Rexy Vol.4 ACE&本田海月インタビュー…解説もどき
2001年12月13日、ACEさんと本田さんのプライベートスタジオの様子が掲載されてる雑誌が発売された。
目がいくのは写真ばかり(笑)。これはいけない!
読んだ。アルバムレコーディング秘話もある。らしい、機材に対する展望もある。らしい・・・???そう、読んでもあまりにマニアックでなんのことだか、話半分(笑)。なんとな〜くはわかるんだけど(笑)。
そこで誰が読んでくださるかわからんけど、資料とつたない知識で、摩訶不思議な単語を中心に「音うさ的解説もどき」を試みてみました。
ほんとに意訳です。いや異訳かも…(^^;、専門家の方つっこんでください。感想もはいってます。いいわけも入ってます。では、始まり始まり…
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―作品はどういった手順で?
ACE:「僕が曲をTRITON(トライトン)で一発で作ったものを、VSに入れてデモを作って本田渡して、それを本田がアレンジして・・・。
ホントはパソコンでやろうかと思って、CubaseにしようかLogicにしようか考えてたんだけど、」
本田ワールドを見せてほしいがためにご自分ではつくり込まないと。
TORITONのマルチティンバーで組んで、それで2chでVSにドンと流し込む感じらしいです。<解説もどき>
曲をつくるためには、ドラムやベースやシンセ等の音源をシーケンスソフト(自動演奏させるもの)に打ち込んでいく。
CubaseやLogicはパソコンでやるときのその代表的なソフトの名前。
ACEさんはパソコンを使わず、TRITONというシンセサイザーを使用。シーケンサーも入っているし、リズムパターンも入ってる。もちろんエフェクターも。
シンセのマルチティンバー(いっぺんに何種類もの音が出せる機能)で16トラック(単純に16種類の音が組めるようなもの)で作っていけば、
パソコンがなくてもシンセ一台でおおよそのことができる。 本田さんがしっかり展開してくれるんだから、これで十分だと(笑)。
それをVS(ACEさんはVS880)というハードディスクレコーダー(各パートの音を別々にとることが出来て、ミックスさせたりできるデジタル録音機。エフェクターもついてたり)に、ステレオで落とす。
みたいな話です。―TRITONでつくったものはどういった形で本田さんのところへいくのですか?
本田:「DATとかの実際の音でですね。」
―スタンダードMIDIファイルではなく?
ACE:「どうもGMってのは嫌いでね。」
本田:「僕もGM音源ってきらい。」音は譜面やデータくるよりも、聴いた感じで判断したほうがいいと。
ACEさんがつくった作品を本田さんが一度頭の中で鳴らして、一から作るのだそうです。<解説もどき>
ここが結構意外だったとこで、DATって、高音質だけど要はMDとかカセットテープとかと一緒のステレオで録音できる聴けるのアレですよね。(うちにもプレーヤーあるが使ったことない^^;)
つまりデモテープで渡されるってことなんですね。なんとなくデータで受け渡すんだと思ってたので。それをデータとして使う使わないは別としても。。
で、MIDI?このヘンはサイトでMIDIデータ流してる方のほうが詳しいかも。私はMIDIのハシリの頃の人間なんで(^^;。といいわけ。
パソコンで音楽制作ができるようになった10年ぐらい昔は、シーケンス・ソフトが違えば作ったデータが役立たなかった(演奏ができなかった)。
それを規格を揃えてできるようにしましょう。というのがスタンダードMIDIファイル(SMF)だそうで、異なるシーケンスソフト間の演奏データのやりとりができる。
で、GM・・・車の会社じゃありません(よせよ。笑)、GeneralMIDIとかゆーやつですかね。
SMFの中でもこの規格に準じたフォーマットで作られたMIDIデータなら、単なるリズムやメロディーのやりとりだけじゃなく、機種に関係なく同じような音色とかで演奏が可能らしいです。 (確かに昔ドラムパターンがピアノの音で鳴ったことがあるヤツ(^^;。)
そーゆーデータや譜面で受け渡さず、デモの作品となったものを本田さんが聴いて、新たに音色からすべて作っていくと…
本田サウンドになる理由がちょっと納得いったのと、まさに感性のぶつかり合いの作品ですなと。う〜ん、ACEさんのデモの段階も聴いてみたいなぁ(笑)。―ご自宅でほとんどギターはいれないの?
