■ 是方博邦 ROCK UNIT ■ 吉祥寺 STAR PINE’S CAFE 2001.6.22
梅雨…。雨こそ降りませんでしたが、どんよりした曇り空の下、いってまいりました吉祥寺「STAR
PINE’S CAFE」、
本日の演目は「是方博邦 ROCK UNIT」ライヴです。
ベースの石川俊介さんは、本日がお誕生日。さて何かが起こるのか・・・。
吉祥寺の元の近鉄デパート(現三越&大塚家具)の脇をはいったところの地下にあるライヴハウス。
受け付けを入るとさらに地階がある上下の2フロア仕立てで、ステージは1階と称すいわゆるB2階にありました。
吹き抜けの天井が高く、ブルーの柱に囲まれてちょっと深海の底にいる感じも…。
19:00の開演ぎりぎりに入ったため、前から20番目ぐらい?上手寄り後ろの方の席に腰掛けました。
5分か10分押しか、セッティングのスタッフと入れ替わるようにメンバーが現れました。
本日のメンバー、日本ロックギタリスト界の重鎮是方博邦氏、元C-C-Bで現在ソロで活動されているギタリスト米川英之氏、
RXのツアーの狭間につくづく働き者(笑)のベーシスト石川俊介氏。
そして、アルフィーのサポートドラマーでそれこそ全国ツアーの合間を縫ってご出演の長谷川浩二氏。
私にとっては郷愁を感じさせるメンバーです(^^;。
是方さんの「いきましょか?」のような関西弁のかけ声で始まった1曲目
「ハリケーンZ」?(「ハリセンじゃないよ。」の)是方作品。
是方さんは年季の入ってそうなフェンダーのストラト・キャスター。で、知らなかったんですけどフラットなピックを使わないのですね。
サムピックというんですか?、親指にはめてピッキングする。そして非常におおきなストロークにまずビックリしました。
音はクリアで久しぶりに聞いた昔ながらのストレートなロックギターという感じでした。
それに対して米川さんは、繊細な甘味のある音というか、是方さんのソロをささえる、キーボードの役目も果たせそうな
幅の広い音づかいだと思いました。ソロも熱くてかっこいい。
黒いTシャツにGパンの石川さんは、いつものアトリエZの青いベースだと思います。
RXとは違い一歩引いたところから安定した指弾きとスラッピングを聞かせてくれます。
そしてドラムの長谷川さんは、さわやかな笑顔でハードなリズムをびしばしキメてくれて気持ちがよかったです。
続いてボズ・スキャッグスの「We’re All Alone」をアップテンポなインストにアレンジしたもの。
そして最初のMCへ…。
最近是方さんがラジオ番組をやっていて観光地紹介した話、米川さんが先日行ったソロライブの話、
MCは大変だよね等々。(その後ろで大変大変と妙にうなずく石川さん。^^;)
「ロック式(ギター)じゃないからチューニングが狂う」という是方さんはチューニングしながら、客席に「この音あってる?」と聞き、
「お客さんにこんなこときくライブいったことないでしょ。」と。こらこら(笑)。
続いてのシャッフルっぽい曲では石川さんは5弦ベースに替え、ドラムの抜けるようなエフェクトがかっこよかった。
そして「ロマン」だったかな、ギターに多用されるディレイがちょっと幻想的でした。
メンバー紹介!
米川さんは韓国のイベントに参加するとかで、焼肉ネタで盛り上がってました。(韓国にはタン塩がない??)
そして「米川君は次の曲やりたくないらしい」と是方さんにいわれ、「違いますよぉ^^;また戻ってきます。」といっていったんステージを降りる。
なんかシャイで可愛いですね。米川さん。
そして石川さん紹介。是方さんに最近のRXでのMCを誉められると、ハンドマイクを持って、
「いやぁ大変ですよね、MC(会場 爆)。曲やるより大変(笑)、なにが大変ってずっとピンでライトがあたってて気が抜けない。
ただチューニングしてても何かあるんじゃないかってみられるし…(笑)」
突然ぽろっと「ぼく今日誕生日なんですよ。」おぉ〜会場一気にわく。おめでと〜。
是方さんと長谷川さんがこの場は任せたといって去る。。。
「えっほんとにいっちゃうの…困ったなぁ…えっと、で、39歳になりました。 あと1年で40歳ですからね。
折り返し地点、あと40年。いきられるんでしょうかねぇ(笑)。」
いつの間にか戻ってきた是方さんに「じゃあ俺はどうすればいいの?」
石川さん「えっとじゃぁ折り返し地点を60歳として、120歳(笑)」
是方さん「えっ俺120歳まで生きなあかんの?」
「そーそー今日デニーズでみんなで話してて(笑)、俺たち70、80(歳)なってもこんなことやってるんだろうなって(笑)、
なにしろジャズとかじゃないから、ギャイ〜ンとかやるんだよね。」と激しいギターの弾き真似。
石川さん「髪も長いんだけどカツラなの(笑)、歯も入れ歯でパコーンとか客席とんでっちゃって、ズラもパサっとか客席におちて(爆)」やばっ・・
「背骨なんて曲がっちゃってるから、1mぐらいのものさしローディーに背中にいれてもらって、シャキーンって(笑)」
「もう曲なんて何小節やったか覚えてないから、いつまでたっても終わらないし。16小節やってるつもりが、64小節だったりする。」
「やるほうも聞くほうも耳遠いから、やったら音大きいし(笑)」
「来るときは担架で帰りは救急車・・・」アハハハ…もう止まらない止まらない。
ブラックだけどおなかが痛い・・・
是方さんも負けてません。
「お客さんだって同じなんやからね。毎年毎年くる人が減ってくるの(笑)、一人減り二人減り。これないんじゃないの。いないの(^^;。」
石川さん「いやこの辺(宙をさす)にいたりして、写真には写ってるよ。なんて…」 ぎゃ〜!
