【１】　「ＮＥＷＳ」　「ＭＯＶＥ」　「ＬＩＶＩＮＧ　ＬＥＧＥＮＤ」　・・・・・・　末期３作品※
末期７作品の中でベスト盤、ライブ盤を除いたオリジナル３作品です。クオリティの高さという点では、この３作に尽きるでしょう。
一言でクオリティが高いといっても、それぞれに特徴があり、この３作品で彼らの「表現可能な世界すべて」を出し切ってしまったのでは、とまで思わせられます。

特徴があるといいながらも、いったんひと括りにしてしまうと・・・
メロディー的には、「ルーク篁の聖飢魔ＩＩ」になったという印象の強い３枚です。下の一覧表からも彼の作品の占める割合が高いことが判ります。
また、それまでのアルバムは、ちょっと明るめでキャッチーな曲を得意とする篁さんの作品で始まったとしても、最後は小暮さんなり清水さんの曲をもってきて、ずっしりと、あるいはちょっとお遊び気分で終わらせることが多かったように思うのですが、「NEWＳ」以降、ルーク作品で前後を固めてスマートな印象です。バンドの音楽は彼の土俵にのったのかな、と久しぶりに聖飢魔IIの世界に戻ってきた私は感じました。

※一般的なカテゴリーわけとはズレるのかもしれませんが、ルーク篁色が強くなったと思うこの３枚を、ここでは末期作品としています。
※※下記セールスコピーとはＣＤの帯にかかれたものです。★は独断と偏見で決めています。
＜ＮＥＷＳ＞　　完成度★★★★★　　好き度★★★★☆
発売日）１９９７年７月２日
プロデュース）松崎雄一・聖飢魔II
ｾｰﾙｽｺﾋﾟｰ）あくまでもポジティブに迫るロックサウンド！よりスリリングに、よりファンタジックに、よりメロディアスに展開する渾身の全１０曲

 ■カラっとしてスピード感あふれるロック。車で聴くのにお勧めです。
■篁さんが「ギターのリフにメロディーをのせたのではなく、メロディーから先につくった」というだけあって、メロディアスで、コーラスも厚いです。
■でも重くなくボーカルが生きてるのは、歌中のアレンジがシンプルであるためでしょうか。小暮氏のフェイクがほとんどないというのも画期的。歌詞の世界もわかりやすいです。

タイトル 作詞 作曲
ＤＥＰＡＲＵＴＵＲＥ　ＴＩＭＥ デーモン小暮 Sgt．ルーク篁III世
真昼の月　〜ＭＯＯＮ　ＡＴ　ＭＩＤ　ＤＡＹ デーモン小暮・ Sgt．ルーク篁III世 Sgt．ルーク篁III世・松崎雄一
デジタリアン・ラプソディ Sgt．ルーク篁III世・デーモン小暮 Sgt．ルーク篁III世　
ＢＲＡＮＤ　ＮＥＷ　ＳＯＮＧ　 Sgt．ルーク篁III世　 Sgt．ルーク篁III世
火の鳥〜ＦＩＲＥ　ＢＩＲＤ〜 デーモン小暮・Sgt．ルーク篁III世 Sgt．ルーク篁III世
ＮＯ　ＧＯＯＤ　ＮＥＷＳ　ＴＯＤＡＹ　 デーモン小暮・Sgt．ルーク篁III世　 Sgt．ルーク篁III世　
ＣＲＩＭＳＯＮ　ＲＥＤ　 デーモン小暮・ Sgt．ルーク篁III世　 エース清水・Sgt．ルーク篁III世　
虚空の迷宮〜ｔｙｐｅ　β〜　 デーモン小暮 エース清水　
ＤＡＮＧＥＲＯＵＳ　ＶＯＹＡＧＥ〜失楽園への旅〜　 デーモン小暮　 ライデン湯沢　
ＳＡＶＥ　ＹＯＵＲ　ＳＯＵＬ〜美しきクリシェに背を向けて〜 Sgt．ルーク篁III世　 Sgt．ルーク篁III世　
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＜ＭＯＶＥ＞　　完成度★★★★★　　好き度★★★★★
発売日）１９９８年７月２３日
プロデュース）ジョー・リノイエ・鈴川真樹・聖飢魔II
ｾｰﾙｽｺﾋﾟｰ）魔歴紀元前１年、「挑戦」という精神がある限り、我々は立ち止まらない、変態し続ける。

