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RXの休息〜千秋楽   2003年4月22日 新宿リキッドルーム


2000年の5月アルバム「Zeitmesser」をひっさげ、第二期の活動を始めたRX。その後もコンスタントにオリジナルアルバム2枚、DVD1枚、そしてベストアルバム4枚を発売。
再活動から約3年、この4月のツアーを最後に活動休止に入るという。そんなツアーの最終日を体験すべく、リキッドルームへ赴きました。

ツアーでしか手に入らないらしい、オフィシャルな海賊版(笑)ビデオのためか、いつものグッズの列とは比べものにならないほど人が並んでる。開場後に入場した私は、いつになく良いチケットをもっていたにも関わらず、前から20番目ぐらい。ほぼ真中にスタンバイ。

少し押した19:10頃、照明が落ちる。メンバーが拍手に迎えられ上手から現れる。
バックに流れるスローでジャジーなSEのサックスにクロスフェイドするように、ゆったりとしたボサノバなギター、そしてメロディーフレーズを重ねるベース。
■Film Noir
石川さんのベースのフリーキーなメロから、福チャンに合図を送ってテーマメロへ、その後もインプロなサックスに続いてまたテーマにもどる。緊張と安心を繰り返す。
さらに激しいギターソロ、再びサックスのテーマ、そしてボサノバ風バッキングにベースを重ねフェイドアウト・・・。優雅さの中に緩急溢れる一曲め。

・・・静まりかえった空間にディレイの効いたピアノとシンバル、あやしいサックスフレーズが流れる。
緊張感ただよう音がとまると、ユニゾンで切れの良い聞き覚えのあるイントロへ。歓声があがる。
■Chemical Reaction
割と原曲っぽい立ちあがり、しかしソロはリード系シンセ、サックス、早弾きギターと次々即興を奏でる。たたかうようなギター。ラストは1オブターブあげて華やかさが増すサックス。

「こんばんは〜、RXです。良いツアーを終えてやっと東京に戻ってきました。」石川さんの元気なMC。
「今日はスペシャルゲストもいらっしゃいますので。ってみなさんゲストが目的だったりして(笑)。」違いますって〜。ブーイング。

ボーカルのブレンダさん登場!「ゲンキデスカ?」今日もキュートっ!!

■Never Say Never
説得力のある歌声、ピアノが切なく響く。聴きいっているとギターが絡み始める。ピアノだけになる後半、耳に新しいアルペジオフレーズにワクワクする。ギターソロへと続く。

ドラムのリズムにあわせ、石川さんが一言「yeah〜!」
HAヨY
原曲より1オクターブ高くはいるサックスが緊張感を呼ぶ、ところどころのブラスのキメが厚く実にリアルで驚く、フレーズも音も。
サックスソロに大きな拍手〜。続いてスラッピーなベースソロ。アームの効いた激しいギターソロもかっこいい。

〜ドラムソロ。
前を小走りに去る、ギター&キーボードのお2人(笑)
バスドラが響く。スネアが抜ける。歓声、続いてエフェクトかかったソロ、さらに「アチョぉ、アチョぉ」と湯澤さん定番のソロ進行、どんどん早くなり最後は電電(雷電)銅鑼。パシャーン。

メンバー定位置につく。

「気合いいれろ〜」マイクに向かって大声、なマイクパフォーマンス湯澤さん、「マイクもってるんだから、そんな大きな声ださなくても(^^;」と促す石川さん。

阪神の快進撃にお喜びのご様子の湯澤さん。
「でも大手新聞にまで、阪神、進撃の”季節”とか書かれてるんだよ。6月は没落の季節とか目に浮かびそうだよう。」自らそれをいってしまったら・・・。

