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アットランダムに表記し、専門的な解説をしております。(不定期追加)


第2種鉄道事業

鉄道事業法第2条3号で、この法律において「第2種鉄道事業」とは、他人の需要に応じ自らが敷設する鉄道線路(他人が敷設した鉄道線路であって譲渡を受けた者を含む)以外の鉄道線路を使用して鉄道による旅客又は貨物の輸送を行う事業者をいう。JR貨物がこれに該当します。


鉄道運転規則と運転取扱心得

鉄道における基本的な法律で、鉄道の憲法とも言えるものです。この鉄道運転規則は運転の安全確保の方法を一般的に規程してます。従って、個々の事業者が実際運用しようとすると必要でない内容があったり又は必要な事項がなかったりするので標準規程、各事業者にこの規程の隙間を埋め或いは具体化するために細則の制定を義務づけています。これが「運転取扱心得」です。故に鉄道各社で内容が多少異なります。


フェイルセーフ

異常時には必ず安全側に動作するという考え方です。これと反対の概念が「フェイルアウト」です。例えば、信号設備の場合では、故障が生じた場合停止信号現示となるように構成されていますし、踏切のしゃ断竿は電源故障や断線時にはしゃ断竿は自重で降下して踏切の安全を確保する等がこの考えに基づいて作られています。


電気機関車の称号

国鉄時代は、電気機関車の名称、形式称号、番号については「車両称号基準規程」で定められていました。名称は車軸配置・特殊構造の名称(アプト式、第3軌条式等)・電気方式の順で表します。車軸配置については、国際鉄道連合方式で表示すると、動軸の数が2.3.4・・・に順じてB.C.D・・・と表し、動軸が独立している場合はB0.C0.D0・・・とします。動軸が互い連結されている場合はB.C.D・・・としています。これらの数字と記号は台枠1個毎を意味していて、台枠が2個以上あって連結されている場合はで表し、そうでない場合は−で表示しています。例えばEF15は先台車が1軸で動軸が3で1つの台枠に入っていて2台車があり、それが中間連結器で繋がれているので1C+C1となります。EF58は2軸先台車なので2C+C2、EF65は夫々台車が連結されていないのでB−B−Bとなります。又、EH10は車体が分割されているので(B−B)−(B−B)の表示になる。形式は記号と数字で表していて、最初に電気を意味するElectricの頭文字のEをつけ、次に同軸数を表す数字(Fなら動軸数は6となる)をつけます。次の数字二桁は機関車の最高速度を表し、10〜29・・・最高速度85km/h以下の直流機、30〜49・・・最高速度85km/h以下の交流機と交直流機、50〜69・・・最高速度85km/h以上の直流機、70〜89・・・最高速度85km/h以上の交流機と交直流機、90〜99・・・試作機です。EF65機の最高速度については、85号以降機は最高速度は110km/h、84号機までは100km/hです。尚、JR以降の新作機の付けたについては、新型機関車の形式称号の項を参照してください。


電気機関車の車体標記

機関車の車体には色々な標記が書かれています。その主なものは、機関車番号板(機関車の形式と番号)が車体外部の前後左右4ヵ所、製造所銘盤(製造所の名前と製造年月日)は車体側面、車端番号(蒸気機関車と異なり、前後対称な形をしているので、1エンドと2エンドを識別するため)が両端に付いています。ちなみに、運転台の中にも1とか2の標記がしてあります。換算両数(SGを積んでいる機関車は積車と空車換算をその他は積車換算のみを表示)が車端に表示されています。EF65等は10換算です。その他に、機関車の配置箇所を示す名札サシ仕業札サシ(現在ではA運行を示す仕業札は差していません)があります。又、東京に向かって海側、山側という用語を使う場合が多々あります。


駅 長

職制上は、当該駅の長業務管理の長を指しますが、運転取扱上の用語としては特定個人を指すのではなく、その時点における運転取扱の最高責任者を言います。従って、例えば運転助役も「駅長」の概念に入ります。


列 車

これは車両のある状態を示す用語です。ある状態とは、停車場外の線路を運転する目的で組成されたことを意味します。この概念を担保するために列車としての保安条件があります。1.連結車両の制限 2.ブレーキ機能貫通ブレーキ等3.動力車の連結位置等です。


列車ダイヤ

輸送指令は、臨時列車の運転や運転休止列車或いは時刻変更等を列車ダイヤグラム上の各列車のスジ毎に色を塗り或いはスジを引いて確認しています。 

1.臨時列車の運転  
◇当日手配・・・赤  ◇当日手配以外のもの・・・紫  臨時列車なのでスジがないのでこれらの色でスジを引きます。
2.季節列車の運転
◇当日手配・・・赤  ◇当日手配以外のもの・・・青  これらの色でスジ上を塗る。           
3.運転休止
◇達示により運休した列車・・・茶褐色  ◇当日手配で運休した列車・・・黄色でスジ上を塗り赤インクで波線を画き、貨物列車の場合は理由を付記する。     ◇事故のため運休・・・赤インクでスジ上を波線で画く。
4.時刻変更    
◇当日手配による運休・・・赤色で変更時刻を記入。変更時刻がダイヤに記入されているものは赤色でその列車のスジを塗る。
◇当日手配以外の時刻変更・・・紫色で変更時刻を記入する。変更時刻がダイヤに記入されているものは青色でスジを塗る。いずれも変更前のスジ黄色で塗る。 


換算両数

連結している車両数を表す方法として現車両数と換算両数で表す方法がありますが、現車両数で行うと車両の大小、長短にかかわらず1両となり重量が表せません。そこで10トンを換算両数1として表す方法がとられています。現在使用されている列車編成通知書には、現車/延長=換算重量が書かれています。延長換算8mを1両と換算しますは途中駅で側線に停車する場合にその線路の有効長に入るか否かの目安となります。重量換算では、けん引定数より1両未満を超過していてもけん引出来ます。例えば、けん引定数120の場合は120.9までけん引できることになります。


荷重曲線図

これは、機関車の引張力で何トンの貨車・客車をどれくらいの勾配を何km/hで走れるかを表した図です。即ち、各種勾配におけるけん引荷重と均衡速度との関係、速度に対するモータ電流の関係を表します。この曲線図からある区間を運転する場合の運転速度が決まります。これが、基準運転時分と呼ばれます。昔の話になりますが、EF15で1200トンけん引して10‰の上り勾配で停止した場合は大体引出せませんでした。これは、当時貨物列車のけん引定数の設定にあたって10‰の上り勾配での引出しを考慮することは、常にけん引定数不足で走ることになり経済的でないとの理由でこの状態は考慮されていなかったからです。従って、勾配のふもとの信号機が注意信号現示の時はその場所で停止し進行信号になるのを待ちました。ただ停止させる時のブレーキ扱いや、引出し時のノッチ扱いの上手い機関士は起動させました。現在の機関車のように軸重補償装置がなかったので、A計を見ると同時にモータのうなり音を聞きつつマスコンと単弁を操作しました。
※均衡速度=勾配区間で列車の引張力と列車抵抗が等しくなって等速運転となる速度。


換算勾配

勾配上に曲線がある場合、直線区間の勾配よりも当然列車抵抗が大きくなるので、曲線抵抗に勾配を加えます。これが換算勾配です。


臨 停

通過すべき列車を運転士に予告の関係なく臨時に停車場に停止させること。多くの場合臨停は運転整理に関係があるので指令の指示を受けて行います。あらかじめ指令で計画する場合は臨停としてではなく列車の時刻変更として扱われます。運転士とってはその停車場に停止することをあらかじめ知らされていないので、自動信号区間では、出発信号機を停止現示にしておきます。


線路閉鎖

 

普通、「線閉=せんぺい」と呼ばれています。事故或いは線路又は架線の保守のために営業線の一時的使用停止を言います。旅客列車が走らない深夜帯の時間に行われることが多い。この保守間合い時間を間違えて作業に入って過去に事故が発生した事例がかなりありました。列車脱線人身事故等です。貨物列車は深夜でも走行していますので保守時間にかかる場合は、時刻変更したり違う線路を走っ例えば普通は貨物線を走るのを旅客線を走るたりします。これらの列車を保守間合列車と言います。


入換動力車標識.65夜2-2JPG.jpg (15793 バイト)

停車場構内で入換をする場合に動力車の前部と後部にそれぞれ一個づづ赤色灯を掲出します前部右側と後部左側を点灯。この入換標識は列車標識が点灯してあればつける必要はありません。列車標識には、前部標識と後部標識があるので、前照灯前部標識を点灯していれば入れ換え標識は要りません。これは入換を行っている動力車の位置を知らせることにより他の係員に危険を知らせ事故を防止するためです。従って昼間は動力車の位置がよく確認できるので赤色灯を掲出する必要はありません。   


前照灯

鉄道運転規則上、前照灯は列車の前部標識扱いとなります。前部標識は列車の接近を知らせるものなので、昼間はよく見えるので不必要となります。最近は踏切事故又は線路工事関係者の事故防止のため昼間でも点灯して走行しています。・・・・・鉄道運転規則が改正され昼間でも点灯して良いことになりました。
EF15等の旧型機関車の前照灯は白熱灯1個で200W/100Wで球切れの場合は後ろのと交換して運転しましたが、どうしても駄目な場合は、代用灯(機関士は点検灯を持っています)を運転台に置いて次の駅まで運転しました。EF65等は2つ目玉なのでどちらか1個が切れても運転法規上は整備不良にはなりませんが、出区時には点検しますので切れていれば交換します。EF65の前照灯の交換は簡単で運転室内から簡単にできますが、EF66以降機は表からネジを外して行うのでなかなか面倒です。尚、EF65及びEF66-20迄はシールドビーム電球で交流50V-150W/50W(減光用)、EF66-21以降やEF200・210は直流100V回路を使用している(シールドビームでDC-150/50W)ので架線停電等でMGが止まってもバッテリー電源で点灯します。


勾配信号機

下り勾配が長く続き、かつ急勾配区間の終端の近くに停車場等のある箇所において、列車の運転速度を指示して安全を図るために設置する信号機です。現示方法としては常時警戒信号現示を出しておき、信号機外方の閉そく区間長を走行する時間によって列車速度を判定し、一定速度以下であれば注意又は減速信号に変化させます。


絶対信号機

停止信号を現示しているときには、進行手信号又は誘導を受けなければ信号機の内方に入れない信号機を意味します。具体的には、場内信号機・出発信号機・入換信号機をさします。何故かというと駅構内はポイントがあり、停止現示の場合に運転士の判断で進入させるとポイントが反位の場合脱線する恐れがあるからです。これと反対なのが、許容信号機です。これに該当するのが閉そく信号で、停止現示でも運転士の判断で、ある一定の条件で信号機の内方には入れます。この場合は、ポイントがないのと係員がそこまで行って当該信号機の防護区間に列車がいるかいないかを確認して手信号を出すのは大変だからです。これが無閉そく運転と呼ばれる方法ですが、現在は事故が起きたので輸送指令の指示がないとできません。


曲線通過速度

原則として気動車列車及び別に指定する電車列車以外の曲線通過速度は次の計算式を使用します。
半径 250m〜500mの範囲では V=R/10+30km/h(1位の数字は切り捨てます)  


信号機の確認距離

鉄道運転規則では「主信号機は当該信号機に接近する列車又は車両がその現示する信号に従って減速し、又は停止することができる距離以上の地点から確認することができる位置に設置しなければならない」となっています。抽象的な条文ですが、要はその信号機に接近する列車の非常ブレーキ距離以上の地点から確認出来れば良いことになります。現在非常ブレーキ距離は600mとされているので、大体、その信号機の600m手前位の地点に信号喚呼位置票が設置されています。当然地理的条件によって確認距離の短いところには従属信号機中継信号機=信号機といっても閉そく区間を持たないレピータ的なものですを設けて確認距離を補います。現在、運心上で確認距離が規定されているのは代用手信号機400m・臨時信号機400m・特殊信号発光機800m・入換標識200mです。


短小閉そく区間

信号機の地点を45km/hで進入してから常用ブレーキをかけ常用ブレーキ距離の最も長い列車が全制動を使用、その内方の信号機の約50m手前に停止する場合、そのブレーキ距離よりも信号機の間隔が短い区間のことを指します。


脱線係数

車輪のフランジがレール内側面に与える横圧をQ、軸重をPとすると Q/Pを脱線係数といい、車両の脱線に対する安全度の目安としています。現在はこの値が0.8以下であれば安全とされています。


フラッシュオーバー

モーターの整流子のプラスからマイナス面に沿って火花がつながることで、いわゆる整流作用の不良です。これが起きた場合モーターが故障してしまいますので、アーク火花を接地させ被害を僅少にさせるためにアーキングスタットボルトが設けられています。これが白く変色している場合はフラッシュオーバーがあったことが判ります。


誘導コイル

パンタグラフの離線、セクション通過、架線電圧の変動又は弱界磁ノッチ進め等の電気的過度変化に対して、主電動機の界磁電流が急減して界磁が弱まるのを防ぎ、整流の悪化、フラッシュオーバーを防ぐ作用をするインダクタンスです。


パンタグラフの集電容量.suriita-2JPG.jpg (19099 バイト)

ブロイメット摺り板1本と接触する静止安全電流は500Aです。通常パンタグラフの集電舟は、中央部でブロイメット摺り板が4本あるから、計算上単舟での集電容量は500A×4で2000Aとなります。しかし、実際の使用例からすると集電容量はその半分程度で、ブロイメット摺り板の場合、単舟1000A、双舟では1500Aまでは大丈夫です。従って、両パンタ運転の場合の集電容量は、約3000Aとなります。


平滑軸受

旧形のEF15.13.10等に使用されていた軸受で、車軸と軸受が平滑面で接触しています。軸受は砲金製で軸と接触する内面は白メタルが盛ってあります。これが納まっている軸箱には油をしみ込ませた毛糸のパットが入っていて軸の下面から給油している。当然面接触なので潤滑油が十分行き渡らないと発熱の可能性があるので、途中停車時の下回り点検時、フタを手で触って発熱の有無を確認しました。その種別として、平熱・微熱・軽熱・強熱・激熱がありますが、現在はほとんどの機関車がコロ軸受となったのでこの呼称は使用されていません。


補助継電器

EF10やEF12形機関車では主回路保安装置の補助的役割をはたします。L及びK単位スイッチのマイナスに入っているので、本継電器が動作しないとL、K単位スイッチは動作しません。この継電器は逆転器を転換させることにより動作します。又、EF10及びEF12は逆転器が転換されていて始めてHBのリセットが可能となります。他の機関車は逆転器が切りの時HBのリセットが出来ますのでついうっかり故障かなと思うことがありました。


単位スイッチ

速度制御をするためには、主電動機回路を切入する必要があります。その方法として直接制御と間接制御方法がありますが、直接制御は電圧が低く電流の小さい路面電車等で行われています。間接制御方法は主電動機回路とは別に制御回路定圧:100Vを設け、この制御回路で主電動機回路の切入をします。この間接制御方式には、単位スイッチ方式とカム軸スイッチ方式がありますが、単位スイッチ方式はマスコンの操作により電磁弁が動作すると圧力空気がシリンダに入りピストンの作用により接触器が動作して切入をさせる。この単位スイッチは使用箇所によって、断流器用のL単位スイッチ・モータ組合せ用のK単位スイッチ・界磁制御用のF単位スイッチ・抵抗制御用のR単位スイッチ・バーニア用のV単位スイッチがあります。
※LはLine Breaker、KはKombnation、RはResistor、FはFild、VはVernirのそれぞれのUnitSwichの略称です。    


車両等の使用休止

特別使用休止 : 運用上、検査計画上の必要その他による1回の指定が30日未満の使用休止。                                      第一種使用休止 : 運用上検査計画上の必要その他による1回の指定が30日以上連続して指定する使用休止。                
第二種使用休止 : 車両状態その他による用途廃止を前提とする長期に渡る使用休止。 


新型機関車の形式称号

直      流 : 直流電動機100〜199 交流電動機200〜299 その他300〜399
交直流 : 直流電動機400〜499 交流電動機500〜599 その他600〜699
交  流 : 直流電動機700〜799 交流電動機800〜899 その他900〜999        

*EF200.210は直流区間を走行し、モーターは交流モータを使用しているので200番台の形式称号を使用しています。


電空変換弁

EF200以降機で使用されている弁で、運転がブレーキ弁正確には弁ではなく設定器を扱うことによってブレーキのノッチ信号指令電がこの弁に流れ、ここで所定圧力に変換して供給機器中継弁等に供給したり、排出する弁で、空気圧を連続無段階に制御できます。EF66などのアナログ機関車は運転士が直接、空気圧を減圧・増圧をしているのでどうしても腕によって差がありましたが、この機関車は誰がやっても正確な減圧が出来ます。


モータ故障時のけん引車数

EF形機関車を運転中、モータが1個でも故障すると2個開放することになります。この場合どの位けん引出来るかの目安の計算方法は次の通りです。けん引力は主電動機の数に比例するから、例えばEF65で定数1200トンと仮定した場合で主電動機を2個開放した場合は、1200×4/6=800トンとなりますが、この場合機関車重量は4/6とはなりませんので800ではやや多すぎます。従って機関車重量約100トから減じなければならない100−(100×4/6)=34 即ち34トンを引いた766トンがこの場合けん引出来る最大目安車数となります。              


常用ブレーキ促進装置

列車の重量化、高速化に伴いブレーキ距離の伸びるを抑えるために設けられている装置で、常用ブレーキ使用時の空走時分を短縮すためブレーキ使用時に釣合い空気ダメの圧力空気を膨張空気ダメに膨張させてブレーキ管圧力を急減圧非常ブレーキが作用しない速度して機関車のブレーキシリンダの作用を早くさせる。一方貨車の方はブレーキ使用時にブレーキ管圧力をJB中継弁と言う機器から大気に排気して、ブレーキ管減圧速度を釣合い空気ダメの減圧速度に近づける。この様に、電磁ブレーキ装置を使用しなくてもブレーキ距離の延伸を防ぐことが出来ます。EF66以降の機関車とEF65の1000番台ナンバープレートが赤く塗られているについています。


増圧装置

常用ブレーキ促進装置は空走時分を縮めてブレーキ距離の延伸を防止するために設置されていますので機関車ブレーキシリンダ圧力は関係ありませんが、増圧装置はブレーキシリンダ圧力をあげることによりブレーキ距離の延伸を抑えます。何故増圧装置があるかというと、普通、鋳鉄制輪子の摩擦係数は高速になるにつれて小さくなる。従って、高速域ではブレーキ率が下がるのでBC圧を上げてブレーキ率の低下を防ぐために設けられています。EF66.EF65−1000が増圧装置が設けられています。EF200.210は、中速域以降は発電ブレーキを使用摩擦ブレーキは使用しないしますので設置されていません。使用列車は、110km/h列車速度が高いので使用しないとブレーキ距離が延びると1300トン列車重いので使用しないとブレーキ距離が伸びるです。EF6585機以降の増圧ブレーキは、非常ブレーキ使用時とTEを使用した場合に作用します。 


パンオーバー.zパンタ5-2JPG.jpg (27822 バイト)

セクションに向かっている電気機関車が、セクションの向こう側の無加圧となっている区間に入り込むことで、この時パンタグラフがセクションを短絡して無加圧区間に電流が流れ込むことを言います。非常に危険なこで、無加圧区間では作業をしていることが多いので感電する恐れがあります。従って機関区の庫に入る時は片パンタで入りこれを防止します。この他に、ブレーキ扱いを誤り架線の無い区間にパンタグラフを入れて壊す場合もいいます。


ターゲット

継電器に内蔵された補助要素で、継電器が作用した時に知らせます。EF66のOCDやEF200のMG用リレー或いはEF210のSIV用リレーに使用されていて、動作時は白い板が下がって知らせます。


電気機関車の最大安全速度

最安全速度は、一般的には走り装置の機構とか重心、車体などによって決まりますが、電気機関車は大体モータのバインド線の強度によって決まります。モータの電機子の回転数と速度との関係は、動輪の直径と歯車比によって決まります。従って、速度が高いほど電機子の回転数は多くなりますので電機子のコイルは円心力によって溝から振出されそうになります。これを抑えているのがバインド線なのでこの線の強度が最大安全速度(電機子回転数)になります。この速度は大体全界磁1時間間定格速度の2倍が目安となっています。交流モータは電機子がカゴ形なので当てはまりません。


雨降り1本雪2本

天候状態が悪いときはブレーキの効きが悪く、ブレーキ距離が延びるので注意しなさいという意味です。即ち、雨の降っている時はブレーキ距離がレール1本分(25〜30m)、雪の時はレール2本分(50m)長く見込んでブレーキ操作をすることです。


通知運転

運転事故等が発生した場合は停車場間の途中に列車が閉そく待ちのため停止する場合が多く発生します。この場合、閉そく方式は変更しないで停車場間の途中に旅客列車を停止させないようにする方法を言います。その方法は、閉そく方式はそのままで駅長相互の連絡によって停車場間に1旅客列車に限り運転させます。


結線図

電気機関車を動かすには各機器を動作させなければなりませんが、これらの機器がどう作用するかを一定の規則に従って簡明に1つの線図に表したものです。この図では、制御機器及びスイッチ類は作用しない電磁コイルを有するものは電磁コイルの励磁されない時の状態を表し、逆転器・切換スイッチ・開放器等は普通の状態を表します。この時、回路を閉じている接点をb接点、回路を開いている接点をa接点といいます。


ブレーキ率

車両重量に対する制輪子圧力の割合をいいます。ブレーキ率が小さいとブレーキ距離が長くなり停止し難くなります。大きい場合はブレーキ距離が短くなりますが滑走等が問題になります。


特発

電車が遅延又は運休となった場合で、前途に対し電車所在駅から別に電車を仕立てて発車させることです。打ち切り運休又は延発整理では処置出来ない遅延が生じた時等に行います。


抑速運転

連続する下り勾配においてブレーキを使用し定速度を保つ運転方法です。ただ長い下り勾配の場合は機関車のタイヤを保護のため、EF200やEF210、EF64のように発電ブレーキを使用したり単弁で機関車のブレーキのみを弛めて下ります。これは、機関車のタイヤが焼ばめ方式で作られているので熱によるゆるみを防ぐためです。この他、抑速運転をする方法として「補給制動」という方式がありますが、今は行うような列車がありませんし、若い運転士は出来ません。これは、列車のブレーキ管の漏れる分量を圧力計を見ながら、自弁の重なり位置と込め位置の間の微妙な位置において漏れた分だけを補給しますと一定圧力になります。これを繰り返しながら下ります。


捨ノッチ

電気機関車が車両を引張って起動するためにはある大きさの起動回転力、即ち起動電流が必要であるが、直接にこの電流をモーターに流すと、モーターに害を及ぼしたり車両にも大きな衝動を与えるので、実際に起動するまでの間に数ノッチEF65で4ノッチを手動で抵抗制御を行います。これを捨ノッチといいます。


発電ブレーキ

機関車が下り勾配又は惰行運転中モータの電機子又は界磁巻線のツナギを逆にすればモータは発電機となり電力を生じる。これを抵抗器に導き熱として消費させると電機子にブレーキ力が発生し減速する。しかし、10km/h前後の低速時はブレーキ力を失い、反対に高速時では誘起電圧が高くモータの絶縁破戒や整流不良を生じるのでモータ容量を大きくして過電圧や過電流に対する保護装置を設けている。この他に発電ブレーキに似たものとして「回生ブレーキ」もありまが、これはモータの界磁を電車線又は他の電源例えば別の発電機から励磁し、発生した電力を電車線に返送しブレーキ作用をさせると同時に電力の回収作用を行うブレーキです。
EF200やEF210は減速ブレーキに発電ブレーキを採用していますが回生ブレーキではありません。それは、貨物列車は夜間走行が多く回生負担の存在しない確立が多い他の列車が走行していないので抵抗発電ブレーキとしています。


V V V F 制御

Variable Voltage Variable Frequencyの略称で、周波数を変えると同時に電圧も比例して変化させる可変周波インバータ方式のことです。この方式を使用することのメリットは誘導電動機IMを使用できる点に有ります。誘導電動機は直流電動機のようにブラシ・整流子がなく保守が簡単で費用も少なくてすみます。又性能面でも空転・滑走時の再粘着がよく、低速度域まで回生ブレーキがかかります。インバータとは逆変換装置ともいい、直流を交流に変換することを意味します。逆に交流を直流に変換するものは順変換装置コンバータといいます。


停留所

停車場のうちで場内信号機及び出発信号機を設けていないものをいいます。原則としてポイントがないので場内・出発信号機を設けません。


BLMG(Brush-less Motor Generator:ブラシレスMG)

従来のMGは電動機と発電機を機械的に結合したものなので重く大きいものですが、BLMGは回転する界磁コイルと鉄心を共通にし、電機子コイルはそれぞれ電動機側と発電機側に別個にし、インバータからの三相交流により三相同期発電機側を回転させることにより発電機側(これも三相同期機です)も回転し発電する。この様に交流機化となったのでブラシが無くなり保守は軸受けのみとなり簡単になった。EF200はこのBLMGを搭載しています。


SIV(静止形インバータ)

補助電源装置として使用されるもので、MGのように回転部分がないので静止形と呼ばれています。パンタグラフの離線、セクション等による瞬時停電時はコンデンサー又はリアクトルで補う。EF210は静止形チョッパ/インバータを使用しています。これは、架線電圧をチョッパで降圧してインバータに送りここで交流440Vを出力させます。尚、210−100番台機はSIV故障時にbPインバータをSIVの代用として使います。従ってSIV故障時は5モータ運転となります。


重連運転

今は機関車が重連になっている場合がありますが、ほとんど運用関係での重連です。現在は機関車の性能が上がったので必要がありませんがもし、重量列車等で次位機が押してやる場合は次のようにやります。発車時は、先ず前機がノッチを入れ自連が前部伸びた頃に連結両数によって異なる次位機がノッチを入れます。ノッチオフをする場合は、惰行運転の気笛― ‥をして次位機がノッチオフした後本務機がノッチオフをします。惰行運転から力行運転に移る場合は、気笛合図をして本務機、少し置いて次位機がノッチを入れます。尚、重連の場合は、次位機はブレーキを使えません。自分の機関車のみに掛けることは単弁出来ます。


信号雷管

事故等で対向列車を止めるために列車防護を行いますが、現在は防護無線の導入により発煙筒を持って走る距離少なくなりましたが、防護無線導入以前は800mも走り、その地点に信号雷管を30m隔てて2個設置しました。この信号雷管はレール面上に置き機関車の車輪でひかせて爆裂させ、その音で運転士に知らせるものです。従って、設置する場合は運転士側のレールに設置し、次の箇所は設置しません。橋梁上は音が下に抜けて運転士によくわからない。又踏み切り上も人や車が踏むと危険なためです。現在は防護無線が導入されたので使用されていません。運転台にある防護箱の中にありましたが撤去されました。


機走線

機関車走行線のことで、別名機回線とも言います。停車場構内で機関車の入出区や移動のために機関車だけを運転する目的で設けられた線路を指します。入換信号機による運転がほとんどです。


二段リンク2DANRINKU-2.gif (36143 バイト)

現在は見られなくなりましたが、昔は2軸の貨車がほとんどでした。この2軸の貨車はバネ装置が車体台枠に固定されていましたので、65km/hを過ぎると蛇行が激しくなり脱線の危険が大きく、実際に何回か脱線転覆しています。従って当時の貨物列車の運転は65km/hでした。これを解消するためにバネ装置を左右に動くことが出来るように担バネ端部とバネ吊り受けとの間に2段式のリンク(輪)を入れたものです。当時の新製貨車は2段リンクで製造されていましたが古い貨車がかなりあったので改造が行われ、ほとんど2段リンクになったので最高速度が75km/hにスピードアップされました。


タコグラフ

運行状況を自動的に記録するもので、速度計と時計を組み合わせてあります。チャート紙記録用紙に走行距離、振動、速度、ATS動作が記録されるので事故等が起きた場合に参考資料として使われます。例えば、何時頃に何km/h出ていたか等です。チャート紙は7枚組になっているので連続7日間1日1枚の記録がとれます。


信号喚呼.喚呼標識-2JPG.jpg (9793 バイト)

信号喚呼は信号・標識の誤認を防ぐために行われています。例えば、よく「出発進行」など紹介されていますが、この場合は出発信号機が1本しかなく、信号現示が進行を意味しています。もし2以上の信号機があれば「本線出発進行とか1番線出発進行」とかになります。私が聞いたところによると鉄道創業まもない頃から事故を防止するために「生活の知恵」として行われていたのを大正時代に運転取扱心得に規定されたものだそうです。その後、喚呼のみならず指差を併用して行われる様になり指差確認喚呼として色々な職域にまで広がりました。この指差確認喚呼は作業の正確度を高めることにあります。運転士は信号確認のみならず入出区点検時の機器の確認も指差確認喚呼で行います。中には怠けて目視のみで済ませている者もいるかも?