ACE:「こういうの入れたいという確固たるものが決まってるときはいれます。」
VSに直にはいれず、YAMAHAのDG-STOMPを使うことが多いそうです。自分の手作業で音を作っていける感じが好きだと。
「PODは尻のような形が人をバカにしてるんじゃないかってね(笑)。」というのは冗談だそうです。
ちなみに本田さんはPODを「汚し系」にかけてるらしい。<解説もどき>
DG-STOMP・・・流行のアンプ・シミュレーター(アンプ・モデリング?)ですね。
アンプ・シミュレーター…つなげればあら不思議、有名なアンプのサウンドが手軽に得られるという。
もしかしたら、去年の11月頃「お茶の水のS楽器でアンプシミュレーター買った」って雑誌(YG)でおっしゃってたから、そのときのかも。
が、DSシリーズは、既成のアンプのシミュレートではなく、真空管アンプ(音がマイルドとか)の特性をモデリングしたシリーズらしいので、
(真空管アンプの動作をデジタルで再現)アンプのつまみいじるみたいに、自分の手作業で作っていける感じとおっしゃってるのでは??
で、お尻の形のPOD(笑)、アンプ・シミュレーターの定番。雑誌でもお店でもよくみかけます。両手に乗るくらいで赤くてかわいいからほしいといったら、怒られたことがある(^^;。最近2も出たらしいです。(←資料が古く1年ぐらい前でした。失礼しました。)―マイクの好みは?コンデンサーは使わなかったの?
ACE:「エンジニア(この方怪しい関西弁でいい味だされてるみたい。by海月日記)が持ってきたSENNHEISERの421の白いのがあって「白くじら」って呼んでるヤツ。」
本田:「あとはベイヤーというメーカーのSoundStar(ss)っていうマイク。ダイナミックマイクです。」
ギターの場合はレンジが狭いダイナミックの方がピンポイントが狙えて音がつくりやすいんだそうです。<解説もどき>
個々のマイクのことはよくわかりません(^^;。ただマイクにはコンデンサー型とダイナミック型というのがあって、違いはよく知らなかったんですけど(笑)
コンデンサーマイクはとても微妙な振動をとらえることができて、レンジが広くて、微妙なニュアンスをとりこみたいヴォーカルやアコースティックの楽器などの録音に向いているといわれ、
ダイナミック・マイクは中域が勝負で、ステージでのヴォーカル用やドラムやギターアンプ用にいいらしいです。耐久性もある。
(ちなみにウチにあるのは、SHUREのBETA58。ダイナミックですね…)―具合的に何が良いというのはありますか?
ACE:「それは曲によって違うから一概に「コレ」というのはないですね。」
本田:「いろいろ試したけど、一番活躍したのはLesleyだったね。あとVSに入ってるエフェクト」
―woldrfのQ synthは?
本田:「よく使いましたね。」
ACE:「あれは外部入力があって、フィルター部分だけ使うこともできるので、ギターのハーモニクスに掛けたり…」
その他、BOSSのSE70とか、アタックを消すスローギヤとか使ったらしいです。はぁ…<解説もどき>
Lesley…往年のスピーカーですね。ディープパープルご存知の方、ライヴいかれた方、ジョンロードさんの横で、冷蔵庫みたいな箱がうんうんうなってたの憶えてますか?