タマちゃん話へ・・・、石川さんの近所の帷子川から、「そんな(具体的な)こといっちゃっていいの?」と湯澤さん。
「だって川長いんだから、川の側に住んでる人なんていっぱいいるでしょ(笑)。」と石川さん。「そっか(^^;。」最後まで不毛な・・・。
今は埼玉、湯澤さんが「〇〇で〇分でいけるようなとこ」に(←そっちのほうがまずいんでは^^;)、現れてるとのこと。
「タマちゃんはRXの追っかけだったとは〜。」「埼玉の住民票もとるのかな。転出届いるよね。」・・・話は続く・・・(笑)。

そして、RXは冬眠にはいるという話から、「あ、春眠か」「”春眠暁を覚えず”だからだめじゃん。」えっと、どっちが何いったんだか、わからなくなってきた。

RXの大頭脳、松崎雄一〜♪」紹介される松崎さん。
「はい、RXの大頭脳です。組替えていません(?)。・・・えぇ。春もお盛んな感じで」(笑)。
「お盛んってゆ〜と、屋根の上の猫とかそんな感じじゃない(笑)。」石川さんがつっこむ。

松崎さんは、先日なくなったご友人のお父様の話に・・・。
82歳?で大往生のその方、ビクターの一番古い専属ギタリストさんということで、日本のチャーリー・クリスチャン?グレン・ミュラー?
「おやじが喜ぶからなんか弾いてくれ」といわれてて、「ムーンライトセレナーデ」をツアー中に密かに練習してたら、石川さんに聞かれたと(^^;。
「弾いて〜」の会場の声に、「こんな感じですか・・・」とさらっと弾く松崎さん。おぉぉ〜と拍手。
学生時代に家に遊びにいったときに、ピアノやっているっていったら、「”なんか弾いてみろ”といわれて、(ノーマルな)コードを弾いたら、(といって音を出す)、
”そうじゃないだろ”(と再び、テンションなコードを弾く)。」ジャジーな世界に目覚めたきっかけもくださった方のようでした。
高度なネタ?でしたが、松崎さんの真摯な音楽に対する気持ちが溢れてましたよ(^^)。そして、横浜で宮腰氏とされてる月一ライブのインフォもされてました。

オンギター 福原将宣〜♪
すんません、福ちゃん部分とったメモがよくわからず・・・、えっと、さすが東京・・・とおっしゃってたような(何がだろ・・・←ヲイ)。
あ、聖飢魔IIのメンバーが勢ぞろいで、あ、清水さん以外、すごいすごいって思ったっていってたかな。「お友達だ〜」って。
「最終日のリハなんて、ボーカルとギターの人いらして、ン?俺以外は・・・?って(笑)。」あはは、確かに(^^;。
伊達にモリケン(ソフトバレエ)さんに「元聖飢魔IIのギター」と勘違いされてた福ちゃんじゃないかも(笑←閣下ライブネタ)。

再び現れるは、「オンサックス勝田一樹〜
自らマイクを手にとり「RXバンザ〜イ」と叫ぶ、勝田さん。客席もバンザ〜イ(笑)
石川:「すごいな、今日。^^;」
勝田:「今日ハイテンションなんですよ。きくとこによると休息ってことで、じゃあ今日しゃべっちゃお。」(笑)。
勝田:「ファンのみなさんにかわって、質問しちゃおぉっと。なぜ休息するんですか?」
石川:「眠いから」
勝田:「休息ってことは、やめるわけぢゃなくまた活動するということでしょうが、それはいつですか?」
石川:「えぇ、勝田くんや福ちゃんのスケジュールがあいたころ。」
勝田:「なにいってんですが、フルスケジュールあけますよ、RXのためなら、ねぇ。」みたいに福ちゃんにもふる。
勝田:「もうRXないと、カードもローンも払えないんだから。」おかしすぎ、売れっ子勝田さん(^^;。
「・・・あ、きくところによると最近CD4枚とか出しちゃって、印税ガバガバなんじゃないですか?」小声できく勝田さん
「・・・そんなこともないんですよ;」小声で石川さん。

その他いろいろつっこみつつ、
「だからいつ活動再開なんですか?」困る石川さん・・・そしらぬふりのメンバー?
「と、ここまで疑問を投げかけて去っていく、オンサックス勝田一樹でした〜っ」と自らタイミングよく自己解決して(ない)帰っていく勝田さんでした(笑)。

