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face to ace トーク&ミニライヴ   2003年2月1日 14:00〜 新星堂 DISK INN 吉祥寺店イベントスペース


晴天に恵まれたものの、身を切るような寒さの中、強い風にあおられながらバス停に向かう。吉祥寺・・・家からちょっと離れたバス停から乗れば、えらく近い街。
結構ぎりぎりにでたつもりが、整理券の抽選の始まる10分前には、お店についてしまいました。

ガード下の車道に面したお店。イベントスペースのまわりにはたくさんの人が集まっている。といっても、さすがに抽選となると時間をずらしてくる方も多いようで、50人ぐらい?
今日はいったいどのくらいくるんだろ、お店の片隅の、決して広くはないイベントスペース。
店内をぐるっとまわって、戻ってくると抽選が始まっていた。最後尾につく、大きな箱の中から、整理券を一枚引く、100番ちょっとの番号。
まぁ、私にはちょうどいいぐらいだわ。と思いながら、13:30の集合時間までのやく1時間半、腹ごしらえをするために、ロンロンの地下に消える(笑)。


開始30分前、カレー臭を身にまとい、イベントスペースに舞い戻ってくる(笑)。
スタッフの指示で、いったんお店の外に整理番号順に整列させられる。200人ちょっと・・・道行く人は何事かという顔でみていく。
吉祥寺は地元とはいわないけど、なぜか会社関係の人が出没する街で、よくばったり会った話を聞く。「お外はいやん」と思いながらこそこそ並ぶ。このイベントが理由ではないにせよ、今日の出張断ってるし(^^;。
そうそう、だからというわけではないんですが、連日の疲れで目が腫れてたので、変装といいますか?結局最後までサングラスはずせず、失礼しました。
整列したまま、イベントスペースに戻る。前の方はしゃがんでる。どうも100番以降は立見のようで、現在ひざの調子が最悪でしゃがめない私は功を奏しました。

ステージは・・・段差あったのかな?大きなスピーカーに囲まれたスペースに、まず向かって左より、高めの椅子が一脚、そのまわりにエレアコ・・・そして、
ん?アンジェラスACEの赤?うわ、エレキはインストアイベントでは初めてでは?何の曲されるんだろ。ワクワク。
真中に会議用のような長テーブルが、立てに奥に向かっておいてある。その上に、エビアンだったかな、お水が2つ。そしてその横にローランドのシンセ。
あれ?海月さんの「ぶっこ(パワーブック)」がいない??


そうこうしているうちにあらわれたのは・・・、そうラフな格好ですが騙されないぞ(笑)、忘れもしない、あの銀座山野楽器で、妙なノリの司会で一世を風靡した?「浅井さん」。
マイクを持ってステージにたった瞬間に、会場から笑い声が上がる。

「え、なんですか?私はベンジャミン浅井じゃないですよ。”ファットボーイ浅井”」(笑)「face to ace いえ〜ぃ!!」・・・健在のようです。

開始まで10分近くあったもんで、つなげなければいけない彼も大変です。何度か様子をうかがうものの、2人の現れる気配はなく、
とうとう「RAIN」まで歌い出したとき(笑)、ドアをあけてクラウンの上司の方でしょうか、熱唱で気づかない浅井氏にコンコンとドアを叩いて合図をして、彼を制止(笑)。
face to aceの登場です。 はいみなさん。「ふぇいす とぅ えーす いえ〜い」「いえ〜〜い!」

先ほどまで我々が並んでいた道路側のドアから、まずACEさん、手をあげみんなに笑顔を振り撒いてご登場!、そして続く笑顔の海月さん、
えっ?背中にしょわれてるそのリュックは? まさか、ステージに不在の「ぶっこ」はその中に? 

椅子に腰掛けるACEさん、ダークグレーのスーツにグレーのシャツ。あぁ、あんな高い椅子なのに、足長いわぁ〜(惚)
思ったとおり、おもむろにぶっこをリュックから取り出し、テーブルに置く海月さん、セッティング開始・・・

外が寒かったのか、ギターを弾く前だからか、手をこすりながらのACEさん、「どうも、皆さんこんにちは、…ふぇいす とぅ えーす いえ〜い」コブシを上げる。「いえ〜〜い!」爆笑!

「また、我々のいない間に妙な空間ができていたのではないかと(苦笑)。それで彼に司会をお願いしたんですが(笑)。」

といっている間にも、海月さんのセッティングは続く・・・、

「今日も最後まで、一生懸命の演奏と一生懸命のおしゃべりでございます。よろしくお願いします。」
海月さんを見ながら・・・「今、用意してますので、少々お待ちください。・・・妙な空気ですね・・・(笑)。」

シンセにシールドつなげて・・・完了?。「よろしいですか?」とACEさん。「うを〜い」と海月さん。

「では、本日の一曲め、”CLOUDY DAY”」拍手・・・。

■CLOUDY DAY
柔らかいエレアコの音、ハーモニクスが儚げなイントロ、12月のイベントのときと同じアレンジかな?パーカッシブルなバック。
歌・・・うっ結構生声です。もう少しリバーブかけてあげればいいのに・・・と思う。
それでも、だんだん気にならなくなってきたのは、ステージングの魅力が大きいかと。いやモチロン大きな仕掛けがあるわけじゃないんですけど、
ACEさんの温和で豊かな表情と、コーラスもとる海月さんの楽しげな表情に引かれていきます。思わず一緒に口ずさんでしまう。
やっぱり、ステージで表情は大切ですね。すごく得した気分になります。演リ手も聴き手も一緒という、明るい店内での一体感の雰囲気もよい。
ギターソロもこれまで聞いたイベントライブで一番よかったぁ。ギター上から下へしゃら〜んのエンディング。ちょっと顔しかめられました??