先台車

旧型の機関車EF10.12.13.15.58等は先台車と呼ばれる主台車に付随した動輪よりも小さい車輪もった台車があります。これは旧型の機関車はモータの出力が低いために速度が出ないので動輪を大きくしてあります。動輪が大きいと直進性が大きくカーブで脱線する恐れがあるのと、主台車の台枠が棒台枠や鋳鋼台枠で長いのと揺れマクラ式ボギー台車のように揺れマクラもないので曲線通過時に曲線に沿って主台枠を誘導する必要があります。これ等の理由により先台車が使用されています。その他に機関車重量の一部を負担しています。貨物用の機関車は入換等で曲線のきつい所にも入るので1軸先台車を使用しています。反対に旅客用のEF53.57.58等は誘導作用の良い2軸先台車を使用していますが、EF18は台車が58のものを使用しているので2軸先台車となっていて入換をする場合やりにくかった想い出があります。先台車が曲線を通過する場合の復元装置の種類は、コロ式とエコノミー式があります。
EF10.15.58等の動輪直径は1250mmモータはMT42で325kw・EF60.EH10.EF65等の機関車は1120mmで425kwです


突放入換え

貨車を機関車で途中まで押しその後は惰力で他の貨車に連結又は留置する方法です。その作業方法ですが、操車掛が機関車と貨車の自連を解錠しておきます。運転士はEF65でシリースノッチ位に入れて速度を出し、操車掛の停止合図があったら先ず単弁をブレーキ位置におき次ぎにノッチをオフにします。そのままにしておくとブレーキシリンダ圧力が上がってしまうので運転位置にしてブレーキシリンダ圧を下げます。これにより貨車は惰行しますが以後のブレーキは操車掛が側ブレーキを踏んだり手ブレーキを締めたりして速度を調整します。昔の貨車の場合はステップにしがみついて乗っていきますので非常に危険な作業です。今はなくなりましたが、昔は操車場で到着した貨物列車1編成を蒸気機関車で坂埠線はんぷせんに押し上げて駅別、方向別等に仕訳しましたが、その時はすべて突放入換えとなります。この時流れてくる貨車に連結手が飛び乗って側ブレーキを操作して留置してある貨車に連結します。ただ、坂埠を下ったばかりだと速度が高いのでカーリターダで速度を落とします。


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地上に設置された貨車の減速装置で、貨車の動輪を挟み込み機械的に速度を落とすもので空圧式や油圧ユニット式、電磁式があります。新鶴見操車場駅には空圧式が設置されていました。又、塩浜操車場駅現在の川崎貨物駅にも設置されていましたが、ここは空圧式ではなく、その方式は確かではありませんが電磁式リニアみたいのが軌条間を走っていただったと思います。


空ノッチ

電気機関車の出区点検時や検査点検時にHB高速度遮断器を「切」としてマスコンをシリース→シリースパラ→弱界磁→バラと入れて単位スイッチやカム軸等の制御回路の動作状態を確認することを言います。


線路別表示灯

2以上の行止まり線から同一線路に進出する場合で、入換標識を共用している時に各線路毎にその線路を表示する標識です。白色灯が1個設置してあり常時は滅灯していますが、入換標識に線路が開通していれば点灯します。


逆転器

機関車の進行方向を転換させる装置で、主電動機電機子の回転方向を変えることにより行われます。回転方向を転換させる方法として、1.電機子の電流方向を変える 2.主界磁の電流方向を変える の2つの方法があります。普通は、2の方法が採られていますが、EF12形機関車は1の電機子電流を変える方法を採っています。転換させる場合は、逆転ハンドルを反対側入れます。ただ、これだけでは逆転器自体は転換せず、マスコン1ノッチをひいて始めて転換します。これと異なりEF66は逆転ハンドルを反対側に入れるだけで転換4秒かかりますします。


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圧力空気によらず手の力でブレーキを掛けるもので、長時間機関車を留置させる場合に使用します。長時間留置する場合空気ブレーキだけだと圧力空気が無くなり転動する危険があるためです。その種類にはクサリ式とネジ式、それに最近はバネ式が加わりました。クサリ式はハンドル上げて回すとクサリが歯車軸に巻かれて引棒が押されブレーキを掛ける方法で、弛めるときはツメを蹴ると直ぐ緩みました。EF10等がこれでしたが、クサリなのでどうしてもしっかりと止まらず緩んでしまうこともありました。ネジ式はハンドルを回すことでネジ棒が回りリンクが動きブレーキテコが引っ張られてブレーキが掛かるものでEF65等で採られています。EF66は65の様にリンク機構を採らずワイヤーロープ方式です。
EF200や210はバネ式が採られています。これは、運転時には駐車ブレーキシリンダに圧力空気を入れてバネを圧縮して弛め、留置する場合はシリンダ内の圧力空気を抜きバネの圧力でブレーキを掛けています。EF210で約3トンのブレーキ力で、マスコンを2ノッチ以上に入れると動いてしまいます。


ブレーキシリンダ

運転士がブレーキ弁ハンドルを動かすことにより、制御弁が作用し、この制御弁から送られてきた圧力空気がシリンダ内のピストンを動かし基礎ブレーキ装置から制輪子を車輪に押しつけてブレーキを効かします摩擦ブレーキ。旧型のEF10.12.13.15.58等はブレーキシリンダが4つで、1つのシリンダで3つの動輪にブレーキを掛けます。EH10以降機は改良が進められ、各動輪毎にブレーキシリンダがついています。 このブレーキシリンダを180×130SOブレーキシリンダといいます。EF15.58のブレーキシリンダは縦型EF10.12.13等は横型でした。


スプリングポイント

発条転てつ器ともいいます。列車又は車両の運転方向が一定方向場合、ポイントの転換を省略する目的で設置されています。対向車両にはポイントをバネで押しつけて密着させておき、ポイントの背行からくる車両はフランジでトングレールを押し開いてバネ圧に抗して割り出して通過しますこの時の割出速度は45km/h以下です。Sの表示があるのでわかります。最近は見られなくなりましたが地方線区の単線は現在でもかなりあります、私の経験は田端操車場駅の山手給水所から出区すると必ず通過しましたが、機関士見習等はポイントが返っていないと思ってブレーキを掛けてしまう事もありました。                                 


運転曲線図

ランカーブとも言います。列車を運転する場合は、曲線や勾配、ポイント等があるのでブレーキを掛けたりノッチを扱ったりして速度制御をしてその列車に最適な運転操縦をしなければなりません。この運転操縦を図に表したもので、列車の運転速度、運転時分その他の運転状態が列車の進行に伴ってどの様に変化していくかを示しています。このランカーブは使用目的によって種類があります。a.計画運転曲線図=基準運転時分を算出するときに使います。b.指導運転曲線図=列車ダイヤ上の時分基準運転時分に余裕時分を見込みますにより作製します。何処で何ノッチを使用し何処でブレーキ掛ける等、運転士の運転操縦を指導する場合に使用します。これをもとに線路図にPノッチとかオフ等図を入れて基本運転操縦を指導します。ただこれはあくまでも基準で日々列車重量・長さ現在は固定編成が多いので変化はないが異なるので目安となります。この他の種類として基準のとり方によるものでa.距離基準方法=横軸に距離、縦軸に速度と時間をとります。列車位置がすぐ分かりある地点の速度とそこまでの時間が容易に知ることが出来るので、現在はこの方法が一般的です。b.時間基準方法=横軸に時間、縦軸に距離と速度をとります。列車の加速度等の計算は容易ですが列車位置がわかりずらいです。


歯車比.ギア-2JPG.jpg (24729 バイト)

大歯車の歯数を小歯車の歯数で割ったものです。歯車比が大きいことはモータの回転数に対して大歯車動輪の回転数を減らして速度を低くします。速度は歯車比に逆比例しますがモータの一定電流値に対しては回転力は不変ですので引張力は速度の減った分だけ増加します。従って、引張力は歯車比に比例します。これからわかるように、旅客用機関車は歯車比は小さく、貨物用は大きくなっています。EF10.15.16=4.77、EF58=2.6、EF65.66=3.83、EF200=4.69、EF210(901)=4.44です。


特殊信号

予期しない箇所で列車を停止させる信号です。従って、他の信号と異なり停止信号のみを表示します。この信号は予期しない場合に表示されるので、運転士の感覚に対して強い刺激を与える方法が採られています。それは、音によったり、発炎させたり、回転する、点滅する等させます。種類としては、特殊信号発光機、発報信号防護無線、信号炎管、があります。


フランジ塗油器

車輪フランジの摩耗を防止するためフランジに塗油する装置です。塗油する車輪は特にフランジ摩耗の多い第1軸と第6軸この1.6軸は進行方向に対して一番前の車輪となるからですの左右に取り付けられています。旧形の機関車は、車輪のフランジに接触回転する塗油輪により遠心力を利用してフランジに油を附着させます。最近の機関車はフランジに噴射して塗油します。例えば、EF200では、速度が15km/h以上になると制御箱に信号が入り前進信号で第1軸、後退信号で第6軸のフランジへ噴射ノズルから塗油します。車輪に油を附着させるので力行時やブレーキ時に空転滑走するように思われますが故障で油が出過ぎた場合を除き、車輪踏面に塗るのでなくフランジなので空転などはしません。


S I.ゲージ-2JPG.jpg (18661 バイト)

これまでのメートル法に代わるものとして国際単位系System International Unites【仏】が我が国にも導入されたのに伴い、基本単位が変更されました。ニュートン(N)とパスカル(Pa)という単位です。機関車の圧力計等も変更となりますが未だ圧力計自体の表示板が変更されましたがEF200についてはデジタル表示であるので未だ改良されていません。参考までに言いますと、力の単位1.0sfは9.8Nニュートンとなり、圧力の単位1.0s/cuは100KPaキロパスカルとなります。


S G

客車用の蒸気発生装置steam generatoで、現在はほとんど使用されていません。現在の客車の大部分はディーゼル発電装置を搭載しており機関車からの供給を受けていません。客車の暖房方式には、蒸気暖房方式と電気暖房方式がありますが、このうち蒸気暖房方式は、機関車EF58.EF61に搭載されているSGにより蒸気を発生させて客車に送気するものです。このSGは重油を燃やして蒸気を発生させ、点火するときは軽油により行いますが、後には重油で点火していました。油量計はパイプ状になっていますがEF61は大きく見やすいがEF58のは見にくかった。この装置を扱うのは機関助士で、客車に連結した時から客車室内を15度以上に暖める予熱を行います。電気暖房方式電暖は、機関車EF56や57.81等からの送電により各車両の電熱ヒータを温めて暖房します。機関車には車側表示灯が付いており、黄色灯が点灯している時のみ解結作業が出来る確認表示灯です。


直流直巻電動機の回転数

直流直巻電動機の回転数は電圧に比例し、電流に逆比例します。即ち、電圧が10%高くなれば回転数も10%多くなり、5%低くなれば5%少なくなります。又、電流が1/2になったときこれは電機子の回転により発電機と同じ作用により起電力を生じますが、この起電力は電動機に加えられた端子電圧と逆になるので逆起電力と呼ばれますには、回転数は2倍になります。では、回転力はどうなるか?電流が2倍になれば回転力は4倍となり、回転数が1/3になれば回転力は3倍になります。機関車の速度は主電動機の回転数に比例しますが、前述のように回転数は逆起電力に比例し、逆起電力は、又端子電圧にほぼ比例しますので、架線電圧が下がると機関車の速度は低くなります。


電気指令式ブレーキ

ブレーキ指令に関わる装置をすべて電気回路で構成するブレーキ装置です。従って、電磁自動空気ブレーキは、ブレーキ指令を電気回路によっていますが、指令回路の中に電空帰環器=圧力の減圧、増圧によって膜板が動き連動している電気接点がオンオフの指令を出す空気圧によって指令を出している部分があるので電気指令式ブレーキと呼ばれていません。この方式は、ブレーキ弁の代わりにブレーキ設定器を設けここから電気指令をマイクコンピュータに送りここで、電気指令を空気量に変換します。


バーニア制御

普通の抵抗制御ではノッチ間の抵抗値が大きいために電圧の変化も大きいのでノッチアップの際のショックが大きく、回転力がスムーズに強くならないので空転等を起こしやすい。これを防止するために主抵抗器と並列に別の抵抗器バーニア抵抗器:副抵抗器を入れて、主抵抗器が抜けるまでこのバーニア抵抗器を小刻みに抜いていく方式です。これにより、機関車の引張力の変化が小さくなりスムーズに力が強くなるので粘着力いっぱいまで引張ることが出来、重量列車でも空転することなく引き出せます。EF60では必要なときにバーニアNFBを入れて使用しましたがEF65以降は常時入定位のNFBとなっています。


軸重補償

機関車が停止しているときは軸重は平均しているが、貨車を引いて発車する際には前の方軸重は減り後部の軸重は増します。即ち、貨車の出発抵抗により前進させまいと言う力が生じます。他方連結器は車体に付けられているので、この抵抗力は台車を右回り回そうとする力となります。そのため台車の前方は上がりシーソーのようになるので、台車の前軸の軸重は減り後ろの軸の軸重は増します。この現象を軸重移動といいます。軸重が軽くなると粘着力が小さくなるので空転が起きやすくなります。このため、軸重が軽くなった軸のトルクを粘着力以内の引張力にするためモータの界磁コイルに流れる電流を小さくする弱界磁制御をします。


重架線

シンプルカテナリを太径化、高張力化した架線をいいます。これは列車の高速化に対応したもので、高速及び強風による振動に強い架線です。


トークバック

駅構内や機関区構内で使用されるもので構内で作業している者等と信号扱い所や運転事務室との連絡をする際に使います。線路脇に設置された箱状もので全面に格子があり、この格子を押すことにより通話することが可能となります。


エアセクション

架線の絶縁区分に絶縁物を入れないで、引止箇所平行部分の空間を絶縁に利用したものです。このセクションは電気的絶縁が完全であり、パンタグラフ通過時の電気遮断が少ないので、本線ではこのセクションが使用されています。これと反対なのがウッドセクションといわれるもので絶縁物昔は木を使用していましたを入れて絶縁します。通常、駅構内や機関区構内のような低速で走行する区間に使用されていますが、昔は本線にもウッドセクションがありマスコン扱いに非常に苦労をしました。ただ現在のエアセクションでもセクションの前後の区間では電圧が異なる場合があるのでセクションの箇所では、原則として電流を変化させないようにするためノッチアップしないで通過するようにしています。セクション箇所には電車線区分標識が設置されています。


標準勾配

隣接する停車場間で1kmを隔てた2地点を結ぶ勾配のうち、列車に対して最急の上り又は下りとなる勾配をいう。ただし、隣接する停車場間の距離が1kmに満たない時は、停車場の中心を結ぶ勾配を1000分率で表したものをいう。この標準勾配は、下り勾配における速度を制限します。何故なら、列車のブレーキ距離は勾配が大きくなるに連れて増大するので、勾配に応じて制限速度が決められています。従って、フリーサインのシグナルでもブレーキを掛けて速度を落とします。途中に標準勾配よりきつい勾配があっても標準勾配の速度で運転出来ます。


車内警報装置

今は、ATSと呼んでいますが、昔は「車警」という用語を使用していました。本当に警報表示のみの作用です。昭和41年にS形が導入されましたが、それまではA形車警で信号現示の注意又は警戒を越えて進入すると赤色灯が点灯しベルが鳴り、停止信号を越えると赤色灯がフリッカーしてブザーが鳴る。ただ、今のATSのように非常ブレーキは作用しませんが、例えば「注意」信号を越えて運転していても信号現示が「進行」になると表示灯が白色灯になるので信号の現示が確認できなくてもノッチアップすることが出来非常に便利でした。EH10形は、ATS−SにA形が併用されていたので運転しやすかった想い出があります。B形は主に国電区間の山手線等で使用されていました。C形は非自動区間で使用されていました。


ATS

自動列車停止装置といいます。この装置は三河島駅の事故蒸気機関車が停止信号を冒進して電車と衝突して多数の死傷者が出たを契機として車内警報後適切なブレーキ扱いをしないと非常ブレーキがかかるようにしたものです。この装置は、信号機の外方約600m付近その区間を運転する列車で最も非常制動距離の長い列車を基準としていますが、その他信号機の立地条件等諸々の条件を勘案してあるので概算距離ですに地上子が設置されていて普通ロングの地上子と呼んでいます信号現示が「停止」だと普段とは異なる周波数を出します変周ので機関車の車上子がその上を通過すると機関車の車上装置が非常ブレーキを動作させます。ただし、この場合直ぐブレーキが作用するのではなく 5秒間のタイムラグを持っています。この5秒間の間に自動ブレーキ弁ハンドル(単弁ハンドルではありません)を重なり位置EF200.210はブレーキ位置=ブレーキが掛からないよう1秒のタイムラグがありますにおいて確認ボタンを押すと非常ブレーキ掛かりません。これは停止信号を越えて運転する「無閉そく」運転やロングが鳴るたびに非常ブレーキが掛かると運転に支障が出るからです。この確認後はもうブレーキはかかりませんので運転士の注意力のみとなりますので、信号が「停止」だということを意識づけるためチャイムが鳴り続けます警報持続装置。これでも安全性が不十分ということで、場内・出発信号機には更に直下の地上子が設けられて信号機の外方約25m付近います。この地上子は絶対に誤進入させないように確認扱いできずに即ブレーキが作用します即時停止機能。これは停止信号を越えて進入進出すると、車両が止まっていて追突したりポイントが反位で脱線したり、側線から出てくる列車に追突する可能性があるので絶対に止めなければならないからです。最近では、直下の地上子は入換信号機にも付けられたり誤出発を防止するためにロングと直下の間にも使用されるようになりました。


積算電力計

EF10.12.13.15.58.60.EH10といった旧形の機関車についていて、機械室の中程にありました。これは電気機関車の主回路の消費電力を積算して表示するもので出区に記録しておき入区にA運行状況報告に書きましたが最後には使用されなくなりました。昔は経済運転競技会等が行われていた時に活用したという話を聞いたことがあります。


フィチングゲージ

最近の貨物列車は、防護無線の導入により事故時の後方防護要員が要らなくなり、昔のように車掌や列車掛が乗る緩急車がないのでブレーキ試験時ブレーキ管にエアーが込められたか、或いは減圧が出来たかを確認するため可搬型圧力計が使用されています。検査掛が最後部の貨車のブレーキ管ホースに繋いで使用します。                             


制輪子

制輪子は、タイヤに圧着してブレーキを掛けるもので、制輪子頭というものにはめ込み制輪子頭内側よりコッタ私たちは「かんざし」と呼んでいます。丁度女性が髪にさす簪に形が似て髪を留めるのと作用が似ているからですが差し込まれて制輪子のコッタ穴を貫通して脱出しないようになっています。その材質によって種類があります。1.鋳鉄制輪子=普通の貨車に使用されている物で、高速域では摩擦係数が小さく低速域では大きい特徴があります。2.特殊鋳鉄制輪子=鋳鉄制輪子に燐やマンガンを加えたものです。 3.合成制輪子=鉄粉や樹脂等の成分を配合して、補強裏金と共に加圧熱したものでEF65や66に使用されています。(乙28形と呼んでいます。4.焼結合金制輪子=数種類の材料を配合して作った物で、鉄系と銅系がありますが、EF200や210は鉄系の物が使用されています。ちなみに、銅系は新幹線で使われています。どちらも値段が高いのが欠点です。制輪子は踏面を圧着して作用するので当然摩耗しますので取り替えが生じます。検査掛が仕業検査に取り替えますが、その基準は厚さが13mm以上となっています。


動輪周引張力

普通電気機関車の出力は、モータの出力をもって呼びます。実際にはこのモータの出力は動力伝達装置を経て動輪周に発揮されますが、出力の2〜5%は歯車で失われてしまいます。この失われた損失部分を除いた引張力を動輪輪周引張力といいます。この動輪周引張力は、電気機関車の場合はkwで表しますが、馬力に直すにはモータ出力に1.32を掛ければ一段減速の歯車駆動の場合動輪周馬力となります。例えば、EF65の場合、動輪輪周最大出力は3360馬力、EF66で5140馬力となります。


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他の車両と連結するために前後両端に備えられています。その種類としては、柴田式・坂田式・シャロン式・アライアンス式の4種類がありますが、基本として柴田式が採用されています。この柴田式にはその緩衝装置の種類によって第1種は緩衝装置(バネ)を持たない・第2種はバネはあるが緩衝作用が不十分で取付が簡単なので小形の電気機関車につけられています・第3種は現在の機関車が付けているもので、その緩衝装置の種類によって、バネ式引張装置自動連結器、ナックル継手式自動連結器、引張摩擦式自動連結器があります。では、自動連結器の強さがどの位あるかというと、現在使用中の連結器は破壊力が100トン以上ですから、仮に安全係数を5とし、連結車両の出発抵抗を8kg/tとすると約2500トン重量をけん引出来ます。


車 輪

車輪は車軸、輪心、タイヤから成っていて、動輪、先輪、従輪等があります。タイヤは輪心に焼バメではめ込まれていますので長時間連続してブレーキを使用したり、空転を頻発させたり、手ブレーキを掛けたまま走行すると弛緩を起こします。このため白ペンキで線を入れて弛緩状態がわかるようにしてあります。タイヤのフランジはレールの内側にかかって横動等による脱線を防止しますが、旧型の固定軸距の長い3軸台車EF10.15.等ボギー車でないものの機関車は曲線通過の際車輪とレール間に無理な力を生じるので、車両の動揺やフランジの減りも早いのです。そのため、これを防止するため第2動輪と第5動輪のフランジは他の動輪よりも少し薄く削ってあります。又、ブレーキ使用時や空転による擦傷がタイヤに出来る場合があります。これをそのままにしておくと、乗り心地が悪くなったり機関車の機器に傷が入ったり、線路を痛めるので擦傷の長さが50mm以上のものが2箇所以上或いは75mm以上が1箇所ある時はタイヤを削正することになっています。


ノッチ保ち

運転中の微少空転防止等の時に使用します。ノッチ進め中の加速を抑制し衝撃緩和、又ノッチ戻し中の衝撃緩和のために一時ノッチを止めることで、マスコンハンドルのラッチを握ることによりノッチ保ちリレーを動作させて制御器の回路を一時的にしゃ断して制御器の回転を停止させます。EF6620号までは保ちがなく21号機以降は別にノッチ保ち用の押しスイッチがありますが、これは本来検査用のものです。又EF200以降機はインバータ制御なのでノッチ保ちはありません。


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貨物列車は運転距離が長く各会社間を運転するので事故等によって列車の運転が乱れた場合、今までは各列車の現在位置を確認するのが大変であった。そこでGPSを使用して当該列車が何処の駅に停車しているか、或いは何処の駅を何時頃通過したか等を把握します。これにより貨物の現在位置が分かり顧客に対する対応が容易になりました。運転士は発車前に位置検知装置に列車番号をいれます。アンテナは屋根上についていて衛星を自動追尾していますが、トンネルに入ると当然検知しなくなります。


