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DAIZO&ELEPHANTS 20周年記念 LIVE 20/50   2001年11月23日 赤坂グラフィティ


<…とその前に、なぜ突然小柴大造>

数年前までは存じ上げなかった小柴大造さんのライヴにいく…ココにいたるまでは長い道のりがありました。
まずは出会いから…。

1999年だったか2000年初めだったか、後追いで聖飢魔II情報を入手しまくってたとき、雑誌で93年の清水さんのソロ(アルバム&ライヴ)のヴォーカルプロデューサーに
小柴大造という名前を見かけました。「誰?小柴大造?」とつぶやくと、隣でツレが「小柴大造?小柴大造&エレファントのか?懐かしいなぁ。」と。
「えっそんな有名な人なの?」「ばっかだなぁ、テル・ミーとか売れたじゃない、CMにも使われてぇ。」
?????いつ頃かと聞くと高校ぐらいのときという。。彼と1つしか違わないので???何してたんだろアタシ…ちょうど入院してたころかなぁ…
そのときはそんな話で終わりました。

それから半年か1年かたったとき、中古レコード屋で「これだよ、これ」とツレ持ってきたのは「小柴大造&エレファント」のLP「Believe Me」でした。
ジャケットのアップは精悍マスクでかっこいい。買って帰って家で聴く、いわれてみれば聴いたことあるようなないような(笑)、さわやかな良い声のひとだなぁと思った。
曲はちょっと泥臭いロックな感じもするけど、いわゆる当時のニューミュージックの路線で、キャッチーなメロディにコーラスがきれいでした。

そしてまた半年ほど…、久々にバンドをやることになって、そのうちの一曲にツレが小柴さんの「別離のラブソング」という曲を持ってきました。
その頃から私も彼が気になる存在となってきて(笑)、関連ホームページを探してみたりする。
すると小柴さんとゆー人は「昭和55年5月5日に5枚のシングルレコードをだしてデビューした。」とある。すごっ鳴り物入りの人だったんだ。
何気なくぴあを見ると8月にも9月にもライヴの予定がある。まだ自ら活動してる方なのか。が足を運ぶまでは至らず。

バンド曲に選んだ「別離のラブソング」はことの他難しい…キメが合わない…そもそもレコードだと何を弾いてるかも聞き取れないんです(^^;。
ここのとこよく情報チェックしているので、小柴さんが11月にライヴをやることは知っていた。しかもエレファントと一緒にやられるらしい。
エレファントのドラマーには「向山テツ」さんの名前がある。テツさんってテツさん?ロックドラマーの?
雷電さんと雑誌企画で一緒に審査員されたり、レッドウォーリアーズにもいた(らしい)、あの向山テツさん?エレファントにいたんだ。(そんな昔からやってるんだ…^^;。)確かめたい(笑)。
最近のセットリストから毎回「別離のラブソング」をやっているらしいこともツレから聞いた。
「これはいくっきゃないでしょう」…とゆーことで、数日前にチケットを購入。初、小柴さん体験と相成ったわけでございます。


<BUZZとNATSU>

今回のライヴはキーとなるものがいくつかあったようです。メインはELEPHANTSのベースの池内さんとゆー方が誕生日を迎えられた。(50歳だそうです。タイトルの20/50というのはそーゆー意味なんですね。)
彼を祝うパーティのようなライヴ。実際業界人のパーティに来ちゃったよ。って雰囲気がしないでもなかったです(^^;。
池内さんは、ELEPHANTSの前にBUZZのバックをされていたらしく、ゲストにBUZZのお二人がきていました。

BUZZご存知ですかね?お若い方(笑)、聞くところによると活躍されてたのは四半世紀前とか。
当時「ケンとメリーのスカイライン」とかってフレーズで爆発的に流行ったニッサンのCMがあったんですが、そのCMソングを歌われてた方々。
っていっても私も小学生ぐらいでその歌が流行って、それを歌ってたグループだという記憶はあるんですが、曲を聴いてもわからなかったです。
ちなみにツレは中学か高校の頃、BUZZの歌を友達とギター弾いて歌ってたらしい。何曲か知ってる曲があったようです。
驚いたことに向山テツさんは、ELEPHANTSの前にBUZZのバックもやられてたことが判明…。元々のドラマーが抜けて池内さんが九州から連れてきたのがテツさんとか…
いったい彼はいくつなんだぁぁぁ?(笑)。

池内さんに「可愛がってもらってま〜す。」ってゆーのは、もう一人のゲスト、元センチメンタルバスのNATSUさん。
センチバ最近聞かないと思っていたら解散してたんですね。私の中ではもっとボーイッシュなイメージだったんだけど、かわゆかったです。

