MR.BIG 〜 FAREWELL TOUR 〜 2002年1月12日 赤坂BLITZ
MR.BIGのファイナルツアー、今日が初日。
約15分押しで、私にとって今年初、そして久々の来日アーティストのライヴは始まりました。
ステージには幕、犬の鳴き声等サンプリング打ち込みのSEが鳴り響きます。
突然ギターの音がはいってくると、大歓声。飛び上がる人たちで視界ゼロ(^^;。
ようやく隙間を見つけ覗くと、幕の上がったステージ上に4人のメンバー。
向かって左からベースのBilly Sheehan氏、エフェクター類の並ぶラックが1つにアンプが4つ(たぶん^^;)。
ちょっと高いところにドラムのPat Torpey氏、正面にヴォーカルのEric
Martin氏。
そして右側、3段重ねのマーシャルアンプ2つの前にギターのRichie
Kotzen氏。
後ろの壁いっぱいに左右2つのスクリーンが垂れ下がり、MR.BIGの文字がいくつも重なるように写し出されてます。
前半ノリの良いアップテンポな曲が続く、とにかく手が速い、今回PAの右横のあたりにいた私は、人の頭でほとんど右側(ギタリスト側)しか見えなかったんですが、
「早弾きスゴイ!」で、見えないんだけど、どーもチラッと見えるベースの人の早弾きもすごい(^^;(←それで有名な方なんですよね。)
そして、全員でとる「コーラスがあまりにきれい」で、なんとゆーか「キャッチーなんだけどテクニカル」にまず驚きました。
エリックのヴォーカルはハスキーで伸びがあって、アルバムより良い印象。跳んだり走りまわる。
ギターは頭振ったり、左手だけのソロで魅せたり、垣間見える(笑)ベースはくるくるまわったり、タッピングしたり、落ち着いた人はいないのかというステージ。
かと思えば、ギターとベースのプルージーな絡みのあるお洒落な曲があったり、さらにドラムも絡むテクニカルなナンバーがあったり、
中盤にはヴォーカルがアコギを持ってのバラードもありなど、
セットはシンプルだし、ラフなカッコなメンバーなのに、目も耳も楽しませてくれるといった展開。
とにかく曲が始まるたびに大歓声なのです。(勉強不足を後悔…)
リッチーのギターは超絶技巧も然ることながら、クリアな音はちゃんとクリアで、太く歪む音はちゃんと太く、とにかく音がよかったです。
テクニックがあるから音も余計いかされるんですかね…。しかも最後まで1本のギター(ストラト)で通してしまうのもニクイ。
そして、数曲とったヴォーカルも上手い!
パットのドラムソロ…
16分音符を刻むバスドラ、手数は多く、さらに驚いたことにその手足とは別のイキモノのように、ゆったりと歌い始める「レットイットビー」。
一糸乱れぬ呼吸、ソフトなハイトーン。会場が息を呑んだソロでした。
そして度肝を抜かされた、ビリーのベースソロ。
まず目を見張るのは、タッピングを駆使した早弾き。まぁ右手も左手も動く動く。ギターソロと錯覚するぐらい。
スローなソロでは、ヴォリューム奏法を多用し、音づくりのせいもあるのでしょうが、まさにヴィオリンのようなイン・アウトでした。
激しく、ときに優雅で、ベースってあんなになめらかで、メロディアスな楽器だったっけ…と聴きほれる。
そのソロを聴いてしまった(見てしまった)後はベースばかりが気にかかり、まぁベースを振り回したり、ボディを叩いたり(トレモロ効果を出す?)、
手提げバッグのようにストラップ持って左だけで弾いてみたり。
チョーキングもやってたような。あんな太い弦で…。
テクニックの凄さはアルバムからもわかりますが、そのスタイルは知らなかったのでとても新鮮に映りました。(←今更遅い…^^;)
これもまた確実な演奏に裏打ちされてできること。
後半もキメのフレーズを次々決め。会場は拍手と歓声の嵐。
2時間ちょっとのステージ、2回のアンコール(計5曲)にこたえた4人は、笑顔でステージ袖に消えていきました。
最初から最後までほんとに楽しそうに全力投球で演奏する、とてもさわやかでフレンドリーな「超絶テクニカル集団」でした。
そして正確な演奏というのは、聴覚だけでなく視覚を初め五感全てに訴えるものなのかも、なんてことを思ったステージでした。
解散は惜しまれます。。。
(2002年1月12日 記/1月16日アップ/6月22日ネタバレ系追加)