動力車操縦者運転免許

電気車等を運転するには動力車操縦者免許が必要です但し、公共団体が運営する鉄道等はいりません。国鉄時代は免許証が無かったのに、JRとなったら必要になった=民間となったから。免許の種類は、甲種電気車・甲種内燃車・甲種蒸気機関車・新幹線電気車・乙種電気車・乙種内燃車・乙種蒸気機関車・無軌条電車の8種類があります。このうち乙種は軌道運転規則を受ける鉄道が該当しますが、これを電気車でみますと架線電圧が750V以下の鉄道となります。この免許をとるためには試験を受けなければなりません。その内容は、筆記試験として動力車の構造及び機能・運転理論・一般常識、技能試験は出区点検・応急処置・非常の場合の措置・運転操縦があります。国鉄時代も機関士になるには試験がありましたがその内容は現在と大差がありませんでした。国鉄時代は学科試験と実技試験と呼ばれていて、実技試験は、出区点検・応急処置・車両連結・運転操縦・衝動測定がありました。車両連結試験は、起動開始より連結までの距離が50mあり、起動後元の所定位置に停止するまでの所要時分は1分30秒で、連結時仮連結器を1p行き過ぎる毎に0.01点減点されます。これを5回行います。この他に衝動試験は、衝動測定器に角柱があり、2以上倒すと減点されます。この様に、この資格をとるのはなかなか大変です。


電磁弁

電磁作用によって圧力空気空気を給排して機器を動作させるもので、その作用によってオンバルブとオフバルブに分けられます。オンバルブとは、電磁コイルを励磁すると圧縮空気を供給し、消磁すると排気する作用をするもので、単位スイッチ・HBの又入れ・砂撒弁・パンタグラフの操作・旧形機関車の逆転器の転換等に使用されている。オフバルブは、電磁コイルが励磁されると圧力空気は排気され、消磁すると供給する作用をするもので、パンタグラフ下げ用や電車の戸締まり装置に使用されています。


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主抵抗器室の屋根上にあって抵抗室内の熱気を大気へ逃がし主抵抗器の温度上昇を防ぐ役割をします。これは、車両の走行時に進行方向の口から入った空気が左右両側の出口から流れ出る際に室内の暖かい空気を吸い出します。ただし、構造的には外部から雨雪が室内に進入しないようになっています。旧形のEF10や15等とEF65ではその形が違います。15等は菱形、65等は細長い形のものです。昔は客車にも付いていました。


ヨロイ窓

機関車の車体の横に取り付けられています。電動送風機や空気圧縮機が回転すると多量の空気を吸い込みますが、その時ここで埃や雨雪等を濾して機械室内に送る役目をします。ED60以降機はエアーフィルタがEF200や210は慣性フィルタが内側に填められています。エアーフィルタは塩化ビニルデン繊維が入っていて油が吹き付けられています。このフィルタを通過する風速は2〜3m/sec以下でないと有効に働きません。例えばEF64の様に発電ブレーキを使用する機関車は大量の熱を発生するので、冷やすために多量の空気を吸い込む必要があるのでヨロイ窓が大きくなっています。 


逆ノッチ

惰行運転中に、機関車の進行方向と逆に逆転ハンドルをとりノッチを投入することを言います。逆ノッチを使用すると界磁電流の方向が逆になりモータには逆回転しようとする力が働くが、モータは惰力で従前の方向に回転しているので、それに対して強いブレーキとなって作用します。即ち一種の電気ブレーキが掛かることになります。普通電動機は電磁作用により回転するがフレミングの左手の法則、一方回転することにより電機子が界磁を切り起電力を誘起フレミングの右手の法則する。この起電力は電機子に加えられた端子電圧と逆方向になりますが、逆ノッチを使用した場合はこの起電力が電機子に加えられた方向と同一になるので主回路電圧は、架線電圧+電動機の逆起電力となり高電圧となります。通常の力行運転時に発生する逆起電力は機関車がいかに高速度の場合磁力線を切る量が多くなるでも供給されている電圧よりも高くなりませんが、逆ノッチの場合は機関車の速度に比例して高くなってしまいます。従って、速度が高いときに逆ノッチを使用するとHBが動作しますが主回路電圧が高くなるのでモータの絶縁破壊等を起こしますので逆ノッチは使用してはいけません。確かに、単機の場合単弁使用と同時に逆ノッチを使用すると急停車します。


速度制御

モータをまわしたり、止めたりして列車の速度を調節することを言いますが、ここでは直流電動機の制御最近の機関車は交流電動機をインバータで制御について簡単に説明します。この直流モータを制御する方法として、モータにかかる電圧を変える方法と界磁の強さを変える方法があります。電圧を変える方法として 1.モータ回路に抵抗を入れて電圧を変化させて最終的にこの抵抗を全部抜き架線電圧と同じ電圧をかける抵抗制御法。2.としてモータを直列・直並列・並列と組み合わせてモータにかかる電圧を変化させて調節する方法で、これを組合せ制御法といいます。直列の場合EF機、架線電圧1500Vが1つのモータにかかる電圧は250V架線電圧の1/6がかかる、直並列は500V1/3、並列は750V1/2となり全速となります。このように最終的に架線電圧が2個モータにかかるようになっているのでモータは定格は750Vモータとして作られています。又、並列でも2個直列にしているのは絶縁耐力と整流の関係からです。直列ツナギと並列ツナギを比べてみると、直列ツナギでは電圧が1/3で速度も1/3となります。界磁の強さを変える界磁制御法は、モータの回転速度が界磁の強さに逆比例するので界磁を弱めて回転数を上げる方法です。モータの界磁を全界磁の40〜60%位に弱めますが、その方法として1.界磁分路法(界磁と並列に抵抗を入れる)と 2.部分界磁法界磁コイルの途中からタップを出しておいて一部を短絡し、コイルの巻数を減らすです。これはタップを出すのでモータにとって不利なので現在はあまり使われていません。弱め界磁は、抵抗制御が終わりさらに速度を上げるときに主に使用しますEF65等は直並列と並列の最終段で使用出来ますが、EF66は直列最終段から8段の弱め界磁が使用できますが、その他に機関車の起動時や空転発生時の軸重補償にも使用されます。 


ノッチ扱い

EF65や66は自動ノッチ進めや戻し、或いは空転時の自動撒砂や自動ノッチ戻しがあり非常に楽になったが、EF200以降機は更に自動化されている。自動車で例えると、EF15等の旧形機関車はマニュアル車MT車、EF65以降機はオートマチック車AT車に例えることが出来るる。EF15のノッチ扱いを簡単に説明しますと、起動時は先ず1ノッチを入れ自動連結器が全て引っ張り状態になるまで5m位=連結両数により異なります置き、順次電流計を確認しながらノッチを進めますノッチアップは1時間定格電流を目安として進めるが、1ノッチで起動しない場合は当然2ノッチというように進めます。電機機関車の引張力はモータ電流によって決まり電圧は関係ないので、ノッチアップ電流をあまり大きく変化させないように1ノッチ上げる毎に電流値は上昇するので時期を見ながらノッチを扱います。ただ、EF15は機関士が一つずつノッチを刻むのでつい手元が狂い2〜3ノッチ飛ばす事があります飛びノッチ=EF65.66は5ノッチ以降は限流値調整器による自動進段なので飛びノッチは起こらないが、その時は空転が起きる場合があります。この様にして直列の最終段にいき、直並列、並列へと早く進めます。惰行から力行に移る場合は、1ノッチに入れ電流計を確認して刻まずに一気に直列最終段次ぎに直並列最終段に入れますが、並列は刻んで入れます。渡りノッチS→SP→Pへの渡の場合は電流と速度に注意しながら進めないと結構衝動があります。ノッチをオフとする時は各段の最終ノッチに一回止めて順次戻します当然刻みません。ただオフにした場合はきちんとオフになったかを確認するためポンポンと二度締めます二度締め。もし1ノッチ残っていると抵抗が入っているので抵抗器が損焼してしまうからそれを防止するためです。

ノッチ進め電流の標準 EF15・58・EH10は500A  EF12・13は450A EF10・11は370A  EF60は615A  EF65は650A  EF66は100Aで、昔の機関車はノッチアップ電流が低く、特にEF10は主回路電流が370Aにまで落ちないと次のノッチに進めず、強引にノッチアップをすればHBを飛ばし、更には変電所のHBも飛ばすことになり架線停電に至る場合もあります。


車軸発電機車軸発電機.jpg (16818 バイト)

車軸発電機はEF65に取り付けられており発生電圧の差を利用して空転や滑走を検知して空転検知リレーを動作させてノッチ戻しを行わせると共に撒砂・空転表示灯の点灯を行います。平常時は各車軸は速度に比例した直流電圧各車軸の電圧差はゼロを発生していますが、ある動輪が空転するとそれに取り付けられた車軸発電機は他の車軸発電機の発生電圧に比較して高くなります。この電圧差が約1.3V速度差2km/h以上になると空転リレーを動作させて上記の作用を行わせます。ちなみに、EF66の空転検知は車軸発電機方式でなく主電動機誘起電圧方式といい、モータの3つの組合せM1−M4、M2−M5、M3−M6の各組毎に電圧差が一定値以上なると動作し、ノッチ戻し砂撒等の作用させます。


列車無線無線機.jpg (42681 バイト)

乗務員と輸送指令や駅等の運転連絡に使用されます。その基本構成は、各基地局がゾーンを構成して中央装置とつながっています。例えば東海道貨物線の基地局として羽田1・羽田2・川崎貨物・桜堀・浜川崎・〜等かなり細かく設置されています。現在の機関車に設置されている無線機はBタイプとCタイプが一緒のもので切り替えてタイプを切り替える箇所には「無線機切換」の標識が設けられている使用します。Bタイプ区間は乗務員と輸送指令、Cタイプ区間は乗務員間・乗務員と輸送指令・乗務員と駅間で通話が可能で、1ゾーン内1通話乗務員と輸送指令間が原則ですが、Bタイプ区間は他の列車が緊急の場合は割り込み通話が出来ます。その他の無線機として構内無線と防護無線があります。構内無線機は駅構内で入換作業をする場合の合図・打ち合わせに使用する携帯無線機です。防護無線は、列車事故等時に警音を発報して列車防護をする特殊信号で、半径1km以内の列車を停止させて二次事故を防止します。ただ、多数の線区が併走している区間で発報された場合に、支障のない線区の列車を長時間停止させておくと支障が出るので、一旦停止後関係のない線区は輸送指令の指示により25km/h以下の速度で運転を再開させます。なぜ25km/h以下というと、運転再開後自分の運転線区で事故が起き防護無線が発報されても警音が重なり判らないからで、すぐ止まれるように速度規制をするわけです。過去に悪質なマニアと見られる者による無線機の盗難があり、現在は鎖錠して盗難を防いでいます。


無閉そく運転

列車の運転は1閉そく区間1列車の運転が原則ですが、場合によっては1閉そく区間2以上の列車の運転が必要な場合が生じるときもあります。例えば、故障した列車を救援にいく場合等緊急の場合、或いは閉そく信号機が停止現示で停止した場合に、この停止現示が信号機の故障で停止なのか、それとも列車がいるための停止なのか判りませんので、そこで進行を指示現示があるまでずっと停止していると列車の乱れが大きくなりますので運転士の判断で1分間停止後停止信号を越えて停止現示の内運転できます。これが無閉そく運転と言われるものです。前の緊急の場合等は伝令法等で閉そくに準じた扱いをするので安全ですが、後者の場合はまったくの閉そくを無視した運転で、運転士の注意力のみの運転となります。そこで少しでも安全を確保するために停止後1分経たないと運転できない時間間隔法のと、速度は15km/h以下としています。ただこの運転方法は運転を誤ると追突の恐れが大きく、現に事故が発生しています。昔は、無閉そく運転中のブレーキ扱い誤りによる追突がありました。又JRになってからは、東海道線で夜間無閉そく運転中停止していた貨物列車に電車が追突しています。これは、停止していた貨物列車の信号機が停止現示から注意現示に変わったのを見て直線区間で、貨物列車の後部標識は反射板、しかも暗かった錯覚して速度を上げてしまい追突したものです。そこで以後無閉そく運転は禁止しています。しかし最近又、JR九州で追突事故が起きました無閉そく運転は禁止されていなかったが、地理的条件は詳しくわかりませんが、無閉そく運転中、一番引っかかるのが中継信号機で、中継信号機が停止現示から制限現示になった場合、閉そく信号機が進行を指示する現示になって列車が進行しものと錯覚して速度を上げて追突する場合です。従って、無閉そく運転中は中継信号機は無いものとして信号喚呼をしないことになっています。どうも本件はこのような事例が当てはまりそうです。中継信号機は主信号機の確認距離のないところ設置されていて、防護区間を持たない従属信号機なのです。


モータの組合せモーターの配置.gif (28620 バイト)

F形機関車インバータ制御による交流モータを除くのモータは、M1・M4とM3・M6は2個永久接続です。この様に並列でもモータを2個つ゜つ直列にしているのは整流と絶縁耐力の関係からです。しかし、M2とM5は1組にはなっているが直並列では別の回路にされるようになっています。又、モータが故障して開放する場合は、1個故障しても2個1組として開放します。何故なら1個モータのみを開放すれば、残りのモータが奇数個となってしまい直列制御だけで直並列制御が出来ないからです。従って、2個1組として残り4個モータで直列・直並列運転ができるようにしてあります。その他に、歯車は回転力のバランスを考え互い違いに配列してあります。よって、M1・4、M2・5、M3・6は互いに反対方向に回転するように接続しなけれぱ進行方向は一致しません。ちなみに、EF15や58形のモータの組み合わせはM1・M3、M2・M5、M4・M6、EH10はM1・M2、M3・M4、M5・M6、M7・M8となっています。


基準運転時分

速度定数査定基準規程で「基準運転時分」とは、けん引定数に応じて、列車を運転する場合の停車場間における計画上の最小所要時分をいう、と規程されています。これは運転曲線図で作成した各駅間の運転時分を15秒貨物列車単位で作成した各駅間の最小所要時分をいいます。列車ダイヤを引くときはこの基準運転時分以上の時分で引かなければなりません。


ナビゲーションシステム(JLINER)ナビゲーション.jpg (155186 バイト)

昨今、自動車にカーナビゲーションを付けている人は珍しくありませんが、JR貨物でも平成元年に高速貨物列車用に開発したナビゲーションシステムJLINER=ジェイライナーの現車試験をEF66-103号機で行いました。そのシステム構成は大きく分けて1.列車位置検知装置現在のGPSを使用したものと異なり、速度発電機から走行距離を算出しATS地上子て゛その誤差を補正するシステムです。2.制御管理装置3.音声入出力管理装置からなっています。ディスプイにはナビ画面と時刻表画面がありワンタッチで切替が出来ます。使用時にはICカード仕業票を入れます。ナビ画面には前後2km区間の信号機・駅・橋・トンネル・踏切・速度制限箇所・現在の速度がグラフィク表示されます。一方時刻表画面は、駅ごとの着発時刻・現在の速度・制限速度情報・次駅までの残り時分・時計等を表示します。実際の例を示すと、発車時刻の5分前から「発車まであと3分」等の音声が出ます。信号機関係では場内信号機喚呼位置票て「信号機を確認してください」という音声が出ますので、運転士は「進行」とか注意」などを喚呼しますと装置が「進行」とか「注意」とかの音声を復唱します。人の声は色々なので多数の運転士の声で装置が識別できるか試験を行いました。現在のところ本装置は試験だけで終わっています。


自動起床装置

貨物列車の運転は昼間より夜間の方の運転が多くなります。従って、行き先地で仮眠をとる仕業が多くあり起きる時間もばらばらです。昔は、乗務員宿泊所に管理人がいて起こしてくれました。現在の休養室は個室ですが、以前は大部屋で何人もの人が寝ていて起きる時間も別々なのでざわざわして寝付けなかったものです。現在は管理人がいないのでベットの敷き布団の下に空気袋があり、自分でセットした起床時刻になると送風機から空気袋に空気が入り体が持ち上がり目が覚めるという仕組みになっています。


車両形式別の最高許容速度

110km/h  ED79.EF65(85号以降に限る).EF66.EF81.EF76(550代に限る).EF200.EF210.EH500
100km/h  ED75.ED76(550代を除く).ED77.ED78.EF58.EF60(15号以降に限る).EF62.EF63.EF64.EF65(85号以降を除    
        く).EF67.EF71 
95km/h   EF61(101号以降を除く)
90km/h   ED62.EF59.EF60(14以降を除く)EF61(101号以降に限る)
85km/h   EF30.EH10
75km/h   EF10.EF12.EF13.EF15.EF16.EF55(但し、後位の方向へ走行する場合は45km/h)


入換信号機代用灯

これは、主体の入換信号機と同一地点の反対側に設けて、その信号現示の状態を表示して構内運転の開始時期を指示するものです。国鉄時代に品川駅構内の八ツ山と新鶴見操車場駅の居村機関区線にありました。入換信号機が運転台から逆になり確認出来ない場所です


ブレーキ距離の概算式

常用ブレーキの距離を計算する概算式は、IMAGE1.gif (3433 バイト)です。  (凡例) A=減速度 V=速度  t=空走時分  例えば、1300t列車が速度80km/hで走行している場合、45km/hの徐行箇所にたいしてその何m手前でブレーキを使用しなければなかないかを概略計算します。但し、減速度1.25km/h/sとします。(80×80)-(45×45)/7.2×1.25=486mとなり徐行箇所の手前486mでブレーキを使用しなければならないことになります。  空走時分は、ボギー貨車24両編成で、常用ブレーキ最大使用で7秒・非常ブレーキで3秒、電磁ブレーキ使用列車は常用・非常とも1秒程度です。減速度については、95km/h以上の貨物列車の停止ブレーキ使用時は、0‰で1.50、-10‰で1.00です。尚、途中でブレーキを使用する場合の減速度は、速度が高いのと制輪子の摩擦係数が低いほか粘着係数も低いので停止ブレーキ減速度より低い減速度を使用します。非常ブレーキの概算距離は、75km/hの列車は V2/12〜14、 95km/hの列車は V2/20〜22、100km/hの列車はV2/21〜23で概算距離を出します。    


定 格

その機器に対して規定されている条件の下で使用された場合の性能に関する保証限界をいいます。定格には連続定格・短時間定格・瞬間定格等があります。主電動機の回転力は電機子に流れる電流で、回転数は電流が決まれば電圧で決まります。流れる電流が多くなると温度が上昇し、そのまま使用していると焼損してしまいます。従って、主電動機の出力は電機子電流で決められますが、これを定格電流といいます。この定格電流を流した場合の出力を定格出力といいます。この定格出力には1時間出力(主電動機を実際に使用する状態にして定格電流を1時間流して温度が定められた基準を超えないときの出力)と連続出力(定格電流を連続して流して規定値以上の温度上昇が無い時の出力)があります。当然ですが1時間定格の方が連続定格より大きくなります。EF65の主電動機MT52の1時間定格電流は615A、電圧は750VF形機は1個モータに掛かる最大電圧は並列時の750Vなので750Vモータとして作られています)、定格出力は425KWとなっています。電動発電機や電動送風機の様に連続して電流を流す発電機では連続定格電流が流れた場合の端子電圧を基準にしています。尚、空気圧縮機は負荷(動作)が断続的なので30分定格出力となっています。空気圧縮機については、焼損するのではないかと思った時がありました。それはコキ10000形式で組成された高速列車なのですが、荷役線から発車線にすえつける際にDL機で引き上げるのですが、エアーが込めていないで引き上げてあると(DD13出引き上げるときにエアー込めをする場合はフルカンスイッチを引いてノッチを扱い機関を高速回転させて早込めをする、DE10の場合は早込スイッチを押す)、電気機関車をつなげエアー込めをした場合ものすごく時間が掛かり圧縮機が焼損してしまうのではないか(30分近く回りっぱなし)とヒヤヒヤした時がありました。これはコキの10000形式が空気バネを持っているため、込めるエアーの量がコキ50000等の貨車より多いためです。他に、エアー込めに時間のかかる場合は、しばらく留置してあった貨車等です。


パンタグラフ

トロリ線.gif (6547 バイト)電気車の集電装置で、架線から電気を取り込みます。パンタグラフの上昇方式には、空気上昇式とバネ上昇式がありますが、直流電気機関車は一箇所で大電流を取り入れるため摺板が多いので全体的に大きく重くなっているので空気で上昇させています。しかし、電車は動力が一箇所でなく分散しているので1パンタで大電流を取り入れなくてすむのでパン自体が軽いのでバネ上昇式となっています。構造として、集電部は摺板・摺板体(舟の形をしているので集電舟と呼んでいます。舟の先は下に弓状に曲がっており私たちはホーンと呼んでいます。これは分岐点で隣の電車線を拾い上げる役目をします)・摺板支え装置からなり、作用部は主シリンダ・バネ装置・枠組管等からなっています。空気上昇式は、圧縮空気を主シリンダに入れて主バネを引張り、これに接続されている主軸が回転して上昇させます。種類としてはPS17・PS22B・FPS2があります。  PS17は、自重降下式で上枠組管がNトラス下枠組管がMトラストになっています。又、一気に上昇させると架線を強く押し上げるので緩衝シリンダで一旦途中で抑えてゆっくりと上昇させます。PS22Bはバネ降下式で、枠組管は下交差形で緩衝シリンダがありません。又、主シリンダは内側にゴムダイヤフラム(丁度風船のように空気が入ると膨らみます)があり給油の必要がありません。FPS2は200形式に採用されたシングルアーム形のパンタグラフです。バネ降下式で、大電流を集電するため1舟5枚の摺板が付けられています。もし、摺板体が1個脱落すればパン回転弁を「下げ」位置にしてもパンタグラフは中腰となり、2個共脱落すれば降下不能となります。どのパンタグラフでも舟の摺板の間にはグリスが塗られており架線との接触による磨耗を防止しています。ただ、この油が雨降り時落ちて後部運転台のフロントガラスが真っ黒にになってしまいます。この汚れを防止するためにEF66機関車には前面窓傾斜しているに庇をつけた機関車もあります。EF65−PFの庇は寒冷地走行時のツララ切のためです。


中間連結器

旧形式のEF10.12.13.15等の車軸配置は1C+C1で、57.58等は2C+C2、また、EH10は(B−B)+(B−B)です。この+記号は台枠が2個以上でそれらが連結されていることを意味します。−は連結されていないことを表していますので、例えばEF65はB−B−Bとなります。この+の部分で表される連結器が中間連結器です。EF15を例に説明しますと、3軸ボギー台車台車中心部に心皿を設けることによって車体の向きに関係なく自由に転向できる台車が2台繋がれていますが、この連結装置には、中間引棒式と連結ピン式があります。EF10.15.58等は中間引棒式で棒状のもので両側にピン穴があいて、この穴にピンを差し込んで繋いでいます。連結ピン式はEF56.57で使用されているもので、台車に半円状ものが出ていて両方の台車のこの半円状を合わせてピンを差し込んで連結しています。この他に、中間連結器と呼ばれるものに電車が故障等で動けない場合に機関車で救援に行き電車を駅までけん引する場合に使用する連結器も中間連結器と呼んでいます。電車は密着連結器、機関車は自動連結器なので当然連結できませんので、片方が密着の形状をし反対側が自動連結器のナックルの形状をしたものを中間に挟むことによってけん引するものです。この中間連結器を使用した場合は、速度70km/h以下で勾配によってけん引出来る両数が決められています。


動輪の直径

EF60形式以降の機関車の動輪直径は1120mmですが、EF10.15.58等旧形の機関車は1250mmで少し大きいです。動輪はブレーキ等によって削られて薄くタイヤ厚さの限度は32mmなってくると車輪径が変わってきます。その時困るのが速度計です。速度計は第1軸と6軸の動輪軸端に取り付けてあって、車輪の回転数に比例した電圧を発させて毎時の速度に換算して速度計に指示させています。ところが、磨耗によって新製の寸法が変わると同じ回転数でも実際の速度は低くなってくるのでこれを補正するために補償器というものがついています。タコグラフ記録式速度計も同様です。では、動輪直径の新品時と磨耗時では速度にどの位の差が出るのか計算をしてみます。EF65のMT52の全界磁における1時間定格回転数は850回転なので、これを例に主電動機が850回転の時、動輪直径が新品時の1120mmの場合と、1040mmに磨耗した時の速度差は次のようになりま す。但し、ギヤ比は3.83です。1120mmは、V=0.1885×(1.12/3.83)×850≒46.6km/h、1040mmはV=0.1885×(1.04/3.83)×850≒43.5 km/h。V=46.9−43.5=4.3km/hとなり、動輪径差が80mmあれば3.4km/hの差を生じることになります。                         


運転時刻表MARK184.gif (1887 バイト)

運転士が出勤点呼時に受け取る時刻表で、これにより列車を運転することになります。。この運転時刻表は、ダイヤ改正時に作成された列車運行図表列車ダイヤに基づいて作成された冊子本が各機関区に送られてくるので各区が自区の受け持ち列車を拾い出して基準運転時分表と照らし合わせて正誤した後正副2つ作成します。現在は手書きではなくコンピュータで打ち出しています。


気圧スイッチ

気圧スイッチは、EF62.64.ED78等に設けられているもので、ブレーキ管圧力の変化を感知して力行制御回路や発電ブレーキ制御回路の切入する保安スイッチです。EF66−100番代では元空気ダメ圧検知用として気圧スイッチが設けられており、元ダメ圧力が低下した場合には力行回路が切れるようになっています。もしこれが故障して、元ダメ圧力が所定にあるのに力行出来ない場合用に、本線を退避する目的で「元圧短絡」というトグルスイッチが付いています。これを入れにして側線に退避して本線をあけて他の列車の遅れを防止します。