そして、お待たせ。「すごいゲストを呼んでます。オンギタールーク篁〜」大歓声。

手をあげて上手から登場のルークさん、ギターを渡しながらにこやかに声をかけるローディの森永さん。
下手側の福ちゃんマイクで「どうもみなさんこんばんは〜」と篁さん。再び拍手〜。

「RXひさしぶりで、どんなステージやってるかわかんなくて、しかしよく聞いてたら、(MCとか)メチャメチャだよね(笑)。」
よくしゃべるというような話になって、「CANTAしゃべんないもんね。湯澤なんてひとこともしゃべんないし、」と石川さん。
「うん俺も徹底的にふらないんだけど。」笑顔のLUKEさん。(笑)
石川:「ロックはあんまししゃべらないほうが。」
LUKE:「でも、しゃべらないと、カッコつけてとかいわれちゃうキャラだしねぇ。」
石川:「そういうバンド出身だからねぇ。」 爆笑・・・。

LUKEさんの話は続く・・・
「さっきも話出てたけど、最終リハすごかったね。今日は閣下いないけど、・・・あ、しらないけど、楽屋いなかったからいないと思うけど(笑)。
これに閣下がいて、この後やる曲とかやって・・・。」・・・スゴイ図がうかぶ・・・てか福ちゃんかわいそ(?)。

「あ、チューニングしていい?向こう寒くて、こっち暑いから伸びちゃってると思う。・・・流暢なMCやっててよ。(笑)」と石川さんに。

「これからはアルバトロスという曲を。原曲は彼が弾いている。」おぉ〜と会場。「説得力あったみたいですね(笑)。・・・準備いいですか?」と石川さん。
「はい、どうぞ」とLUKEさん。なんかいちいちおかしい・・・。(笑)

■ALBATROSS(信天翁
ディレイのかかったキラキラしたピアノから、5弦のフレットレスベースが絡む。ゆったりとしたテンポの大曲。
伸びやかなLUKEギターにぞくっとする。一歩引きバッキングに徹する福原さん。
ベースを抱えるように愛しむように弾く石川さん、目をつぶって、口をあけて・・・ギターに入魂のLUKEさん、
ギターとベースのユニゾンフレーズを並んで弾いたのはこの曲だったか・・・伝わってくる圧力、かっこよかったです。

ブレンダさん再び登場。「キュート」といわれ、テレ笑いのLUKEさん。

■Arcadia
ブレンダさんの歌をピアノアルペジオが支える。
出るとこは出て、引くとこは引いてという、ゲストギタリストとしての、CANTAとは違うLUKEさんをみてなんかちょっぴり感激。
即興色の強いメンバーにあって、異彩を放つフレーズ。音も好きでしたよ。
手を振ってさるLUKEさん。

会場から挙手により独り者の「New boy friend」を探したブレンダさん(笑)は、その彼をステージにあげ横にすわらせ、しっとりと熱い視線をおくりながら・・・
■Close to me
フリーなピアノにあわせて、ブレンダ風Close to me・・・そういえば初めてライブで彼女のこの曲を聞いたとき、強い感じがしてやや違和感があったんですが、
今はこの声の太さ、表情の豊かさが大好き。らしく歌いきる。

名残惜しそうにボーイフレンドを客席に返したブレンダさん。そして次の曲「RAIDEN じゃないわよ、Ridingよ、アハハハ」を繰り返す(注:英語で)。
Riding Higher
激しく立てに刻むリズム。水を得た魚のように、ファンキーで力強くかっこよさが増すブレンダさんのボーカル。
そんなブレンダさんに引っ張られバックのメンバーも熱い、熱い。原曲とは違った男性のコーラスもインパクトあり。

