2年めのface to ace
●〜やっぱり、2年目も目が離せない、「とりあえず、次もこんな感じだろうからいいや。」は通用しない、face to aceのようですね。〜●●
去年1周年の記念コラムで最後に書いた一行ですが、まさに文字どおりの2年目だったのでは?などと思っている今日この頃です。
じゃあどんな風に?、・・・2周年のコラムは、去年の今ごろ思ったこと、それがどんな風に実現されたり、良い意味で裏切られたと感じたかなんぞについて、
今年も誰にも聞かれてませんが(笑)、書いてみようと思います。
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1年前具体的に思ったことに、
「face to aceには、ライヴでは再現できない、CDならではの作りこんだ世界というのも、実は期待している私としては、今後そんな作品をじっくり聴いてみたい」
「とはいえ、ライヴギタリストなACE氏も捨てがたくファンとしては悩むところ(^^;。」
などとゆ〜のがありました。
これらはいったいど〜なったのか?
●●ときめき
11月にでた「RAIN」。ftaの中でも1,2位を争う大好きな曲で、本田さんが紡ぎだす不思議で豊かな音がつくる立体感と、
ACEさんのちょっとワイルドなギターがからんで疾走感があって、でもftaらしい切なさ、ウェットさも含んでる。最高傑作だと思いました;。
その発売から数日後の一晩限りのライブは初めてのホールライブで、fta作品の繊細さを表現するならホールしかない、
アルバムの延長としてのライブの音ならドラムはダイコウさんしかいない、ftaスタイル確立か!、ぐらいの勢いでおりました(^^;。
●●困惑
そこに年が明けて、セカンドアルバム「a new day」の発売・・・そのあまりのナチュラルさ柔らかさに、実は個人的に戸惑ってしまったのです。
もちろん良い作品ばかりで、戸惑ったのは単純に上で書いた、「ライブでは再現できない、CDならではの作りこんだ世界」と「ライヴギタリストなACE氏の世界」
・・・の間に位置するようなアルバムに映ったからだけなのですが。
そして3月の東名阪ツアー。「a new day」を引っさげてのライブなら、小さなホールでこじんまりと繊細なライブかしら・・・。
などと思っていたら、アラびっくり!、大ホール、しかもパワフルなドラマー西川氏に代わってのはじけるライブ。ウッと。
このアルバムをして、このライブ。これはいったい・・・。ftaの向かう先はっ!
●●のっく・あうと
んが、しかし、今度は4月にでたシングル「ノンフィクション」にやられました。
特にKURAGE Mixこそ、私の求めていた「ライブでは再現できない、CDならではの作りこんだ世界」だ〜と。
(この衝撃には、買ったその数時間後にど〜しても感動を伝えたくなって海月さんにメールしてたため、某ライブに遅刻したくらいですから(^^;。)
そして、7月発売の”SONGS MAKE MY DAY”、カバーではありますが、作りこんだアレンジのかっこよさ、ボーカル表現の豊かさ、これまた最高のアルバムだと思いました。
となると気になるのはライブ。10月のツアー初日。少々不安を抱えて臨んだワタクシでしたが、ライブギタリストなACEさんどころか、ライブなface to aceが全身で楽しめました。
カバーアルバムでノリのよい曲が増えたことも幸いしてか、たちまちトリップ状態(?笑)。この数年間で、一番楽しいライブだったといっても過言じゃないかも。
ライブ感あるといっても、決して、勢い一発の力ずくライブではなく、ボーカルやドラムの洒落たエフェクターづかいとか、もちろんシンセの音とか、
ちょっとしたところがftaらしさ満載でありながら、アルバムの延長線上ではない(アルバムサウンドのよさをステージに写し取ったものではない。)、
でもftaならではのライブはありなんだぁ。みたいな(^^;。
●●●双方の翼
楽曲の方向に大きな変化はなく、なのにパワフルなライブがこんなに楽しめた。春頃とは何が違ったんだろうと考えてみました。
もちろんその時々の自分のおかれていた環境等の変化はあったとしても・・・。
ひとつはACEさんがボーカリストとしてさらなる成長を遂げられてらっしゃったこと。初ライブで「良いバック」に支えられていると感じてから、2年もたたないうちに、
あんなに「ライブなバック」で力強く歌われるACEさんを拝見できるなんて〜、と僭越ながら思ってしまいました。
そしてもうひとつは、もう片方の翼と称される本田さんの、ユニット内の役割の確立。ギタースコアのインタビューでもおっしゃっていましたが、
「face to ace は僕とACEさんのコラボレーションから生まれる音楽をやるユニット」であり、サポート的なスタンスでいてはいけないんだ。と意識されたと。
それは作品づくりの上だけでなく、イベントやライブにも現れ、ライブでの引力(?笑)に目を見張るものがあったことは、参加された誰の目にも明らかなことだったのでは。
まさに2年目、とくに後半になればなるほど”2枚の翼で羽ばたいてこそ”の輝きだったなぁ・・・と思っています。
●●ノンフィクション
ある映画で、「良い物語はいっつも前進しているから、何があってもあきらめたり止まったりしないから、感動させるんだよね」。というようなセリフがありました。
face to aceに起こっていることは架空の物語ではないですが、同じことがいえるかな・・・などと思っています。
もちろん闇雲に進みつづければいいだけじゃないことは、ACEさん自身がよぉく知ってらっしゃることで、伝えようとされていること。
だからなおさらゆったりと構えられて、長い目で先をみて応援していきたくなるのかもしれません。きっとそこに何かがあると思えるから・・・。
さて、3年目・・・今回はちょっと予測もできません(笑)。こんな風にしてほしいという思いも今はない、作品にもライブにも満足してしまった2年めの結果なので・・・。
3年目は、きっとあるはずの何かをまっさらな気持ちで楽しみにしてみよう、と思っています。
(2003年10月24日)