元空気ダメ・供給空気ダメ

圧縮機で作られた圧縮空気を溜めておくと同時に水分や油分を沈殿させこれを排出するために下にドレンコックが付いています、きれいな空気をブレーキ装置に送る役目をしています。この空気ダメは通常2個以上付いています。これは大きいのを1個作るより小さいのを2個作った方が安いし、機関車につけるのに左右にバランス良く付けられ、取り扱いが便利なためです。第1元空気ダメ.第2空気ダメ等EF15や58、等の機関車は4個の元空気ダメを持っていますとあるのは重連総括しない機関車ブレーキ管ホースしかない機関車がこれに該当します。供給空気ダメはEH10機関車に設けられて以降重連総括が可能な機関車の様に元空気ダメ引通し管を持つ機関車やEF65−85機以降に取り付けられているもので元空気ダメとまったく同じでものです。、重連運転列車全体の空気を重連機関車と分担しているや最近のコキ車の様に元空気ダメ管をつないで運転する列車はどこかでホースの破損等によって元空気ダメの空気が無くなると機関車のブレーキが効かなくなってしまうので、この様な場合の機関車用の空気源と使用する。このため元空気ダメと供給空気タ゜メの間に逆止弁を設けて逆流失を防止している。ただ、EH10の場合は重連運転はしませんが、2車体なので中間がホースでつながれているため、このホースが破損した場合の保安のためです。


切換コックnewpag1.jpga3aa.jpg (36560 バイト)

機関車は両端に運転台がありますが、ブレーキを制御する制御弁が機械室の中央に1つしかありません。このため使用運転台のブレーキ弁を制御弁につなげ、反対運転台のブレーキ弁を制御弁から切り離す役目(このコックを扱うことにより切換弁というものが動作します)をします。切換コックはbQ運転台に取り付けられていて、bP運転台には締切コックというブレーキ管とブレーキ弁を締切るのみの役目をするコックが付いています。ただ、重連総括が出来る機関車は両運転台共切換コックで締切コックはありません。コックの扱いは、今bP運転台を使用して運転する場合は、締切コックを開き、切換コックこのコックは3つの位置があり、1はbQ運転台で運転する時、2は締切位置、3はbQ運転台使用時重連次位になる場合を2の位置にすれば制御弁は、bPのブレーキ弁につながります。これ等のコックをきちんと所定位置に入れないとブレーキが作用しなかったりする場合もあるので、運転士は運転台を交換する時は自弁でブレーキを掛けてからコックを扱います。こうすることによって、もし位置がずれている場合は、交換した運転台でブレーキが緩みませんから安全です。この様な手続きをしないで運転台を交換しマスコンを扱うとノンブレーキによる重大事故になりますので、ブレーキ切換コック失念防止対策として、切換コックに力行用の連動接点を設けています。切換コックに位置誤りやズレ等がある場合は力行回路が構成されないのでマスコンを扱っても動きません。


電動送風機

電気機関車は重量列車を引張るので出力の大きい主電動機が必要です。出力は、電圧×電流で決まりますが。電圧は限度があるので電流を大きくすることになりますが、電流を大きくすると主電動機のコイルの温度が上昇し絶縁が破壊されてショートしますし、主抵抗器も温度上昇によって鎔けてしまいます。この温度上昇を防止するために電動送風機で強制的に冷却します。送風機は2台積まれていますが、bPの送風機はbP.2.3.4の主電動機を冷却し、bQの送風機はbT.6の主電動機と主抵抗器を冷却します。この様に送風機の回転は重要なので、送風機が回転しないと力行出来ない構造になっています一部未改造あり。今は、タンプラスイッチを入れるEF210は逆転ハンドルを転換すれば送風機は回転しますことによってすぐ回転しますが、昔は力行条件に入っていなかったので、音がうるさいのと、後ろ側の送風機は後ろの運転台のカノピースイッチを入れに行かなければならないので、回すことが少なかった。そのため、電動送風機がいつも同じ位置に止まっているために振動により軸受けのベアリングが変形して、たまに動かすとカラカラと変な音がすることがありました。EF65PFは、回転中の音が大きいので送風機のファンが従来のバランスホイール形からターボ形ファンに変更されているのでかなり静かになっています。又、冬季に送風量が多いと雪を舞い込むので、冬季bP.2送風機を直列運転として回転数を抑えています。尚、EF200は主電動機/インバータ用電動送風機が3台、排塵用送風機この送風機は塵を取り除いて綺麗な空気を主電機用送風機に送るもの3台、発電ブレーキ使用時に回転してブレーキ抵抗器を冷やすDBM4台の合計10台が積まれていま。EF210は、主電動機/インバータ用送風機3台、ブレーキ抵抗器用送風機2台、排塵用送風機3台を搭載しています。当初、SIVを冷やすためにbP送風機を停車中でも常時回転していましたが、別にSIV用の送風機を設けたので停車中は静かになりました。
※EF200やEF210の発電ブレーキが回生ブレーキとなっていないのは、貨物列車は夜間走行が多く、回生負担の存在しない確率が多いので抵   抗発電ブレーキとしています。


寝 板

昔の機関士の1仕業B運用は大形なので非常に長い勤務で、実乗務時間と待ち時間が同じ位なので、途中駅での入換作業後の待機時間がかなりありました。そのような場合、機関車の機械室に備え付けてあった長い板を機関士席と助士席に渡して、横になり発車時刻まで待っていました。もし眠ってしまっても出発合図が必要なので駅側が起こしてくれました。ただ出発合図機で出発合図をされた場合はわからない場合もたまにありました。但し、この寝板を搭載していたのは一部の機関区の電機機関車でした。


密着式自動連結器密着自動連結器.jpg (49936 バイト)

この連結器は高速貨車けん引用で並形自動連結器の胴頭部にスラックス及び空気管を併設し密着自動連結器相互間及び並形自動連結器にも連結が可能です。密着自動連結器相互で連結した場合はスラックスナックルの反対側の尖った部分が胴部に入ってナックル間の上下及び左右の動きは出来ず固定されてしまいます。又、胴頭部にある空気管上の2本の管はブレーキ管、下の2本の管は元空気ダメ管がつながり、ホースを繋げる必要はありません。昭和53年時刻改正でコキ10000形式やワキ10000形式、レサ10000形式で組成された高速列車を運転1OOkm/h列車することになり、この列車を運転する時に使用しました。出区に使用側の自連をテコを押して密連位置にしておきます。貨車に連結後、ホースへの繋ぎをカットするために車体下にあるコックを扱います。これによって空気管が貨車と繋がります。


セルフラップブレーキ弁

名前の通り自動的に「重り」位置をとるブレーキ弁でDE10.11等に使用されています。ブレーキ弁ハンドル角度ハンドルを動かした量が圧力に換算されてハンドル回転角度に比例した圧力が関係各部に給排され、各部がその圧力になると弁内部の機構のフィードバック作用で自動的に供給又は排気を停止重りします。もし、各部供給先に漏れがあると自動的に再供給してハンドル角度に応じた圧力を保持します。その他、ハンドルの角度を変えた場合は、角度に見合う圧力まで給排が行われる。


ダプルカテナリ

ちょう架線二本を平行に架設してトロリ線をハンガでV字形に吊ったもので、風によるトロリ線の偏位を少なくすることを目的にしています耐風架線方式。設置される箇所は風の強い橋梁上等風の強い箇所に設置されています。例えば、東海道線の富士川橋梁等です。


抵抗バーニア制御器(CS29)

マスコンのS.SP.P各位置で、自動ノッチ進め・自動ノッチ戻しや空転時の自動ノッチ戻しを制御します。EF60迄の機関車は単位スイッチをマスコンによって1ノッチずつ切入していましたが、本制御器は抵抗制御とバーニア制御をカム電動機によってカム軸を駆動し、カム接触器によって行います。抵抗制御とバーニア制御の進段は限流継電器により、又抵抗制御とバーニア制御との切換は電流継電器によって行われます。限流継電器は主回路電流が一定値以下に下がると接点を閉じてカム電動機を駆動し、カム軸を進段させるものです。この限流継電器の電流値を調整することの出来る限流値調整器が運転台のマスコンの傍にあって、荷重の大小によって調整できます。メモリは500A.600A.700A.800A.850Aがあり、850Aは赤字でかいてありますが、この位置にすると空転等を起こすとの意味で赤字で表示してあります。電流継電器は主回路電流を検知して抵抗制御とバーニア制御を切換をします。高速運転中の再ノッチのように主回路電流が少ない場合は抵抗カム軸のみを進段させて非バーニア運転をさせ、反対に起動時や上り勾配を走行中のような場合は主回路電流が大きいのでバーニア制御行わせます。その電流値はEF65は550A、EF66は750Aにセットされています。


ノッチ制限スイッチ

EF200形式機関車に取り付けられています。EF200は、力行25ノッチ持っていますが、この最大ノッチである25ノッチに入れると4800Aにもなり現在の変電所ではもちませんのでパンタ電流を制限し、インバータの入力電流を規定値以上にならないようにしています。このスイッチは、それぞれのモータ制御のためのゲート制御に付いて6個いて、15N.17N.19.21N.23N.25Nの位置があります。現在は変電所が強化されるまで15N2600Aに設定されています。従って、マスコンを25ノッチに入れても15Nの電流以上にはなりません。ただし、発電ブレーキは関係ありません。EF200の片パンタ運転時は、14ノッチ相当に制限されます。EF210形機関車のパンタ電流は、変電設備を考慮して2751A以下に制限、制御して運転しています。又、片パンタ運転をすると全入力電流が1500Aのパワーリミッタ制御運転となり、ノッチ位置としては9Nですので、片パン運転時に9N以上に入れても以降は無効となります。又即ち、9Nまでしか使用できません。尚、EF210では、定電流制御機能を有しているので、いきなり高ノッチに入れても過電流とはなりません。


砂撒き装置

砂撒き装置は、動輪とレール間の摩擦係数を大きくして滑走や空転を防止するものです。撒砂方式には、旧形の機関車で使用されていた空気弁式と電磁空気式とがあります。空気弁式はペタル前進用と後進用と2つありますにより空気弁を開閉して圧力空気を直接砂撒器に送ります。一方電磁空気式は、EF65等で使用されているもので、足踏スイッチ空転警報装置、TE装置とも連動になっていますにより砂撒弁の電磁弁を動作させて圧力空気を砂撒器に送って撒きます。空気式と異なりスイッチは1つしかなく逆転機と連動しています。従って逆転ハンドルが転換している方のみの撒砂となりますので逆転ハンドルが中立位置の場合に、足踏スイッチを踏んでも砂は出ません(逆転機は1ノッチに入れないと転換しませんのでただ逆転機ハンドルを前進にして砂ペダルを踏んでも出ません。ただしEF66は逆転ハンドルを反しただけで転換しますので前進にとってペダルを踏めば出ます)。旧形の機関車の砂箱は1動輪に2個付いの土ていますので、EF10等は12個の砂箱、EH10は16個になります。ただEH10はそれ程空転しなかったので16個もいらないということで、EF65の砂箱と同じ位置にあるもののみ使用し、動輪に向かって右側内側のは蓋の掛金具を白く塗り針金で留めてありました。砂は川砂を使用していますが、EF210は珪砂を使用しています。


クリープオン作用

貨車にブレーキを掛けた後にブレーキを緩める場合、自弁ハンドルをユルメ込め位置にしてブレーキ管にエアーを込めますが(元ダメの高圧空気が入ります)、その際列車の前部(機関車に近い貨車)の貨車のブレーキ管は圧力が高く、後部は前部より低い状態になりますが、ブレーキ弁ハンドルを運転位置にもっていくと、前部の高圧空気は後ろの低い方へ流れるので前部は減圧された状態になるので、ここの部分は軽いブレーキが掛かってしまいます。この現象をクリープオン(再制動)と言います。これを解消するために、再度ブレーキ弁をユルメ込め位置に1秒位おいて高圧空気を送って後部へ送って平均化させますが、これをキックオフと言います。文字通り前の高圧空気を蹴飛ばして平均化させることです。この様なクリープオン現象を生じる貨車は旧形のA制御弁やK制御弁でみられました。コキ50000形式貨車以降は圧力調整弁が付いているので、現在のキックオフは貫通状態の確認目的でなされています。


ノッチ進めリレー

EF65以降機のバーニア制御は自動制御であるが、EF60機等は少し異なり基本的には自動制御であるが、必要に応じて非自動制御も出来ました。この時に動作するのがノッチ進めリレーで、機関士席にあるノッチ進めボタン(アドバンススイッチ=ノッチアップ電流を750Aに上げたいときや、非自動でバーニア制御をする時に押す)を押すとこのリレーが動作し、限流継電器(バーニア制御をするか否かを電流値で支配するリレー)の動作に関係なく非自動的にバーニア制御が出来ました。これは、機関車が加速しないために電流値が下がらない(700A)ためバーニアノッチが進段しないことによるバーニア抵抗器の焼損を防止するために設けられていました。この非自動によるバーニア制御は容易ではありませんでした。旅客列車をけん引する場合は、バーニアのスイッチ入れず非バーニア運転をしていました。


カノピースイッチカノピスイッチ-2.jpg (61431 バイト)

高圧かつ相当大きな電流を切入するもので、強い火花吹消力と早切動作装置を有する箱形のフタ付(Canopy=フタ付)スイッチです。EF15等の旧形機関車は、電動発電機・電動空気圧縮機・電動送風機・暖房器に、EF60・65等は電動発電機と暖房機(EF65-1000番代は暖房器のみ使用)の切入に使用されています。EF66以降機は切入とヒューズの役目を持つNFBに替わっています。このカノピースイッチには2種類あって、スイッチが切位置の場合のみフタが開くものと、切入に関係なくフタが開くものがあります。定格は電圧1500V・電流30A連続で、切入りすると結構火花が出るので暖房器用のスイッチでタバコに火をつける機関士もいたほどで、窓を開けて走行中は風でアークが手にかかる場合もあるので切入するなと言われました。


階段ユルメブレーキ扱い                                   

高速貨物列車や旅客列車でブレーキを使用した後、列車の減速状態をみてブレーキ弁ハンドルをユルメ位置に置いてブレーキ管を増圧(0.2)し直ぐ重なり位置する。これを二回くらいしてブレーキ力を低下させ停止や減速をすることです。所定の停止位置より手前に止まりそうな場合に、このブレーキユルメを使用するとかなりブレーキ距離が延びて停止位置をあわせやすいです。EF200や210はブレーキ選択スイッチを階ユルメ位置にしておけばブレーキ弁ハンドルを1ノッチづつ戻すことで階段ユルメブレーキとなります。コキ50000系以前の貨車でK制御弁(滑り弁のため作用が敏感でなく、又客車用のAVと異なりブレーキ位置と緩め位置の二つの位置しかとらない)を有する貨車は速度15km/h以下ではユルメてはならないことになっています。これは、低速時は制輪子の摩擦係数が大きいのと貨車の制御弁が即応性がないので、ブレーキをユルメると機関車の後ろの貨車は直ぐ緩むが後部はブレーキが掛かっている状態なので衝動が非常に大きくなり自連が切れる場合もあり、又ユルメている内に停止位置が近くになりあわてて再ブレーキを使用しても、ブレーキ管が十分に込っていないためブレーキ効果が出ず出発信号機等を行き過ぎてしまう恐れがあるためです。ですからこの様な場合は、そのまま停止して十分にブレーキ管を込めて再起動をして所定位置に合わせて停止させます。


冗長性                                                                                                                                                            

電気機関車や電車等の解説で、例えば「いずれか1組に故障が発生しても、その1組だけを容易に開放出来る様にして、冗長性の高いシステムとなっている」等の使われ方がされています。本来、冗長とは「無駄なもの」という意味ですが、信頼性用語として使用する場合は「規定の機能を遂行するための要素、又は手段を余分に付加してその一部が故障しても全体としては故障にならない性質」という意味です。例えば、機能を停止した場合、影響大きい重要な機器或いは設備等は主要な部分を二重系又は三重系にして、システムとして信頼度を高くしている。この様な場合に「冗長性を持たせている」との表現を使います。


荷重選択スイッチ

EF200とEF210にある機器で、粘着を有効に利用する目的で設定されています。その選択位置には「連結」「単機」「軽荷重」「中荷重」「重荷重」「最大」(EF210には「最大」位置はなし)があり、この設定したけん引荷重に応じた引張力が得られます。
EF210で荷重選択スイッチを「重荷重」とした場合は、速度の上昇と共に主電動機電流は所定の減衰パターンに沿って定格電流(385A)領域まで減少します。低ノッチでは、定格電流の385Aを超えて運転することになるのであまり長い時間の低ノッチ運転は避けます。又、ハイテク機関車にいえることですが、もし単機列車で荷重選択スイッチを「最大」にしたまま運転すると、加速力が大きいので踏切では(支線は特に)遮断機の降りる時間等の関係で危険です。最近の機関車(EF65以降機)は自動進段やインバータ制御になり、昔ほど計器類を確認しながら運転するということが無くなりました。職名から見ても、機関士から運転士へとなり、自動車で言えばマニュアル車からオートマチック車になったようなもので構造をそれ程詳しくなくても運転出来て技量を要しない(職人肌の腕を要しない)電車の運転のようになっていますし、最近は教える方も(研修所や教導運転士等)、貨物列車運転の基本であるEF15や60けん引による列車(トムとかワラ等による組成列車=マスコンとブレーキ扱いは経験がものをいう)の経験がありませんのでしかたがありません。そのためか、最近の運転士は、ノッチを扱う時も、A計やバーグラフをしっかり確認せずノッチアップをする傾向があるので、ノッチアップ速度が速く速度オーバーや踏切等では前記のようなことが起こりえます。

連結=機関車を貨車に連結する際に入れます。最終ノッチに入れても速度は約3〜4km/h位しか出ません。
単機=最大50KN(5トン)で起動加速は約1.5km/h/sです。 
軽荷重=最大140KN(14トン)けん引  中荷重=最大230KN(23トン)けん引   重荷重=最大320KN(32トン)けん引・EF210は300KN(30トン)  
最大=最大350KN(35トン)けん引で、機関車のけん引力が最大となります。


ATS-P(EL用)                              

速度照査式ATSのことで、速度照査の方式として車上パターンを使用しているからPatternのPをとってATS-Pとしています。車上パターンはブレーキ性能の異なる多種類の列車に対応可能で、ATS-Sとの混み使用ができます。Pの特長として正常な運転取扱いをすれば警報を発せず、又防護機能は列車が安全な速度に減速するまで維持します。その基本制御機能は、例えば停止現示の信号機の地上子を通過した際当該停止信号機を冒進しないようなブレーキパターンが車上機器に発生します。この停止照査パターン発生後、減速せずそのまま運転し停止ブレーキパターン距離(現車の速度オーバー)を越えると非常ブレーキが掛かります。この様な場合、S形では警報(ロング)が鳴るのみで確認扱いをすれば運転士の注意力のみになりますが、Pでは機関車の速度がパターンを越えていると非常ブレーキが掛かってしまいます。もし、非常ブレーキが掛かった場合は、S形と同じく自弁非常位置で復帰スイッチを扱うことにより復帰します(S形と共用)。ただ、無閉そく運転があるので速度が15km/h 以下になると解除されます。


圧縮けん引方法

以前の貨物列車の運転は、輸送の経済的見地から10パーミル上り勾配において定数けん引の場合の引出しは考慮されていなかったので上り勾配での途中停車を避けるため、定時運転を弾力的に考え坂の麓に停車(本来、停止現示信号機の50m手前に停車するのが所定停止位置)して、引き出し困難による救援手配を避けました。もし、上り坂の途中に停止しなければならない場合は、引出しのことを考えて単弁で1kgのブレーキを機関車に掛け列車の自動連結器を全部圧縮状態にしてから自弁で列車にブレーキを掛けます。このようにしておけば引出す時に自弁を運転位置にしノッチを扱えば前の貨車から順次緩んでいく(60両も連結していると後部はなかなか緩まない)ので恰も1両づつ引くのと同じになり、上り勾配上でも起動できます。又、自連が伸びた状態で停止してしまったら、逆転ハンドルを後進にして自弁運転位置で前方の貨車を緩ませてノッチ入れて前半分以上の貨車の自連が縮まったら単弁で機関車にブレーキを掛けて自連が伸びないようにし、直ぐ逆転ハンドルを前進にしてノッチを入れて起動します。この様にして引き出す場合でも電流値が上がると空転が生じる場合(上り勾配で曲線箇所)もあるので、予め砂箱から砂を取ってレール上に手で撒いておいたこともありました。この様な方法を圧縮けん引と言います。これに対して棒引出しと言う用語がありますが、これは文字通り自連が伸びきった状態で停止した列車をそのまま引出すことで、現在は殆どこの引出しです。機関車のけん引力アップ(例えば、EF200は1600トンをけん引して15パーミルの上り勾配で起動できる能力がある)や貨車ブレーキ弁の改良によって圧縮けん引しなくても引き出せますし、圧縮して止めても自弁を運転位置にすると、直ぐ列車全体が緩んで効果がありません。


認定証

電気機関車等を本線や駅構内で運転する場合は甲種電気車等の免許証が必要ですが、機関区構内で検査の終わった機関車を少し移動する場合でも無免許で運転することは出来ません。そこで、機関区構内に区域を定めて動力車を運転できる免許として「認定証」と呼ばれるものがあります。主に検査係が対象になります。当然、免許証の一種ですから運転適正検査と医学適性検査を受けた後、学科講習と技能講習を受け試験に合格しなければなりません。この他に、「限定免許」と言われるものがあります。これは認定証よりも運転出来る範囲が広くなり駅構内のみで運転出来ますが、本線運転は出来ません。例えば、駅構内に於いてディーゼル機関車等で入換え作業に従事する民間会社の従業員等が所持しています。


速度制限標識

線路の構造上列車の速度を制限しなければならない箇所(カーブやポイント、橋梁強度の弱い箇所等)が多々ありますが、運転士としては自己の運転線区の制限は原則として覚えていますが、錯覚や忘却があっても大丈夫なように特別な箇所に設置されています。曲線箇所は総て設置されている訳でなく、緩和曲線不足やカント不足・曲線にポイントが入っている箇所等重要な箇所にたっています。又、ポイント箇所はポイントの大きさが違うので総て設置されています。例えばR400の曲線は、最高速度75km/h以下の列車は70km/hの制限、その他の高速列車は75m/hで通過出来ますが、もしその箇所に70の制限が立っていれば、総ての貨物列車は70で通過しなければなりません。これは標識が設置されている箇所は特別な箇所だからです。この様に、R400でも標識が立っている所と無い所とがあります。ただ、JR東管内の速度制限標識で下に黄色の板が付いている場合は高速列車+5km/h、緑色の板の場合は高速列車は+5km/hで、特に指定された列車は+10km/hで制限箇所を通過出来ます。


引張力

電気機関車の引張力とは、機関車自らが前進し、且つ客貨車を引く力をいいます。電気機関車の引張力は主電動機の特性と同じ(特性引張力)となります。ただ、モータの出力は動輪に伝わるまでに歯車等で損失がありますので、この損失分を除かなければなりません(動輪周出力の項参照)
他方、引張力は動輪とレールとの間の摩擦力を利用しているので、特性引張力がこの摩擦力(粘着力)より大きいと動輪が空転してしまいます。この粘着力によって制限される引張力を粘着引張力と言います。粘着引張力の大きさは動輪にかかる重さ(動輪上重量)と、レールと動輪の間の摩擦係数(粘着係数)を掛けたもので決まります。従って、引張力を大きくするためには、機関車重量を重くするか又は粘着特性を上げれば良いことになりますが、機関車の重量をあまり重くすると、レールや橋梁等への負担が大きくなるので制限されていて、1軸16トンに制限されています(現在の機関車では最大16.8トンですが、EF63はこれ以上あった重たい機関車だったので横川-軽井沢間以外の線区への乗り入れは出来ませんでした)が、これとは反対にEF13や12等は軸重が軽いので、コンクリートの塊を機械室に死荷重として乗せ軸重を上げていました。
普通は、速度の低い範囲では特性引張力は粘着引張力よりも大きいので粘着引張力によって制限されます。
粘着係数は粘着性能試験・増粘着機構(バーニア制御や軸重補償等)の種類・運転操縦等から判断して起動後の加速領域に於ける粘着係数を定めています。例えば、EF65の粘着係数は45km/h位までは0.21でその後は下がって(引張力が落ちる)、70km/hの速度になるとかなり落ちてしまいますので、引張力が十分出るのは45km/hまでとなります。又、EF66の粘着係数も65とほぼ同じですが特性出力が大きくなったのでEF65の速度約70km/hでの引張力と同じ引張力となるのは速度110km/h位です(50%増し)。この様に機関車の運転は空転との戦いで、特にATC区間等では空転させると速度オーバーの検知をされて非常ブレーキが掛かってしまうこともあります。


吹込み

電気機関車のブレーキを司る制御弁は機械室の中程にあります(1個)ので、ブレーキ弁から制御弁に繋がる管の容積はかなり大きくなります。今、単弁を使用して機関車にブレーキを掛ける場合、単弁からの圧力空気は空の管に入るので、管全体に込まるまでは時間がかかります(応答性が悪い)。その時間の間に走る距離も結構あるので貨車に連結する場合などは激突の恐れ(ただ、急制動位置では管に入る量が多いので緩ブレーキ位置よりも応答性は速い)もあります。そこでブレーキを使用する前に予め管(作用シリンダ管)の容積分を込めておけば、ブレーキ使用時に水鉄砲と同じ理屈で直ぐ掛かります。これを吹込みといい、制輪子が動輪に圧着しない程度に入れますが、これはほぼ感覚的なもので慣れが必要ですが、圧力計の1メモリの半分位に針が上がれば大体込ったことになります。