そして他のキーはDAIZO&ELEPHANTS20周年だったり、解散だったり、大きく取り上げられてデビューすればするほど、大きな波に呑まれて自分たちの力ではどうにもならないことってあるのかしら・・・などと思いました。
そのあたり後ほど…

前置き長くてすみません(笑)。自分でも馴染みのある方々ではないので、整理も含めて書いてみました。


<…とゆーことで、よーやくライヴレポ>

場所は、赤坂グラフィティ。えっと車でいったので駅はよくわかりません(^^;(赤坂見附だと思います。)。
開演30分前につき地下のお店に降りていく。なんとお店の中はぎゅうぎゅう詰め。テーブル席につけなかった人が既にスタンディング状態。
100席以上はあると思うんだけど、150人ぐらい入ってるのかなぁ。席以上にチケット売るのやめましょうよ…。
中央通路の柱のあたりに立ってみる。ドリンクやフードを運ぶ人、機材の運搬もそこを通るため大混雑状態。
お客さんの年齢層は明らかに私より高いと思いました。40代後半ぐらい。中にちらほら若い子が…、NATSUさんのファンかな。

ステージは結構横幅があって広いかも。にしてもキーボードやらパーカッションやら、ドラムやらがところ狭しと並んでる。
ドラム…随分シンバルの位置が低いなぁ。これが向山テツさんのセッティングなのかしら。

照明が落とされる、私の横をスタッフに先導されて小柄な二人が通る。長い髪を後ろで結わえた人、黒い皮ジャンの人いかにも音楽業界の人って感じ??と思ってるとそのまま、つつーっとステージへ。出演者の方なんだ(^^;。出演者もココ通るのね…。
「こんばんわ、BUZZです。」とキーボードの方のさわやかな声で曲が始まる。
ピアノと生ギターだけのステージ。メインヴォーカルはヒロシさんとおっしゃるギターの方のようで、高く透明感のある声をされていました。細かいビブラートが印象的。コーラスもきれいでした。
2曲ほどアコースティックな曲が続き、バックのメンバーがステージに上がる。イントロの途端会場から歓声が、どうやらそれが有名な「ケンとメリー〜愛は 風のように〜」らしい。
活動してた頃から四半世紀がたったし、ライヴは5年ぶりぐらいだという。それであんなにピタっと決まるのかぁ。やっぱりプロだなぁ。
「人並みに結婚して、人並みにバツイチになって(笑)」「子供にBUZZって有名だったのと聞かれまして。うん、まぁまぁな。でちょっと調子に乗っちゃって…GLAYぐらいかな、っていっちゃいましてね。」「後から、お父さんわかったよ、ビーにゼットって書くんだねっていわれて…う〜ん、ちょっと違う…同じ二人組みだけど…って(笑)」等々なかなかMCも飛ばします。
エレファントの池内聡文氏(b)、 井川雅之氏(g)、向山テツ氏(Dr)の三名はBUZZのバックを経て、小柴さんとやるようになったそうで、なるほどそういったつながりのBUZZの出演だったようです。
豊かに伸びるハーモニーが会場中に響き渡り、1時間のステージが終わりました。

ステージから機材が次々運び出される、そっかステージがパンパンだったのは、並べるだけ並べて終わったものから運び出すのか…。
頭の上をギターだのキーボードスタンドだのが通っていく…(^^;。

ステージ上はパーカッションのセット?が左右に並んで、ぐっとアフリカンな感じに趣が変わる。
スタンバイしてるミュージシャンも若い感じ。
現れたのは、元センチメンタルバスのNATSUさん、頭に角っぽいお団子3つぐらい作って、お花のカチューシャ(かな?)がかわいいです。
シンプルなドレスにファーのベスト(ハテ?何色だったか・・・)、体をくねくねさせて元気に歌うのは、「上をむいて歩こう」「サマータイムブルース」今日のお客さんの年齢を考えての選曲?
でも、今っぽいアレンジに結構お客さんは一部を除いて目が点な感じでした(^^;。バックメンバーはドラムにテツさん、ベースにギター、そしてパーカッションが二人いるという構成です(すみません、お名前忘れました。)
「今日はどんぽさん(池内さん)のパーティだって聞いてきたんですけど、なんか大掛かりでびっくりしちゃいました〜。でも一生懸命歌うだけです〜。」
オリジナル?を3曲ほど終えて終了。「ドラッグ」っていったかな、なかなかパーカッシブルでかっこよかったです。


<小柴さん登場>

いよいよ、大トリ小柴さんの登場が待たれます。6時半から始まったライブ、時計はもう9時をまわる。
舞台はDAIZO&ELEPHANTSだけのセットになり、ゆったりとセッティングされてます。

ドラマティックなイントロダクションの演奏が始まる。下手側から三国直文氏、4台のキーボードを操ります。いい音です。そして汗だくで弾かれているのはギターの川崎勉氏。
中央後ろに向山テツ氏。今日は大活躍ですね。大きなアクションでドラムを叩きます。
そして上手寄り、今日の主賓お誕生日の池内聡文氏。もう一人のギターに井川雅之氏。渋いギタリストです。

客席がざわつく、スタッフに引かれるように現れ、急ぎ足でステージに昇るヴォーカリスト。歓声が沸き上がる。この方が小柴大造さんか〜!。
結構タッパがある?からし色のプリントのシャツに青いジャケットを羽織っての登場。
じらすかのように(笑)ドラムの方をむいたまま、なかなか振り向いてはくれない、
振り返ったその瞬間、満面の笑みで会場に手を振る、右に左に正面に。飛び交う黄色い声、いくつになってもファンはスゴイ!