あれです。私も高校のとき憧れたなぁ。
なんかモーター回してビブラートとかトレモロ効果つける、みたいな力づくの(笑)スピーカーです。
私はハモンドオルガンとセットのように考えてたんで、そんなものいろんな楽器にかけたのか?でも、ちょっと面白そう^^;。
woldrfのQ synthは、アナログのシンセだと思ってるんですが。写真では黄色いラックになってました。
フィルター部分だけ使える…?う〜ん、ギターの音を波形をかえて加工できるってことですかね(あぁいい加減)。―最近ではProToolsが主流になりつつありますが、敢えて今回はアナログのレコーダーなんだというお話でしたが…
本田:「いろいろ紆余曲折はあるけど、僕の中でデジタルってそんなに差がないなってのがあるんです。」
自宅でとったものをスタジオの機材に流し込むのに抵抗がない。それなりのクオリティができるノウハウはもっていると。とった音をオモテに引っ張り出してアンプでならすとか、シンセ音は初めからエフェクトつけてとっちゃうとか。
ACE:「僕は全然こだわりがなかったんです。ProToolsでもなんでも作業がスムーズにいけばどっちでもいいという感じだったんだけど。」
でも実際アナログ・マルチで回した音を聴いて音のまじわりのよさに驚いたと。<解説もどき>
ProToolsはハード・ディスク・レコーディングシステム。録ったり(レコーダー)MIXしたり(ミキサー)、エフェクトかけたり(エフェクター)にくわえ、打ち込みができるシーケンスソフトもはいっているので、このシステムがあればなんでもできるらしい。
チャンネルは多いし、音はいいし、さらにプラグインできるソフトがいっぱいあるから、いろんなエフェクターや音源が用意できると。
そしてそれだけ搭載してるのに専用のカードをつかうことで、コンピューターのCPUに負担をかけない魅力もあるそうです。
LUKEさんも持ってましたね。一般的なものでも100万以上する庶民には高値の花のシステムですわ(笑)。
(CPUベースで動かすタイプとかは10万ちょっとぐらい。)で、あくまでも想像ですが(笑)、そのような便利くんを使わなくても、デジタルのクオリティは元のところではあまりかわらないと。
「素」でとってあとからエフェクターかけたりするなら、確かに便利だが、初めからシンセにエフェクトつけてとったり(ヘタすると後から修正きかないわけだから、自信がないとなかなかという気がします。)、
パソコン内で処理するんじゃなくて、音を外に出して生のアンプ通してとったり、なんてことをするなら、別にデジタルでやらなくてもアナログで録った方がかえって面白いものができるじゃないか。なんてことを思われたのではないかと。
―今後導入する予定のシステムは?
本田:「周辺のことを考えるとLogicなりCubaseなりを入れようと思ってます。曲は必ず出先で浮かんだりする時、
何か手軽に音が出せるものがほしいですね。持ち運びに便利なヤツ。」
MacのPOWERBOOK G4とかもって、REASONとかNative Instrmentsものとかのソフト・シンセ系を入れまくって使いたいらしい。
ACE:「もし導入するとしたらLogicのSilver程度で充分だと思う。いや、もっと簡単なソフトでもいいかも。
むしろそんなことよりも散歩のコースをみつけることの方が僕には凄く重要なんです。
僕は本田という有能な相棒を見つけたので、そんな所には構わなくても良いんでね。LogicのPlatinumよりもCubaseよりも”本田海月”。」<解説もどき>
ソフト・シンセ…ひところ「遅くて…」って話を聞いていて、なんのことだかと思ってたんですが、どうもコンピューターのCPUで、シンセの音を合成して作り出すらしい。
なのでCPUがパワーアップしてきたのに伴って使い勝手もよくなり、人気がでてきたらしいです。
これまたパソコン内に一種のヴァーチャルスタジオができてしまう感じ。REASONもNative Instrmentsシリーズもソフトの種類。
REASONは各種機能を備えていて、単体で音楽制作できるそうです。
Native Instrmentsといえば、RXの松崎雄一さんがアルバム「Elements」でB4をオルガンのバッキングで使われてましたね。
思ったときに形にできるというのは、ミュージシャンにとって魅力なんでしょうね。Logic…上の方で書いたシーケンス・ソフトですが、「AV」「Silver」「Gold」「Platinum」と4つあるらしいです。「Silver」は基本機能が充実してる。「Platinum」は、要は最上機種ってことですね。(あまり突っ込むな ^^;)
まぁ、そんな最高のソフトよりも、やっぱりACEさんには「本田海月」だ〜。ってことですよ。もう何もいえない(笑)。
ACE様・・・そーゆー私もなんか海月さんのユニークな発想の転換にファンになってきてしまいました(^^;。
海月さんのアレンジ意欲を掻き立てるようなすてきな素材を、これからもいっぱい産んでくださいね〜。お散歩しながら(笑)。
参照資料:Rexy vol.4 発行=シンコー・ミュージック(2001年12月17日)(2001年12月20日追記)(2002.1.23追記)