運転室作業環境

運転室の作業環境は運転士にとって大切なもので、作業環境が悪いと疲労や運転事故の素因となります。旧形の機関車についてみると、EF10は若番の機関車の運転室が非常に悪く、ブレーキ使用時釣合ダメの排気が外へ抜けておらず運転室に出され(脚台が無く直接空気管が管座に立ち上がっている)るので非常に大きな音がして耳が痛くなるほどで、横窓も左右に動くのではなく上下に開けるものなので途中まで閉めるには窓枠とボディー枠の間に木のクサビを入れて止めます。前面扉にも窓が付いていますが、この窓も上下式でクサビで止めていました。又、この前面扉から運転室への出入となるわけですが、冬季はここから隙間風が結構入るので暖房は効かなくなります。そこで発車前に新聞紙で目張りをして隙間風を防ぎました。
椅子については、EF12.13.15等にもいえますが背もたれが鉄の枠にただ布を張ったようなものであり、腰掛面のスプリングも悪く座布団をしないとお尻が痛くなるので殆どの機関士が座布団を持っていました。EH10の椅子とEF58の椅子はゆったりとして機関士の間では大好評でしたがEF65の椅子については評判がよくなく(人間工学を基に作成されたが、バネが無く硬い上背もたれが低いので長時間乗務すると疲れる=眠気防止?)、EF60の椅子のほうが評価が高かった(バネが柔らかい)ものです。EF66やEF210の椅子は良いですが、EF200の椅子は大きすぎる(ドイツ製とのこと)のと、高さ等の位置合わせが大変です。次に運転室の大きさですが、なんといっても一番はEH10で非常に広く重役室といった感じで、雨が降った日に運転室に傘を広げて乾かすことができ、又便乗をする際も楽でした。次がEF58・EF210・EF200で、その次がEF60・65・66位ですが旧形の機関車は非常に狭く座席の直ぐ後ろは機械室への扉で、椅子を上げないと(この椅子は壁についている棒の上乗っていて棒の上をスライドさせて前後を合わせ、又壁側に上げることが出来ます)機械室へ入れませんでした。前面の視認性はEF66(運転席が他の機関車より高い=EF65の椅子がレール面上2270mmなのに対して2565mmあります)とEF210(前面窓ガラス広い)が最も良く、EF200は機器類が邪魔して良くない。EF65やEF60はまあまあですがEF15等は前面窓ガラスが広くなく前面扉があるので右側の視認性が良くありません。ただ、この視認性が良いということは反対に死傷事故(私たちはマグロと呼んでいます)の際、その死傷者と目をあわすことが増えるということです。運転室の冷暖房ですが、EF15等の旧型の機関車は扇風機も付いていませんでしたし、EF60・65は扇風機でした。但し、前面通風孔があり(EH10は前面窓ガラスが手前に引っ込んだ上についている)足元に風が入ってきます。冷房についてはEF66-100番台以降機はついては新製時から付いてる(66は扇風機も付いている)が、EF66の旧車については屋根に室外機が乗っているものについては入っています。EF65は1000番台の一部に助士席を外して冷房機を置いているものもあります。それからモータのうなり音ですがなんと言ってもEF13(戦時中に作られたためか?)が一番うるさい、次がEF12ですがEF10は若番以外はそれ程でもありませんでした。EF65はそれ程ひどくはなく、1000番台は走行中もかなり静かです。EF66はモータ音は運転室では煩くありませんが送風機の音ほうが耳につきます(機械室の扉が二重になっているものはそうでもない)。EF200についてはインバータのチョッピング音(起動から35km/h位までは200パルスで刻んでいる)と送風機の音が大変煩わしいが、そのほかの原因で200の量産機投入以降ある時期まで非常に乗り心地が悪かった。それは、車輪のけん引力が台車側のブラケットから車体側のブラケットに引張棒で車体に伝えられるのですが、その引張棒が斜めになっていて力行運転中は張っているが惰行運転に入ると緩むのか判らないが、車体が前後にガタガタ揺れ非常に乗り心地が悪く、運転士からの苦情で引張棒を水平に改善したので現在は惰行時の子の様な現象は無くなりました。乗り心地に関しては、EH10がD形を2台合わせた様な機関車なので80km/hも出すと車体が横揺れしてあまり良いものではありませんでした。余談になりますが、緩急車に乗った時にすごいなと思ったのは,徐行等を単弁で速度調節をされるとその自連の衝撃が来るのがすごく突っ立つていると飛ばされます。


接地装置

高圧回路電流の(-)側は車体から台枠に流れ、台枠から軸箱のコロ軸受を経て車輪からレールに流れます。その際、コロ軸受を流れる時に電蝕によってコロが荒損するので台枠から車軸に直接流すために設けられています。この装置は各軸の歯車側の軸箱前フタについていて、車軸軸端にスリップリングがボルト締めてあり、これにブラシがバネによって接触し箱で覆われて(ブラシ)います。ブラシ箱は軸箱前フタに絶縁ガスケットを挟んで取り付けられ、これに台枠から網銅線が繋がれており直接車軸にマイナス電流を流します。旧形の平軸受の機関車(EF10.12.13等)には付いていません。


荷重分配装置

EF10.12.13.15.58等の中間連結式機関車は、第1台車と第2台車の2箇所の心ザラで車体を支えると無理を生じて、車体に歪みや疵入りの原因となります。そこで、これらを防止するために心ザラ以外に補助的に車体支持装置を設けています。これが荷重分配装置で、車体重量の一部を台車に伝達して心ザラ装置の補助の役割(コイルバネを上バネ受けと下バネ受けで挟んでいる)をします。機関車によって心ザラ位置や長さが異なるため重量配分や軸重バランスのため取り付け位置が違ってきます。EF10や15等の1軸先台車付き機関車は心ザラよりも後ろの中間連結横バリの上に設置されています。EF58等の2軸先台車付き機関車は、心ザラよりも前の端バリ上に設置されています。因みに、どの位の重量を負担しているかというと、EF10や12.15.55.58等は2.7トンから2.8トン、EF56.57で約7トンです。2軸ボギー台車には設置されていません。


高速度シャ断器(HB)

HB.jpg (96061 バイト)主回路(1500Vが流れる回路)の元断路器と主抵抗器の間に設けられているもので、主回路の短絡事故等で過電流が流れた時に急速に主回路を開放して主回路機器の焼損を防止するものです。このシャ断器は常時入れ状態ではなく(EF200等はバネによって常時入れ状態になっています)機関車を運転する際にはこの高速度シャ断器を入れないと(制御スイッチを又入にすることによって電磁弁が動作し圧力空気によって入りとなります=電磁空気操作方式。この状態は電磁石によって鉄等が吸いつけられているのと同じです。)主回路に電流が流れないので機関車は動きません。従来、電気機関車の高速度シャ断器には、芝浦式と日立式とが(その相違については専門的になり過ぎるので割愛します)ありましたが、その後輸送量の増大に伴い常時の負荷電流と事故電流の差が少なくなり、一寸したことで変電所の高速度シャ断器をとばしてしまう恐れが大きくなったので、車両用の高速度シャ断器のシャ断容量を大きくする必要に迫られ東芝・日立・三菱の三社によってCB16という新しい高速度シャ断器が作られ最近の機関車に使用されています。この高速度シャ断器の動作電流は機関車によって違いますが、ED形で2500A、EF形で3000Aに調整してあります。モータの整流不良によるフラッシュオーバーや急激なノッチアップによる空転、配線の絶縁破壊等で過電流が流れるとこのHBが飛びますが(オフとなる)、場合によっては過電流が架線に流れ出て変電所のシャ断器を飛ばして架線停電を引き起こす場合があります。この様な場合、最初の時は直ぐ送電を開始しますが2回目以降になると原因がわからないので連絡をしないと送電しませんし、その変電所の範囲に複数の列車が運転している場合は、どの列車がシャ断器を飛ばしたか判らないから各列車に確認の連絡が入ります。
HBが動作する主な原因は次のものが考えられます。1.ノッチアップを定格値以上で行った時 2.ノッチアップの際、架線電圧の急激な上昇と競合した場合 3.抵抗カム進段中に弱界磁ノッチを使用した時 4.主電動機が故障して地気した場合 5.主抵抗器の折損又は溶損による地気があった場合


高圧補助回路シャ断器(ACB)

旧形機関車(EF10.15.58等)の高圧補助回路(電動発電機・電動空気圧縮機・電動送風機の回路をいいます)の保安装置は、高圧ヒューズが各機器に付いていて過電流が流れた場合はこのヒューズ(10A)の溶断で保護していたが、その後EH10以降機にヒューズと共に本器が付けられました。このシャ断器は高圧補助回路の短絡や地気によって過大電流が流れた時に回路をシャ断して機器を保護するものです。高速度シャ断器と異なり電磁空気操作ではなく手動で行います。普段は常時入れの常態ですのでHBの様に起動する前に入れる必要はありません。普通、高圧補助回路シャ断器のことをACB(Auxiliary Current Breaker)と呼んでいますがEF66の21号以降機は電動発電機で作られた440Vの高圧で電動圧縮機と電動送風機が回転する構造で異なっています。21号機以前の66や65といった機関車は1500Vがそれぞれの機器に並列流れていて、夫々の機器のヒューズの+側にACBが入っていますが、21以降は発電機の前に入っているのでMGHBと呼んでいます。


過電流継電器(OCR/OCD)

この継電器は、主抵抗器と主電動機の間に取り付けられていて、力行時に主電動機回路が地気したりして過電流(1200A、EF66は1750A以上)が流れた場合に高速度シャ断機と断流器(L)の回路を開放して主回路電流を切るものです。OCRは主電動機の組み合わせが1.4-2.5-3.6となっているので各組合せの+側に設置されているので3個あります。力行運転中OCRが動作した場合表示灯が点灯して知らせるので、点灯した主電動機を開放(2個)することになります。しかし、ノッチ位置によっては必ずしも点灯したモータが悪いとはいえません。3個のOCRそれぞれ同じ値にセットしてありますが、微妙にそれぞれ違ってしまいます。例えば、直列運転時はモータが直列に繋がっているので一番電流値の低いのが動作する可能性があります。一番前に1.4のモータが入っているのでOCR1.4が点灯する可能性が多いのですが、2.5が点灯しても2.5が悪いとは限らないのです。従って、モータのカットをする場合は、直列運転の場合は点灯したモータをカットして1ノッチに入れて再度OCRが点灯したら他のモータをカットしてみるのです。直並列運転時の場合は、1.4.2モータ回路には1.4のOCRが、5.3.6モータ回路には3.6のOCRを含むので、もし1.4のOCRが点灯しても1.4をカットすれば良いという訳でなく2モータも含んでいるので2.5もカットしてみなければなりません。並列時は点灯したOCRのモータをカットすれば良いことになります。


三点支持

三点支持.-2gif.gif (74804 バイト)EF15のバネ装置は、先輪と第1動輪左右の担バネが結合されて一群となっており、更に第2第3動輪の担バネは左右別々に釣合バリで結ばれてそれぞれ一群をなしている。この釣合バリが各担バネを連結して各部の負担過重を平均にするので、荷重を常に一点で受けているのと同じことになります。この様に三群のバネ装置がそれぞれ支点となるので機関車は安定した3点支持の状態で走行出来ます。EF58の様な2軸先台車を持っている機関車は、先台車は別に独立したバネを持って一群となっていて、動輪群は左右別々にそれぞれ1群をなしています。


運転手配

輸送波動及び運転事故、災害等に対応するための列車運転に関する臨機の応急手配を言います。この手配には列車の運転、運転休止、運転禁止、折り返し、特発、打ち切り、迂回、時刻変更、速度種別の変更、車両の増解結、構内作業の変更、閉そく方式の変更、き電停止等が有り、主として客貨輸送の円滑化を目指すもので、運転整理と表裏一体をなします。


運転整理

列車の運行が乱れた時や列車が遅延する恐れがあるときに列車を所定に復し、正常運転とするために指令員が行う処置を言います。行違いの変更、退避箇所の変更、運転線路の変更、着発線の変更、速度種別の変更、回復運転の指示、列車の運転休止、抑止、打切り、特発、併結、分割、運転順序の変更、時刻変更等をいい、主としてダイヤの正常復帰を目指すものです。


ブレーキ試験

列車の組成時や組成変更時はブレーキ管や元ダメ管又はカプラの接続或いは切り離しを生じるので、列車を発車させる前に作用等を確認するためにブレーキ試験を行います。現在は無線機を使用してブレーキ試験を行いますが、以前はブレーキ試験合図器(白色等とペル音)を使用して行っていました。その手順は、まず貨車にエアを込めてからブレーキを掛けて漏れ(1分間につき40kpa以内)を確認し、その後弛めます。もしこの時漏れが大きい貨車は外しますが、現在のコキ等の貨車は固定編成が多く又貨車自体が長くなり連結箇所も少ないので漏れはあまりありませんが、以前の貨車の長さは8mが殆どなので60両も連結すると連結箇所が多く漏れる時が結構ありました。この場合そのままで発車してしまうとコンプレッサが連続駆動(30分定格)して焼けてしまう(運転中は自弁が運転位置にあるので常にブレーキ管に込めている状態にあるからです)恐れがあるのでブレーキ管の漏れにつては機関士は結構神経質になっていました。次に電磁ブレーキ使用列車は、この所定のブレーキ試験が終了したら電磁ブレーキのNFBを入れて導通試験をします。もし、通常のブレーキ試験時に電磁ブレーキNFBを入れたまま試験をした場合、ある貨車のブレーキ管の肘コックが閉じられてもブレーキを掛けた場合電磁ブレーキが作用してブレーキが作用(作用空気ダメにエアがある場合)したり、或いは緩んだりしてしまいコックが閉じられていることが発見できない場合がある(貫通ブレーキの不作用)ので、必ず通常のブレーキ試験時はNFBの「切」を確認しておくことになります。この電磁ブレーキを使用する列車はコキ10000形式やレサ10000形式で組成された高速貨物列車(最高速度100km/h)が最初でした。ちなみに当時の線区別の速度は、南局管内では汐留線(汐留〜品川)85km/h・品鶴線(品川〜鶴見)80km/h・東海道貨物線(鶴見〜平塚)85km/h・旅客線(平塚〜三島)95km/h・静岡管内(三島〜大垣)100km/hでしたので南局管内で100km/hを出せる箇所はありませんでした。


B7圧力調整弁とC6圧力調整弁

B7圧力調整弁(給気弁)は元空気ダメ圧力8〜9kg/cuを5kg/cuに調圧して自動ブレーキ弁を経てブレーキ管に供給する役目を持っています。又C6圧力調整弁(減圧弁)は元空気ダメ圧力を3kg/cuに調圧して単独ブレーキ弁に供給します。B7圧力調整弁は調整バネが5kg/cuにしてあってブレーキ管圧力が5kg/cu以下の場合は元ダメ圧のほうが高いのでこのバネを縮めて通路を開きブレーキ管に元ダメ管の圧力空気を込め、ブレーキ管の圧力が5kg/cuになれば通路を閉じて補給を止めるという作用をしています。C6のバネは3kg/cuに調整してあります。改良形のB7が出来る前はB6形が使用されていましたが、この弁はよく故障し(膜板が良くなかったので現在のB7形は膜板の改良がされている)元ダメ圧がブレーキ管に漏れこんでブレーキ管が過上昇してしまいブレーキの緩解不良を起こしました。ブレーキ管が過上昇したときは調整ハンドル車でバネ圧を直すことが出来ますが調圧するのが大変なので、もっぱら点検ハンマーで叩いて直していました。塵の介在による漏れこみが多かったので結構直りました。


主幹制御器(MC)

マスコン−2 65-1067.jpg (94128 バイト)主幹制御器Master Controllerは、運転士が本器を扱うことによって運転方向の転換と速度制御をするものです。電車と異なり運転席右側に設置されていますが、何故右側にあるのか諸説ありますが私の経験から謂うと、先ず電車と異なり入換え作業が多くバックで運転することが多いため体を後ろ向きにするので、直ぐ停止できるように(フェイルセーフの考え方からすれば走ることより止めることが重要)ブレーキ弁ハンドルに手が届きやすい左側にあるほうが作業し易いのです。又、もしマスコンが左側にあると扱う腕は左腕となりノッチの刻みの多い電気機関車では窓や壁に腕が支えて刻めなくなり(EH10は28ノッチもあったので1ノッチからSPノッチまでは素直に引けますが、Pノッチからは腕をかなり曲げて体を後ろにもっていかないと最終ノッチまで入らないのです)ます。マスコンは主ハンドル・ノッチ指示板・逆転ハンドル・弱メ界磁ハンドル等から成っています。主ハンドルの握りを圧着させると爪がノッチ指示板の刻みから外れて次の刻みへ進めることが出来、渡り(SからSP、SPからPへ移る時)ではクラッチ押棒の頭を押すことにより次の制御段に進めます。EF15等旧形機関車のマスコンはMC15形で、直列11ノッチ・直並列7・並列4ノッチ・弱メ界磁2ノッチで弱メ界磁ハンドルはありません(但し、EH10形は後からSPでの弱メ界磁できるように改造されたので弱メ界磁ハンドルが追加されました)でした。又ハンドル軸に繋がる主円筒(銅板が張ってあります)と単位スイッチの電磁弁の電流を切入する接触フィンガが摺れて電流が流れるようになっているので接触子の磨耗とか折損が結構ありました。その後EF60には改良されたMC30形が取り付けられましたが、このマスコンは摺動式フィンガからカムスイッチ式にし摺動による磨耗を少なくし、制御スイッチも内臓(MC15は制御スイッチは別にカノピスイッチ方式で機関士席左側上に付けられていた)されました。EF65はMC43A形でノッチ進め中に主ハンドルの握りを圧着させるとノッチの進段を停止させる「ノッチ保ち」が操作出来ます。EF66はMC46形でノッチに刻み用の爪が無く、弱メ界磁ハンドルは円形をしており弱メ界磁ハンドルのノッチ刻みは接触子でなく、刻みの角度をシンクロ発信器で電気的に変換して弱メ界磁を行います。EF200(210も同様)はデスクマウント構造で運転台テーブル上に取り付けられたFMC2B形ですが、運転キーとも連動しているます。又、一般機関車と同様に逆転ハンドルと主ハンドルが機械的に連動しているので、逆転ハンドルを転換しないと主ハンドルは動きません。このディスクマウント方式はタバコの灰やノッチの傍で飲み物を倒して流れると隙間から入り込み接点が導通したり絶縁したりで異常動作が起きます。現に同じ方式の自弁ではタバコの灰やこぼしたコーヒの流れ込みによる異常動作が起きています。その他にEF60、65では弱メ界磁ハンドルを切りとせず主ハンドを切りとすると主ハンドルは動きません。


押しスイッチ

押しスイッチ.gif (19120 バイト)EF15や58等の機関車に付けられていたスイッチで、前照灯、前照灯減光、左右各標識灯、運転室灯、機関室灯、計器灯、HB表示灯等の灯回路と空気圧縮機調圧器、窓拭き器、パンタグラフ非常弁の電源を「切・入」するもので運転席右側にありました。EF60以降機はNFBとなっています。スイッチ箱に10個のスイッチがあり夫々にヒューズが付いています。HB表示灯と調圧器は「入」定位でその他のスイッチは必要に応じて「切・入」します。現在の機関車でも言える事ですが、設計時に実際に運転する者の意見を取り入れないため、運転時に機器の誤扱いを誘うような機器配置とか表示がされている場合もあります。、例えば調圧器NFBは入れ定位なのにちょくちょく切れ入れするNFBと隣りあわせであったりします(キャップが赤色にしてあるから良いという考えでは事故は無くならない)ので間違ってこのNBFを切ったまま運転して圧力空気が無くなり(ゲージ確認すればよいというソフト面でのみの安全性ではダメ)ブレーキが緩まなかったり、或いは、EF210でも最初はノッチオフするとLの切れの表示灯が赤色で点灯したのです。運転士にとって赤色とは機器の異常を知らせるものですので、我々の申告で現在はこの表示灯が無くなっています。この外にタンブラスイッチと呼ばれるものがあり、現在でも前照灯減光スイッチと機械室切換スイッチに使用されています。これは押しスイッチの様にヒューズは無く唯の「切入」作用のみですが、機械室灯は3線式回路になっているのでどちらのエンドでも切り入れ出来ます。


電気転てつ器

モータの回転を歯車機構で減速して大きい転換力にし転てつ器や可動てっさを転換させます。不転換となった場合(ヒューズ切れ、モータの故障等)はハンドルを差し込んで手回しが出来ます。電気転てつ機の種類としては、在来線の構内用のYS形(割出し可能なゲレンク鎖錠機構と組み合わせている)、在来線本線用のNS形(鎖錠カンがある)、G形(60Kの14番以上のポイント用)、新幹線用のTS形などがあります。次に転てつ器に関する事故について説明しますと、先ず「転てつ器の割出し」があります。これは自己の進出方向にポイントが転換していないのにトングレールのヒールから転てつ器を通過することで、この様な場合一般的に密着側のトングレールが開口せず車輪のフランジが通過するとフランジが本軌条踏面に乗り上げて脱線する場合と、密着側トングレールを開口して車輪のフランジが通過した場合は分岐器及び転換機を破損する場合があります。YS形の場合は車輪の割出し圧力によって転てつテコやトングレールが自然に転換する場合がありますが、この様な場合は転てつ器そのものは破損しないため割出しに気づかずそのまま運転してしまうことがあります。しかし信号扱い所では割出したことは判ります。もう一つ「転てつ器の抱込み」というものがあります。この事故はトングレールの不密着とか転換途中等の時に、両車輪の内面側に左右にトングレールを対向に抱込んだまま進行(車輪の内側に2本のトングレーが入ってしまう事)した場合のことです。当然脱線(トングレールのヒール部より乗り上げるためですが、偶には乗り上げてそのまま自然復線してしまうこともあります)するかポイントの破損を招きます。


信号機の定位

常に進行か停止のいずれか一方に定められている状態に現示しておくことをいいます。停止定位は列車又は車両が進入する線路の信号機が停止現示することを定常状態であることです。一般に自動信号区間の主本線に対する場内信号機及び出発信号機以外のものは停止定位の信号機です。この停止定位の信号機に進行を指示する現示をおろす時機は進入又は出発させる時刻の5分前が原則です。次に進行定位とは場内及び出発信号機が進行現示となることが定常となる信号機です。これは車両入換等によって主信号機の防護区間が支障されない箇所では列車毎の進路開通取扱いをする必要がないからです。自動信号区間の主本線に対する現示がこれにあたりますが、別に指定されたものは停止定位の信号機とされています。


三動弁

弁ユルメ.gif (30590 バイト)三動弁とは直通空気ブレーキ装置に1つの弁装置と1つの空気ダメを設けて運転室のブレーキ弁ハンドルで操作して圧力空気を補助空気ダメに込めこの圧力によりブレーキを掛けたり弛めたりするもので、「弛め込め」「ブレーキ」「重なり」の3つの動作を自動的に行う二圧式制御弁(補助空気ダメとブレーキ管の圧力差で動作する)です。この三動弁が制御弁の基礎となるもので、その後改良されてK制御弁やP制御弁からA制御弁へと発展していきました。「弛め込め」位置は、運転士がブレーキ弁ハンドルを弛め位置にするとブレーキ管に圧力空気が込められてピストンが右へ押されて補助空気ダメへ込められブレーキ管圧と同一になるとピストンは止まり(重なり位置)ます、一方ブレーキシリンダの圧力は大気へと排気されますのでブレーキが弛みます。「ブレーキ」位置は、運転士がブレーキ弁ハンドルをブレーキ位置にしてブレーキ管が減圧されるとピストンの左側の圧力が低くなるので圧力の高い補助空気ダメ圧によりピストンは左側に移動し弁の隙間から補助空気ダメの圧力空気がブレーキシリンダに入りブレーキが掛かります。そして運転士は、ブレーキ弁ハンドルを減圧したい分を減圧する重なり位置に持っていって減圧を止めますので、ピストンは左右動圧になると停止(重なり位置)しブレーキシリンダへの圧力流入が止まり減圧分だけの圧力空気がブレーキシリンダに入ることになります。


制御弁(分配弁)

制御弁は自動ブレーキ弁又は単独ブレーキ弁の操作によって機関車にブレーキを掛けたり弛めたりする作用をする装置です。客貨車の三動弁に相当するものです。その種類としては6番制御弁(ブレーキ弁と制御弁間の配管が短い片運転台の機関車に使用されているもので、蒸気機関車やDD13等)、14番制御弁があります。この弁が一般に電気機関車に使用されているもので、機械室の中央に置かれています。何故中央かというと、電気機関車は両側に運転台があるので、両ブレーキ弁からの作用時間を同じようにする(もし偏った位置に置くと配管の容積が異なり使用運転台によって作用時間に差が出る)ためです。構造は釣合部と作用部から構成され二室空気ダメ(この空気ダメは、圧力室と作用室に分けられているのでこの名前が付けられている)につながっています。作用部は、ブレーキ弁操作によってブレーキシリンダに圧力空気を給排気する作用をし、釣合部はブレーキ管からの圧力空気を2室空気だめの圧力室に込めたり、圧力室の圧力空気を作用シリンダ等に送って自動ブレーキ弁による(単独ブレーキ弁の作用には無関係)ブレーキ作用を行わせるところです。細かく説明すると大きな図を要するので省略します。EF200等には三圧式のEA制御弁が使用されていますが、普段ブレーキは電空変換弁で行われているので、この弁が作用を発揮するのは無動力回送時とか次位機になった時です。現在の標準形のブレーキ装置はEL14ASで旧EL14Aの改良形でEF15.60.65で使用されています。その他に、EL14AS重連制御(EF62.64.ED60等)、EL14ASブレーキ率速度制御付(EF65P.65-85号機以降.EF81)、EL14AAS(EH10)、EL14AS重連制御ブレーキ率速度制御付(EF65F.65PF)、EL14AAブレーキ率速度制御付(EF66)があります。


トロリ線偏位

パンタグラフの摺板を均一に摺らせるためトロリ線(架線)をレール中心から左右にある幅を付けてジグザグ(これをトロリ線の偏位といいます)に張ってあります。これによって摺板の真ん中だけが磨り減ることが無くなります。


D吐出弁 

この弁は、ATSやEB或いはTEが動作した時に動作してブレーキ管の空気を急激に大気に放出して急ブレーキを掛けます。一方運転士はATS等が動作した時点ではブレーキ弁ハンドルを運転位置に置いているのでブレーキ管に5kg/cuのエアーを込めている(ブレーキを弛めている)状態です。片方でブレーキ管のエアーを吐出しもう一方で込めるという状態になるので、これを防止するためこの弁がブレーキ弁とブレーキ管間をカットして供給を締め切ります。この様に、この弁はブレーキ管のエアーを吐出しさせてブレーキを掛けることとブレーキ管へのエアー供給のカットとの2つの機能を持っています。