ブレンダさん退場・・・

「地味なフュージョンバンドが、派手〜なロックバンドになってしまうんですから、ブレンダさんの力はすごいですね。(笑)」と石川さん。ホントに。

「息があがってるとできない曲・・・」
■STF
・・・難解なリズムにあわせて、なんでそんなに指動くののベースに見入ってしまう。ここでもブラスの音いいなぁ。和音のピアノフレーズも分散にアレンジされていたりで新鮮。
ステージ前にでて、お客さんを視線をいっぱい浴びてのギターソロ。
そこには、あの湯澤さんや石川さんに煽られていっぱいいっぱいといった頃(スミマセン)の福ちゃんの姿はなく、すっかりRXをリードするギタリスト。かっこいいです。うん。
シンセソとサックスのソロの掛け合いも見せ場。・・・ピタッと終える。お見事!

「決まったね〜」拍手〜♪

「もう一曲、濃いヤツ・・・」
■Mystery From Greenman

アップテンポ、テーマのキメのノリが気持ちいいライブで好きな1曲、伸びるギターが続く。立ち上がってのリード系シンセソロ、速い、トリッキー、引き込まれていく。
ピアノに乗った柔らかな音のギターソロを、強弱のあるドラムとベースがドラマチックに盛り上げていく。
音、フレーズともに激しさを増すギター、チョッパーなベースでエンディング、これも決まる!わぉ。

「とーとぉ、最後の曲になりました。」と石川さん。「えぇぇぇ〜っ?」
「いいなぁもっといって(^^)。」「えぇぇぇぇぇぇぇ〜っ?、」
「次復活するときはこの”え〜”がもっといってもらえるようになって戻ってきたいと思います。”テンペスト”・・てここで楽器変えなきゃいけなかったんですね。
弦が足りないんだった。いい流れだったんだけど、こうやって自分でぶち壊す。」(笑)それでこそ石川さん(^^)。

■Tempest
かなりテンション色強いソロが展開される。3拍子になるところには原曲にないブレンダさんのコーラスがのる。
ギターが暴れる、ささえるドラムとベース、ピアノのバッキングが生きる。会場にも照明が当たり、上がる腕腕・・・。
「ありがとうございました〜」拍手〜。

〜アンコール

再びLUKEさんも呼び込まれる。ステージ上には本日のすべてのメンバー。

■Bad Again
ベースとピアノにささえられた、ナチュラルなアレンジ。ブレンダさんのローボイスが光る。クリーンなギターの音色が響く。

■LOVE FLIGHT
気持ちいいギターのカッティングから(でしたよね^^;)、ノリノリの一曲、お客さんを巻き込んでの今日の「1タイム、2タイム」は楽しさ倍増!
石川さんと勝田さんが並んで、ポーズをとりながら体を左右に動かしての演奏、微笑みを浮かべながら石川さんのトリッキーなベースソロを見守るLUKEさんの姿、なんかよいです。
頭ではそんなポワンとしたことを思いながら、勝手に動いてしまう体。上がる沢山の両手、拍手、歓声。明るい会場でステージとの一体感。

ゲストプレーヤー、サポートプレーヤーの名前がひとりずつよばれて、ステージを後にする。
残ったのはRXの3人・・・。

■Tangerine
ツェッペリンナンバーをカヴァーした、RXヴァージョン・・・。
シンセでイントロに続いて、ベースが重なる。エフェクトの効いたフレットレスベースがそのままメロディを奏でる。支えるのは湯澤さんらしいリズム・・・かな。
さっきまで賑わいとは別の空間、まるで夢の中にいるような1曲。ちょっと寂しさも襲う・・・。

・・・こうして、第2期、RXの活動は休止期間へとはいっていきました。

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終演後、ビデオ購入者は、ビデオケースへのサインと握手会。
3人の笑顔がそれぞれに爽やかで、力強い握手にこれからの個々のご活躍を期待せずにはいられませんでした。


RXについては、またどこか時間のあるときに書いてみたい・・・と思います。
本日はレポートのみ、あしからず。・・・次の活動の頃までには、レポートでもっと豊かな音表現ができるよう勉強します。

(2003年4月27日)