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「DEMON KOGURE」「SYMPHONIA」とは


ヴァラエティやCM等のテレビ出演のほか、講演や執筆でも活躍中の、元「聖飢魔II」のヴォーカリスト。デーモン小暮氏。
ヘヴィメタル、ハードロックヴォーカリストのイメージの強い氏が、ソロアーティストとしてニュープロジェクト「!(エクスクラメイション)」で、
エレクトリカル・ロックに新境地を拓いたのは2000年9月。
それからから
15ヶ月、再び「DEMON KOGURE」として、ヴァラエティに富んだ新しいアルバム「SYMPHONIA」を引っさげて音楽界に戻ってきた。
今回は自らが全ての作品の作詞・作曲を手がけ、5人の個性溢れるアレンジャーとの共同プロデュース作品となっている。
(2002.2.14)

■5名のアレンジャーとアルバムでの印象

pal@pop
「グルービージョンズ」のキャラクター「chappie」のプロデュースで話題を集めた注目の新人アーティスト。
POPでファンタジックなテクノ・サウンドの分野の方のようですが、このアルバムでもナチュラルで美しいクラシカル・ポップを堪能できます。

森岡 賢(exソフトバレエ)     
ソフトバレエでは、キーボーディスト&コンポーザーとして名を馳せてきた。その妖艶な姿は忘れられない。。。
現在はソロアーティスト・プロデューサーとしても活躍されているとか。
ここでは重みを加えたテクノ・サウンドから、サイケなテクノ・ポップまで幅広いサウンドを聴かせてくださってます。
 
タテ ミツヲ(コクトーツインズ)
ロンドン在住で、「!」のツアーではギタリストとして参加。
シンプルでありながら、独特な重圧感を感じるサウンドアレンジに耳を惹かれました。

石垣 愛(exザ・マッドカプセルマーケッツ)
ハードコア〜ミクスチャーシーンを確立し、現在も多くのロックバンドに影響を与えている方だそうです。(すみません、存じていなくて)
ちょっとデスでハードなものから、アメリカンなポップロック調のものまで、疾走感のあるギターを聴かせてくださいます。

石黒 彰
国立音大出身のキーボーディスト&コンポーザー。
和田アキラ(g)、永井敏己(b)、菅沼孝三(dr)各氏という、超絶技巧メンバーと共にW.I..N.Sという、プログレッシブ・ジャズ・ロック・バンドでも活動されていた。
レクター.H伯爵として聖飢魔IIに参加していた時期もあり、閣下やLUKE氏、雷電氏とは阿吽の呼吸をも感じる。
アルバムでは広がりのあるスタンダードな美しさを堪能させてくれます。


 


「SYMPHONIA」

2002.2.14 in store
BVCR-11037 ¥3,059(with tax)


スケールが大きく、ドラマティック、それでいて今のデーモン小暮氏の等身大のアルバムだという印象をうけました。

歌い方変わりましたね。太くロックすることなく繊細に歌い上げている。声質からいくと、本来の彼のヴォーカルスタイルはこうなのかも知れない。

自然体のアルバムという気がしました。でも閣下の「自然」は何面もの顔を持ち、引き付けられる。。

楽曲的にもファンは待ってました。の一枚かな。どんなアレンジでも閣下ワールドを作り上げてしまうのは、さすがです。


1.VIVA AMERICA (作詞・作曲:DEMON KOGURE 編曲:森岡 賢)

闘いを挑まれているような、西部劇の映画音楽を彷彿とさせる導入部、不安定な音のオブリガートが緊張感を高める。
力強いサビ、一縷の光りを臨みながらも、たち込める暗雲をはらい切れない。
銃の音のサンプリング?ソロがほとんどなくリズムで聞かせる間奏も意味深げ。壮大で重さを残す作品。

2.BURNING BEAUTY (作詞・作曲:DEMON KOGURE 編曲:石垣 愛)

荘厳な鐘の音、祈りの声・・・?と思いきや、いきなりノイジーでヘドバンの似合いそうな展開へ(笑)。
ここまでタテだと、それはそれで気持ちいい。ライヴ風景が浮かぶような曲…。

以前、ミュージカルで使われた作品ですか??

3.POLARIS (作詞・作曲:DEMON KOGURE 編曲:pal@pop)

いきなりのスパニッシュギター。フラメンコ調のダンサブルなリズムに、流れるストリングスの美しさ。情熱とノスタルジイが隣あわせの作品です。
アコースティックな楽器陣が素晴らしい。閣下はこういう切なさを表現されるの上手ですね。誕生日に録音したされたらしい。

4.太陽がいっぱい (作詞・作曲:DEMON KOGURE 編曲:石垣 愛)

イントロでにやけてしまうでしょう(^^;。ツインギターのリフ、キメ、音もロック好きにはたまりません。
お約束な一曲。エンディングはギター?アーミングが暴れます。

5.ノスタルジア (作詞・作曲:DEMON KOGURE 編曲:タテ ミツヲ Dr.:雷電湯澤

ゆったりとしたメロディを歌いあげる。
歪んだギターにクリアなギター。トレモロのかかったスチールギター?まで懐かしい。
様々な表情を持つギターに支えられた、シンプルで歌唱力勝負の作品。

6.THE VOICE OF THE FOOTMARK (作詞・作曲:DEMON KOGURE 編曲:石黒 彰 G.:LUKE篁 Dr.:雷電湯澤)

遠くで聞こえるタム。うねりのギターが入ってきたかと思うと、ベース、ブラス系シンセと重なって、抜けのいいスネアが鳴る。様式美。
タムが重なり勢いを増す中盤、速いユニゾンのキメは鳥肌がたちました。
技を駆使したギターソロ。冷静に聴いていられなかった作品。余韻が耳に残る。

やっぱりLUKEさんのギターいいわ。ちょっと参ったって感じ。もちろんドラムの湯澤さんとの息もピッタリ。
石黒さんのアレンジもプレイヤーの魅力を引き出してる。

7.HISTORIA (作詞・作曲:DEMON KOGURE 編曲:pal@pop)

まるでせかすように刻むリズムにのる、ゆったりしたピアノとハイトーンヴォーカル。
ピアノとストリングスと歌、それぞれが主役を競いあう。負けないヴォーカルはさすが。
エレクトリックとクラシックの融合が気持ちいい作品。

8.IN BONDAGE (作詞・作曲:DEMON KOGURE 編曲:森岡 賢)

遊び心たっぷりの歌詞。都会的でスタイリッシュポップ?なアレンジ。
歌詞と曲のギャップが楽しめます。閣下らしい作品ですね(^^;。

9.HEALING SONG (作詞・作曲:DEMON KOGURE 編曲:タテ ミツヲ)

変拍子はいった、ちょっとトリッキーな曲。
タテさんのアレンジはギター中心なのに、音作りのせいかギターっぽさをあまり感じない。
不思議空間体験。

10.a view from the other side of the CELESTIAL CITY (作詞・作曲:DEMON KOGURE 編曲:石黒 彰 Dr.:雷電湯澤

壮大で変奏曲、組曲風に展開していくオーケストラ。
次々現れる世界を情感たっぷりに歌いこなす、ヴォーカリストの力量を感じます。

(2002年2月16日)