「シュールだ…」
そして長谷川さん紹介につづくんですが、「石川さんのそのネタのあとにはつらい〜」爆笑。
アルフィーの全国ツアーの合間に参加している長谷川さん、
「これ終わったら、長野までいくんですよ。自走で…関越乗って…」うわっ大変…。
ン?ここで自分で走る真似をするお客さんをみつけたらしき是方さん、「え?自走?それ面白いな(爆)。ほんとに自分で走るンやろ?」
「え〜?関越のせてくれませんよ。距離も200キロぐらいあるし…(泣)」の長谷川さん。
翌日は長野から新潟へ<自走>、そしてそこから自宅へ<自走>予定の長谷川さんでした(笑)。
30分ぐらいこんなMC続いたんじゃないですか…(^^;
よく戻れるよな、みなさん…
後半戦へ…
だーっと巻物のように譜面を譜面台に置く是方さん。
4曲メドレーです。是方さんの曲2曲に(多分・・)、「京都へ行こう」でしたっけCMの、そして、最後は「スパイ大作戦のテーマ」。
トリオとは思えない力強さでした。
米川さんが戻ってきて、米川さんのソロアルバムから1曲「SOUL」
「米川英之が、あなたのあなたのあなたの(と客席を指差す是方さん)ために歌います。」とヴォーカルもの。素直な甘い声でした。
ギター上手い!ギターソロもいい、私の席の関係か速弾きになると多少輪郭がみえないとこがありましたが、ふくよかな好みの音でした。
是方さんの「ティアーズ・オブ・マーメイド」に続き、また米川さんの曲(だったと思う。記憶がだんだん…)
ツインギターが絡むようなテーマもあるインストものでした。
このあたり石川さんはまた5弦をつかってました。そーいえばギターのお二人はどちらも一本のギターで通されてましたね。
(米川さんは自分のモデルのストラトタイプのもの)
いよいよライブは終盤に…、
ギターに合わせて是方さんが声を出すと高い不思議な声…音程はギターでとってるみたい。ヴォコーダー?トーキング・モジュレーター?
是方さんのところにはマイクが2本たってまして、なんなんだろうとずっと思っていたのですが、どうやら1本はからくりがあったようです。
この曲だったかな・・長谷川さんのドラムソロ、わかりやすくってパワフルで、でも汗臭さを感じさせないさわやかさがスゴイと思いました。
これはアルフィーのステージでは見られない長谷川さんのようです。(ソロはないから)いいものを見た。
いよいよラスト曲「ローリングストーンズとは一文字(単語)違いの、JUMPIN’ DUCK FLASH〜」こてこてや・・・。
結構ファンキーな曲で、そう我らが俊ちゃんにスポットが〜!!
スラッピーなベースソロが光ります。メンバーに促されると石川さんは狭い客席の間をソロを披露しながら練り歩きます。
追っかけるピンスポット、フラッシュする照明。
笑顔の石川さん。ぐるっと一周してステージに戻る。さすがにお疲れのご様子。
そこに用意されたのは、ろうそくが三本たったバースデイケーキ。驚く石川さん。「知らないのは石川君だけ〜。」
「おぉありがとうございます。でもなんで3本なんです?30代最後だから?」うんうん。
是方さんの合図で一斉にア・カペラ「Happy Birthday To You〜♪」。3本のろうそくを吹き消す石川さん、一瞬の暗転の後大きな拍手。
39歳おめでとうございます〜!!!!
「もう一回ベースソロいってみよ〜う」是方さん。アハハ(^^;かわいそ…
前にも増してアップテンポのソロ、そして導かれるまま、階段のぼって2階へも・・・姿はなくてもファンキーなベース音だけ響きます。
もうへとへとの石川さんでした。(^^;
「(こんなことやってたら)20年後の誕生日は命日かも」と石川さん。
「俺が看取ってやる(笑)」と是方さん。
「来年はもっと鍛えてきます。ありがとうございました〜。」満面の俊ちゃんスマイルを客席に放ち、バックステージに戻っていきました。
---アンコール---
「ヴィーナス」の替え歌?
歌う是方さん「石川君オメデト♪(ンチャンチャンチャンチャ♪)、39歳オメデト♪(ンチャンチャンチャンチャ♪)」(笑)
なんだか、この歌が今でも頭に残ってる。強烈なアンコールでした。
う〜ん、とってもおなかの底から笑えて楽しいライヴでしたぁ。演奏?
結局、演奏がしっかりしているから安心して笑えたんだと思いました。
約2時間半、MC多かったけど(笑)お疲れさまでした〜。
(2001年6月22日)