「CLOUDY DAYでした。この曲は去年の7月に出て、・・・あ、今更ながら、ピック、いぇ〜い!と突然ピックを客席に投げるACEさん。
その唐突さと可愛らしさに、場内は大爆笑。
状況に逆に戸惑うACEさん、「思わぬところで受けて、嬉しいです(^^;。」

「初めて、ギターを買ったのは中学のときでして…、あ、これじゃまですか?」前のお客さんの視線を見逃さず、さっとマイクスタンドを片付ける。もう使わないのかと思うほど徹底的にたたむ(^^;。その手際のよさったら(笑)。指でOKマークをつくって確認される。

初めて、ギターを買ったのは、F-100っていうんですが、実は”新星堂さん”なんですよ。」おぉぉ。「・・・新星堂さんなんですよぉ。」と立ち上がって、お店を見渡す(笑)。
「吉祥寺じゃないんですけど、荻窪の・・・今もあるのかなぁ」 ある〜の声。「その他、レコードを買ったり、何かというと”新星堂さん”で」再び立ち上がる(笑)。「新星堂さんとともに歩んできたという(笑)。
いわれて見れば確かに私も子供の頃は新星堂だったかも…。

吉祥寺にも思い出が多いようで、「子供のころからよく来てたんです。おばあちゃんにお小遣いもらって貯金箱買いにきたり(笑)、今はもうないですけど、ステーションエコーという駅ビルで、ドクロの貯金箱(笑)
おばあちゃんに、”アンタそんな気味の悪いものはよしなさい”って、これがほしいんだぃって(笑)」(・・・そりゃおばあ様、お孫さん悪魔だったわけだし?^^;)

「高校時代は、学校さぼって(っていったかな。ウソだったらごめんなさい^^;)、サムタイム(っていったかな)とかのジャズ喫茶いったり」・・・高校・・・近いですもんね;
「大学時代は、…ちょっと暮らしていたこともあるという・・・」そんな、甘酸っぱい思い出いっぱいの街だそうです。

「その街で、こうやってイベントができて幸せです。最後まで楽しんでいってください。あ、相棒を紹介しましょう。本田海月くんです。」立って挨拶する海月さん。衣装はテロンとしたシャツにニットの帽子。

立ち上がるACEさん、「もう2月ですね。」ってここでいったんだっけかな?だんだん怪しいかも。
「まだまだ寒い日が続きますが、もうすぐ春が来ます。この曲聴いて下さい。・・・早春。」

■早春
リズムを刻む波の音。
ハンドマイク、天を仰ぎ見るACEさん、ちょっと襟をなおされたり・・・。ゆるやかに、でも力強く歌われる。
・・・今日は極端にはじっこにいたため、シンセなどバックの音がよくわからず語れません。御免なさいです。
その代わり、こんなに海月さんの手元が見えたのは初めてで、食い入るようにソロみてしまいました(笑)。視覚的な感想を・・・。
シンセソロ、後半1オクターブあげるとこ、ピアノの音はディレイでタイミングずらしてるのかと思ったら、直接ずらして弾いてること発見。
そっかぁ、メインが打ち込みで効果を自分で弾いてらっしゃるのかぁ、と一人妙な感心を(^^;。
ACEさんのファルセットで終わる・・・。

歌い終わって、やっぱりちょっと困ったという風のACEさん・・・「これは・・・、あれですか?、お店の中だから、音はこれ以上出せないってことですかね。
いや、自分の声ばかりが聞こえてきて(^^;。まるで披露宴で一曲披露する、新郎の友人代表・・・みたいな
。」(笑)
そっか、歌っていてもそう感じられるのか…;。

「でも、face to aceをやるようになって、インストアイベントをやるようになったんですが、楽しいですよね。」
私これまで、聖飢魔IIという、インストアイベントとは、全く無縁のバンドにいたもんで(笑)」爆笑。
「インストアなど、土台無理な状態でして、ま、やってやれないことはないんですけどね(笑)、もう見るほうも、やるほうも、貸してくださるお店の方も、はたまた、たまたま通りがかった方も、それぞれに非常に大きな負担のかかる(笑)。
「みえない〜とか、うるせ〜とか、お店の方には”火だけは吹かないでくださいね。(汗)”とか」あはははは。

