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「上弦の月」 ♪空夜 coo:ya・・・言葉を操るmiyoさんと、音を操る本田海月さんのウルトラユニット

2002.11.30 in store
RUCI-2004 ¥1,890(with tax)
詳細は空夜 coo:yaサイトで


”言葉”と”音”が重なり合い、溶け合う。歌詞、メロディ、ヴォーカル、コーラス、バック、寸分のつぎ目も見当たらない、雅やか、かつ情熱的な一体感を感じる作品。

リズミカルに聴かせることが難しいとされている日本語を見事に曲に乗せている本田氏は、さながら21世紀の山田耕筰だろうか…?、

美しくも難解なメロディを正確に、感情豊かに歌うmiyoさんの透明感溢れるヴォーカルも、心のひだを揺さぶる。


1.hypocrite (作詞:miyo 作曲・編曲:本田海月 Dr.向山テツ Guitar 手代木 克仁)

太いベースと歯切れの良いドラムに歪んだギターがからむ、ハードなナンバー。
決して強くはないが、説得力のあるヴォーカルに引き込まれていく。本田氏のコーラスも引き込み効果増大。

2.上弦の月 (作詞:miyo 作曲・編曲:本田海月 Guitar ホンダクラゲヤスクラゲッチョ)

ベルトーンのギター?一瞬の清涼感をさえぎる衝撃的な詞の世界、月の光が降り注ぐような幻想的な音の世界。
柔らなギターのアルペジオ、幾重にも重なるコーラスが、虚無感と切なさを後押しする。
間奏の駆け上がるピアノの音に、心をかきむしられる感情を憶える。。。曲の美しさが余計切なさを際立たせる一曲。

3.刹那の夜  (作詞:miyo 作曲・編曲:本田海月 Guitar ホンダクラゲヤスクラゲッチョ)

シンプルながら厚味のあるイントロ、よくきくと、アタックの効いたベースとアタック+揺らぎのベル系単音シンセ、そしてリズムだけ?音数も少ないのに・・・、
さりげなく、本田氏の力量を垣間見せる音たち。やがて熱く展開し、ツインボーカル的なコーラス、ユニゾンが、さらに音を立体的に広げる。
旋律ではなく音象で聴かせる間奏や後奏が本田さんらしい。

4.眠りの花  (作詞:miyo 作曲・編曲:本田海月 Guitar ホンダクラゲヤスクラゲッチョ)

夢の中にいるような、あるいは母親の子宮の中にいるよな温かくファンタスティックな作品。なんだか心臓の音聞こえます。

5おさかなが、はねた夜作詞:miyo 作曲・編曲:本田海月 Guitar ホンダクラゲヤスクラゲッチョ)

角のある音はひとつも使ってないぞ〜っといった風の、丸みのあるほんわかしたワルツ。
miyoさんの優しいヴォーカルのトーンが気持ちいい。ピチョっとはねたのはお魚?(^^)

6.えのぐ (作詞:miyo 作曲・編曲:本田海月 Dr.向山テツ Guitar 手代木 克仁)

再び歪系ギターにフィードバックでガツンとくる。この詞曲の世界観をこのアレンジというのは意外な気も、しかし遊び心がおもしろい。
キュートなヴォーカルとエフェクトの感じもGood!

(2002年12月30日)