E吐出弁(急動弁)

運転士が非常ブレーキを使用した場合は、ブレーキ管のエアーはブレーキ弁から吐出されますが、機関車内でのブレーキ管の長さや曲がりがかなりあるので、非常ブレーキ作用の伝達が減衰されてしまいます。そこで、ブレーキ管にこの弁が付けられていて、ブレーキ管の減圧度が常用ブレーキ速度を著しく超えた時にこれを感知して直ちにブレーキ管圧力を大気に放出して非常減圧の伝達を促進させます。これは機関車が大形になったことによるものです。


無動力機関車装置 

機関車を無動力(パンタグラフを下げて)で列車の一部として回送する場合、客貨車と同じくブレーキを作用させるには元空気ダメに圧力空気を入れなくてはなりません。このために設けられているのがこの装置で、ブレーキ管より本装置を経て元空気ダメに圧力空気が込められます。ただ、この装置には逆止め弁が付いている(バネ圧が1.4s/cuある)ので元空気ダメに入る圧力は5-1.4=3.6となります。これは常用ブレーキの最大減圧1.4に対し、ブレーキシリンダ圧力を他の車両と釣り合わせ必要以上の圧力空気を元空気ダメに蓄えないためです。又逆止め弁はブレーキ管減圧がされた場合、元空気ダメからブレーキ管に逆流しないようしてブレーキ作用が阻害されるのを防ぎます。尚、機関車の無動力回送で注意しなければならないのがDE10が付けられている時です。このディーゼル機関車には高低速段の切換スイッチがあり、入換作業に従事する時は低速段にして作業します。この低速段は速度約50km/h以上になると非常ブレーキが掛かってしまいます。従って、高速段に切り換えるのを忘れて低速段のまま無動力回送(エンジンが掛かっていなくても動輪が回転するので速度を検知してしまいます)にすると本線運転中50km/h以上になると非常ブレーキが掛かり、電気機関車の運転士は何故非常ブレーキが掛かるのかわかりません。


空気圧力計

圧力計は単針圧力計と双針圧力計があります。単針圧力計は制御空気ダメ用・供給空気ダメ用・パンタグラフ非常空気ダメ用があります。双針圧力計は運転台前面にあり、黒針と赤針を有するもので2個ついています。一つは元空気ダメ圧力(赤針)と釣合空気ダメ(黒針)用、もう一つはブレーキシリンダ圧力(赤針)とブレーキ管圧力(黒針)で、それぞれの圧力計には管が2つ付いていますが左側の管が赤針用、右側が黒針用の管です。また圧力計の指針の誤差の範囲は0.2s/cuですが、それは三針検査で確認できます。今は出区点検時のブレーキ検査は簡単になりましたが、昔は必ず三針検査から行いましたので必ず指針は確認していました。それは、自動ブレーキ弁ハンドルを弛め込め位置に持っていくと、元空気ダメ・ブレーキ管・釣合空気ダメの各指針が等しくなるのでこれにより判別できます。圧力計の内部にはブルドン管がありこれに圧力空気が入って各圧力毎に伸縮しこれに連動している歯車が動き針も動くという構造です。


バッテリー(蓄電池)

現在電気機関車にはバッテリーを搭載しています。旧形機関車には搭載されていませんでしたが、電磁ブレーキが貨物列車にも使用されるようになったので、架線停電やMGの故障によって低圧電源が得られなくなると電磁ブレーキが使用できなくなり制動距離が延びてしまいますのでこの電源を確保するためにバッテリーが搭載されるようになりました。100V・20Ahのアルカリバッテリーで、予備として使用されるので常時はMGの発生電圧で充電されています。その他に、今はTEが導入されたためにパンタグラフに電磁弁が付けられており停電になるとパンタグラフ降下してしまい何時送電が開始されるのかが判らないので、バッテリーがあればパンを上げておくことが出来、送電開始が直ぐわかります。又、列車無線や防護無線が使用出来、運転室も予備灯で真っ暗にならなくてすみます。ただ、EF66-21号機以降やEF200・EF210等は入区時バッテリーのNFBを切るのを忘れて放電させてしまうと面倒なことになります。ディスコン棒等で押し上げてパンを上げてもMGが回転しないので機関車が生きないのです。そこで他の機関車にブースタ(コード)を繋げて(自動車のバッテリーが上がりエンジンが掛からないときと同じです)電源を取り入れないとMGが回転しません。運転士は入区したら必ず低電圧計のゼロを確認してから降りますが、偶に忘れる者がいます。尚、ATS用の電源確保のためのバッテリーは別のものが搭載されています。
※バッテリーの容量とは、そのバッテリーを放電し始めてから、その電圧が次第に降下してある一定の値に達するまで取出し得る電気の量のことで、その容量を表すのに2つの方法があります。1つは取出し得る電流の量によるもので、これを電流時容量といいAh(放電電流×放電時間)で表します。もう1つは電力時容量といいWhで表します。


排障器

レール面上に障害物があるとこれに突き当たって乗り上げる恐れがあるのでこれを防ぐために付いています。これの設置基準はレール面上30mm〜70mmに取り付けられています。又、置石等による事故を防止するため排障器の先に硬質ゴム製のものが取り付けられていますか゜、これを補助排障器といいます。この設置基準はレール面上25mmの高さに付けられています。この高さは運転中の振動と信号用雷管(現在は使用されていません)を排除しない高さを考慮しています。


検電器

国鉄時代は機関士登用試験の応急処置の項目では必ず使用し、普段の乗務中も鞄に入れていましたが現在は使用していません。単位スイッチが動作しない場合等に電圧の加圧状態を確認する場合に使用しました。コンデンサと放電管等から構成されているペンシル形のネオン検電器が使われ、その使用方は、正常の扱いをすれば当然動作する機器が動作しないことを発見した場合はその機器の電磁コイルの(+)(−)端子の電圧の有無を調べます。故障が電磁コイルの(+)側か(-)側かは電圧の有無によって判断し、(+)側に電圧が無ければそれより(+)側に故障がある。この場合は電磁コイルの(+)側の回路にある機器の端子の電圧の有無を回路の電流の方向と逆に調べていきます。ある箇所まで電圧を感ぜずその(+)側の箇所で電圧を感じれば、その間で回路が切れていることが分かります。又、電磁コイルの(-)側に電圧を感じればそれより(-)側に故障があることになる。回路が電磁コイルの(-)側で切れていればその回路には電流が流れず、そのため電圧降下もなく電磁コイルの(-)側も(+)側と同電位です。この場合は電磁コイル(-)側にある回路を接地側へと順次調べてゆき、ある点で電圧を感じ次の点で電圧を感じなければその両点で回路が切れていることが判ります。電磁コイルの(+)側に電圧を感じ、(-)側に電圧が無い時は回路は良好で電磁弁スイッチの機械的故障の場合と電磁コイルの断線が考えられます。


適正検査

運転関係に従事している者(運転士を信号係・操車係等)は3年に1回適正検査を受けなければなりません。この適正検査には、運転適性検査(作業性検査・識別検査・注意配分検査・機敏性検査があります)と医学適正検査(運転士は1年に1回行います)があります。この検査は全項目を行うのでなく、職種によって異なります。例えば運転士は第2類として作業性検査と識別性検査を行いますが、その代表例として内田式クレペリン検査があります。何行かに渡って数字が並んでいて両側の数を足した1位の数を書いていきます。その時間は、行によって1分の時間であったり45秒であったりまちまちです。体験からこれは非常に疲れます。


EL機による荷役線入換.移動禁止2JPG.jpg (17481 バイト)

昭和63年3月のダイヤ改正で、荷物を少しでも早く到着させるため東京貨物ターミナル駅構内の荷役線に架線を引き到着ELで荷役線に押込む作業をしています。その後荷役線より着発線への引上げも行っていますが、全列車の押込み引上げではありませんので一寸中途半端です。今までは総ての列車をDLで荷役線への押し込み引き上げを行っていました。荷役線の架線は少ししか張られていないので、両パンタを上げたまま入線できないので途中で片パンタにして押し込みます。その後川崎貨物駅や静岡貨物駅など活線下荷役を行う駅が増えてきましたが、ここで使用されているフォークは感電防止が付き、ある程度以上は上がらないフォークが使用されていますが、運転士は列車を停止させた後は、移動禁止合図器が点灯したらブレーキを弛めることは禁止されます。


車両入出場車票

列車到着時検査等において貨車の不良箇所等が見つかった場合に差しておく札で、次の種類があります。
青票=使用は差し支えないが、不良箇所があるので注意をしなければならないことを表示しています。(青地に白文字)
白票=修繕又は検査のために回送すること表示しています。(白字に赤文字)
赤票=構内入換の外運転を禁止したものであることを表示しています。(赤字に白文字)
赤線票=仕立検査又は局部検査をなすべきもので、構内運転の外運転を禁止したものであることを表示しています。(×線を施し、文字は赤色)


空転検知装置

電気機関車は夫々動輪が独立して引張力を発生しているが、もしある動輪が空転を起こすとこれにつながれている主電動機は急回転して閃火短絡やバインド線断線、車輪踏面損傷等の故障を起こす恐れがあるのでこれを防止すると共に、運転士に空転の発生を知らせて適切な機器扱いをさせる装置です。EF15等の空転の検知はモータのうなり音やA計の触れ方によって機関士が察知して砂を撒いたりノッチを戻したり又は単弁を使用して防ぎましたが、EH10・EF60以降機には空転警報機が付きました。これ等の機関車の空転検知方法は、主電動機が2個永久つなぎになって1組となっているので、1組の内空転した動輪の主電動機と組合わされている相手の動輪の主電動機との端子電圧の差が130V以上になると空転警報のブザーが鳴り撒砂が行われます。ちなみにこれ等の機関車はノッチは自動進段では無いので自動のノッチ戻しは行われません。EF65以降機は各動輪軸に付けた直流車軸発電機の出力電圧を比較して空転又は滑走した動輪の車軸発電機出力電圧の差を検知して、自動ノッチ戻し・撒砂・空転表示をさせます。従って車軸発電機(6個)の出力電圧は速度に比例し、かつ相互の車軸発電の出力電圧に偏差が無いように調整(車輪を削正した場合等)してあります。  ※車軸発電機の項参照


制御空気ダメ

高速度シャ断器や単位スイッチ・ワイパー(空気式)を動作させるための圧力空気を溜めておく空気ダメで、元空気ダメよりの圧力空気をC7圧力調整弁で5kg/cu調圧して本空気ダメに蓄えられます。この制御空気ダメ用の圧力計は1運転台の仕切り壁に付いています。尚、どちらの運転台が1でどちらが2かは表示を見なくても、手ブレーキか制御空気ダメ圧力計で直ぐわかります。インバータ機関車は駐車ブレーキのNFBで1が分かります。EH10だけは両方に手ブレーキがあるので例外です


機関車の検査

機関車を適切に管理するために検査を行いますが、検査の種類は次の通りです。
仕業検査・・・機関車の使用に先立って、所定の周期で消耗品の補充、取替え並びにパンタグラフ、走り装置、ブレーキ装置、連結装置等の状態及び作用について外部から行う検査で、普段機関区(機関車の配置の無い機関区でも)で行っています。
運転検査・・・機関車の運転中の加速、減速、振動等動的な状態並びに各機器の総合的な作用及び機能について添乗して行う検査です。
交番検査・・・機関車の使用状況に応じ、所定の周期でパンタグラフ、電気装置、回転機、台車、走り装置、ブレーキ装置、連結装置等の状態、作用及び機能並びに電気部分の絶縁抵抗について在姿状態で行う検査で、機関車配置区で行います。
中間検査・・・種類はAとBがあり、Aは機関車の使用状況に応じ、所定の周期で主電動機、走り装置、ブレーキ装置、計器等の特定主要機器を外し又は特定主要部分を解体のうえ細部について行う検査で、機関車配置区で行います。Bは中間検査Aに補助回転機、接触器等必要な項目を追加して行う検査で、工場で行います。
全般検査・・・機関車の使用状況に応じ、所定の周期で各部を解体のうえ細部について全般にわたって行う検査で、工場で行います。
臨時検査・・・機関車が故障した場合等必要に応じて臨時に行うもので、機関区又は工場で行います。


ブレーキ弁

IMAGE1.jpg自弁.jpg (33706 バイト)veハンドル.3.gif (85527 バイト)単独ブレーキ弁と自動ブレーキ弁があり、この2つが一体に組み合わされてK14ブレーキ弁と呼ばれています。このK14ブレーキ弁には、K14Aブレーキ弁(両運転台のある機関車用)とK14B(片運転台機関車用)があります。現在の機関車は色々な機器が付けられているのでKE14AWEBが使用されていますが、その記号の意味はK=空制部品・E=電気接触部・A=両運転台・W=B7圧力調整弁の使用(昔はB6でした)・EB=EB装置のリセット回路付を表しています。尚、EF200や210は圧力空気は来ておらず電気接点のみなのでブレーキ設定器と呼ばれています。単独ブレーキ弁は、機関車だけにブレーキを掛ける時に使用し、ブレーキ弁ハンドルの位置には、弛め位置・運転位置・重なり位置・緩ブレーキ位置・急ブレーキ位置がありブレーキシリンダ圧力は3kg/cuでこれ以上は高くなりません。尚、緩ブレーキと急ブレーキの違いは、ブレーキシリンダに入る圧力空気が緩ブレーキでは徐々に入り、急ブレーキは一気に入る違いで圧力差はありません。自動ブレーキ弁は、列車全体にブレーキを掛ける場合に使用しますが、その他にEBのリセット作用やATSの復帰扱いをする場合にも使用します。ハンドル位置は、緩込め位置・運転位置・保ち位置・重なり位置・常用ブレーキ位置・非常ブレーキ位置があります。このブレーキ弁ハンドル動かすことによって回り弁が動き各管を連絡したりシャ断することによって目的のブレーキ操作が行われます。緩込め位置・・・けん引貨車に早く圧力空気を込める時に使います。この位置は機関車にブレーキが掛かっている時は機関車のブレーキは緩みません。運転位置・・・ブレーキをしない時に置きますが、この位置では貨車に緩やかに圧力空気を込めている状態でもあります。保ち位置・・・ブレーキを掛けた後貨車のブレーキを緩やかに緩める場合に使いますが、機関車のブレーキは緩みません。尚、早く緩めたい場合は、込め位置を使います。重なり位置・・・ブレーキ使用後にこの位置におくのが通常で、込めも緩めしないので、ブレーキはそのまま保たれます。常用ブレーキ位置・・・ブレーキ管を減圧して貨車にブレーキを掛けて通常の状態で停止したり、減速したりするときに使います。最大減圧量は1.4kg/cuでこれ以上減圧しても無効です。非常ブレーキ位置・・・事故等の非常事態時に使用します。この位置ではブレーキ管が一気に減圧されるので列車全体に非常ブレーキが作用します。電磁ブレーキ使用列車は、緩込め位置は使用しませんので、EF65PFや66では緩込め位置に行かないよう止め金具を掛けます。


接地継電器(接地リレー)

EF64等の発電ブレーキを有する機関車の保安装置で、発電ブレーキ使用時の主回路は架線と接地からも浮いているのでモータのフラッシュオーバー等によってどこか1箇所で接地事故が起きてもブレーキ主回路電流はそこに流れず、異常なく電気ブレーキは作用しますが、これでは力行するまでこのデッドアースが検知できないことになります。そこで発電ブレーキ使用時にこのリレーを設けて接地しておくと、どこかで接地事故が発生した場合事故接地回路と接地リレー回路が閉じられて短絡電流が流れることによって接地リレーが動作して発電ブレーキ回路を開放して保護します。


転向用継電器(CCmR)

重連総括運転が出来るEF65-513〜517やPF等の機関車に設けられているもので、重連総括運転をする場合に緊急遮断を必要とするパンタグラフ回路・コンプレッサ回路・HB保ち回路を運転士の操作している運転台から電源を供給するように切換えを行うもので、逆転器ハンドルの操作と連動させ、1ヵ所でこれらの回路に供給されるようにしたものです。従ってこれ等の機関車のパンタグラフを上げるには、先ずバッテリーを入れて逆転ハンドルを前進か後進にするとバッテリー電源でこのリレーが動作し、パンタグラフの回路生きパンタグラフ非常弁が操作されパンタグラフが上がります。バッテリーを入れてパンタグラフ回転弁「上」位置にしても上がりません。


重連用継電器

重連運転時、低圧電源を夫々の機関車からとると(各MGは回転しています)、HB表示灯回路・BM表示灯回路・ノッチ表示灯回路等が本務、補機とも引通しになっているため両機のMGは並列運転となり、両機のMGの出力電圧及び位相が完全に一致しない時は引通し線及び接地回路により機器を焼損するのでこれを防止するために設けられていて、重連総括の場合は重連機の表示灯電源は本務機から得るようにしているものです。


ディスコン棒.jpg (40467 バイト)ディスコン棒

パンタグラフは元空気ダメの圧力空気によって上昇しますが、長時間留置されている機関車は元空気ダメ圧力が漏れてなくなってしまうことが多々あります。そこで圧力空気のなくなった機関車のパンタグラフを上げるために物干し竿の様なディスコン棒で舟を突き上げて架線に接触させてコンプレッサーが回転して圧力空気が溜まるまで押し上げています。下からは舟の位置が良く確認できないので、ボディの上側に白色のペンキで△の印がつけてありますのでディスコン棒をあてがう位置が分かります。このディスコン棒は各機関区の留置線等に置かれていますが、駅構内に機関車を留置したりする場合等もあるので機関車にも搭載されいます(二つに分かれていてつな継いで使います)。現在はパンタグラフ用圧力空気が無くなるのを防止するために(TEを使用すると元空気ダメ圧力はかなり無くなります)パンタグラフ非常空気ダメ(逆止め弁によって元空気ダメから独立し、運転士は元空気ダメと同圧になったら止め弁を締めておきます)が設けられています。パンタグラフは片パンタを上げるのに3kg/cu以上あれば上がります。


電動発電機

電動機と発電機を同一軸で直結し、架線からの1500Vによって電動機を回転させ発電機から100Vの低電圧を発生させます。この低電圧によって主回路機器の制御をしたり灯回路その他に使用するためです。EF10や53等はMH49-DM28A形式(発電機容量2KW・100V・20A)、EF15・58・EH10等はMH77-DM43形式(発電機容量3KW・100V・30A)が使用されていました。EF65以降機は無接点継電器や空転検知にトランジスタ等が使用されることになり交流電源が必要になったため、発電機は交流発電機となりその出力はAC100V・60Hz・5KVAで二相3線式MH81B-DM44B形式となっています。又EF66-21以降機はMH127A-DM84A形式で出力90KVA・電圧440V・60Hzとなっており今までの機関車より出力大きくなっています。これは圧縮機や送風機に三相誘導電動機を使用するために三相交流電源が必要だからです。EF200はFDM1形電動発電機で、電動機及び発電機は三相同期機となっていて界磁の励磁は励磁機と回転整流器で行っている完全なブラシレスMG(容量は190KVA・60Hz)です。尚EF210は回転形の発電機ではなく、SIVといわれる静止形のインバータを使用して補助電源(静止形GTOチョッパ/IGBTインバータ方式で、定格出力は160KVA)を供給しています。
MGは1500Vで電動機が回転しますが、架線は常に一定電圧ではなく変化します。すると、電動機の回転数がかわり発電機の回転も変わり発電容量が変わってしまいます。これでは困るので発電機の回転数と発電機で起きる電圧を一定にする自動調整装置が付けられています。MH49-DM28Aは自動調整装置として励磁機がつけられこれによって回数速度を一定にしている。MH77-DM43は励磁機に換わってレジストバルブ特殊抵抗を使用して架線電圧の変化があっても電動機の回転速度を一定にしています。


元空気ダメ管締切弁装置

電磁ブレーキを使用する列車は、元空気ダメ管をつないで引通しますが、これに圧力空気を込めるのに大変時間が掛かります(現在は固定編成の貨車が多く、入換機関車でエアー込めをしてあるのでそれ程時間は掛かりませんが、貨車の編成の組換えなどがある列車はかなり時間が掛かります。現在では、組換えをした列車は入換機でエアー込めをしています)ので、発車体制の時間を短縮するために付けられています。機関車の供給ダメ圧力が6.5kg/cu以上ないと本装置が働いて元空気ダメ引通し管への供給をカットします。これは電磁ブレーキ使用列車の非常ブレーキ時の最低空気圧力は機関車で6.5kg/cu(EF66は滑走防止のため抑圧弁で6.5kg/cuに抑えています。65P.F.PF等は7.5kg/cu)、貨車で5.5kg/cuあればブレーキが作用(列車は動くことより止める方のが大事です=運転保安)しますので、先ず機関車の供給ダメを6.5kg/cu(65PFは7.5kg/cu)にして次に引通しの元ダメ管に供給して5.5kg/cuに込まれば発車準備が出来たことになり、ブレーキテストが出来ます。
特急貨物列車のけん引用としてEF66が作られましたが、当時の特急貨物はコキ10000形式で、この貨車は空気バネを持っており引通しの元空気ダメ管から供給されていたので、発車線で列車に連結すると圧縮機は貨車の供給ダメと空気バネに圧力空気を送るため20分くらい回転しっぱなし(定格は30分です)となりますのでブレーキ試験をするのが大変でした。そのため、普通は発車の20分前に機関区を出区するのですが、この列車については30分前に出区をしていました。


窓ふき装置(ワイパー)

EF66の旧車までは自動空気式(機械式)のワイパーが取り付けられています。EF15等はKW3形のワイパーで小型の円筒シリンダ内にピストンがあって制御空気ダメよりの5kg/cuの圧力空気が交互にピストンの両側に入って左右に往復運動して拭っていました。その後、左右の切換装置が回転弁式に変えられたWP35形付けられ故障等が少なくなりましたが、それでも時々動かなくなる時もあります(雪が付着すると終いには止まってしまうこともある)がシリンダの横を軽く叩くと結構直ります。現在では強力形且耐雪用のWP50形(円筒シリンダ大きくなっています)が使用されています。EF66の100番代機やEF200・EF210は電気式になっています。このワイパーはモータで動き、操作スイッチを一段引くと間欠動作、二段で低速動作、三段で高速動作し、右に捻ればウォッシャー液が出ます。EF66-100は、運転士側と助士側がフレキシブルケーブルで連結して同期駆動(EF200等は別々です)させています。


2軸ボギー台車中間台車65.jpg (43367 バイト)両端台車.jpg (39959 バイト)

台車は機関車の土台で、固定単台車とボギー台車とがあります。固定単台車は小さな機関車にか使用されていません。2軸ボギー台車は車体と心皿で結ばれていて、車体の向きに関係なく自由に回転できます。EF15等の機関車の心皿は車体重量の大部分を台車に伝え、心皿の位置もマクラバリについているので比較的高い位置にありました。現在のEF65等は車体の重量も惰行を防ぐため心皿の外に側受支持でも負担させ又、軸重移動を少なくするために心皿はレールに近い低いところにあります。2軸ボギー台車は、上揺れマクラ・下揺れマクラ・マクラバネ・心皿・釣リンク・側受け等から成り、車体重量を台車枠に伝えます。一方釣リンクにより車体の中心線を台車の中心線に戻す復元力が働いていますので、直線走行時は車体と台車の中心線は一致することになります。この釣リンクの長さが長いほど復元力が弱いので、中間台車が曲線を通過する際にレールに負担を掛けないようにする為(両端台車ですでに誘導されているので)に釣リンクを長くして復元力を弱めています。


間接制御制御回路動作.gif (129735 バイト)

主回路(主電動機を含む高圧回路)の機器には高圧電流が流れるのでこれを直接制御をすることは危険なので、別に低圧で動作する継電器やスイッチを設け(制御回路)て、この機器の動作で主回路の開閉をさせる方式です。この制御回路を制御するの方法には、手動方法(旧形のEF10.15.58等)による場合と、自動方法(新幹線)、半自動方法(EF65等の機関車)があります。制御回路と主回路の関係を図により簡略に説明します。パンタグラフが上がるとMGが回転して100Vが発生してマスコンまで来ていますが未だノッチは入っていませんので電流は流れません。一方、主回路を見てみると、モータが回転するための高圧電流は、高速度シャ断機(HB)がセットされL単位スイッチ及びK単位スイッチが接触して始めて回路が生きてモータが回転します。従って先ず高速度シャ断機を動作させ、次に電動送風機を回転させれば低圧回路が構成されるので、ここでノッチを入れると機関車は起動します。低圧回路にブレーキ切換コックの連動接点(切換えコックを所定位置にきちんと入れていないと力行出来ないようにしている保安回路で、ブレーキ力の確保のためです)と、主抵抗器保護のためのBM連動接点が入っています。低圧回路が生きるためには、HBがリセットされ、切換コックが所定にあり、BMが回転し、逆転ハンドルを前進又は後進にしてノッチを扱えばL及びK等の単位スイッチ回路が出来て機関車は起動します。


手信号

手信号は、信号機が故障で使用出来ない時や、信号機が設けられていない所で使用されるもので、旗又は灯によって信号を現示して列車の運行の条件を指示するものです。手信号は保安度(機械的又は電気装置によって安全を求めることが出来ない)が低いものです。又、人によって現示されるものであるので位置が低く光力も弱いので確認距離は400mが基準とされています。そのほか手信号の場合は従属信号機を使用しないのと、進路の転てつ器との間に連動関係も無いので、列車の速度を制限する必要があります。手信号の種類には、代用手信号(場内信号機又は出発信号機及び車内信号機が使用できない時に出されるもの)、通過手信号、臨時手信号(例えば保線係員が線路巡回中に線路の故障を見つけて、徐行をさせる場合等)があります。現在、代用手信号の内、場内信号機には手信号代用器が付けられている駅が多いですが、中には出発信号機にも付けられている駅もあります。代用手信号の場合は直下のATSの扱いが面倒くさくなります。それは主信号機が使用されていないことは、停止現示と同じですから、手信号でその信号機の内方に進入する際にATSが働いて(直下なので確認扱いが出来ません)非常ブレーキが掛かってしまいます。そこで信号機の手前で一旦停止してANE(ATSとEBを切入りするノンヒューズブレーカー)を切とし、信号機を通過ご停止して入りとする扱いを行います。最近では計画的な工事等では直下の地上子にゴムの厚いカバーをしてATSを動作させない様にしています。