アップテンポの曲、手拍子が起こる。口づさむファンの笑顔…いいもんですね。
ステージの上も楽しそう。小柴さんも声はでるし音程はいいし、想像していた以上で驚きました。

2曲ほど続いたところで「どうもお久しぶりです。DAIZO&ELEPHANTSです。今日はぎゅうぎゅう詰めの中、たくさんお集まりいただきましてありがとうございます。
僕たちも十何年ぶりのライブ楽しみたいと思いますので、最後までよろしくお願いします。」の挨拶。
続く曲は「(さしずめ)三文オペラ」私の知ってる数少ない(笑)、ちょっとドュービー・ブラザーズみたいなギターカッティングのかっこいい曲です。
ロックンロールな曲が続いて、東京タワーでプロモイベントをやったという「Tokyo Night」が始まる。これもなかなかキャッチーでよい曲ですね。
小柴さんいわく「もうちょっと売れても良かったのに(笑)」。

「こんなことやったことなかったんだけど、最後だから」といいながら、希望をつのってじゃんけんで勝った女性のためだけに歌うコーナーあり(笑)、
後半肩なんか抱いちゃって、ファンの方感激で泣き出しそうでしたよ。
「口パクじゃなくて、ちゃんと歌ってたでしょ?(笑)耳元で聞くとまたいいんだこの声が…ねぇ」なかなか笑わしてくれます。

リクエストコーナーなんかもありまして、何曲かはちょこっと歌われて「…って曲でしたね(笑)」とか「どんなんだっけ?(^^;…そうそうそんな感じ、もういいや」ってメンバーに歌わせてみたり、でも見事にメンバーも覚えてない曲ってあるんですねぇ。きっとファンの方が憶えてるんでしょうね。

「どんぽちゃん(池内さん)の誕生日で久し振りに6人集まって、久々にミュージシャン魂に火をつけつけてくれやがったぜぇみたいな(笑)感じ。」
で続く「リバイバルソング」これもテンポがあって、なんか風が吹いて後押しされるような…元気がもらえる作品です。
途切れることなく3曲ほど続く、ステージも会場もどんどん熱くなり、ラストへとなだれ込む。

アンコール、革っぽい黒いシャツに身をつつんだセクシーな小柴さん。「テル・ミー」を熱唱。CMソングだったっていう曲ですね。このライヴではギターの井川さんや、ドラムの向山さんがずっと口づさんでる姿が何曲かみれて印象的でした。

そして、本当に最後の曲。小柴さんのMCで、なぜ活動もしていなかったのに解散ライヴなんだろとゆー私の謎がとけました。
「エレファントとゆーバンドはいろんな理由があって、みなさんにさよならもいえなければ、解散ライヴもやらないまま、なんとなく活動を停止してしまって。今日はこんなたくさんのみなさんの前で、自分たちの手で終えることが出来て嬉しい。」と。実際、ベースの池内さんとギターの川崎さんは今は音楽以外の世界に身をおいていらっしゃるそうです。
「今、38なんですが」と小柴さん。会場から「うそつき〜」の声。「40になりまして」「もしもし?」「45だよ、おぉ(笑)」
その歳になって昔の楽曲を違う思いで受け止めて演奏できるというようなことをおっしゃって、エレファント最後のステージを「ALONE TONIGHT」というバラードでしめられました。

キーボードの神秘的なイントロ、小柴さんの透明感溢れる歌声に、彼らとは何の思い出もない私もちょっとジーンと来て見たり…(^^;、
考えてみれば、華やかな活動をしても、解散や引退の場を与えられないまま去っていく人たちなんて、きっと山ほどいるんですよね。
DAIZO&ELEPHANTSの皆さま、少しはホッとされたでしょうか、20年間お疲れさまでした。

解散は寂しいことだけど、みんなに見守れて解散できるグループはやっぱり幸せなんだよな…、なんてことを最後の最後に思ったライヴでした。

そ〜いえば、肝心の?「別離のラブソング」はやっていただけなかったぁぁぁ。ソロ活動は続けられるご様子。またどこかで伺います。

(2001年11月24日)