ道具 岩登りに使用する、ハーケン(岩の隙間やクラックに打ち込み支点とする)、カラビナ(開閉できる金属環。ハーケンにセットしザイルを通す)、ハンマー(ハーケンを打ち込む為の金槌)のことを指す。
尾根や沢の稜線上のピークのこと。
10 5・6のコル 稜線上のくぼみ−鞍部のことをコルといい、この場合は八ッ峰の5峰と6峰の間のコルをいう。
11 ビバーク 不時露営。 緊急時や予定外に夜を明かすこと。野宿。
12 ビバーク・サイト ビバークをする場所。
13 アタック・ザック 行動用のサブ・ザック。
14 ツェルト 袋状の小型簡易天幕。 殆どのものは薄いナイロン製で軽量。
15 携帯用コンロ 私達が使っていたのは灯油用で、ポンプのついた燃料タンクと、取り外し可能のバーナーから成る。 他にガソリン用や液化ガス用などがある。
16 北岳バットレス 日本第2位の高峰、南アルプスの北岳東面にある岩場。
17 ロック・グレード 岩登りのルートやピッチの難易度。 1〜6級まであり、1級は非常に易しく6級は極限的に困難を表す。
18 ルンゼ 溝状になっている岩場。
19 グリセード 雪面や雪渓の斜面を、ピッケルでバランスを取りながら靴底で滑り降りる技術。 これを習得していれば、歩いて下るより圧倒的に早く下ることが出来る。