空走時間と空走距離

運転士がブレーキ弁ハンドルをブレーキ位置しても、ブレーキシリンダ圧力がその最大値の60%〜70%の圧力に達しないとブレーキ効果を発揮しないため、この圧力に達するまでの時間を空費します。この空費する時間を空走時間と言います。又、空走時間中に走行した距離を空走距離と言います。では、実際にはどの位の空走時間を持っているのかというと、ボギー貨車24両Ku弁(コキ50000形式等)では常用最大で7秒・非常3秒、一般貨車30両は、常用最大7秒・非常4.7秒です。電磁ブレーキ(電気指令式ブレーキ)使用列車は、常用・非常とも1秒程度です。空走距離については、ブレーキ初速度で異なりますが、初速度(単位km/h)を3.6で割った値が秒速(単位m/s)となるから、これに空走時間を掛ければいい訳です。例えば、ブレーキ初速度60km/h、空走時間6秒の時の空走距離は・・・60×1/3.6×6=100mmとなります。


列車の後部標識

後部標識は、列車の後部であることを知らせるもので、自動区間では後続列車にその存在を知らせ追突事故(無閉そく運転運転時等)を防止する役目をはたします。又、後部標識が付いていることは、列車の完全性を表し(列車の一部を駅間に置いてきていない)ます。この後部標識は昼間は表示しません。夜間のみ最後部車両に2個水平に赤色灯か赤色円板(反射板)を付けます。但し、昼間でも夜間の方式でよいされています。これは貨物列車等は旅客列車と違い暗くなっても標識をつけるのは大変(トンネル内は夜間の方式となります)なので予め付けて走っても良いことにしています。夜間とは、日没から日の出までの間と1km以上のトンネルをいいます。


安全弁

ブレーキ装置の圧力が過上昇防止のために設けられ、バネ圧で噴気を調整しています。元空気ダメ使用されているのはE1L安全弁で9.3〜9.7kg/cu位で噴出し9.0で止まります。制御弁に使用されている安全弁はE6安全弁で4.5kg/cuに調整してあり、機関車のブレーキシリンダ圧が4.5kg/cu以上にならないようにして滑走を防止します。この他にC3000形空気圧縮機につけられている安全弁はE1安全弁(5kg/cu)で、中間冷却器の低圧シリンダが過度の圧縮をしないようにしています。尚、高圧用の安全弁はキャップが赤く塗られています。


速度種別

列車ダイヤを作成するためには、機関車がどの位の引張力があるのかが判らなければなりません。そのために機関車引張力曲線から荷重曲線が作られます。この荷重曲線によって、どの位の勾配でどの位の重量の列車を引き出せるか、又勾配区間における均衡速度が列車重量ごとに分かります。次に、使用機関車や列車の重量等が決まれば荷重曲線からある区間を運転する場合の運転速度が決まります(基準運転時分)。この基準運転時分で引張れる列車の重量を「けん引定数」といい、低速度の列車ほどけん引定数が大きく出来るのは当然なことです。この様に、速度とけん引定数は密接に関係があるので、速度毎にけん引定数を何通りかが作成されています。これを速度種別といい、編成車両の種類による速度名称と10‰の上り勾配における列車の均衡速度による速度記号で表示します。例えば、「通貨110C6」といえば、最高速度110km/hで走れる貨車で組成した高速貨物列車で、10‰の勾配を80km/hで走行出来ることを表しています。この様な列車は、東海道線では勾配、運転時分等からEF66・EF200等がけん引していますがEF65では同じ両数の列車を同じ運転時分では運転できません(但し重連総括運転ならけん引力がアップするので可能です)


ツリ掛式とクイル式

ツリ掛式は従来から長く採用されてきた方式で、主電動機の一端が軸受けにより車軸に乗り、他端のノーズが台車枠にバネ又はゴムを通じてつり掛けられるものです。主電動機重量の約二分の一(40%)が直接車軸に掛かるため、車軸の振動衝撃が直接主電動機に加わる。又、バネ下重量も大となるのでレールに悪影響を及ぼす欠点があります。

クイル式は主電動機の全重量が台車枠に装架されるので、主電動機は車軸から分離し、車軸からの振動衝撃から完全に開放され動輪軸がクイルの中で若干上下動をしても大歯車と小歯車の中心距離は常に一定であるから歯車の噛み合わせも円滑に行われる。しかし、使用の結果クイル部から歯車箱内にゴミが侵入して歯車の異常磨耗をおこさせることが判明し、最近は再びツリ掛式が採用されています。


臨時信号機徐行標識.jpg (6976 バイト)

線路故障等の施設の欠陥が生じた場合に、列車に運転条件を指示するための信号機が臨時信号機で、徐行信号機とよばれるものです。これには、徐行予告信号機(大体徐行信号機の外方200mから400m付近たてられます)、徐行信号機(黄色の円板で、補助板に制限速度が書かれていま)、徐行解除信号機(速度制限が無くなるので青の円板で現示)があります。この徐行信号機の設置箇所は予め運転士に通告してあります(運転士は、機関区の掲示室で臨時信号機のキロ程と制限速度と日時及び時間を確認します・・・・乗務手帳に記入)。尚、臨時信号機の徐行解除の扱いについては、解除信号機を機関車が通過すれば速度を上げて良いのか、それとも列車全体が解除信号機を通過すまでは速度を上げてはいけないのかがあります。国鉄時代は列車全体が解除信号機を過ぎてからノッチアップしていましたが、現在は機関車がけん引する列車については機関車が解除位置を超えたら徐行を解除(ノッチアップが出来る)できます。


最小減圧量

列車にブレーキを掛ける場合はブレーキ管に5kg/cuに込められた圧力空気を減圧することによって機関車と貨車(客車)にブレーキを掛けますが、その減圧する量をどの位にすればブレーキが掛かる(機関車)のかが問題となります。例えば、ブレーキ管を極めて少量の0.1kg/cuしか減圧しなかった場合、機関車の制御弁(空気の圧力差でピストンが動き、同時に滑り弁がスライドしてブレーキシリンダへ圧力空気を入れてブレーキを掛ける)の釣合ピストンの小さな溝(少ししか滑り弁が動かないので)から圧力空気室というところの圧力空気がブレーキに入ってブレーキは掛かりません。では、3kg/cuの減圧をした場合はどうなるかというと、ブレーキは掛かるのですが、ブレーキシリンダには戻しバネというのがあり(このバネが無いとシリンダに圧力空気が残っているとブレーキが掛かりっぱなしなるのでこれを防止するためです)、このばねの圧力は0.35kg/cu位あるのでブレーキ力が弱くなります(バネ圧の抵抗によって)し、次にブレーキを弛める際にこの弁が込め位置を取らない(潤滑油よく廻らないため)ことがあるので、色々試験をした結果、もっとも有効的に減圧できる最小減圧を0.4kg/cuとしています。


耐摩レジン

耐摩レジンスリ板は石綿等の鉱物繊維を主体とし、黄銅針金入織布を熱硬化性合成樹脂と共に高温高圧のもとで成形して作ります。スリ板として用いる場合亀裂破損等に対して強度がありリベット締めも出来るし、耐摩耗性・潤滑性に富んでいる。使用部分としては、互いに摺り動いて摩耗する部分の何れか一方に用いられ、その摩耗も少なく又相手の摩耗も少ない軸箱守摺板・側受・心ザラライナー・荷重分配バネ受け座に使用されています。


釣合空気ダメ

列車はその編成両数によってブレーキ管の容量が変わってくるので機関車のブレーキ弁によって直接そのブレーキ管の減圧を行うことは減圧量の加減が非常に難しいものです。そこで容量が一定の釣合空気ダメを設けて、この空気を減圧して連結両数の如何に関わらず釣合ピストンの働きによって列車ブレーキ管の所要減圧を行うようにしています。従って、釣合空気ダメは自動ブレーキ弁の釣合ピストン上面に連絡され、常に列車のブレーキ管と同じ圧力が保たれるようになっています。


分流器

電気機関車の回路電流を測定するには電流計を回路に直列に入れれば良いわけです。その取付け位置は何処でも支障はありませんが、電源に近い位置をさけて接地に近い所につけられています。これは、電源に近いと作業上危険であるのと絶縁のためです。電流計を単独で使用すると電流計のコイルにかかる電流が大きいので構造を大きくしなくてはならず又焼損の恐れもあります。そこで分流器と呼ばれるものを設けて、大部分の電流をこちらに流し、一部の電流を電流計に流して測定します。EF65以降機で重連総括運転時に他車の主回路電流を知るために直流変流器(DCCT)方式が採用されました。これは、今までの分流器にかわるもので、電動発電機が交流になったことによるものです。交流を分流器補償抵抗器とよばれるもに流して直流変流器の磁束変化の度合いにより小さい電流を電流計で読み取ります。現在は殆どがこのDCCTによって主回路電流を読み取っています。


  電気機関車の運転台交換手順         

1.自動ブレーキ弁で0.6減圧してブレーキを掛けます。(単独ブレーキ弁でブレーキを掛けてもハンドルを抜く時に緩んでしまいます)
2.締切りコックを閉じ又は切換コックを2位置にします。
3.自弁と単弁を抜き取る。
4.パンタグラフ回転弁を閉じ位置とします。(反対運転台のパンタグラフコックが1.2上位置あって、使用運転台で下げ位置にしてもパンが完全に下が     らなくなります)
5.反対運転台で自弁、単弁を挿入する。
6.締切コツク開き又は切換コック1位置にする。
7.自弁で0.6減圧してブレーキ作用を確認する。
8.単弁でブレーキを掛けて通電試験をする。
以上が運転台を交換するときの手順です。


避雷器

これは落雷等によるサージ電圧発生した場合に機関車の機器の絶縁破壊を防ぐためです。異常に高い電圧の場合にだけ電流を流すレジストバルブという特殊な性質を利用しもので(レジストバルブは高電圧が加圧されると抵抗値が減るという性質があるので異常電圧を大地に逃します)、パンタグラフ1個に付き1個付いています。EF13.15.58等はLA12が使用されていましたが、現在は改良されたLA15Aが現在使用されています。このLA15Aは主体が密封された容器内に入っていて窒素ガスが充填されています。又、通電時にガイ管破損して破片が飛ぶのを防止するために鉄板製の覆いが付けられています。


笛装置

両運転台の運転士側と助士側の窓肘掛のところに笛弁が取り付けられ、手で押すと圧力空気(元空気ダメの圧力空気)が流れて屋根上の気笛(AW2形)を鳴らします。ちなみに、DD13やDE10といった入換え機関車には足踏の笛弁が付けられていますので、入換え時はこの足踏弁を使用するのが通常です。


W孔とF孔

電気機関車は両運転台にブレーキ弁があるが、ブレーキを掛ける制御弁は車体の中央に一台あるのみです。従って両運転台のブレーキ弁から制御弁への各管の長さは相当なもの(管の容積も大)になります。故に、ブレーキ使用時ブレーキ管が減圧されても容積が増えているので所定のブレーキシリンダ圧力が得られず低くなり、又ブレーキ時間も遅くなります。そこでブレーキ使用時に自動ブレーキ弁にあるW孔というポートから作用シリンダ管へ元空気ダメを入れてこれを補います。一方、制御弁にはF孔と呼ばれポートが設けられていてブレーキ管が減圧された場合に、ブレーキ管の空気をこのF孔を通じて制御弁ユルメ管に入れます。この目的は、ブレーキ管の減圧を早めることと、ブレーキ後のユルメ込め又は保ち位置を使用した場合(この場合はユルメ管と作用シリンダ管がつながるが、ユルメ管は空である)作用シリンダ管の圧力がユルメ管に流れてブレーキシリンダ圧力が下がってしまうの防止するためです。蒸気機関車は単運転台で管が短いのでW孔・F孔ともありません。


ユニットブレーキ

ブレーキシリンダと基礎ブレーキ装置のリンク並びにテコ機構を一つの構造にしたものをいいます。又、車輪と制輪子の間隔を一定に保つ自動隙間調整機構を内蔵しています。そのメリットととして、台車の構造が簡易となり重量が軽減でき、基礎ブレーキ装置としての機械効率が上がります。その他に、台車走行時の騒音が低減し保守が楽になります。EF200はこのブレーキ装置が使用されています。


台車枠

台車枠は車体の重量を車軸に伝えのものです。上下方向の力を受けたり横動や曲げ応力、引張力等が加わるので強固に作られています。その種類としては、棒台枠・板台枠・鋳鋼台枠・鋼板溶接台枠があります。EF10・EF15・EF58・EF53は棒台枠が使用されています。これは四角い鋼材を組み合わせてリベット止めしたもので、保守が容易な反面上下方向の力には弱い面があります。EH10やEF10の一部は鋳鋼台枠(一個の大きな鋳物で作ったもの)が使用されています。EF65やEF66等は鋼板をプレス加工して溶接で一体形成した台枠です。


TE装置(緊急列車防護装置)

昔は踏切が多数あり、自動車等との衝突事故が多々ありました。その際運転台に挟まれて怪我をしたりすることがあったので、乗務員の保護と列車防護を迅速に行うために設けられました。運転台の前面に防護用の押しスイッチ、助士側の機械室入口付近に防護用引きスイッチがあり、緊急時にこの押しスイッチを押すと、非常ブレーキが掛かりパンタグラフが降下し、HBが動作して汽笛が鳴り自動撒砂します。その他、車両用信号炎管が点火します。引きスイッチは身の危険が差し迫った場合運転士席を離れて退避しこのスイッチを引くことにより同じ作用がされます。ただ、停車した後も撒砂や汽笛吹鳴が続くと元ダメ圧がなくなってしまうので60秒で停止するようになっていますが、信号炎管だけは5分間燃え続けます。このTEは、運転中前方に支障物を発見し、気笛を吹鳴してもこの支障物が除去されず、身の危険を感じた場合に扱いますが、原則として先ず非常ブレーキの使用が最優先となります。その後に、TEの押しスイッチを扱うか引きスイッチを引くことになります。TEを扱うと5分間は動けず(支障が無くなったからといって車両用信号炎管を点火させたまま起動させることは出来ません)後処理が大変です。


ブレーキ指令器

昭和53年10月のダイヤ改正でEF66けん引による高速貨物列車(コキ10000形式の貨車で最高速度100km/h)が運転され(私も運転しました)、ブレーキも電磁ブレーキが使用されました。この電磁ブレーキは電空帰還器というものがあり、1つの部屋が膜板で仕切られ片方に釣合ダメ管が反対側にブレーキ管が繋がり、圧力差により膜板が動き、これに連動した電気接点が貨車にブレーキやユルメの電気信号を送ってブレーキの応答性を早めるものでした。その後、昭和63年3月以降に最高速度110km/hのスーパーライナーが運転されることになり、更なるブレーキ応答性を向上させるために、ブレーキ弁を操作したときに、ブレーキ指令器に電気指令(ブレーキ・ユルメ)を伝えるためにカム接点(自弁の横に透明ケースに入った接点がある)を設ける共に、電空帰還器を外しブレーキ指令器を設けました。このブレーキ方式は、IC・パワートランジスタによるアナログ無接点方式で、半導体圧力センサーによって空気圧を検知(空気圧を電気変換)しています。


NFB(配線用シャ断器)

回路保護のため設けられたもので、スイッチとシャ断機能を有し所定値以上の電流が回路に流れた場合に回路をシャ断します。これには、低圧用と高圧があります。EF60や65の若番機等は、MG・BMにカノピースイッチを使用していましたが現在ではこれ等の高圧機器もNFB化されています。尚、NFBのつまみは色別されています。赤色は出区の際に「入」とし、入区後「切」とすることを表しています。黄色は、運転整備上特に注意を要することを、白色は、「切」「入」を随時行うNFBです。黒色は、常時「入」としておく入定位のNFBです。


主電動機開放器

運転中、主電動機が故障して使用出来なくなった場合に、その主電動機を含む主電動機回路を主回路から開放して、他の主電動群により運転出来るように切り替える装置です。この装置は、2個の主電動機に対して1基設けら(主電動機組合せ毎に3基ある)れていて、1個の主電動機が故障しても2個同時に切り離して、直列又は並列の運転が出来るようにするものです。では、2個の主電動機が故障して4個の主電動機を開放して残りの2個の主電動機で運転できるのかが問題となりますが、通常は救援手配となります。ただ、単機運転する場合は、2個の主電動機で直列(直列ノッチのみの使用)運転は出来ます。                                                                                                                                                    (2003.8.17)


界磁制御器

EF15等迄の機関車はモータの界磁制御(機関車の前進後進・弱め界磁)を単位スイッチで行っていましたが、EF65以降は機関車の前進後進、軸重補償、弱め界磁制御の三つ作用を1個のカム電動機によって駆動されるカム接触器によって行っています。そして制御段は、前進(F)・後進(R)に別れ、それぞれに40%弱め(WF4)・49%弱め(WF3)・61%弱め(WF2)・78%弱め(WF1)・全界磁(FF)と軸重補償の6段の合計12段があります。        (2003.9.7)


空転

機関車の回転力が動輪とレールの粘着力より大で、車輪がレールとの間に滑り生じる現象を言います。動輪の重量を粘着重量といい、空転直前の最大動輪周引張力との比を粘着係数といいます。ノッチ扱い中に空転が起きそう又は起こったとの兆候は次の点で判ります。1.電流計の指針が下がるか又は不安定になります。その仔細としては、直列ノッチ時は電流計指針が急降するか又は不安定になり、直並列又は並列ノッチ時は電流計指針が急降又は急騰するので判ります。2.モータが急回転するために「うなり」音が出ます。3.タイヤとレール間ですべるため振動や異臭が起きます。4.加速とけん引状態に多少の変調が起きます。EF15等を運転していた時はこれ等の状態で空転を察知し、砂を撒いたり、入ノッチを戻したり、上り勾配でノッチを戻すと上れなくなりそうな場合は、単弁で機関車にブレーキを軽く掛けて空転を抑えました。現在は自動でノッチを戻し撒砂をするので昔ほど気を使いません。                                                                                                                                                ( 2003.9.7)


構内無線機

駅構内に於いて貨車の入換作業を行う場合の作業連絡と合図に使用します。昔は入換作業をする場合は旗又灯によって連結とか突放の合図をしていましたが最近は無線機によって信号扱い所・操車担当者・運転士の間で行っています。旗等では旗が振られていれば合図が継続していますが、無線機ではピーピーという断続音がこれに相当し、ピーという高い音の警音が鳴ったときは非常停止合図となります。同時に複数の入換えを行う場合もあるので混信を避けるため、それぞれ周波数変えて(3チャンネルくらいあります)作業を行っています。                                          (2003.9.7)


非常パン下げ装置

昭和38年11月9日の東海道線鶴見事故を教訓に取り付けられた緊急防護装置の1つで、架線故障・パンタグラフの故障等で急遽パンタグラフを下げる必要が生じた場合にパン回転弁を操作することなく、このスイッチを押すことによりパンが下がります。本装置はパンタグラフ空気回路に電磁弁が設けられていて、パンタグラフ回転弁を扱う前にバッテリを入れて本電磁弁を励磁させておく必要があります。初期の頃はEF65一般車はバッテリーを搭載していなかったので本装置はなく、EF65の500番台と1,000番台に設置されていました。尚、現在の機関車は総てバッテリが搭載されています。           2003.10.5


中間復心装置

EF15やEF58等の機関車は3軸ボギー台車が2台連結されている構造になっています。固定軸距が長いため曲線等の通過が容易でありません。そこで、本装置が設けられていて主台車を曲線を容易に通過させ又、直線区間では蛇行を少なくしてフランジの摩耗を少なくさせるのです。車体の両側面の間に腹心バネが座金を挟んで3個入れられていて、曲線通過の際に台車と車体が反対になった場合に、このバネ圧によって台車を車体の中心をに戻します。ただ、このバネ圧が強いと先台車の転向運動を妨げて脱線させてしまうので2トンぐらいに調整されています。   2003.10.5


三針検査 

これは仕業検査や出区点検時に圧力計指針の良否を調べる為に行います。唯、現在は出区点検時のブレーキテストは簡略化されていますので行いません。これは自動ブレーキ弁ハンドルをユルメ込め位置に持っていくと、元空気ダメ、ブレーキ管、釣合空気ダメがつながるのでこの三つが同圧になります。従って、この三つの圧力計指針が同圧を示せば圧力計は正常ということになります。各指針の許容誤差は0.2s/cuです。2003.10.5


切換弁

切換弁には1番と2番があります。

1番切換弁・・・・電気機関車は運転台が両端にあり、しかも制御弁とも距離があるので各管が相当に長くなり所定のブレーキ作用が得られません。このため運転する側の作用シリンダ管と制御弁ユルメ管を切換えて制御弁につなぐもので、切換弁管の元ダメ圧力空気の給排によって作用します。

2番切換弁・・・・重連総括制御するときのもので、本務機の単弁ブレーキ弁で重連機のブレーキ作用が出来るようにしたもので、本務機のブレーキシリンダ圧力をツリアイ管に連絡させ補機の作用シリンダ圧力にするものです。これにより単弁、自弁でのブレーキ操作で常に両機のブレーキシリンダ圧力がつりあう。                                                                                               2003.11.2


エフ

語源については定かではありませんが、聞くところによると「絵札」からとも、或いは「駅札」からきた用語とも言われています。これは荷札に似たものに、A運行の変更や時刻変更或いはけん引定数の変更等が記載されていて、携帯時刻表にくくり付けられるものです。                           2003.11.2


引上げ線

列車の組成分解や車両の入換え作業のため、到着列車や車両を引き上げる線をいいます。引上げ線は基本的に直線とし、やむを得ず曲線とする場合でも半径は大きくします。これは見通しを良くするためです。又、作業に支障が無いように隣接線とは4.5mから5m以上の間隔をとります。その他に貨物が使用する引上げ線の勾配は上り勾配としています。                                              2003.11.2


直通予備ブレーキ

列車を停止させるためのブレーキは必ず動作しなければならないものです。そのために貫通ブレーキが採用され、故障してもブレーキが掛かる機能(フェイルセーフ機能)になっています。しかし、これだけでは信頼度が高くないので、更に別系統の独立したブレーキシステムが追加されています。これは、運転室よりの電気指令により各車両に独立して備えられた空気ダメより電気弁を通して直接ブレーキシリンダに圧力空気を送り込んでブレーキを掛けます。これが直通予備ブレーキといいますが、保安ブレーキと呼ぶ場合もあります。                                                             2003.11.2


通過信号機と遠方信号機

通過信号機・・・・非自動区間において出発信号機に従属している信号機(出発信号機の現示を予告する)で、停車場に進入する列車に対して通過して良いか否かの条件を指示するものです。
遠方信号機・・・・場内信号機に従属している信号機で、場内信号機の現示を予告します。自動区間では閉そく信号機が場内信号機の現示と相互関連しているので遠方信号機は設けられませんが、非自動区間では出発信号機を確認して出発した列車が次に見る信号機は場内信号機なので、本信号機を設けて(場内信号機の外方400m地点に設置されている)場内信号機に接近したことを予告するためです。                                2003.11.2


ヤードパス列車

国鉄時代のコンテナ専用列車が登場する以前の貨物列車は集結輸送方式によっていました。これは貨車の発駅から一旦組成駅に集められ次の操車場(ヤード)に輸送されます。ここで貨車を方向別に仕分けて組成します。しかし、この操車場内の貨車の在線状況によっては直近の列車への組成が出来なくなり荷物の到着時間が明確にならない場合もありました。現に、新鶴見操車場では方向別、駅別線等が満線になってしまうことがあり組成に時間が掛かった場合もありました。このため、固定編成の列車は留置する線がないので発時刻まで近隣の駅の空いている線路まで疎開させました。もちろん、空車で、我々は疎開列車とよんでいました。そこで貨物輸送近代化の一環として、発駅又は発地区のヤードから着駅又は着駅まで高速直行輸送を行う列車で途中のヤードはノンストップで輸送される列車です。現在は路線トラックとの一貫共同輸送によるフレイトライナー方式で行われています。    2004.1.2


軸重

車両の車輪一対(或いは1軸)のレールに及ぼす重量をいいます。動力車の引張力は動輪上重量(軸重)を大きくすれば大となりますが軌道強度や橋梁等によって軸重が制限されています。機関車の軸重は16トンに制限されています(特別の場合は18トン)。ただし、プラスマイナス5%まで許されています。普通の機関車は15.6トンですが、EF66は16.8トンです。    2004.1.2


死荷重

軸重が軽いと粘着力が減り空転を起こしてしまいます。そこで、粘着重量の増大をはかり粘着けん引力を増すために車体内に死重としてコンクリートや鋳鉄の塊を搭載しています。EF10.12.13.15等は両運転台の直ぐ後ろの機械室にかなり大きいコンクリートの塊を載せていました。EF65では床下の車体の中心バリ内に5トンの死加重を載せています。又、車体内の仕切り壁の機械室側に0.56トン、側廊下の外板寄りに2.8トンの調整荷重が載せてあります。EF210ではクーラの室外機が助士席下に吊り下げてあるので機関士側運転台下に調整荷重(バランスウエイト)が載せてあります。    


