「マーシャル祭り2」  2001.10.19 池袋サンシャイン劇場


18:00の開演寸前に会場にはいると、立見がいるほどの盛況ぶりでした。
ようやく空いてる席をみつてけて、ツレとバラバラに席につく。

ステージは、「Marshall祭り2」の文字が映し出されてるスクリーンだけのシンプルなもの?
アンプの山を想像していた私は「あれ??」
定刻になると、スクリーン上にマーシャルアンプを使用してる(らしい)ミュージシャンの顔・顔
なぜかゲイリー・ムーアで笑いがでる(^^;。
引き続いて、ジミ・ヘンドリックスの、たぶんウッドストックの映像が流れる。妙に生々しい音?
それもそのはず、やがてスクリーンが上がり、そこには、フリンジのシャツにベルボトム、頭にはスカーフを巻いた、
まるでジミが乗り移ったような「バンド・オブ・シゲオ・ロールオーバー」のナカノシゲオ氏。「パープルヘイズ」へと曲は移る。

そしてスクリーンの上がりきったステージに現れたものは…、待ってましたっ!。
三段重ねのアンプの山。ドラムをはさんで、右に5(×3)、左に6(×3)まさにマーシャルアンプの壁(笑)。
これでこそマーシャル祭り!

3曲ほど終えて、ギターをドラムサイドに放り投げる。ノイズに重なって…、いきなりの休憩アナウンス…

それは、主にセットの変更が目的だったよう…
本日のドラマーは「手数王」菅沼孝三。運ばれてきたセットは、さっきまでのドラムの2個分はあろうかと思われる幅のドラムセット。
もちろんツーバス。タムなんて7、8個ついてたんじゃ…。さすが手数王。わかりやすい…。
横にはベースが4本ほど並ぶ、ベーシストは櫻井哲夫。この二人で総勢8人ものタイプの違うギタリストを相手にするとは、恐るべし。。。
櫻井さんの前に3つ並ぶ譜面台やベースの数が、選曲の大変さ、メンバーの個性の強さをあらわしてるようだ…(^^;

 

会場の明かりが再び落とされると、壮大な音楽にまるでアカデミー賞の発表のように照明がまわるステージ。
中央のせりから現れたのは「王様」。本日のメイン司会。会場爆笑。
「マーシャル祭り、2〜、ツー、ツー、ツー…」のディレイのかけ声で2部が始まる(笑)。

一人目のゲストはマーシャルとは一見関係ない、ジャズオルガニストの大高清美さん。エマーソン・レイク&パーマーの曲を披露。
ちょっと高い音が耳に痛かったですが、なかなか勢いのある演奏でした。マーシャルで音出すのに憧れてたとか。

そして姿は見えぬが、響き渡る早っぴき、タッピング…爆音とともに下手から軽やかに現れたのは、ハウンドドッグの西山毅
ギターは回るわ、自分もまわるわで華やかなステージでした。

三人目のギタリストは9年ぶりにバンドを結成して5月に12枚のアルバムを同時リリースした(驚)という、小川銀次氏。
粘って伸びる感じの音色です。マーシャルとは?の質問には「ロゴがかっこいい(笑)」と。

小川作品「イタチごっこ」という曲で小川氏に絡むジャズ界の矢堀孝一氏。四人目のギタリストです。
まさにイタチごっこ。追いかけ、追いかけられ…激しいギターに、指をいっぱいに広げた(笑)テンション系のコードワーク、アルペジオが好対照でした。
引き続き、櫻井氏のオリジナル曲でトリオも聴かせてくれます。マーシャルとは「ガッツ!」だそうです。

次に紹介されたのは、マーシャルのデモンストレータもされているという、ジェフ・ホワイトホーン氏。イギリスからのゲストです。
ポール・ロジャースとも仕事をしたことがあるというジェフ氏は、実にブルージーな歌声と演奏で圧倒させられました。

ギタリストのいなくなったステージで、菅沼氏のドラムソロが始まります。
素手から始まったドラミングは、棒状のおもちゃを次々スティック代わりに、カスタネットや民族楽器も織りまぜて、
「どっからそんなに出てくるんだ?」まるでマジックショーを見ているよう。しかもチェンジ間の乱れは全くないという脅威のリズム感。
さらに、スティックを回転させながら、頭とお尻で交互に叩くなどという技には、サルティンバンコすら思い出しました(^^;。
リズム&ドラムマガジンの人気投票で1位になる理由がわかった気がする。

続く櫻井氏はいつもの笑顔で、ハイパー・リニュウ・スーパー・スラップ(だったかな??^^;)な技が冴えます。
ソロ時は記憶にないですが、6弦ベースも使用されてたようです。

再び、ギタリスト登場。フライングVをもって華麗に飛びこんできたのは、X.Y.Z→Aの橘高文彦氏、曲はモチロン(?)マイケルシャンカーグループ。
頭ふりふり、体くねくね、キャラを最大にいかしたステージングでした。
「マーシャルでいい音がしなければ、練習あるのみ」だそうです。

そしてフュージョン界の大御所、和田アキラ氏の登場。ジェフ・ベックの「スペース・ブギ」?は、最初から最後まで早いぞ〜という感じで、
終わったあとに「難しい選曲しすぎた」と後悔?されてたご様子。

いよいよライヴは佳境にはいる。
全員がステージにあがって、王様もギターをもって、王様曲を熱唱。8人のギタリストのソロ回しは短めでしたが壮観でした。

ステージ上にはマーシャルの広報という方があらわる。
今回昨今のテロ事件の影響で参加を見合わせた、マーシャルの創始者ジム・マーシャル氏のコメントを代読し、
メンバーへはお礼の言葉と、マーシャルのラベルの貼られたウィスキーが配られました。
10分間ぐらいのセレモニー?このあたり、イベントって感じですね。

そしてミュージシャンのみなさんは最後にもう一仕事。中央のマイクにジェフさんが立つと始まったのは、「クロス・ロード」
いや、ジェフさんほんとにぴったりです。ぞくっとしてしまいましたよ。
アンプの調子が悪いのか、銀次さんは納得いかないような素振りも見えましたが、無事3時間のステージに幕がおりました。

お疲れさまです!。

イベント色が強く、演奏も弾きこんでるという感じは受けませんでしたが、みなさんやっぱりギター好きなんだろうなぁって(笑)。
いろんなタイプのギタリストがマーシャル相手に遊んでる、挑んでるって感じが楽しかったです。
壁アンプに一斉?に張り付いて個々のアンプいじってる姿とか、なかなかみれませんから(笑)。

で、リズム隊かっこよかったです。

(2001.10.19)

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