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フクロウとミミズクはどう違うのでしょう 目は暗い林の中でもよく見えます。聴覚も大変すぐれ、高い音源定位能力をもっており、聴力だけで獲物をしとめることも可能です。 また、翼にはすぐれた消音機能があり、暗闇の中を獲物たちに気づかれることなく飛ぶことができるのです。 この消音のしくみは新幹線にも応用されているほどです。 図鑑をめくるとこんなことが書いてあると思うのですが、フクロウはいったいどんな生活をしているのでしょうか。 フクロウの生活を覗いてみようと思ってもなかなかその姿は見れません。それはフクロウがほかならぬ闇夜を活動の場としているからです。 フクロウは鳥たちの世界では大変な嫌われ者で、小鳥たちがフクロウを見つけると みんなで嫌がらせをします。昼の世界では一番威張っているカラスやタカもフクロウ を見つけると執拗な攻撃をします。 また、フクロウは人間がとても嫌いなこともあって、昼の間は杉林などの奥まった薄 暗いところで、誰にも見つからないように休んでいるのです。
私がフクロウ観察をしていると頭上の木へ飛んで来ることさえあります。「オーイ ゴロスケー」と声をかけてやると「なんだこいつは、オレの狩りの邪魔をしやがって」というような顔をして私の顔を数回覗き込んだ後、向こうの木へ飛び去るといった具合です。
フクロウほど人々に親しまれながら、その姿が知られていない鳥は他にいません。 実にフクロウは不思議な鳥なのです。 フクロウとは 「フクロウ目 Strigiformes」に分類される鳥の総称で、日本鳥類保護連盟の「鳥630図鑑・新装版」(1998年)によれば、全世界に146種類います。 フクロウ目は「メンフクロウ科 Tytonidae」2属12種と「フクロウ科 Strigidae」 28属134種に分かれます。
大半の鳥は目が頭の横側についていて、ほとんど360度を見渡すことができます。 ところがフクロウは目が顔の正面についているため、視野が110度しかない。ちなみに人間は170度。人間より狭いんですね。 その代わり、人間同様に立体視が可能となり、狩りに有利となっています。 そこでこの不利を補うべく、フクロウの首はぐるりと回転させることができます。まるで映画「エクソシスト」であったように、首だけ真後ろへぐるりんと回せるんですね。 また人間は目だけを動かせますが、フクロウはできないので、首を動かすことで視線を動かすのだそうです。
音を立体的にとらえるために、平たい顔盤を持っていて頭の両側の違った位置に耳を持っています。それにより、狩りの方法は音のみで獲物を追跡し、獲物が止まると目を使って探すようです。 他に頭が右180度、左180度の360度回るため、体の位置を変えることなく周囲が見渡せます。
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