運転時刻の採時

列車の運転時刻は何処を基準にして採るかが問題になりますが、停止列車は所定の停止位置に停車した時が到着時刻となります。所定の停止位置とは、出発信号機の手前又は列車停止標識の位置や指示された場所がこれにあたります。一方通過列車の採時箇所は原則として列車の前頭が駅長事務室を通過した時になります。しかし、これによれない駅では信号扱所或いは出発信号機又は別に細則で採時箇所を定めます。従って、この場所を時刻表に定められた時刻に停車或いは通過すれば定時運転となります。例えば通過列車ならば「○○駅定時」と採時喚呼をします。遅れていれば「○○遅」と喚呼します。しかし、運転時間が延びている区間では早く通過してしまうことがありますが、「早運転」という概念は本来ありえないものなのです。ダイヤのスジより前を走るということは設定されていない列車が走行することで幽霊列車ですし、保線作業をしている係員にとっては予定時刻より早く来ることは非常に危険なことです。                        2004.3.1


主抵抗器

主電動機の+側に入れてあって、主電動機の端子電圧を加減するためのものです。抵抗片がマイカナイト製の絶縁管で絶縁された支えボルトで所定数が組合わせて取り付けられています。抵抗片を絶縁管に並べる方式には、直列と並列があります。直列は1枚1枚の抵抗片を電流が直列に流れもるので、並列は2枚又は3枚或いは4枚の抵抗片を電流が並列に流れるものです。一般に抵抗が短絡される時期の遅い抵抗片ほど加熱時間が永いから容量は大きくなっています。主な機関車の主抵抗値は、EF15とEF58は6.419Ω・EF10は7.9244Ω・EF65は5.7072Ωになっています。許容温度は自然通風で250℃位までで、強制通風すれば350℃位までは耐えることが出来ます。      2004.3.1


アンチローリング装置

最近の機関車は、旧形のEF15やEF58の様な板バネでなくコイルバネや空気バネが使用されています。特に、空気バネは曲線通過の際にローリング(車体が左右に揺れること)が大きくなり易いので、これを防止するための装置です。これは、車体の左右にリンクと呼ばれる腕が付けられていて、車体が傾くとこの腕が下がり、これに繋がれているトーションバーが回転し、これに繋がっている反対側のリンクも下がって車体のローリングを防ぐものです。   2004.4.11


側 受

基本的には、車体が傾斜した場合に車体を受けるものです。従って普段は台車の側受と車体の側受間には適当な隙間が設けられています。最近は側受けで車体重量の一部或いは全部を受ける機関車もあります。例えば、EH10は側受けで車体の一部重量を支えているので側受間に隙間はありません。又、EF65も側受(材質はゴムの耐摩レジン)で車体重量の一部を負担しています。EF66は車体重量を側受で全部受けています。   2004.4.11                                                                                                                                                                                                                                


標 識

形・色等によって物の位置・方向・条件等を表示するもので、運転条件とか作業を指示又は要求するものではありません。その種類は20種類以上あります。例えば、形によって表すものに転てつ器標識、色によって表すものに入換信号機識別標識等があります。主なものとして、列車の前部標識後部標識入換動力車入換標識閉そく信号標識(番号を表示)出発反応標識列車停止標識車両停止標識入換標識速度制限標識同解除標識架線終端標識一旦停止標識車両接触限界標識気笛吹鳴標識車止標識踏切支障報知装置使用標識運転規制標識=地震とか豪雨があった場合、従来は駅間で運転規制をしていましたが、徐行等の区間を短縮するために駅間に特別な区間(要注区間)を設けています。徐行区間の始端にSの標識・終端区間に黒丸の標識が建てられていて、始端標識の下にオレンジ板が付いているものは地震用・スカイブルー板は降雨用でこの補助の板が付いていないものは地震と雨の共用です。中継信号機標識=中継信号機は本来灯列式ですが、地下鉄等では設置する場所が狭いため本来の中継信号機が使用出来ないので、色灯式の中継信号機を設ける場合には、主体の信号機と誤認しないように紫色灯1個を付けます。2004.5.16


合 図

形・色・音等によって相手者に対して合図者の意思を表示するものです。
出発合図=これは列車が停止場から出発する場合に組成、旅客、荷扱いが終了し発車時刻になった等の出発条件がそろって発車しても良いとの合図です。では誰が合図するかですが、車掌が乗務している列車は車掌が行い、閉そく方式を変更した場合は駅長が行います。貨物列車(車掌は乗務していない)は出発合図は省略されていますので要りません。合図の方式は原則として片手を上げるか青旗を左右に振る方法ですが、出発合図器(ブザーと白灯で表示)や無線機(電気機関車けん引列車)戸閉装置表示灯(電車)で行います。推進運転合図=運転者は信号機や前途が確認出来ないので合図が必要です。この合図は連続して表示される必要があります。現在は無線機で行います。手信号現示合図=場内信号機や出発信号機が故障して表示できない場合に灯又は旗で青・赤を表示します。場内信号機には手信号代用器が設けられている駅が多いです。入換通告合図入換合図(昔は旗や灯、或いは入換合図器によっていましたが現在は無線機によっています)移動禁止合図=荷役等で車両を移動してはならないとの表示をするためのもので、赤色灯で表示します。制動試験合図停止位置指示合図気笛合図=気笛を吹鳴する場合は色々な場面があります。主な場合として、危険を警告する場合・・・・・、重連運転で惰行運転する場合─・・、重連の次機がコックを閉じた場合─・、パンタグラフの上昇─・─、運転を開始する場合─、(現在は列車の運転開始の場合は要りません)、連結・・、気笛吹鳴標識設置場所─、機関車の通電・、国鉄時代はトンネル、橋梁、に入る場合や場内信号機・出発信号機の再確認の場合も吹鳴しました。2004.5.16


ブレーキ管減圧とブレーキシリンダ圧力の関係

電気機関車(EL14系空気ブレーキ=EF66.65形)   P=2.5r       P=ブレーキシリンダ圧力    r =ブレーキ管減圧量
ディーゼル機関車(DE15系空気ブレーキ=DE10)  P=5.7/1.6(r - 0.2)     P=ブレーキシリンダ圧力  r =ブレーキ管減圧量
客貨車(AV.KC.KD空気ブレーキ)                  P=3.25r-1                P=ブレーキシリンダ圧力   r =ブレーキ管減圧量
但し、CL空気ブレーキを持った新しい客車や貨車ではこの式は適用できません。なぜなら応荷重装置を有しているため一定していないからです。例えば、コキ50000形式ではブレーキシリンダでなく作用空気圧力室ならば次の式で概算できます。P=4.5/1.5(r-0.2) この式は有効減圧内での式です。    2004.5.16


送話管

これは御召充当用のEF58-61に設置されているもので、御召列車をけん引する際には反対運転台に検査担当者等が添乗するので緊急時に連絡を取るために設けられています。又、助士側にも速度計が着けられています。余談ですが、御召の運転が決まると車体はネオソという洗剤で洗い、台車・自動連結器・機械室の手摺等をサンドペーパーで磨き上げ運用当日までグリスを塗り錆止めをします。尚、昔は御召列車とすれ違うことになる貨物列車は時刻変更をして側線に退避します。又、山手貨物線の原宿駅は普通は閉そく信号機なのですが、御召列車が運転されると場内信号機に種別変更となります。現在はすっかり変わっています。


N踏面

二段リンク貨車(二段リンクの項参照)の走行の安全性を向上させるために使用された車輪踏面の形状で、フランジの高さを従来より3o高くし、又フランジの立上がり傾斜を65度と大きくし乗り上がり脱線や飛び上がり脱線に対して安全性を向上させた。その他、踏面形状を円弧にして車輪軸の惰行動波長を短くし車体の固有振動との共振点を低速域に下げるとともに、車輪の横移動時の復元力を大きくさせた結果惰行動を安定させた。又レールと車輪とが一点接触し踏面の摩耗が少なくなった等特徴があります。2004.9.12


現発

列車を停車場から実際に出発させることをいいます。運転取扱上、列車を正確に取扱うために列車を出発させたら、その時刻を相手停車場に速やかに通知することになっています。この通知を一般に、現発通知といいます。これにより相手停車場は入換作業の中止や信号機の取扱い、列車監視等の準備をします。2004.9.12


心皿

側受と共に車体重量を支持する部分で車体の中央部にあります。以前は、もっぱら心皿に荷重が掛かり側受は車体との間に数ミリの隙間を設けて車体が傾斜した時のみ荷重が掛かる(EF65.58.15等)ようになっていました。しかし、最近は車体及び台車の軽量化に有利として、荷重の前部又は一部を側受に負担させています。2004.9.12


散転

停車場構内で車両の入換作業をすることを意味する慣用語です。最近はあまり使用されていない用語です。語源は英語のShuntig(入換作業)が訛ったものと言われています。昔は、ハンプのある停車場でハンプに押し上げた貨車を順次仕訳線に転がして入れる作業が散転という語感に合っているために使用されていました。  2004.9.12


非常渡り線

複線区間において事故のために単線運転や折返し運転を行う時に使用する目的で上下線を連絡した渡り線です。非常の場合に使用するので、通常は入換時にも使用しないのでポイントが鎖錠されています。昔は、複線区間の中間停車場に設けられていましたが最近は運転計画上必要な箇所のみに設けられています。2004.9.12


脱線防止ガード

車両脱線の内主に競りあがり脱線(フランジがレールのゲージコーナを伝わって次第に競り上っていく脱線)事故防止のため本線レールの内側に85oの間隔で敷設されているもので、以前はレールを使用していましたが保線作業の作業向上を図るため山形鋼を変えています。これが設置されている箇所は、主に急曲線・下り急勾配にある曲線・脱線確率の大きい箇所・脱線した場合大きな被害が予想される箇所です。しかし、最近は車両性能の向上等に伴い順次撤去されている箇所が多くなっています。脱線防止ガードに似たものとして安全レールというものがあります。これは列車が脱線した場合に本線レールに沿って走るように誘導して二次事故の発生を防止するもので、高築堤・併行区間の隣接線防護・新幹線併行区間の防護(もう廃止されましたけれど、汐留線は新幹線と併行していたので設置されいました)用として設置されていました。安全レールはあくまで二次災害の防止であって脱線防止設備ではないので、国鉄時代から順次脱線防止ガードに代えられて来ています。尚、安全レールと同様の目的で橋梁上に敷設したものを橋上ガードレールといいます。2004.9.12


経済運転

EF58.15等の旧形機関車は自動進段ではなく手動で進めるものですから、機関士の腕によって消費電力にかなり差が出て来ます。従って、電力消費を少なくして定時運転が出来るのが優秀な機関士といわれていました。機関士見習の時には教導機関士にいかに経済運転をするかを指導されたものです。基本としての経済運転の原則があります。1.平均加速電流は1時間定格電流の130%を限界として、一定した加速電流を流す。2.加速中、空転を発生しない限界ギリギリの高加速電流を加える。3.力行時間については、雨の日は惰行を多くし、晴天の時は力行割合を多くする。4.ブレーキ率は列車に対する衝動が発生しない限度で効率化を図る。後はシャント(弱界磁制御)の使用を工夫する事などです。


入線試験

新しく出来た設備に車両等を入線させて建築限界や架線の状態及びレール、転てつ器等を調査することを言います。建築限界の測定には、花魁車と呼ばれる(腕がたくさん出ているのが、丁度花魁の髪にさされた沢山の簪に似ているため)距離間隔測定定規が付いている特殊車両が使用されます。私も新線の入線試験に立ち会ったことがあります。特に、信号機の確認距離や角度、標識類の設置方、無線機の聞え方等を確認します。1つの例ですが、EF210がある駅のある番線に進入するとパンタグラフが離線して停電となり補助電源(静止形インバータ)が停止してしまうことがありました。調査したところ架線の高さ状態には異常はなかったのですが、EF210のパンタグラフの取り付け台が低かったためであったので改良されたことがありました。


一通告一作業

これは、入換事故を防止するために国鉄時代から行われているもので、入換の際に操車係から運転士に入換作業順序を通告する場合、1回に限り三作業以内の通告が適正であるということです。


総合伝達方式

これは1個のモータで2個以上の動輪軸を駆動する方式です。連結棒で動輪軸を相互に連結してあります。これには連結棒式と歯車連結棒併用式とがあります。連結棒式には連結棒をモータ軸に直接連結し、歯車を用いないで回転力を動輪に伝えるものや、ジヤック・シャフトと呼ばれる遊び軸を設けてこれをモータと連結し、他方この遊び軸と各動輪を連結棒で連結した(蒸気機関車の連接棒と同じようなもので)ジヤック・シャフト式と、三角形を逆さかにした様な特殊な形をしたヨークで2個のモータの回転力を2個以上連結した動輪に伝えるスコッチヨーク式があります。他に、アプト式機関車ED42に採用されていたもので、モータの回転数を歯車で減速し、更に連結棒で伝達する歯車連結棒併用式があります。しかし、いずれの方式も構造が複雑なので高速用機には向きませんので現在では使用されていません。このほかに、EF80.EF30の様に、シリコン整流器等重たいものを搭載したので軽量化の必要から1台車1モータにして2軸駆動させた(1電動機多軸駆動装置=歯車によって駆動させる)機関車もありました。


キックオフ

クリープオン現象を防止するために自弁ハンドルをユルメ込め位置より運転位置に移してから数秒後、再びユルメ込め位置に1秒間移し、高圧空気を列車前部に送り込む方法をいいます。この他ににブレーキ管の貫通を確認するためにもキックオフを行います。もしキックオフをしてブレーキ管圧力計が上がったままであれば何処かでブレーキ管が塞がっていることが判ります。昔は途中駅停車時ブレーキ管の肘コックが悪戯で閉じられていることがあり、ブレーキ効果が低くなって事故になりそうなことが在ったのでブレーキ使用時前に必ずキックオフして貫通を確認しました。電磁ブレーキ使用列車はユルメ込め位置が使用出来ないのでキックオフはしませんしその必要もありません。2005.3.26


軌道短絡器

本機器は機関車の運転台には必ず置かれています。これは事故等で対向列車を緊急に停止させる為のもので、両端軌条間を短絡させて信号機を停止現示させるものです。但し、次の箇所では装着できません。分岐器内・踏切上・短絡禁止表示箇所です。又、一旦装着したら勝手に外すことは出来ません。何故なら、外せば信号現示が進行を指示する現示なって対向列車が起動を開始する恐れがあります。従って支障が無くなったら通告後、そのまま対向列車にひかせて通過させます。2005.3.26


見かけ上の粘着係数

何故、交流機関車はD形、直流機はF形が使用されていますが、それは動輪4個の交流機の引張力が動輪6個の直流機の引張力匹敵するからです。引張力を出すのは、動輪とレールとの摩擦力(粘着力)ですが、D形とF形の最大引張力が同等であるためには、軸数の少ないD形機の粘着力が大きくなければなりませんが、その差は交流機の方が空転を起こした場合の再粘着性能が良いのと、もう1つ粘着係数に在ります。空転は、天候やレールの状態によって発生しますが、もし発生した場合その空転を助長する様な特性を有する機関車(直流機は、抵抗制御やモータの組合わせなので空転した軸のモータ電圧が高くなり空転が大きくなる。最近は空転検知装置がつけられ大分改善されている。これにより25%位に向上している)のであれば走行不能になります。しかし空転を助長しない機関車(交流機)であれば空転をしながらも走り、レールの状態の良い箇所で再粘着をします。これを見かけ上の粘着係数といいます。交流機は直流機よりもこの係数が良いのです。数字的には、交流機は33%位、直流機は22パーセント位です。軸重16トンとして引張力を計算すると 交流機は16×0.33×4=21.1t 直流機は16×0.22×6=21.1t と等しくなり、動輪4個の交流機でも動輪6の直流機に匹敵します。   2005.5.29


徐行信号機・制限標識

徐行信号機は、線路等の施設状態が不良のため列車の速度を制限させるところに設置します。この信号機は常設の信号機ではないので、その設置と徐行速度を予告する必要があるので徐行予告信号が設けられています。しかし、予告信号機だけで予告するのは不十分なので仕業点呼時に周知徹底させます。又、徐行を解除する箇所には解除標識が設けられます。

制限標識は、曲線区間や分岐箇所に設けられる標識です。しかし、曲線箇所に総て設置されているわけでなく、カント不足曲線や緩和曲線を付ける事が出来ない地理的条件の曲線、曲線に分岐器がある曲線などに設置されています。従って、同じR400の曲線なのについている箇所とついていない箇所があるのです。又、制限解除標識はその制限区間が100m以下の場合には設置されていません。従来は、特に要注意の曲線には速照査用のATSが付けられていましたが、ブレーキが遅れた場合は当然非常ブレーキが掛かってしまいます。こうなると貨物列車などはブレーキを弛める(ブレーキ管にエアーを込める)のに相当時間が掛かり1つから2つ位の遅れが生じてしまいます。従って、もしATSの警報が鳴動したら確認扱いをして速度が低下したら緩解します。

この解除信号機・制限解除標識を過ぎれば速度を上げることが出来ますが、国鉄時代は機関車けん引列車についてはその箇所を過ぎたらノッチアップできましたが、現行規定では列車全体が通過し終わってから始めてノッチアップ出きると改正されいます。これは機関車けん引列車の加速度の新旧差の現れです。尚、制限箇所・徐行箇所はブレーキを緩解状態で通過するのが基本ですから、運転時分のつまっている区間では制限速度・徐行速度ぎりぎりで通過させるために何処でブレーキを掛け、どの位速度になったら弛めるか、その技量が問われます。ただ5q位オーバーになりそうな時は単弁で速度をころします。2005.29


縦曲線

線路の勾配が変わる箇所では、凸形に屈折する場合と凹形に屈折する場合があります。この屈折箇所では列車の動揺が大きくなるので、これを防止するために勾配の変化する箇所に縦曲線といわれるものをいれます。縦曲線の半径は、勾配の変化する箇所で線路の曲線半径800m以下の場合は4000m以上にし、それ以外の場合は3000m以上の半径を有する縦曲線が入っています。2005.8.14


フレートライナ

高速直行コンテナ列車又は貨物直行定期便と呼ばれる方式は1965年にイギリスで開発された方式で、貨物を収納したコンテナを固定編成の高速貨物列車で輸送し、基地と戸口間の近距離輸送はトラックで行う。いわゆる戸口から戸口まで(ドア・ツゥ・ドア)の最も理想的な一貫輸送方式です。国鉄では昭和44年4月に汐留ー梅田間、田端操駅ー百済間で営業を開始しました。   2005.8.14                        


断路器

一般にディスコンと呼ばれ、高圧又は特別高圧の電路を開閉したり、機器を回路から切り離すために用いられます。断路器は、極僅かな充電電流や励磁電流に限って開閉できますが負荷電流は開閉しません。断路器の開閉操作は、フック棒を用いるフック棒操作・人がハンドルで動かす手動操作・空気圧縮機や電動機を用いて行う動力操作方式があります。直流機は、主回路用の主断路器、発電機・圧縮機・送風機回路用の高圧補助断路器があり、フック棒で開閉します。2005.8.14


横取り装置横取り装置.jpg (75860 バイト)

線路保守用の重機械としてマルチプルタイタンパ等の車両がありますが、これ等の車両は普段本線路脇のポイン トない(駅構内でない場所もある)所に留置されています。夜間保守間合い時間に使用されますが、ポイントがないので引き込み線から本線への渡り線を被せて機械を本線路に移動させます。その際、使用終了後に渡り線を外すの忘れてしまうと脱線事故が生じますので、使用中は特殊信号機を表示して置きます。2006.6.27

 


対向列車

単線区間において、反対方向の列車を指して言います。上り列車に対しては下り列車が対向列車であり、下り列車に対しては上り列車が対向列車となる。一般に広く用いられているのは、上下列車が行違いをするとき、一方の列車より他の列車を指して言う場合です。2006.6.27


電動空気圧縮機

電気機関車には空気ブレーキ装置等圧縮空気を使用する機器が多くありますが、これ等の機器に圧力空気を供給するために電動機により空気圧縮機を駆動するものが電動空気圧縮機です。電動空気圧縮機は一般的に機関車一両に対して2機搭載され、電源は直接架線電圧を受けてS16調圧器により制御され、負荷に対して並列運転です。旧型の機関車の圧縮機は電動機(MH57-AK4)に付けられた小歯車により空気圧縮機の大歯車を介して動力の伝達がなされています。又圧縮機のシリンダは横形2シリンダ併置式です。EF60以降はC3000形式の圧縮機が使用されていいます。この圧縮機は、ベルト駆動により圧縮機を運転するようになっていて、電動機はMH92形直流直巻電動機を使用し、空気圧縮機は3シリンダをW形に配置し、低圧シリンダと高圧シリンダが設けられている。ただ、ベルト駆動なので起動時における負荷が大きいと電動機に大電流が流れて電動機焼損などの事故が発生する恐れがあるので、起動時の負荷を軽減して保護するためにアンローダ装置を設け、起動時に油圧が0.5s/cuになるまで高圧シリンダを空運転させるようになっています。2006.6.27


大歯車緩衝装置

大歯車は鋼鉄製の歯車心と特殊鋼の歯車輪からなっているが、起動の際にモータの回転力が急激に動輪軸に加えられ衝撃となって各部に悪影響を与えるのを防ぐと共に走行中に発生するレールと車輪間の衝撃や各種振動を緩和してモータに伝えるので歯車装置の疵入りや、欠損を防ぐために入れられている。この緩衝装置には、板バネ式、コイルバネ式(歯車輪が動くと緩衝バネが圧縮され歯車心が回転し動輪が回転)防振ゴム式がある。EF15や58等の旧型の機関車はコイルバネ式が、EF65等は防振ゴム式が採用されている。   2007.4.01


支配勾配

ある区間において、列車のけん引重量に最大の制限を与える勾配をいいます。即ち、その区間において列車の運転に対し最も大きな抵抗を与える勾配(曲線抵抗は勾配に換算されます)が、その区間の支配勾配となります。    2007.4.01


仮想勾配

上り勾配のふもとにおける列車の速度が、その勾配に対する均衡速度よりも高ければ、列車の速度は次第に減速して均衡速度に近づくが、この場合、速度の低下によって列車の保有するエネルギーを放出して機関車のけん引力を補助することになるから、その勾配を均衡速度で運転する時に比べてけん引力は小さくてすむ。即ち、放出したエネルギーによって実際の勾配より緩やかな想像の勾配を仮想勾配といいます。

例えば、10‰の実際勾配の水平距離1000mの区間で、ふもとの速度は70q/h、頂上では60q/hに低下したとすると、この勾配の仮想抵抗は、
仮想勾配iv=10-4.17×(70×70-60×60)/1000      iv=10-5.421≒4.58‰となります。                 2007.4.01


ノッチ曲線

直流電気機関車の速度制御は、起動の際主電動機を直列に組合わせ、抵抗値の大きい起動抵抗器を主電動機回路に直列に入れて、主電動機端子電圧を低くし、順次起動抵抗を短絡、主電動機の組合わせ変更により、主電動機端子電圧を加減する。このように主電動機の端子電圧の変化により速度の変化する状態と、機関車加速時の各ノッチ位置における電流値との関係を図示したものです。主電動機電流を横軸に、速度と引張力を縦軸にとって、これらの関係を各ノッチ毎に機関車特性曲線を基礎として、主電動機電流に対する速度及び引張力の関係を表しています。ノッチ曲線は運転計画上の重要な資料でノッチ数だけの速度曲線になっています。                


供給空気ダメ圧力保持装置

EF65501号以降の機関車は110km/h運転が出来るようにプレーキ率速度制御付きEL14AS空気ブレーキ装置か設置されています。更に重連形用は、ツリアイ締切り弁(重連機関車が列車分離をした場合に重連機のブレーキ力を保持させるため、元空気ダメ管圧力で作用させる)や、ツリアイ管(重連時に単弁を使用時に重連機にも作用させるため)が設けられています。高速貨物列車は元空気ダメ管を引き通して各車両毎に供給空気ダメ、容積空気ダメが設けられ、且つ、空気バネに容積空気ダメの圧力空気を使用するため、列車への圧力空気の込め時間は、貨車5両で最低4分は必要で、5両以上1両増すごとに1分必要なので、20両編成だと19分掛かることになる。高速貨車の供給及び容積空気ダメの圧力は5.5s/cuあれば支障がなく、機関車の元空気ダメは通常8〜9s/cuの圧力を保持しているが、非常ブレーキ使用の際増圧されたブレーキシリンダ圧力は7.5s/cuとなるので、込めのため元空気ダメ圧力が低下しても7.5s/cu以上は保持させなければならない。貨車への込めはそれ以上の余裕分をもって行うために設けられた装置です。


信号機の進路表示式と速度表示式

進路表示式
運転する各進路別に信号を現示する方式で、従来から非自動区間の腕木式信号機の信号方式として採用されてきた方式です。この腕木式信号機
のように、その信号現示は「進行」と「停止」の2種類のみです。この信号現示は、列車の進入の可否を指示するのみで進路の運転条件(運転速度)
までは指示しない。従って、場内信号機のように進路が2以上ある場合には、各進路別に信号機が設置されている。
(短所)各線別に信号機が必要・信号現示に運転条件を含まないため全ての信号機の見通し距離を長大にする必要がある・信号付属機など信号の
組合わせによる判断が必要。
(長所)信号現示の種類は、比較的少なくてよい・予め進入線を知ることが出来、異線進入防止のチェックが可能。
          *ちなみに、信号機が進行を指示する現示に変わった場合「信号が下りる」という言い方をしますし、信号扱い所でも「信号を下ろす」という言      い方をするのは、腕木式信号機時代の名残です。

速度表示式
各進入線路に対する信号機は全て1機の信号機で共用し、列車を進入させる線路の制限速度等の運転上の諸条件を満足した信号を現示する方式
です。つまり、進入線路に対する速度条件が信号によって指示され、その進行を指示する信号は、進入の可否ばかりでなく運転条件をも指示するものです。従って、信号機は2以上の進路の場合であっても1機で共用しています。
(短所)進入するまで所定の進入線であるかどうかは判断できない・各種の速度条件を現示するためには現示の種類を多くすることが必要。
(長所)全ての進入線に対して1機の信号機で共用できる・必要なブレーキ距離以上の見通し距離を確保すればよい・信号付属機等は廃止できる。


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