■解散を１年後に控えても、まだ積極的に変わっていく。その姿勢が現れた（現れすぎた？）アルバムです。はっきりいってびっくりしました。
■いかにもキーボードの方がプロデュースしたという感じの、ポップで洗練された仕上がりの作品。
■毒がなく甘ったるいということでメンバーの中でも好き嫌いがわかれるようですが、作品の完成度は高く、なんやかんやいっても、できてしまうというところがすごいと思います。
■ノリの面などやりたくてもできないバンドはいっぱいあると思うので。
■コーラスは男らしい前作に比べ、さらにファルセットを多用した華やかなものに。アレンジにも広がりがあって個人的には好きです。
■ライブ盤では同じ曲がもっとロックロックした聖飢魔II節になっていて比べてみるのもおもしろい。

タイトル 作詞 作曲
エガオノママデ Sgt．ルーク篁III世 Sgt．ルーク篁III世　
ＭＡＳＱＵＥＲＡＤＥ Sgt．ルーク篁III世　 Sgt．ルーク篁III世　
スキャンダラスな絆　 デーモン小暮 エース清水
空の雫 デーモン小暮・ジョー・リノイエ Sgt．ルーク篁III世・ジョー・リノイエ
サクラちってサクラ咲いて デーモン小暮 エース清水　
無冠の帝王〜ＥＭＰＥＲＯＲ　ＷＩＴＨＯＵＴ　Ａ　ＣＲＯＷＮ〜　 デーモン小暮・ Sgt．ルーク篁III世　 エース清水　
オトナやめたいわ　 Sgt．ルーク篁III世・デーモン小暮　 エース清水
Ａ　ＦＡＫＥ　ＯＦ　ＭＹＳＥＬＦ　 デーモン小暮 ライデン湯沢
人生ゲーム Sgt．ルーク篁III世　 Sgt．ルーク篁III世　
ＳＴＩＬＬ　ＡＬＩＶＥ Sgt．ルーク篁III世　 Sgt．ルーク篁III世・ジョー・リノイエ　
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＜ＬＩＶＩＮＧ　ＬＥＧＥＮＤ＞　　完成度★★★★★　　好き度★★★☆☆
発売日）１９９９年１０月２１日
プロデュース）聖飢魔II
ｾｰﾙｽコピー） ？？

■やっぱり聖飢魔IIはヘヴィメタでしょう。という人にお勧めのアルバムです。いまどきこんな新譜が聴けるなんて。と思いました。
■「最後だから、聖飢魔IIらしくヘヴィメタやれ！」って半ば強制的に決まった方向性のようでメンバーも思うところはあったようですが、これまたできてしまうところが素晴らしい。
■最終的には「今ハードなことができるのは、自分たちしかいない。」と思い残すところのない納得したアルバムになったようです。
■ハードといっても、初期のパワーで押すような作品やおどろおどろしさ１００％といった楽曲とは異なり、ストレートな部分はストレートに、ひねくれたところはひねくれたまま、
■これまでの積み重ねが自然に表現されたアルバムだと思います。歌メロ重視といった前２作と比べると、バンド色の強い一体感を増した作品です。
■メンバーのテクニックも必聴！

タイトル 作詞 作曲
ＨＥＡＶＹ　ＭＥＴＡＬ　ＩＳ　ＤＥＡＤ デーモン小暮 デーモン小暮
ＳＩＬＥＮＣＥ　ＯＲ　ＶＩＯＬＥＮＣＥ デーモン小暮 Sgt．ルーク篁III世　
ＧＬＯＲＩＡ　ＧＬＯＲＩＡ Sgt．ルーク篁III世　 Sgt．ルーク篁III世　
戦慄のドナドナ デーモン小暮 Sgt．ルーク篁III世　
２０世紀狂詩曲（大教典編） Sgt．ルーク篁III世・デーモン小暮 Sgt．ルーク篁III世　
ＴＨＩＳ　ＷＯＲＬＤ　ＩＳ　ＨＥＬＬ　 デーモン小暮 デーモン小暮
ＬＯＶＥ≒ｄｅｆｅｎｃｅ　ｏｆ　ｙｏｕｒ　Comｐｌｅｘ デーモン小暮 エース清水
死の協奏曲（コンチェルト） デーモン小暮 エース清水
ＦＲＯＭ　ＨＥＲＥ　ＴＯ　ＥＴＥＲＮＩＴＹ デーモン小暮 エース清水
ＣＥＮＴＵＲＹ　ＯＦ　ＴＨＥ　ＲＡＩＳＩＮＧ　ＡＲＭＳ デーモン小暮 エース清水
ＲＯＣＫ’Ｎ　ＲＥＮＡＩＳＳＡＮＣＥ デーモン小暮 Sgt．ルーク篁III世・デーモン小暮
ＲＥＶＯＬＵＴＩＯＮ　ＨＡＳ　ＣＯＭＥ デーモン小暮 Sgt．ルーク篁III世　
ＧＯ　ＡＨＥＡＤ！ Sgt．ルーク篁III世　 Sgt．ルーク篁III世　
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