「今は近隣に迷惑をかけることもなく。」うなずく、海月さん。
GLASS VALLEYは、インストアイベントやったことあるの?」海月さんにふるACEさん。「一度もないです。こんなだったし…」と肩幅を強調する海月さん。そうそう、一時期のグラスバレーって、みなさんすごい肩パッドの衣装着られてましたっけね(^^;。
「出口(ボーカルの)似合わないし・・・」と続ける。はは、ちょっとわかるかも。

「よかったねぇ、face to aceにして」、海月さんに笑いかけるACEさん。うなずく海月さん。
「これからも機会があったら、ぜひやっていきたいと思います。」拍手〜♪

「では、また曲を…、”ちじみっぱなしのニッポンに”(笑)、本田の曲にとてもいい詞ができて、自画自賛なんですけど・・・。もう今この不景気で、リストラとか売り場撤退とか・・・」
「そんなみなさんに、がんばってくださいという意味というか雰囲気で作った曲でして、この曲をやるときは、必ず一言”ちじみっぱなしのニッポンに”といって始めないといけないという。本田が…(笑)」うなずく海月さん(笑)お気に入りフレーズです。

■栞(しおり)
聞けば聞くほどリフレッシュできる曲です。ACEさんのポワンとした(すみません)ボーカルにもあう。
”続きはまた明日”のリピート部分を、表情豊かに歌われてるのが印象的でした。

えっと、今気づいたんですが…」え?何ですか?
「チィッ」と舌打ちを2度ほどして、モニターに耳を傾けるACEさん。(←つまり反響を確認ですね。)「・・・エコーとか全然かかってないですね(^^;。」笑。
一生懸命調整しているPAさん。「あ、雰囲気出てきましたね。インストアライヴも後半に差し掛かりますが(笑)。この後は一生懸命の握手とサインを。」
「では、最後の曲・・・、ちょっと待ってください。」と赤いアンジェラス-ACEを手にとる。一体何の曲を?ドキドキ。
・・・それでは、最後になりましたが、・・・RAIN」 おぉ〜♪

■RAIN
4小節ぐらいだったか?メインフレーズのシーケンス音だけが流れ、リズムとともに、いつものイントロへ。ン?ギターが聞こえない?
これでソロ聞こえなかったら泣いてしまいますぅ。・・・心配ご無用、快心のギターソロ。
海月さんとのむずかしいコーラスもばっちし決まってて、あらためて、「2人でなんでもできちゃうんだなぁ・・・。」と思ってしまいました。

「どうもありがとうございました。」頭を下げるACEさん、海月さん。

そこに浅井さんが現れると、逃げるように後ろに下がるACEさん(笑)。天井のモニター画面に頭ぶつけないかとヒヤヒヤしてしまいました(^^;。
海月さんと2人して、お礼をいう浅井さんに笑いながらペコペコと頭を下げる。
「RAIN・・・さっき歌っておきましたから」と浅井さん。2人に促されて、浅井RAIN再び、「BLUE RAINY DAY、君に逢いたくて〜♪」。笑い転げるお二人(爆)。

そうこうしているうちに、長テーブルはステージ前に出され、お2人が並んで席につかれる。今日は、「a new day」へのサインと握手。

今日は・・・ほんとにお礼しかいえなかったです。芸がなくて?スミマセン。でも楽しかったんですよ。ほんと(^^)。
・・・あ、くだらない追記をすると、左側から列をつくっての順番待ちのため、ACEさんを右頭頂部から見下ろす形になったんですが、
なぜかそのさらっと柔らかそうな髪の毛をくしゃくしゃにしてみたい衝動にかられました(危ない危ない。やってはいません。爆)。

寒い中、お疲れ様でした。


♪雑感♪

ということで、語り(騙り?笑)たがり屋の私ですが、今回は、珍しく音についてあまり触れられませんでした。
私の位置のせいでもあるんでしょうが、バランスが今ひとつであんましよく聞こえなかったし。
(なのになんか妙に楽しくて幸せで、ずっと口ずさんでしまったから余計(^^;。)
でも考えてみたら、営業中のお店の中のスペース。ちゃんとリハがあるわけでもないんですよね。山野楽器はインストアイベントといっても別の専用スペースだったし音もよい。

もしかしたら、お二人は音的には納得いかれなかったかもしれませんが、私はこ〜ゆ〜イベントいいなぁと思いました。
なんか、face to aceを知らない人の耳に音が届くのってとてもワクワクします。

完璧なものが届かないという不安はあるかもしれませんが、完璧でなくても、メロディや詞が聞こえてくれば、それで、今のface to aceは伝わる人には十分伝わると思っています。
よいクラシック音楽が、田舎の体育館でもよさが伝わるのと一緒ってゆ〜か・・・。クウォリティは大事だけど、それだけじゃないというか・・・。
いちファンの欲目ですか?(^^;、知らない人に少しでも伝わって、少しでも興味を持っていただいて、それでCDやライヴでさらに驚いてもらえたら、そんな楽しいことはないです。
道行く人に「誰なのか」を説明するのも、それぞれのリアクションみるのも、なんかとても楽しかったです。

(・・・敢えて書くのもと思ったんですが、ちょっとACEさんが音については心配気だったので、感想でした。)


(2003年2月1日)